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AWS Amplifyとは?概要やメリット、できることを解説
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AWS Amplifyとは?概要やメリット、できることを解説

アンドエンジニア編集部
2025.04.04
この記事でわかること
AWS Amplifyは、認証やAPIなどのバックエンド機能を簡単に実装できる開発プラットフォーム
サーバーレス構成により運用コストを抑えつつ、必要に応じて自動でスケールアップできる
ReactやVue.jsなど主要フレームワークに対応し、フロントエンド開発者の生産性向上に役立つ

AWS Amplifyとは

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AWS Amplifyは、モバイルアプリケーションやWebアプリケーションの開発を大幅に効率化するフルスタックの開発プラットフォームです。AWS Amplifyは、フロントエンド開発者がAWSの強力なバックエンドサービスを簡単に利用できるよう設計されており、アプリケーション開発のライフサイクル全体をサポートします。

【参考】:AWS Amplify(アプリケーションの構築とデプロイ)| AWS

この記事では、AWS Amplifyの概要や特徴、メリットやデメリット、Amplifyで何ができるのかについてわかりやすく解説します。まずは、AWS Amplifyの概要を紹介します。

AWS Amplifyの概要

AWS Amplifyは、Webアプリケーションとモバイルアプリケーションを、迅速かつ容易に構築・デプロイするための包括的な開発プラットフォームサービスです。Amplifyは、フロントエンドとバックエンドの両方の開発負荷を軽減し、開発者がアプリケーションの機能開発に集中できるように設計されています。

AWS Amplifyの特徴

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AWS Amplifyはその特徴によって、開発速度の向上、コスト削減、スケーラビリティの確保、セキュリティの強化を実現し、Web・モバイルアプリケーション開発を効率化するための強力なツールとして活用できます。

ここでは、AWS Amplifyの主な特徴について1つずつ見ていきます。開発エンジニアの方は、このサービスを利用することで、アプリケーション開発がどのように変わるのか理解を深めていきましょう。

シンプルなバックエンド構築

Amplify CLI(コマンドラインインターフェース)を使用することで、データベース、API、ストレージなどのバックエンドリソースを迅速にプロビジョニングでき、コーディングの負担を軽減します。サーバーレスアーキテクチャを採用しているため、スケーラビリティが高く、運用コストも削減可能です。

【参考】:CLI - JavaScript|AWS Amplify Gen 1 ドキュメント

多様なフロントエンドフレームワークのサポート

React、Angular、Vue.jsなどの主要なJavaScriptフレームワークに加え、iOS、Android、React Nativeなどのモバイルプラットフォームもサポートしており、開発者は自分の得意なフレームワークでアプリケーションを構築できます。

Amplify Librariesを使用することで、各フレームワークに最適化された方法でバックエンドと連携できます。

【参考】:Amplify ライブラリを使って既存の AWS バックエンドと簡単に統合してみる|AWS

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強力な認証機能

AmplifyはAmazon Cognitoと統合されており、安全なユーザー認証機能を簡単に実装できます。OAuthやSAMLなどの外部認証プロバイダーとの連携も可能であり、多要素認証(MFA)やパスワードレス認証などの高度なセキュリティ機能も利用できます。

【参考】:Amazon Cognito(ウェブ/モバイルアプリのユーザー管理)|AWS

Amazon Cognitoとは?特徴や利用手順を詳しく紹介

ストレージ機能

AmplifyはAmazon S3をベースとしたストレージ機能により、画像、動画、ドキュメントなどの様々なファイルを安全に保存できます。またファイルのアップロード、ダウンロード、管理も容易に行えます。

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API機能

AmplifyはGraphQLまたはREST APIを簡単に作成でき、API Gatewayと統合されているため、高いスケーラビリティとセキュリティを確保できます。APIリクエストの認証、認可、トラフィック管理などの機能も提供します。

Pub/Sub機能

Pub/Sub(パブサブ)機能とは、メッセージの送信と受信を分離することで、拡張性やセキュリティを確保したデータのやり取りを可能にする非同期メッセージングサービスです。AmplifyはPub/Sub機能も備えており、リアルタイム通信機能を簡単に実装できます。

WebSocketをベースにしたPub/Subモデルをサポートしており、チャット、通知、ライブデータ更新などのリアルタイムアプリケーションに最適です。

Hosting機能

AmplifyはHosting機能も提供しており、WebアプリケーションをAmazon S3またはAmplify Consoleに簡単にデプロイできます。継続的デリバリー(CD)パイプラインを構築し、自動的にデプロイすることも可能です。またカスタムドメイン、SSL証明書、グローバルCDNなどの機能も利用できます。

継続的インテグレーション/継続的デリバリー(CI/CD)

AmplifyはAmplify Consoleを使用することで、CI/CDパイプラインを簡単に構築できます。GitHub、Bitbucket、CodeCommitなどのリポジトリと連携し、コードの変更を自動的にビルド、テスト、デプロイできます。

