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BPとは?
BPとはBusiness Partnerの略で、協力企業のことを指します。協力会社とも言います。日本の会社では狭義の意味で、正社員採用以外の契約社員やパートの方を指す場合もあります。BPの定義については契約上の定義を始めとして、いくつかの用語が発展的に用いられています。
BPの定義は?
BPには明確な定義があるわけではありませんが、事業を進めるうえで必要とされる企画・設計・開発・製造・販売・保守等の一連のサイクルの中で、共同で物事を進める関係を持つ人、またはその企業を指します。
BPとの関係性は?
BPとは、事業で必要とされる工程を共同で進める関係を持つ人やその企業を指します。そのため、次に挙げるような関係性を持っています。
・サプライヤーと買い手側企業(部品供給の協業)
・メーカーとディーラー(専売チャネルの協業)
・メーカーとリセラー等(販売チャネルの協業)
・広告依頼主と代理店(販売促進・プロモーションの協業)
・フランチャイザーとフランチャイジー(製品流通・販売の協業)
・メーカーと保守委託(製品サポートの協業)
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IT業界でのBPとは?
IT業界では顧客要件に基づいて製品を開発することが多いため、要件定義・設計・開発・構築・運用・保守の工程を細分化することがあります。そのためソフトウェア製造やテストを外注化することも多いです。IT業界でのBPとは、各業務を外注する際の契約ベースの関係を指す場合が多いです。
請負契約でのBPとは?
請負とは一方が目的とする仕事の完成を約束し、他方が求める仕事の完成に対する報酬を支払うことを約束する契約形態を指します。また、この契約を請負契約と言います。請負契約では、仕事を完成させるために第三者に仕事を請け負わせる場合があります。
この第三者を下請負人と言い、下請負を用いる者を元請負人と言います。IT業界では顧客が発注者となり、ITベンダーが受注者としてさらにIT子会社を活用することがあります。
その場合ITベンダーは元請負人となり、IT子会社は下請負人となります。この下請負人をBPと言うこともあります。
プロパーとは?
プロパーとは、会社との雇用形態の中で正規採用された社員を指します。特に、生え抜きの正規採用社員を限定的にプロパーということがあります。BP契約の人との対比で、プロパーという言い方が用いられることがあります。
アウトソーシングとは?
ソーシングとは資源活用を意味し、アウトソーシングとは社外の資源を活用することを指します。アウトソーシングの例として、会社の核となる事業以外を外部のサービスを活用し補完することがよくあります。
製造業では、主軸となる製品のみを自社で開発製造し、その他は外部製品をOEMとして利用することがよく見られます。同様に、自社で不足している人事業務や経理業務を、外部サービスを活用し費用対効果を高めることもあります。
このように、全体の会社業務を見直しアウトソーシングを活用を促進する手法を「ビジネスプロセスリエンジニアリング」と言います。IT業界でも、ITアウトソーシングにより高度なIT技術を外部に委託することが増えており、BPと呼ばれるエンジニアが増加しています。
業務委託契約とは?
業務を外部へ委託して成果に対して報酬を支払うといった契約に、業務委託契約があります。業務委託契約が用いられるケースとして、社内のリソースで対応できない業務がある場合の解決策として利用されます。
業務を委託された側である個人・企業は成果物に対して責任があり、成果物を提供しなかった場合、契約によってはペナルティが課せられる可能性があります。
SESとは?
SESは「System Engineering Service」の略称で、IT業界での契約形態を差します。SESとは、システムの開発・運用などの際に、ITエンジニアの技術・労働力を提供することを指します。ITエンジニアを外部へ提供する企業を、SES企業と言います。
SESを利用するメリットとしては、社内にシステムの開発や運用をするIT人材がいない場合でも、ITエンジニアの技術・労働力を活用できるという点があります。SESは成果物に対して責任がなく、あくまで決められた時間での業務が対象となります。
HRBPとは?
