「インフラエンジニアは底辺」という噂は本当?

ITエンジニアの中でも「インフラエンジニアは底辺」という噂があります。確かに、ネット掲示板やSNSにはインフラエンジニアは「やばい」「やめとけ」「後悔する」などのネガティブな言葉が散見されます。「インフラエンジニアの末路は悲惨」といった書き込みすら見かけます。
IT分野でもインフラは非常に重要であり、インフラエンジニアの役割には大きなものがあるにもかかわらず、なぜこのようなネガティブな見方があるのでしょうか?インフラエンジニアが底辺というのは事実なのかを探る必要があります。
ここでは、インフラエンジニアを目指す方や進路を検討中の方に向けて、インフラエンジニアの実像に迫っていきますので、進路選びの参考にして頂けると幸いです。
インフラエンジニアは決して底辺ではない!

どのような噂にも何らかの根拠がありますが、逆に噂が真実を捻じ曲げている可能性もあります。
インフラエンジニアを底辺だと主張する人たちの言い分、インフラエンジニアの仕事や役割、インフラエンジニアの年収、インフラエンジニアの仕事にやりがいを見出している人たちの声など、さまざまな角度からインフラエンジニアを見ていく必要があります。
ここでは、客観的にインフラエンジニアとはどのような職業なのかを見てみましょう。
【参考】:わかりやすいIT・エンジニアの職種図鑑(マイナビIT AGENT)
インフラエンジニアとはどんなエンジニア?
インフラエンジニアの「インフラ」はインフラストラクチャー(Infrastructure)の略で、「基盤」という意味です。インフラエンジニアはITの「基盤」(サーバーやネットワークなど)の設計、構築、運用や保守にかかわる重要な役割を担うエンジニアです。
インフラエンジニアを大別するとサーバーエンジニアとネットワークエンジニアの2つがありますが、最近はクラウドの進展によってクラウドエンジニアの職種もインフラエンジニアに含まれるようになりました。

インフラエンジニアの仕事
インフラエンジニアには大きく分けてネットワークエンジニアとサーバーエンジニアがあり、それぞれ仕事内容や範囲が異なります。
ネットワークエンジニアは、主にユーザー(顧客を含む)とサーバーやストレージとのネットワークの設計・構築・運用を行います。
一方、サーバーエンジニアは、Webサーバー・アプリケーションサーバー・メールサーバーなどのサーバーの設計・導入・運用が主な仕事です。
インフラエンジニアに必要なスキル
インフラエンジニアはネットワークやサーバーインフラなどの設計・構築を行いますが、その際にユーザー・クライアント・システムエンジニアなどからヒアリングを行って、要件定義を行います。
また、障害対応では多くの関係先との調整が必要になるなど、コミュニケーションスキルに加えてマネジメントスキルも要求されます。これらはシステムエンジニアに求められるスキルと同様です。

インフラエンジニアの年収
「インフラエンジニアは年収が低い」という声を聞きますが、実際のところはどうなのでしょう。求人情報サイトである「マイナビAGENT」の職種別平均年収ランキング※に、サーバーエンジニアとネットワークエンジニアの平均年収が載っています。
▪サーバーエンジニア:465万円
▪ネットワークエンジニア:455万円
インフラエンジニアの平均年収は低いどころか、高年収といっても良いでしょう。ちなみに、システムエンジニア・プログラマーの平均年収は、443万円です。
【参考】:※IT・インターネット・通信 年収ランキング(マイナビAGENT)

