ChatGPTをスプレッドシートで使う
ChatGPTのビジネス活用が期待されていますが、日常利用しているOfficeツールからChatGPTを呼び出して使うことができれば、さらに仕事を効率化できそうです。それを実現してくれるのがChatGPTのアドオン、「GPT for Sheets and Docs」です。
今回は、GPT for Sheets and DocsをGoogleスプレッドシートに組み込み、活用する方法について紹介していきます。ChatGPTをさらに活用してみたいという方はぜひ参考にしてください。
【参考】:ChatGPT: Optimizing Language Models for Dialogue 【参考】:GPT for Sheets™ and Docs™ - Google Workspace Marketplace
GPT for Sheets and Docsとは
GPT for Sheets and DocsはGoogleスプレッドシートやドキュメント上でChatGPTを直接使うことができるようになるアドオンです。無料でインストールができ、GPT-3、GPT-4のいずれでも使うことができます。
GPT for Sheets and Docsができること
GPT for Sheets and Docsをスプレッドシート上で利用すると、何ができるのでしょうか?次のような利用方法がありますので、何れかの機能を利用したい方におすすめします。
▪ChatGPTから得られた回答をスプレッドシートに保存し、後で簡単に検索する ▪アイデアの書き出しをする ▪外国語文章を翻訳する ▪議事録を作成する ▪指定した文章を要約する ▪分析前のデータ整理 ▪GPT関数を用いて結果を特定セルに書き込む
GPTをスプレッドシートに組み込む
これからアドオンの GPT for Sheets and DocsをGoogleスプレッドシートで使えるようにするための準備について解説していきます。OpenAI(ChatGPT)のアカウント、APIキー、Googleアカウントなどが必要です。
Open AIのアカウント
ChatGPTのアカウントを持っている方は新たに登録する必要はありませんが、初めてChatHPTを利用する方はOpen AIのアカウントを取得する必要があります。このアカウントを用いて、 GPT for Sheets and DocsのAPIキーを取得します。
APIキーの取得
GPT for Sheets and Docsを利用する際には、API(Application Programming Interface)キーが必要になります。APIキーとは、GPT for Sheets and DocsなどのAPIにログインするための固有の識別子のことです。
APIキーによってサービスの利用が可能となり、同時にAPI側で利用状況をモニターすることができ、APIの悪用を防ぎます。
■ 1.Open AIのサイトにアクセス まず最初にGPT for Sheets and Docsを利用するためにAPIキーを取得しておきます。次のOpen AIのサイトにアクセスしたら、[+Create new secret key]をクリックします。
【参考】:OpenAI Platform
■ 2.APIキーの作成 「スプレッドシート Keys」の作成画面が表示されますので、[Create secret key]のボタンをクリックします。
■ 3.APIキーの取得 「API Keys」の「Create new secret key 」の出力画面が表示されたら、表示されたキーの右側にあるコピーのボタンをクリックし、メモ帳などにキーを貼り付けて大切に保管してください。
Google スプレッドシートにChatGPTのアドオンを組み込む
ここでは、GPT for Sheets and Docsをスプレッドシートに組み込む方法を紹介します。コードやプログラミングスキルを必要としませんので、誰でも簡単に作業を進められます。
■ 1.Google スプレッドシートの拡張機能を利用する 普段利用しているGoogleアカウントでGoogle スプレッドシートを新規作成し、メニューバーの「拡張機能」をクリックし、「アドオン」を選択し、展開された中から「アドオンを取得」をクリックします。
■ 2.ChatGPTのアドオンを表示、選択する アドオン画面が表示されますので、「GPT for Google Sheets and Docs」を選択します。以下の様に表示されていない場合は、「アプリを検索」に'GPT'と入力して検索してみましょう。
■ 3.ChatGPTのアドオンをインストールする 「GPT for Google Sheets and Docs」の画面で[インストール]ボタンをクリックします。
■ 4.インストールの準備 「GPT for Google Sheets and Docs」のインストールの準備画面が表示されたら、続行をクリックします。
■ 5.アカウントを選択 アカウント選択画面が表示されたら、表示されたアカウントのままでよければ、表示アカウントをクリックします。インストールが終わると画面は次に遷移します。
■ 6.Googleアカウントへのアクセス権を設定する 「Googleアカウントへのアクセスをリクエストしています」の画面が表示され、内容を確認して問題がなければ画面を下にスクロールし、[許可]ボタンをクリックします。
■ 7.GPT for Sheets and Docs のインストール終了 「GPT for Sheets」 と「GPT for Docs」 の2つのアドオンのインストール先の説明が表示されたら、[次へ]をクリックし、「GPT for Sheets and Docs をインストールしました」と表示されたら、[完了]をクリックしてインストールを終了します。
■ 8.Google DocsにGPT for Docsを設定する Google Docsでアドオンが利用できるよう設定をします。GoogleDocsの「拡張機能」を開き、「GPT for Sheets and Docs」から「Set API Key」をクリックします。
■ 9.アドオンに対するAPI Keyを登録する 取得済みのOpenAI Keyを求める画面が表示されますので、破線部分にキーを入力して「Save API Key」ボタンをクリックすると、アドオンの設定が完了します。
■ 10.アドオンが追加される ここまでの操作によってアドオンの設定が完了すると、Googleスプレッドシートの画面右にアドオンが表示されるようになります。
ただし、アドオンは課金対象となりますので、無料利用機期間が過ぎている場合には「Error your OpenAI API free trial is expired or inactive. Please set up a paid account on OpenAI dashboard」というエラーメッセージが表示されます。
その場合にはOpen AIのダッシュボードで有料アカウントを取得する必要があります。
GPT for Sheets and Docsを試す
以上の操作で、アドインのGPT for Sheets and DocsをGoogle スプレッドシートでChatGPTの操作が行えるようになりましたので、実際に利用してテストしてみましょう。
GPT関数を試す
GPT関数を試してみます。ここではセルA2に質問内容を記述し、セルB2にGPT関数を入力します。GPTに渡す引数は、prompt以外は省略しても問題ありません。GPTへの質問のセルを用意し、その回答をGPT関数を用いて表示するというシートを作成してみました。
GPT関数や引数については、Gスプレッドシート上でGPTに「GPT関数について引数を一覧で教えて」と質問してみると、GPTが教えてくれます。
【参考】:関数呼び出しとその他の API の更新|OpenAI
ChatGPTのスプレッドシートで仕事の効率を高めよう
この記事では、ChatGPTのアドオンの1つ、GPT for Sheets and DocsをGoogleスプレッドシートに組み込む方法や使い方について解説しました。
プログラミングやコードを用いず、誰でも簡単にアドオンを組み込める事が分かったと思います。ChatGPTは単独でも様々な用途がありますが、それぞれの使い勝手をさらに良くしてくれるアドオンやプラグインを積極的に利用してみてはいかがでしょうか。
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