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統計検定準1級とは?試験概要と学習方法、活かせる仕事などを紹介
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統計検定準1級とは?試験概要と学習方法、活かせる仕事などを紹介

アンドエンジニア編集部
2023.02.19
この記事でわかること
統計検定準1級は実社会の様々な問題を解決する上で統計学の諸手法を応用できる能力を問う資格
統計検定準1級の合格率は20%程度とかなり難易度は高い
統計検定準1級資格はデータサイエンティストや製品開発、研究分野などで活かせる

統計検定準1級とは?

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統計検定とは、一般財団法人の統計質保証推進協会が実施している検定であり、統計に関する知識と活用力を評価する資格試験です。中でも統計検定準1級は実践的な資格試験であり、実社会における様々な問題や課題に対し、統計学の手法を適切に応用し、解決に導くことができる能力を問う内容です。

当記事では、統計検定の中でも2番目に難しい準1級について、試験の概要・難易度・学習方法などを解説するとともに、この資格が職業にどのように活かせるかについて紹介していきます。

【参考】:統計検定準1級|統計検定:Japan Statistical Society Certificate

統計検定1級とは?取得するメリットや勉強方法を徹底解説!

統計検定準1級の難易度と活かし方

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統計検定準1級の難易度は高いと言えます。現在、統計検定試験は2018年度よりCBT方式(パソコンによる試験)で行われていますが、準1級は1級に次ぐ難しい試験です。準1級試験では、統計学に関する深い理解が求められ、さらに試験範囲が広範囲であることも高い難易度の要因になっています。

2021年6月実施の統計検定試験の結果が公式サイトで公開されていますが、それによると準1級の合格率は23.6%と、他の級と比較して狭き門であることが分かります。

【参考】:2021年6月20日試験|統計検定:Japan Statistical Society Certificate

では、難易度の高い統計検定準1級に合格できたとして、どのような分野でスキルを活かすことができるのでしょうか?統計検定資格の2級レベルまでは統計学の基本知識を有する証明となりますが、準1級資格は知識に加えて実践力が問われるため、キャリアチェンジの際にはアピール力がさらに高まります。

また、キャリアチェンジの際に実践力をアピールするには、データサイエンティストを目指し、プログラミングや実装のスキルを身に付けておくと、より効果的です。

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統計検定準1級試験の概要

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統計検定試験はデータサイエンティストや機械学習エンジニアを目指す方、キャリアチェンジを検討されている方には有効な資格です。ここでは統計検定準1級の試験概要について解説します。

準1級の受験方法と受験の流れ

統計検定試験は1級を除いて、CBT(Computer Based Testing)方式で実施され、パソコンを利用して解答します。

統計検定試験の申込みは、株式会社オデッセイ コミュニケーションズのWebサイトから、受験希望地域の試験会場及び日程を確認して申し込みます。試験はほぼ毎週実施されていますので、受験勉強期間を考慮して日程を決めてください。

【参考】:統計検定 | Odyssey CBT | オデッセイ コミュニケーションズ

CBT試験とは?概要やメリット、採用されている資格一覧を紹介!

準1級の出題範囲

統計検定準1級の難易度が高い理由として、出題範囲が広いことが挙げられますが、具体的にどのような範囲から出題されるのかについて見ていきましょう。

▪ 確率と確率変数(事象と確率、確率分布と母関数、分布の特性値、変数変換、極限定理・漸近理論) ▪ 種々の確率分布(離散型分布、連続型分布、標本分布) ▪ 統計的推測(推定)(統計量、各種推定法、点推定の性質、漸近的性質、区間推定) ▪ 統計的推測(検定)(検定の基礎、検定法の算出、正規分布に関する検定、一般の分布に関する検定法、メンパラメトリック法) ▪ マルコフ連鎖と確率過程の基礎(マルコフ連鎖、確率過程の基礎) ▪ 回帰分析(重回帰分析、回帰診断法、質的回帰、その他) ▪ 分散分析と実験計画法 ▪ 橋本調査法 ▪ 多変量解析(未成分分析、判別分析、クラスター分析、共分散構造分析と因子分析、その他の多変量解析手法) ▪ 時系列解析 ▪ 分割表(分割表の解析、分割表のモデル) ▪ 欠測地 ▪ モデル選択 ▪ ベイズ法 ▪ シミュレーション、計算多用手法