AWS Amplifyのメリット

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AWS Amplifyには、開発速度の向上やコスト削減、高いスケーラビリティ、強固なセキュリティ、高い統合性などのメリットが期待できます。利用の際は、メリットの最大化を図れるよう、メリットを意識して利用を進めましょう。

開発速度の向上

AWS Amplifyの最大のメリットは、開発速度を大幅に向上させる点にあります。バックエンドの構築やインフラ管理の負担を軽減し、開発者はアプリケーションの機能実装に集中できます。

Amplify CLIを使用することで、データベース、API、ストレージなどのバックエンドリソースを迅速にプロビジョニングでき、コーディング量を大幅に削減できます。また、様々なフレームワークやプラットフォームに対応しているため、開発者は自分の得意な環境で開発を進めることができます。

コスト削減

AWS Amplifyはサーバーレスアーキテクチャを採用しているため、サーバー管理コストを削減できます。必要最低限のリソース消費で済むため、コスト効率の高い運用が可能です。また、Amplifyは従量課金制であり、使用した分だけ料金を支払うため、無駄なコストが発生しません。

スケーラビリティ

AWS AmplifyはAWSのインフラを利用しているため、高いスケーラビリティを誇ります。アプリケーションの成長に合わせて自動的にスケールアップするため、トラフィックの急増にも対応できます。

また、サーバーレスアーキテクチャを採用しているため、スケールアップに伴う追加の管理コストも発生しません。

セキュリティ

AWS AmplifyはAWSのセキュリティ基盤を利用しているため、安全なアプリケーションを開発できます。Amazon Cognitoと統合された認証機能や、Amazon S3による安全なストレージ機能など、様々なセキュリティ機能が提供されています。

また、AWSのセキュリティに関するベストプラクティスに準拠しているため、安心して利用できます。

統合性

AWS Amplifyは、AWSの様々なサービスと統合できます。例えば、Amazon S3、Amazon DynamoDB、Amazon API Gateway、Amazon Cognitoなどと連携し、より高度な機能を持つアプリケーションを開発できます。

また、他のCI/CDツールや開発ツールとも連携できるため、開発ワークフロー全体を効率化できます。

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AWS Amplifyのデメリット

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ここまで述べたように、AWS Amplifyには多くのメリットがある反面、ベンダーロックイン、カスタマイズの制限、学習コストなどのデメリットも存在します。利用の際は、これらデメリットの解消や回避策を検討し、効果の最大化を狙いましょう。

ベンダーロックイン

AWS AmplifyはAWSのサービスに特化しているため、他のクラウドプロバイダーへの移行が難しいというデメリットがあります。Amplifyに依存した開発を行うと、AWSのサービスから離れることが困難になる可能性があります。

カスタマイズの制限

AWS Amplifyは便利な機能が多数提供されていますが、高度なカスタマイズには限界があります。複雑な要件を持つアプリケーションの場合、Amplifyの機能だけでは対応できない場合があるため、要件定義を行ってから採用することが求められます。

学習コスト

AWS Amplifyは多機能であるため、学習コストが高い側面があります。Amplifyを使いこなすためには、AWSのサービスやサーバーレスアーキテクチャに関する知識が必要になり、効果を得るための時間とコストを覚悟しなければなりません。

特定の機能の制限

AWS Amplifyは、特定の機能において制限がある場合があります。例えば、リアルタイム通信機能や、特定のデータベースとの連携など、Amplifyが提供していない機能があるため、プロジェクトによっては不足している機能を別途カバーする必要があります。

AWS Amplifyでできること(活用事例)

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AWS Amplify を使用することで、フロントエンドからバックエンドまで一連の開発タスクを効率的に処理できます。ここでは、活用事例について紹介します。

Webアプリケーション開発

React、Angular、Vue.jsなどのフレームワークと組み合わせて、強力なWebアプリをすぐに開発できます。Amplifyの認証機能を利用すれば、ログイン・ユーザー管理が簡単に実装でき、APIやデータベースとの連携もスムーズに行えます。また、ホスティング機能を活用して、静的Webサイトを高速にデプロイすることが可能です。

モバイルアプリケーション開発

iOS、Android、React Nativeなどを活用した、モバイルアプリの開発にも適しています。 オフライン同期機能を組み込むことで、インターネット接続がない環境でもデータを保持し、接続が回復した際に同期することができます。

サーバーレスバックエンド構築

Amplify CLIを使うことで、Lambda関数やAPI Gateway、DynamoDBなどのAWSサービスを簡単に設定し、サーバーレス環境を構築できます。これにより、バックエンドの運用負担が大幅に軽減できます。

Amplifyを利用して開発効率を高めよう

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この記事では、AWS Amplifyの概要や特徴、メリット・デメリット、Amplifyでできることなどについて解説しました。AWS Amplifyは、Webアプリやモバイルアプリの開発を効率的に行い、サーバーレスバックエンドを簡単に構築できるサービスであることが分かりました。

AWS Amplifyは従量課金制ですが、無料利用枠でも試せます。Webアプリやモバイルアプリの開発に関わる場合は、ぜひAWS Amplifyを利用してみましょう。

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