プログラミング能力検定は難しい?
今話題のプログラミング能力検定ですが、まだ受験したことのない方や、試験概要を知らない人が多いのではないでしょうか。
プログラミング能力検定では、主にプログラミングの基礎的な文法や知識が問われます。しかし、基礎的な文法と言っても、様々な文法を出題範囲に含むので決して簡単だとは言いきれません。プログラミング初心者の方であれば、しっかりと学習をすることで合格を目指すことができます。
本記事では、プログラミング能力検定の特徴や試験概要、出題範囲などを解説していきます。今後プログラマーとして活躍したい方や、スキルアップを目指している方は是非参考にして下さい。
プログラミング能力検定の特徴
まずは、プログラミング能力検定の特徴について説明します。その後、試験の概要や、出題範囲について詳しく説明していきます。
ちなみにプログラミング検定は、プログラミングの基礎を固める役割を果たしてくれるため、プログラマーとして転職を目指している人にも向いている試験です。
そのため今後、プログラマーとして活躍したい人に向けてプログラマーの年収についても触れていきますプログラマーを目指している人は、そちらも是非参考にしてください。
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プログラミングの基礎をしっかり理解できる
プログラミング能力検定は、2022年度から高校の授業として扱われている「情報Ⅰ」に含まれるプログラミングの内容をカバーしています。
そのため、学生を含めプログラミング未経験の方でもしっかり内容を理解できるように、レベルが細かく分かれています。各レベルによって出題範囲が変わり、レベルごとに受験すると、文法の基礎知識を網羅することができます。
プログラミングをこれから勉強したい方や、自分の実力がどのくらいなのか腕試しをしたい方にもピッタリの検定です。
プログラマーを目指す方にも受けて欲しい検定
プログラミング能力検定は、学生だけでなく、プログラマーとして今後本格的に活動したい人にとっても非常におすすめの検定です。
なぜなら、プログラマーとして働く場合、基礎的な知識はしっかり習得している必要があるからです。例えば、プログラミングをする際には言語独自の文法を理解している必要があります。
そのような文法は参考書で理解するだけでなく、実際にコードを見てどのように動くのかを確かめる必要があります。
プログラミング検定では実際のコードと、そのコードの動きについて出題されますので、どの程度コードを読み書きできるのかを客観的に評価することができます。
プログラマーの年収
今後、プログラマーを目指している方は、プログラマーの年収も気になることでしょう。
プログラマーの年収は「マイナビエージェント職種図鑑」での平均年収は344万円(※2023年5月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のプログラマを参考にすると、平均年収592万円と分かりました。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、プログラマーは一般平均年収よりも、やや低めであることが分かります。
プログラマーは他のエンジニア職と比較すると年収は高い方ではありませんが、スキルアップすることで年収をあげたり、他のエンジニア職にスキルチェンジしたりもできます。まずは、プログラマーとしてITに関する技術を磨き、その後スキルの幅を広げていくのも良いでしょう。
【参考】:マイナビエージェント職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
プログラミング検定の試験概要
ここからは、プログラミング検定の試験概要について詳しく紹介します。プログラミング検定は、ビジュアル言語版とテキスト言語版の2種類があります。
ビジュアル言語版は、日本語で処理が記載されているブロックを組み合わせて、キャラクターの動きを問題通りにするような問題形式です。こちらは選択式と実装式の問題がありますが、コードを記述するような問題はありません。
一方で、テキスト言語版はJavaScript、Pythonを使用した問題です。例えば、実現したい動きが日本語で表示されますので、その通りの動きをするコードを選択するといった形です。
さらに問題の形式は、選択式問題と実装式問題があり、実装式の問題では回答欄に当てはまるコードを記述していきます。
また、受験は全国の認定会場で受験できますので、プログラミング検定の受験を検討されている方は、自宅から近い会場で受験を申込みしましょう。
【参考】:プログラミング検定 出題形式 【参考】:プログラミング検定 受験会場
プログラミング検定の出題範囲
次に、プログラミング検定の出題範囲について説明します。出題範囲はビジュアル言語版とテキスト言語版でそれぞれ異なります。
さらにその2種類の中でも、ビジュアル言語版はレベル1から4、テキスト言語版はレベル1からレベルが6に分かれており、レベルが上がっていくにつれて内容が難しくなっています。それぞれの言語版でレベル別に出題範囲を紹介しますので、受験する際には参考にしてください。
■ビジュアル言語版 レベル1 順次処理、条件分岐、繰り返し、並列処理、角度 ■ビジュアル言語版 レベル2 不等号、座標、乱数 ■ビジュアル言語版 レベル3 論理演算子、変数 ■ビジュアル言語版 レベル4 関数、リスト ■テキスト言語版 レベル1 順次処理、出力、演算子、変数、if、不等号 ■テキスト言語版 レベル2 文字列連結、不等価、for、論理演算子、配列(宣言、取り出し、長さ) ■テキスト言語版 レベル3 変数の型(int、String、boolean)、乱数、関数、for(配列処理) ■テキスト言語版 レベル4 switch、配列操作(追加、削除、参照)、定数、while、ループの中断/継続 ■テキスト言語版 レベル5 変数の型(null、型の確認)、配列操作(挿入、入れ替え、並べ替え)、二次元配列、例外処理 ■テキスト言語版 レベル6 タイマー、連想配列、クラス