「インフラエンジニアは底辺」と言われる理由

インフラエンジニアは、ITが存続・発展していく上で欠かせない重要な職種です。それにもかかわらず、「インフラエンジニアは底辺」という見方がある理由を探ってみました。
休日出勤や夜勤がある
定期メンテナンスやシステム障害への対応で、インフラエンジニアは休日出勤や夜勤を行うことがあります。特に突発的な障害対応は時間との勝負であり、相当のプレッシャーがあります。
他、近年増加しているサイバー攻撃への一時対応などもあり、こうした変則的な勤務体系に対する不満、不安を抱くインフラエンジニアがいることは否めません。
一方では、「夜勤手当が出る」「障害がない時はゆっくり資格試験の勉強ができる」「夜勤は楽すぎ、楽しい」といったポジティブな反応もあります。
インフラ関連の企業にはブラック企業もある
IT業界には「多重下請け構造」があり、下請け企業・孫請け企業がインフラ関連の業務を受託する場合があります。「多重下請け構造」では上の企業がマージンを抜き、その結果として下層企業の従業員は低賃金や過重労働を強いられる傾向があります。
これが下請け企業の一部にブラック企業が存在する理由です。法制面の整備、コンプライアンス意識の高まりからこうした問題は解消しつつありますが、下請け・孫請け企業の一部にはブラックと見られる企業が残っている可能性は否めません。
常に最新技術が求められる
インフラエンジニアは、日進月歩で進化し続ける仕組みやIT機器を取り扱うために、継続的に勉強を行う必要があります。
サーバー・ストレージ・ネットワーク機器・セキュリティ製品・OSなど広範囲のインフラ知識に加え、最近ではクラウド技術に関する知識も問われます。また、こうした知識やスキル証明となる資格も多種あり、これらの資格取得、更新を求める企業が増加しています。
そのため、企業が資格試験の費用を負担したり、有給でセミナーに派遣したりしているケースが多く見られ、向学心のある方には非常に恵まれた就業環境が整っていると言えます。
できて当たり前の風潮
ITへの依存度が高くなればなるほど、システム障害の影響は大きくなります。そのため、システム障害が企業の存亡すら左右することがあり、障害対応の最前線で働くインフラエンジニアへのプレッシャーやストレスは他のエンジニアよりも大きなものがあるでしょう。
また、システムエンジニアはシステムが完成すれば賞賛を浴びることがありますが、インフラエンジニアは障害を解決して当たり前の風潮があり、システムエンジニアほどはスポットライトを浴びることがありません。
しかし、近年は事業継続重視の観点からBCP(事業継続計画)に投資する企業が増加し、システムの冗長化、ディザスターリカバリなどでクラウド化を進める企業が増加し、障害が大きく減ったという事例も多く見られます。
インフラエンジニアの大きな役割であった障害対応が減り、その分インフラ設計やインフラの最適化などクリエイティブな仕事にシフトする傾向も見られます。
関係先の調整が大変
システム障害は多岐に渡ります。障害対応ではハード機器・ネットワーク機器・ソフトウェアのバグ・自然災害・サイバー攻撃など、原因としてあらゆる可能性を考慮する必要があります。その一次切り分けを行うのがインフラエンジニアの役割です。
連絡、調整先が非常に多方面に及びます。ハード機器メーカー、システムエンジニア、データベースエンジニア、セキュリティエンジニアなど、多くの関係先との連絡や調整が不可欠です。
一部では「インフラエンジニアは楽すぎ」と見る人もいますが、障害対応においてインフラエンジニアはコミュニケーションスキルやマネジメントスキルなども求められるなど、決して楽な仕事ではありません。

インフラエンジニア職のメリット

ここまで、「インフラエンジニアは底辺」といわれる理由について検証を行いました。しかし、先ほども述べた通り、インフラエンジニアはITの存続、発展に欠かせない大変重要な職種であり、多くのメリットがある仕事です。
ここではインフラエンジニア職のメリットについて見ていきましょう。
豊富なキャリアパス
インフラエンジニアのキャリアパスとしては、「プロジェクトマネージャー」「ITアーキテクト(設計士)」「ITコンサルタント」などが想定されます。
また、インフラエンジニアはコミュニケーションスキルやマネジメントスキルなどのヒューマンスキルを必要とし、さらにインフラの知識に加え、システム開発の上流工程から下流工程まで幅広く関わることなどから、他にもさまざまなキャリアパスが想定されます。
【参考】:インフラエンジニアの3つのキャリアパスとやりがいを徹底解剖!(マイナビAGENT)
実力主義の世界
インフラエンジニアの世界はスキル重視の実力主義であり、学歴はほとんど関係ありません。
インフラエンジニアとしてのキャリアや実力がモノをいいます。そのため、スキル証明となる資格であるLinuCやシスコ技術者認定資格などを取得すると、資格手当を支給する企業が増えています。
またインフラは企業のITシステムの中枢部であり、そのセキュリティに関わるインフラエンジニアは正社員として採用する企業も少なくありません。
安定職種
AIの発展に伴い、AIに置き換わる職種が話題に上がることが多くなってきましたが、インフラエンジニアの仕事がなくなることは非常に考えづらいです。AIがどんなに発達しても、コンピューターとネットワークは欠かせません。
したがって、コンピューターやネットワークに深く関わるインフラエンジニアは必要不可欠の安定職種と言えます。
また、豊富なキャリアパスによりキャリアアップも可能ですので、仕事で困ることはないでしょう。
【参考】:マイナビIT エージェント
企業選びは重要な鍵

ここまで、「インフラエンジニアは底辺」という噂に関して、さまざまな角度から検証を試みました。確かにインフラエンジニアの仕事は重要な役割があり、期待が大きい分だけハードな仕事という点は否めません。
しかし、インフラエンジニアの仕事にネガティブな見方をする人の多くは、仕事そのものよりも、収入面や置かれた環境、周囲の眼などに不安や不満を抱いているケースが少なくありません。職種の問題というよりは、一部の企業側の問題ととらえるべきでしょう。
スキルを生かせる企業・自らを成長させてくれる企業・好待遇の企業は数多くありますが、こうした企業に出会えなければ、なかなか仕事に誇りを持ち、やりがいを感じられることはありません。充実した仕事に就くには、就職や転職での企業選びが重要な鍵になっていきます。
インフラエンジニアになるには

インフラエンジニアへの不安を払拭し、業界未経験からインフラエンジニアを目指すには、企業選びが重要だと分かりました。
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