HRBPとはHuman Resource Business Partnerの略で、HRビジネスパートナーと言います。従来の人事の役割は、人事制度の設計・労務管理・福利厚生の実施などがメインでした。
しかし、近年の働き方改革の推進によって、テレワーク環境での企業に求められるタレント育成や、企業の成長戦略に関連した施策立案・実行が強く望まれています。
HRBPは企業経営者に対するビジネスパートナーとして戦略立案の手助けとなる政策を考えたり、成長戦略に合わせた人事政策を担当します。そのため、コンサルタント的な色合いの強いBPのモデルとなります。
広義のBPとは?
BPという用語は上記の他にも発展的に用いられています。BPの関係性や協力体制の深さに応じて、アライアンスやビジネスアライアンス等とも言います。ここでは、広義のBPについて特にアライアンスの意味を説明します。
アライアンスとは?
アライアンスとは協業や同盟を指し、ビジネスアライアンスとも言います。ビジネスでのアライアンスとは、双方にメリットがある事項について、共同で目標を達成するための活動をすることです。
BPがどちらかと言うと契約的な意味合いが強いのに対し、アライアンスは契約を伴わない場合があります。そのため、将来を確約できない研究や調査等では覚書等で代用することもあります。
ストラテジックアライアンスとは?
ストラテジックアライアンスとは、アライアンスの活動の中で既存事業の枠組みから新規市場や新規製品まで協業領域を拡大し、戦略的に業務提携することです。つまり、短期的な事業協力だけでなく中長期を見越した成長戦略について相互に協力します。
この枠組みは戦略的なもののため、従来競合している各社が別の新領域では提携して協調することもあります。これにより成熟した市場から脱却したり、競争状況から脱落するリスクを軽減するメリットもあります。
アライアンスパートナーとは?
アライアンスパートナーとは、同様の考えを持つ複数の企業が1つの目標に向けて相互に活動するものです。ビジネスアライアンスパートナーとも言います。アライアンス活動によって企業価値(ブランディング)が高まり、売上が上がるといった相乗効果が期待できます。
具体的な例としては、航空会社のマイレージサービスによるアライアンス活動が代表的です。
アライアンスのメリットは?
アライアンスのメリットはいくつかあります。例えば、中小企業や新規参入会社が事業化を検討する場合に、費用面や技術の蓄積面で多くの時間と費用が必要となるのがネックです。しかし複数社でアライアンスを構築することによって、素早いスタートアップが可能です。
具体的には、ある企業では得意な知識を用いた製品開発をし、製造の得意な会社によって高品質な製品の生産をするといった分担作業により、短期間で事業化が可能です。失敗した際の負担も分担できるため、損失リスクも減らすことができます。
アライアンスのデメリットは?
メリットが多いアライアンスですが、デメリットもあります。1つ目のデメリットは、契約が緩いため確実な実行性が保証されないことです。スケジュールが遅れる・期待した品質より劣っているなどの問題があっても、責任が発生しないことがあります。
2つ目は、ノウハウやスキルの流出・模倣のリスクがあることです。自社の強みである知財を制限なくアライアンスパートナーに公開してしまうと、後で同等製品や模倣品が開発されることがあります。
3つ目は、営業情報流出のリスクがあることです。ユーザ開拓等をアライアンスの目標に置く場合、顧客リストを開示する際に十分な注意が必要です。後々の競合となり得るため、情報統制や管理をしっかり行うことが重要です。
BPや関連用語を理解して業務効率を高めましょう
BP契約を始めとして、協力関係を整理したり分担を決めたりすることは重要です。特にプロジェクトの実行には顧客の要件が複雑化するほど役割を正しく定義したり、必要な契約を締結することが求められます。
また、開発の上流工程を担当する場合はさらに戦略的な提携や協業に関する意見が求められます。BPやその関連用語を理解することで、開発の上流工程を担当する際に役立つでしょう。
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