VLOOKUP関数がうまく反映されない?その原因と対策を図解
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VLOOKUP関数がうまく反映されない?その原因と対策を図解
アンドエンジニア編集部
2024.09.17
この記事でわかること
VLOOKUP関数の基本的構文や検索値、範囲、列番号、検索方法の5つの引数
VLOOKUP関数でエラーが出たり、思い通りの結果が反映しない原因と対策
VLOOKUP関数を利用する際に間違えやすい点と気をつけるべきこと6選

【関連記事】VLOOKUPとは?使い方や活用方法をわかりやすく解説

【関連記事】Excel(エクセル)の関数30選!よく使う基本の関数を一覧で紹介|CANVAS

VLOOKUPが反映されない?

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Excelの表データ処理ではお馴染みのVLOOKUP関数ですが、エラーが表示されたり、結果がうまく反映されなかったりするケースがあります。便利な関数でよく利用されますが、引数が4つもあり、難しいと感じる方は少なくありません。

そこでこの記事では、VLOOKUP関数を用いてエラーが出た、あるいは思い通りの結果が反映されない場合の原因と、対処方法について紹介していきます。VLOOKUPが苦手という方、VLOOKUPを活用してみたい方、ぜひ参考にしてください。

【参考】:VLOOKUP 関数 | Microsoft サポート 【参考】:Excel VLOOKUP とは? 関数の使い方を徹底解説 | Microsoft for business

VLOOKUP関数とは

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改めてVLOOKUP関数とは何かを確認しておきましょう。VLOOKUP関数は、Excelでよく使われる関数の1つで、表を縦方向に検索し、特定の値に対応する値を取り出す機能を持つ関数です。例えば、商品IDから商品の単価を取得したり、顧客名から住所を取得したりするといった作業に役立ちます。

VLOOKUP関数の基本的な構文は以下の通りです。

=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索方法)

VLOOKUPとは?使い方や活用方法をわかりやすく解説
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VLOOKUP関数の引数

VLOOKUP関数は、以下の4つの引数から構成されています。それぞれ引数の役割と、正しく使用することの重要性を詳しく解説します。この引数を誤ると、正しい結果が反映されなかったり、エラーの原因となったりしますので、よく押さえておきましょう。

1.検索値 検索値は、VLOOKUP関数が検索対象となる値です。誤った値を指定すると、目的のデータを取得できなくなってしまうため、正しい値を指定することが重要です。

・検索したい値を指定する ・数値、文字列、論理式など、様々なデータ型を指定できる ・セル参照も可能

2.範囲 範囲は、VLOOKUP関数が検索対象とするデータの場所を指定します。範囲が誤っていると、目的のデータを取得できなくなってしまうため、正しい範囲を指定することが重要です。

・検索対象となる表の範囲を指定する ・範囲の左端列は、検索値を含む列である必要がある ・複数の表を跨いで検索することもできる

3.列番号 列番号は、VLOOKUP関数が取得したいデータの列を指定します。誤った番号を指定すると、目的のデータを取得できなくなってしまうため、正しい番号を指定することが重要です。

・検索結果を取得したい列の番号を指定する ・1から始まる整数を入力する

4. 検索方法 検索方法は、VLOOKUP関数が検索結果を絞り込む方法を指定します。誤った方法を指定すると、目的のデータを取得できなくなってしまうため、正しい方法を指定することが重要です。

・検索方法を指定する ・以下の3つの値から選択できる 0 (完全一致): 検索値と完全に一致する値のみを返す 1 (近似一致): 検索値と近似一致する値も返す -1 (左端一致): 検索値と左端が一致する値のみを返す

デフォルトは0 (完全一致)

VLOOKUPが反映しない時の原因と解決策

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VLOOKUP関数の基本を理解したところで、実際の例を参考にして、エラーの原因と解決法について見ていきましょう。

VLOOKUP関数でエラーが出た?#REF!エラーなどの解決法を詳しく解説

#N/Aエラー

#N/Aエラーは検索値が見つからない場合に発生します。

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【図】: #N/Aエラーの例

F2セルに入力されたVLOOKUP関数は『=VLOOKUP(E2,A2:C9,3,0)』です。

このケースは、E2の地域コード101で、A2からC9までのテーブルを参照し、該当する地域の売上を求める処理ですが、売上が#N/Aとなっています。

理由は、参照先のテーブルで地域コードが文字列で入力されていますが、参照元のE2には「数値」が入っており、表示形式が異なるため検索値を見つけられませんでした。

対処方法としては、A2からA9までを数値に変更するか、E2に文字列のコードを入力すれば、売上は正しく表示されます。

【参考】:VLOOKUP 関数の #N/A エラーを修正する方法 | Microsoft サポート

#REF!エラー

#REF!エラーは無効なセルを参照している場合に発生します。

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【図】: #REF!エラーの例

F2セルに入力されたVLOOKUP関数は『=VLOOKUP(E2,A2:C9,4,0)』です。

このケースは先ほどと同じく、E2の地域コード101で、A2からC9までのテーブルを参照し、該当する地域の売上を求める処理ですが、売上が#REF!となっています。

同じ数値同士で地域コードを参照しているのにエラーとなったのは、VLOOKUP関数の列番号が3列目ではなく、範囲外の4列目となっていたためです。列番号を売上列の3と修正すれば、売上は正しく表示されます。