【参考】:プログラミング検定 出題範囲
プログラミング検定の合格ラインと試験時間
プログラミング検定は先述の通り、試験がビジュアル言語版とテキスト言語版に分かれており、さらにその中でレベル別に分かれています。
また、合格ラインは60%で共通しており、試験時間も全試験共通で40分です。ちなみに、合格率は公表されていないため不明ですが、基礎的なプログラミングの文法知識が問われますので、試験も比較的易しめに作られています。
そのため参考書などでしっかり勉強をしたり、後述する過去問などを解いたりすることができれば、合格も難しくないでしょう。
【参考】:プログラミング検定 合格ラインと試験時間
プログラミング検定の難易度
プログラミング検定では、CFRPと呼ばれるプログラミング能力の評価基準が設けられています。このCFRPの基準によって、プログラミング能力検定の基礎知識への習熟度を大きく3段階に分けています。
具体的に、それぞれの段階について説明します。まず試験レベル1と2は、「簡単な処理のプログラムを作成可能」ということが目標です。具体的には、データの大小によって処理を分岐させたり、配列を理解してプログラムを組めたりすることが目標レベルとされています。
次に試験レベル3と4は「複雑な処理のプログラムを作成可能」となっています。変数や定数の型を使用して、繰り返しや分岐を使ったプログラムを作ることが目標レベルです。
最後にレベル5と6は、「実用性の高いプログラムを作成可能」というところが目標として設定されています。具体的にはデータ型の比較、多次元配列、オブジェクト指向を理解してプログラムを作成できることを目標としています。
このように、それぞれのレベルに合わせた難易度なので、自身のレベルに合う試験を受験しましょう。
【参考】:プログラミング検定 CFRPによるプログラミング能力の評価
プログラミング検定では対策講座も提供されている
プログラミング検定は認定会場で試験が行われていますが、その会場では試験の対策講座も開催されています。
スケジュールなどは会場によって異なりますので、試験対策を受講される場合は認定会場に問い合わせる必要があります。
また、プログラミング能力検定では公式の過去問が発売されています。過去問は試験のレベル別に販売されていますので、興味のある方は受験したいレベルの過去問を購入しましょう。
【参考】:プログラミング検定 対策講座について 【参考】:プログラミング検定 過去問題集
プログラマーを目指すなら試験以外の学習も必要
プログラミング検定は、プログラミングの基礎知識を定着させるために活用できる資格試験だとお分かりいただけたかと思います。また、プログラム言語への理解度を客観的に評価してもらえる点でも非常に良い資格でしょう。
ただし、実際にプログラマーを目指されている場合は、この勉強を終えた後に、実際にコードを記述してアプリケーションやWebサービスなどを実際に作ってみましょう。なぜなら、プログラマーとして働く場合は、デバッグやエラー解消のスキルも必要だからです。
ここからは、プログラマーを目指している人向けに、どのような勉強をすべきなのかをご紹介します。プログラミング検定を受験されて基礎知識を身に着けた人は、是非参考にしてください。
自分でWebサービスやアプリケーションなどを制作してみる
まずは、何か自分の作りたいものを制作してみましょう。学習したい言語や、好みによって作りたいものは変わってくると思いますので、ご自身が作ってみたいものを制作してみましょう。
実際にコードを記述していくと、どのようにコードを書けばいいのか分からない部分が出てくると思います。そこで参考書やインターネットでその箇所を調べると、文法などの基礎知識がさらに深まるでしょう。
他の人のコードを読む
その他にも、他の人のコードを読むことなども経験になります。なぜなら、実際の開発の現場では、既にあるコードを修正したり、機能を追加したりすることも多いからです。
周りにプログラミングを学習している方がいれば、その人とコードを見せあうのも良いでしょう。また、インターネット上でソースを公開しているサイトなどもありますので、コードを読む経験を積みたい場合は、他のサイトもコードを読んでみましょう。
また、もし周囲に経験者の方がいれば、ご自身の書いたコードをレビューしてもらうとより勉強になるでしょう。
ちなみに、企業の中には研修制度が整っている場合もあり、未経験でも研修を受けながら知識を身に着けることも可能です。もし、未経験からプログラマーとして活躍したいなら、自分にあった企業を探してくれる転職エージェントの活用をおすすめします。
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プログラマーになるためのスキルを身に着けたら
プログラミング検定でプログラミングへの基礎知識を身に着け、プログラマーに必要なスキルを身に着けたら、実際に転職や就職を検討してみるのも良いでしょう。
しかし、プログラマーとして十分な実務経験がない場合は、自力でIT企業に転職するのは大変なことが多いです。未経験で自分に合った企業を探すのは、困難だと思われる方も多いでしょう。
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