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Gemini Advancedとは?ChatGPT Plusとの違いを解説
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Gemini Advancedとは?ChatGPT Plusとの違いを解説
アンドエンジニア編集部
2024.06.21
この記事でわかること
Gemini Advancedは、Google AIが提供するGeminiの有料版である
ChatGPT Plusは、最新のGPT-4o(オムニ)を搭載するOpenAIの有料版である
Gemini AdvancedとChatGPT Plusは、価格や機能、性能など甲乙つけ難い

Gemini Advancedとは?

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Gemini Advancedは、Google AIが提供する大規模言語モデル(LLM)サービス「Gemini」の有料プランです。最上位のAIモデル「Gemini Ultra 1.0」を搭載したGemini Advancedは文章生成、要約、翻訳、コード生成、質問応答など、様々なタスクをこなせます。

また2024年5月15日より最新版のGemini 1.5 ProがGemini Advanced に追加されたことで、一般ユーザ向け会話型AIとしては最長の100万トークン以上に拡張されたコンテキスト ウィンドウによって、大幅な強化が図られています。

この記事では、Gemini Advancedの概要について紹介するとともに、Gemini Advancedの強力なライバルであるChatGPT Plusとの比較を行っていきます。より進化したLLMを使ってみたい方、GeminiとChaGPTの選択に迷っている方はぜひ参考にしてください。

【参考】:‎‎Gemini Advanced - get access to Google’s most capable AI model 【参考】:‎保存容量の追加、さらなる AI 機能、その他の機能 | Google One 【参考】:‎ChatGPT | OpenAI

Gemini Advancedの概要

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Gemini Advancedは、Google AIが開発した高性能な対話型AIサービス、Geminiの有料プランを指します。Gemini AdvancedはGoogleから2024年2月にリリースされ、Gemini Ultra 1.0と呼ばれる最先端のAIモデルを搭載しています。

さらに2024年5月15日、この後継となる最新のGemini Pro 1.5を搭載したGemini Advancedがリリースされ、Gemini Advancedユーザはこれら最新機能を使えるようになっています。

ここでは、Gemini Advancedの最新情報を中心に紹介していきます。

【参考】:Gemini 1.5 Pro を Gemini Advanced に搭載

Gemini Advancedの主な機能

Gemini Advanced(Gemini Ultra 1.0モデル)の主な機能は以下の通りです。さらにGemini Pro 1.5を搭載することで、処理速度やキャパシティ面でさらに強化されています。

■ 文章生成 ユーザの指示に従って、論理的に一貫した文章を生成することができ、ブログ記事、レポート、メールなど、様々な種類の文章を生成することができます。また、より人間的で創造的な文章表現を行うこともできます。

■ 情報検索 インターネット上の情報を検索し、複数の情報源から情報を収集して比較検討することができます。このため、学習済みのデータに加えて、最新情報を提供することができ、ユーザのリクエストに沿った結果を示すことができます。

■ データ分析 ExcelやGoogleスプレッドシート、グラフ形式のデータを分析することができるため、様々なデータから推論して、意思決定に役立てることができます。またデータを分析した結果から、有用なレポートを作成することもできます。

■ その他 その他、Gemini Advancedはユーザの求めに応じたプログラミングコードの生成、異言語間の翻訳、長文のレポートや論文の要約、質疑応答などが得意です。

Gemini Advancedのメリット

Gemini Advancedは以下に挙げる処理能力の高さ、多言語対応、高度な自然言語処理などを優位点とし、様々な実務における活用が期待されます。

■ 処理能力が高い Gemini Advancedは大量のデータを扱うことができ、複雑なタスクも迅速に処理することができます。具体的には複雑な文章の理解と生成、膨大な量のデータからの情報検索、高度な分析処理、クリエイティブなコンテンツの作成を高速かつ効率的に処理できる能力を有しています。

■ 多くの言語に対応している 異なる言語間での翻訳や要約、文章生成などをスムーズに行うことができます。これは、グローバルなビジネスを展開する企業や、多言語ユーザ向けのサービスを提供する企業にとって、非常に大きな利点となります。