以上のように出題は広範囲に及びますが、2級までの基礎知識を生かし、しっかり受験対策することで合格の可能性は上がります。

試験はCBT方式で行われ、90分間で選択問題を25問から30問解く形式です。数値計算、数値入力計算問題が出題されますので、電卓が必要となります。

【参考】:統計検定準1級範囲表

統計検定取得者の年収

統計検定資格の取得によって年収はどの程度になるのでしょうか。 ITエンジニアの職種から、製品開発/研究開発を例に見ていきましょう。

製品開発/研究開発エンジニアの平均年収は、「マイナビエージェント職種図鑑」では477万円(※2023年1月執筆時点)となっており、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近しい職種のSE・プログラマ(顧客向けシステムの開発・実装)を参考にすると、平均年収593万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」によると民間企業平均年収は433万円ですので、製品開発/研究開発エンジニアは一般平均年収よりも、やや高めであることが確認できます。

理数系の専門的な分野の知識が求められるエンジニアは他職種と比較して高めの年収を期待できます。統計学もその1つであり、キャリアアップやキャリアチェンジに役立つでしょう。

【参考】:マイナビエージェント職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

統計検定準1級の勉強方法

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統計検定準1級の試験概要や資格取得者の年収について紹介をしましたが、これから検定試験準1級の試験突破に向けた勉強方法について紹介していきます。

テキストによる勉強法

統計検定準1級の試験問題は、公式の統計学実践ワークブックを中心に出題されますので、ワークブックに沿って学習を進めるとよいでしょう。ただし、統計検定準1級は出題範囲が広く、公式のワークブックだけでは理解が進まない部分もありますので、各分野ごとの参考書を利用して、補足する必要があります。

以下に学習に適したテキストや関連書籍を紹介します。ワークブックは公式認定テキストです。また、参考書籍の「統計学」は2級のおさらいを兼ねた内容となっていますので、独学で統計学の基礎をしっかり学びたい方におすすめします。

■ 日本統計学会公式認定 統計検定準1級対応 統計学実践ワークブック

▪著者:日本統計学会 ▪ページ数:352ページ ▪出版社:学術図書出版 ▪発売日:2020/05

【参考】:日本統計学会公式認定統計検定準1級対応 統計学実践ワークブック

■ 統計学

▪著者:久保川 達也、国友 直人 ▪ページ数:352ページ ▪出版社:東京大学出版 ▪発売日:2016/10/31

【参考】:統計学 | 東京大学出版会

過去問による対策

テキストによって試験範囲を一通り学んだら、過去問題を徹底的に解くことをおすすめします。過去問題を解くことで、試験に慣れるとともに、自身の実力を判定できます。

また理解が不足する分野については改めてテキストや参考書に戻って復習することで、弱点を補強できます。以下、おすすめの過去問題集です。Web上には統計検定準1級のチートシート(予想問題と回答、解き方など)がいくつか見当たりますので、それらを参考にしてみるのも良いでしょう。

■ 日本統計学会公式認定 統計検定 準1級 公式問題集 

▪著者:日本統計学会 ▪ページ数:352ページ ▪出版社:実務教育出版刊 ▪発売日:2021/11/11

【参考】:日本統計学会公式認定 統計検定 準1級 公式問題集

統計検定準1級が活かせる仕事

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ここまで統計検定準1級の試験対策について紹介してきましたが、統計検定準1級の資格を取得することで、どのような仕事に活かせるのかについて見ていきましょう。

データサイエンティスト

データサイエンティストはデータサイエンスの分野で活躍するエンジニアです。データサイエンスとは、統計学と情報工学の手法を組み合わせ、大規模データから問題解決に必要な情報や知見を導き出すことを目的にしています。データサイエンスでは、統計学に加えてプログラミングのスキルが求められます。

統計検定準1級資格は統計学の基礎に加えて応用力を有するスキル証明となりますので、機械学習などのプログラミングスキルを有していれば、データサイエンティストへのキャリアチェンジを目指す上で大きなアドバンテージとなります。

実際にキャリアチェンジを目指して転職活動を行う際には、転職エージェントの活用を検討してみてください。キャリアチェンジでは、求人企業とのマッチングが非常に重要です。転職エージェントはあなたの希望やキャリアパスに見合った企業探しと的確な転職アドバイスをしてくれます。

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製品開発/研究開発

製品開発や研究開発分野では、主としてIT製品の新規開発や新技術の開発に携わります。ハードウェアとソフトウェア、双方の開発にも関わるために、その業務内容は幅広く、企画の立案から設計、制作、テストまで行います。特にビッグデータ解析、AI開発やIoTの開発などに関わることが多くあるでしょう。

統計検定準1級合格を目指してキャリアチェンジを実現しよう

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当記事では、統計検定準1級について試験概要や難易度レベル、受験対策、資格を活かせる仕事を紹介してきました。統計学はデータサイエンス以外にも製品開発や研究分野など、様々な職種で必要とされており、統計検定準1級資格はそうした分野へのキャリアチェンジに適した資格と言えます。

このキャリアチェンジを実現する上で、データサイエンティストや製品開発などの職種を希望するにあたって、自身に適した求人や企業を効率的に見つけ、しっかりとした対策を行う必要があります。

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