【参考】:エラー値 #REF! を修正する方法 | Microsoft サポート

#VALUE!エラー

引数に無効なデータが含まれている場合に発生します。

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【図】: #VALUE!エラーの例

F2セルに入力されたVLOOKUP関数は『=VLOOKUP(E2,A2:C9,0,0)』です。

このケースは、 #REF!エラーと似ていますが、引数が0になっているために#VALUE!エラーとなっています。列番号は数値で、もしくは1以上でなければなりません。

列番語がテキスト、あるいは0以下の場合は#VALUE!エラーとなります。

【参考】:VLOOKUP 関数の #VALUE! エラーを修正する方法 | Microsoft サポート

#NAME?エラー

#NAME?エラーは関数名や範囲名が正しくない場合に発生します。

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【図】: #NAME?エラーの例

F2セルに入力されたVLOOKUP関数は『=VLOOKAP(E2,A2:C9,3,0)』です。

一見、関数は正しいように思えますが、#NAME?エラーとなったのは、VLOOKUPのスペルが誤っているからです。

VLOOKUPのUがAになっています。#NAME?エラーの多くは、ケアレスミスで関数のスペルを間違っている場合によく見られます。一見正しそうに思える数式で#NAME?エラーとなった時は、関数のスペルミスがないかを確認してみましょう。

予期しない結果

VLOOKUP関数の引数で、検索方法の型にFALSEとTRUEがあります。 FALSEは検索値と完全に一致する値だけをの値を検索でき、「0」で代用が可能です。一方、 TRUEは検索値と近い値を検索することができ、「1」で代用が可能です。

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【図】: VLOOKUP関数の引数、検索方法がFALSEの場合

VLOOKUP関数で、検索方法の型に完全一致の「FALSE」を指定した場合、顧客名簿を山田太郎で検索すると、東京都渋谷区の山田太郎を取得します。一方、近似値一致の「TRUE」を指定すると、次のように大阪府大阪市の山田太郎を取得します。

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【図】: VLOOKUP関数の引数、検索方法がTRUEの場合

VLOOKUP関数で引数にFALSEを使用する場合は、以下の点に注意する必要があります。

・検索範囲が誤っていると、意図しない値を取得してしまう ・検索値が存在しない場合、エラーが発生する ・近似一致の方が適切な場合がある

VLOOKUP関数を利用する際に気をつけるべきこと6選

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VLOOKUP関数は、表を縦方向に検索して、特定の値に対応する値を取得する上で大変便利な関数ですが、使い方を誤ると、様々なエラーが発生する場合があります。

ここでは、VLOOKUP関数を利用する際に間違えやすいこと、気をつけるべきことをまとめています。

検索値と検索範囲を正しく指定する

検索値は、VLOOKUP関数が検索対象となる値です。誤った値を指定すると、目的のデータを取得できなくなってしまうため、正しい値を指定することが重要です。

検索範囲は、VLOOKUP関数が検索対象となる表の範囲です。範囲の左端列は、検索値を含む列である必要があります。誤った範囲を指定すると、目的のデータを取得できなくなってしまうため、正しい範囲を指定することが重要です。

列番号を正しく指定する

列番号は、VLOOKUP関数が取得したい列の番号です。1から始まる整数を入力します。誤った列番号を指定すると、目的のデータを取得できなくなってしまうため、正しい列番号を指定することが重要です。

検索方法を正しく指定する

検索方法は、VLOOKUP関数で検索結果を絞り込む方法を指定します。以下の3つの値から選択できます。

・0 (完全一致): 検索値と完全に一致する値のみを返す ・1 (近似一致): 検索値と近似一致する値も返す ・-1 (左端一致): 検索値と左端が一致する値のみを返す

デフォルトは0 (完全一致)です。

循環参照に注意する

VLOOKUP関数でセル参照を使用する場合、循環参照が発生する可能性があります。循環参照とは、Excel内で数式が自身のセルを参照している状態のことです。循環参照が発生すると、Excelが計算を繰り返してしまい、エラーが発生する可能性があります。

データの整合性を確認する

VLOOKUP関数を使用する前に、データの整合性を確認する必要があります。データに誤りがあると、VLOOKUP関数が誤った結果を返してしまう可能性があります。

エラーメッセージを確認する

VLOOKUP関数でエラーが発生した場合は、必ずエラーメッセージをよく確認し、原因を特定して解決を図りましょう。

VLOOKUP関数を活用しよう

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この記事では「VLOOKUP関数が反映しない」と題して、VLOOKUP関数でエラーが表示される場合、あるいは思った結果が得られない場合の原因と対策について解説しました。

VLOOKUP関数を自在に使いこなせるようになると、Excel活用スキルは高まり、業務の効率化も実現できるでしょう。Excelを使いこなしたい方は、VLOOKUP関数に強くなることをおすすめします。

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