■ 高度な自然言語処理タスクを実行できる 自然言語で指示するだけでコード生成が行えるとともに、複雑な文章やストーリー、詩歌、コード、台本、音楽作品、メール、手紙などを生成することができます。また100以上の言語間で自然で正確な翻訳を行い、長文の要約、ポイントの抽出、質問応答が可能です。

■ 幅広い分野で実務に活用できる 最新のAI技術を活用して、精度の高い結果を出力することができるため、広告文の作成や、顧客からの問い合わせに対する回答、研究開発や教育など幅広い分野で活用することができます。

自然言語処理とは?注目される理由やできることをわかりやすく解説

Gemini Advancedの料金プラン

Gemini Advancedは、Google One AIプレミアムプランの1サービスとして提供されています。Google One AIプレミアムプランは、2TBのストレージとGemini Advancedの利用を含む、Google Oneが提供する月額プランで、利用料金は月額2,900円です。

【参考】:Google One AI プレミアム プランと機能 | Google One

ChatGPT Plusの概要

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ChatGPT PlusはChatGPTの有料版で、無料版にはない機能を兼ね備えています。無料版「GPT-3.5」との大きな違いは、より強力なGPT-4が使えること、最新のGPT-4o「オムニ」が制限付きながら利用できる点です。

ここではChatPTの有料版、ChatGPT Plusの概要を見ていきましょう。

【参考】:Hello GPT-4o | OpenAI

ChatGPT Plus(有料版)とは?無料版との違いやGPT-4の機能も解説!

ChatGPT Plusの主な機能概要

ChatGPT Plusは、ChatGPTが持つほとんどの機能をカバーしており、GPT-4o(オムニ)が利用できることで、以下に挙げるような機能を有しています。1つずつ見ていきましょう。

■ 高度な文章生成 ChatGPTは大量のテキストデータを学習し、自然で高品質な文章を生成することができます。これにより、ユーザは文章の要約、創造的なコンテンツの作成、質問応答など、様々なタスクを自動化することができます。

■ カスタマイズ可能な対話 ChatGPTはカスタマイズ可能な対話機能を提供できるため、企業や開発者はAPIを利用して、自社のシステムやアプリケーションに合わせてカスタマイズしたチャットボットを構築することが可能です。これにより、ユーザ体験を向上させることができます。

■ 複数言語対応 ChatGPTは日本語を含む複数の言語に対応しており、異なる言語での自然な対話を実現します。これにより、グローバルなユーザ基盤に対して効果的にコミュニケーションを取ることができます。

■ APIアクセス ChatGPTのAPIを利用することで、開発者は自身のアプリケーションに高度な自然言語処理機能を統合することが可能になります。このAPIは柔軟性が高く、様々なタスクに対応できるため、ビジネスや個人のプロジェクトで広く活用することができます。

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ChatGPT Plusのメリット

ChatGPT Plusは次のようなメリットがあります。GPT-4.0の強化版、最新版となるGPT-4oを利用することができる点も強みです。

■ 高い精度とパフォーマンス 最新のGPT-4o「オムニ」モデルを搭載しており、無料版では10回/日の利用に対し、ChatGPT PlusではGPT-4oを80メッセージ/3時間程度利用できますので、一般的な利用では不足を感じることはありません。

■ 優先接続 ChatGPTの無料版では混雑時に待たされるケースがありますが、Plusは優先的なサーバ接続が保証されており、混雑時でも安定して利用できるため、急ぎのタスクがある場合には安心です。

■ 画像生成 無料版のChatGPTでは画像生成ができませんが、PlusではOpenAIの画像生成AIである「DALL-E 3」を利用して画像生成が可能です。また生成画像を浮世絵風や、ルネサンス風といったテイストで指定して画像生成ができるのもメリットと言えます。

■ 拡張機能 ChatGPT Plusでは、ChatGPTのカスタマイズが可能で、コーディング知識不要で独自のGPTs(カスタムGPT)を作成することができます。また作成したGPTsはGPT Storeでリリースし、販売することも可能です。

