プロジェクトを円滑に進める役割を担うプロジェクトマネージャー(PM)。
人員や品質、納期等の計画に基づいてプロジェクトを実行・管理することが求められる職種で、さまざまな問題で計画通りに進まない…といったことも少なくありません。
何かとストレスを抱えがちなプロジェクトマネージャーですが、ストレスの要因はどこにあるのでしょうか。
株式会社アジャイルウェアが、プロジェクトマネージャーを対象に実施した「プロジェクト管理についてのアンケート」をもとに見ていきます。
同調査はプロジェクトマネージャー100名を対象に、2021年10月21日に実施されました。
6割以上のプロジェクトマネージャーが「やばいプロジェクト」を経験している
まず、プロジェクトマネージャーの仕事でストレスを抱えているかどうか質問したところ、「とても抱えている」が43%、「やや抱えている」が41%と、8割以上の方がストレスを感じていると回答しました。
次に、いわゆる「やばいプロジェクト」を経験したことがあるか質問したところ、「ある」と回答した方が64%に上りました。実に6割以上のプロジェクトマネージャーが「やばいプロジェクト」を経験していたことが分かります。
※ここで言う「やばいプロジェクト」とは、失敗したプロジェクト、炎上したプロジェクトのことなどを指します。
プロジェクトの失敗・炎上の原因とは?
それでは、プロジェクトの失敗・炎上の原因はどのようなものなのでしょうか。
アジャイルウェアの調べによると、「正しく要件定義ができてない」が59%で最も多く、「要求者側でつくるものが決まっていないままスタートした」が58%、「適切な要員を確保できない」が52%と続きました。
見通しが立たないままプロジェクトが進行してしまうケースもあり、それが少なからずプロジェクトマネージャーのストレスの要因にも繋がっているようです。
また、同調査のアンケートではストレスの要因として、
- 各部門の意思疎通がとれずに、日程が遅れる
- 部下のスキルにばらつきがあり、目線合わせに時間がかかる
- クライアントのコントロールが難しい
といったことも挙げられており、各方面での調整もプロジェクト管理の難しさとしてあるようです。
「進捗管理」「コミュニケーション」を重要視する声が多数
こうしたなか、プロジェクト管理を行うにあたってプロジェクトマネージャーが重要視していることは何でしょうか。
プロジェクト管理で重要視してることとして、「要求者とのコミュニケーション」が71%、「開発者とのコミュニケーション」が60%と、コミュニケーションを重要視しているという結果となりました。
また、プロジェクトマネージャーに必要なスキルについても、「チームのマネジメントスキル」に次いで「コミュニケーションスキル」が62%という結果となっており、プロジェクトマネジメントにおいて意思疎通がいかに重要であるかが分かります。
チームでプロジェクトを進めていく以上、コミュニケーションをとることは必要不可欠です。
プログラムの場合はこちらが指示した通りに動いてくれますが、さまざまな価値観を持った人たちに同じ方向を目指してもらうことは容易ではありません。
クライアント、プロジェクトマネージャー、プログラマーなど、それぞれの立場によって見えている世界も変わってくるでしょう。
目標やビジョンを細かにすり合わせ、お互いに歩み寄ることが、プロジェクトの失敗・炎上リスクを最小にする鍵なのかもしれませんね。
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