ChatGPT Plusの料金プラン

ChatGPT Plusは月額20$(約3,000円/月)であり、無料利用期間はありません。ChatGPTの無料プランを選択しても、制限付きながら最新のGPT-4o「オムニ」モデルが利用できます。無料版でGPT-4oの性能を試してみてから、Plusに移行するかどうかを判断するといいでしょう。

Gemini Advanced vs GPT-4(ChatGPT Plus)

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Google社のGemini Advancedと、OpenAIのChatGPT Plusはライバル関係にあります。ここでは両者を比較してみますので、選択に迷っている方は参考にしてください。

Gemini Advanced

Gemini Advancedから、各比較項目で見ていきましょう。AIツールの作成、AIツールの収益化に関しては、ChatGPTと比較して機能が不足していますが、他はほぼ互角と見ていいでしょう。

【比較項目】

・利用可能モデル            :Gemini Ultra 1.0、Gemini Pro 1.5 ・提供元                :Google ・価格                 :2,900円/月 ・アカウント              :Googleアカウント ・ストレージ              :2TBまで利用可能 ・連携機能               :Google Workspaceアプリとの統合 ・Android版アプリ      :あり(ボイスコマンド、カメラ撮影・スキャン機能付き) ・iOS版アプリ                    :あり(Google検索、アシスタント機能付き、Gemini機能利用可能) ・入力できるデータ            :テキスト / 画像(Gemini 1.5 Proでは最長100万トークン) ・生成できるデータ            :テキスト / ソースコード / 画像(2024年6月時点は不可) ・Webブラウジング機能     :◯ ・外部サービスとの連携   :◯ ・音声読み上げ機能          :◯ ・AIツールの作成              :✕ ・AIツールの収益化           :✕ ・ファイルの読み込み&解析:△Google Docs / Sheets(スプレッドシート)のみ可                                         (Gemini 1.5 ProではPDFや音声ファイルも可能に) ・機能の拡張                      :△(Googleアプリとの連携可)

ChatGPT Plus

続いて、ChatGPT Plusについて項目ごとに見ていきましょう。Geminiにはない機能として、独自のAIツールを作成できるGPTsや、作成したGPTsをリリース・販売できるGPT Store機能が際立っています。

【比較項目】

・利用可能モデル                  :GPT-4、GPT-4o(オムニ)、GPT-3.5 ・提供元                                :OpenAI ・価格                                  :20$(約3,000円)/月 ・アカウント                         :ChatGPTアカウント(OpenAIアカウント) ・利用できるストレージ   :非公開 ・連携機能                         :△(プラグイン廃止→GPTストアに移行) ・Android版アプリ          :◯(ボイスコマンド、カメラ撮影機能付き) ・iOS版Googleアプリ         :◯(音声アシスタント機能付き) ・入力できるデータ           :テキスト / 画像 / 音声 ・生成できるデータ            :テキスト / ソースコード / 画像 ・Webブラウジング機能   :◯ ・外部サービスとの連携   :△(プラグイン廃止→GPTストアに移行) ・音声読み上げ機能            :◯ ・AIツールの作成                :◯(GPTs) ・AIツールの収益化            :◯(GPT Store) ・ファイルの読み込み&解析:◯(Advanced Data Analysis) ・機能の拡張                        :△(プラグイン→GPTs)

どちらを選択するべきか

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Gemini AdvancedとChatGPT Plusは、どちらも甲乙つけ難い高性能なLLMサービスです。料金や機能面ではほとんど差がありませんので、どちらを選ぶかは、以下の点を考慮して判断すると良いでしょう。

画像生成をメインに利用したい方は、画像技術に長けたGoogle社のGemini Advancedがおすすめですが、執筆時点(2024年6月)で、Google社は一時的に停止した人物画像生成機能をまだリリースしていません。数週間で復活するとしていますが、当面様子を見た方がいいでしょう。

総合的な利用であれば、機能面の充実性やコーディングやデータ分析などに強みがあるChatGPTを選択し、大量のテキスト処理や生成が必要な方は、Gemini Pro 1.5を搭載したGemini Advancedをおすすめします。

いずれにせよ、両者ともに高性能であり、進化の途上にあります。それぞれの無料プランや無料利用枠を最大限利用しながら、じっくり検討しましょう。

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