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Chrome OS Flexの安定リリース版が登場!概要と使い方を解説!
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Chrome OS Flexの安定リリース版が登場!概要と使い方を解説!

アンドエンジニア編集部
2023.04.14
この記事でわかること
Chrome OS Flexとは、Google社のChromium OSをベースとしたLinux系OSを指します
Chrome OSを既存のPCで動作可能にしたイメージで、Windows・Linux・Macで動作します
Google PlayとAndroid アプリが利用できないものの、古いPCの再利用が期待できます

Chrome OS Flexとは

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Chrome OS Flexとは、Chrome OSを既存のPCで動作可能にしたGoogle社のLinux系OSを指します。Google社のオープンソースOSである、Chromium OSをベースとしています。

【参考】:Chrome OS Flex

Chrome OS Flexは、Chromium OSベースのCloudReadyの後継OSです。CloudReadyはNeverware社が提供していましたが、Googleが2020年にNeverware社を買収し、2022年2月よりEarly Accessリリースとして提供を始めました。安定版の正式リリースに伴いNeverware社のサイトは統合され、Googleサイトへの移行が完了しています。

【参考】:ChromeOS Flex is now ready to scale broadly to PCs and Macs

Chrome OS Flexでできること

Chrome OS Flexで何ができるかということですが、Chromebookとは違い、通常のPCで動作するのが特長です。つまり、既存PCのWindowsやMacを再利用し、Chromebookのように利用することができます。

Chrome OS FlexはChromium OSをベースとしているため、通常のChrome OSとほぼ同等です。Chrome OSがサポートするアプリと機能がサポートされており、利用用途としては、Chromeブラウザをユーザインターフェースとしているため、ウェブアプリやオンラインサービスがメインです。

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ChromeOS Flexが本番環境用でも利用可能に

Chrome OS Flexは正式リリースに伴い、本番環境用としても利用可能となります。以前の先行リリースの段階では、本番環境で利用する際にはCloudReadyが候補とされていました。

そのためGoogleでは事前の表明通りに、CloudReadyの導入デバイスを自動的にChrome OS Flexにアップデートするよう、標準のバックグラウンド更新プロセスを整備しました。

ChromeOS Flexのリリースサイクル

ChromeOS Flexのリリースサイクルは、ChromeOSと同一です。公開方法は、問題の内容に基づいて段階的に実施されます。ChromeOSでは、先行リリースとなるCanary・Dev・Betaを経て、Stable(安定版)がリリースされます。安定版は正式リリースと同じ意味合いとなります。

【参考】:ChromeOS Flex の更新に関するお知らせ 【参考】:Chrome Release Cycle

Chrome OSとChrome OS Flexの違い

Chrome OSとChrome OS Flexの違いですが、Chrome OS Flexはサポート上の制限がいくつかあります。

アプリのサポート Chrome OS Flexでは、Chrome OSで利用できるGoogle Playストアに対応していません。そのため、Google PlayとAndroid アプリを利用することができず、MacでParallels Desktopを使用するWindows 仮想マシン(VM)の実行もできません。

Linux開発環境としては、認定モデルリストに掲載されている機種のみの対応です。とは言っても、対応機種は正式リリースに伴い大幅に増加しています。

【参考】:Chrome OS Flex Certified models list

ハードウェアのサポート 対応PCは認定モデルのみサポートされます。また、PCの周辺デバイスがWindows・macOS・Linuxでサポートされている場合でも、Chrome OS Flexで未検証やサポート対象外の場合があります。また、ファームウェア管理に対応できないために、ファームウェア更新は自動更新ではなく手動で実施する必要があります。

その他、セキュリティや管理上の違いもありますので、詳細は以下のリンク先をご確認ください。

【参考】:Chrome OS Flex と Chrome OS の違い

CloudReadyとChrome OS Flexとの違い

CloudReadyは、クラウドでGoogleを利用するためのOSと位置づけられます。GoogleのオープンソースオペレーティングシステムであるChromium OSがベースです。

CloudReadyでは、いくつかのエディションが提供されていますが、Chrome OS Flexは単一エディションとなります。Chrome OS Flexは、CloudReadyがベースですので、認定されるモデルや提供機能に大きな違いはありません。

【参考】:Chrome OS Flex と CloudReady の違い

CloudReadyからChrome OS Flexへの移行スケジュール

CloudReadyからChrome OS Flexへの更新は、正式リリース後から2022年末までは自動的に更新処理が実行されていました。現在は自動更新が終了しており、手動のインストールのみ対応します。CloudReadyは、v96.4が最終リリースとなります。

CloudReadyのサイトやリソースも、Chrome OS Flexのサイトへ誘導されるように改修されています。

【参考】:CloudReady から Chrome OS Flex への更新

Chrome OS Flexを使うには

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Chrome OS Flexは、既存のWindows・Mac・LinuxのPCがあれば導入できます。実際に利用するPCは認定モデルのみサポートされるため、インストール作業を始める前に、お使いのPCが認定されているかどうか確認する必要があります。詳細は以降で解説します。

Chrome OS Flexの対応機種

Chrome OS Flexの対応機種は、認定モデルとして公開されています。インストール作業に入る前に、このモデル情報を確認しておきましょう。認定モデル以外でも正常動作することもありますので、必要であれば、Chrome OS Flex ヘルプ コミュニティで支援をいただきながら作業することもできます。

【参考】:Chrome OS Flex 認定モデルの概要 【参考】:認定されていないデバイスに Chrome OS Flex をインストールする 【参考】:Chrome OS Flex Certified models list 【参考】:ChromeOS Flex Help Community

Chrome OS Flexの日本語環境

Chrome OS FlexはChrome OS同様に、追加ダウンロードなく日本語環境が利用できます。初期状態は「英語」ですので、「Chrome OS Flex へようこそ」画面で言語とキーボード を「Japanese-日本語」に変更し、「 OK 」をクリックすることで利用可能です。日本語入力時は、「Google 日本語入力」が起動します。

Chrome OS Flexを仮想マシンで動作するには

Hyper-Vなどの仮想マシンで動作させたいところですが、現時点では正式サポートされていません。CloudReady自体はOVA(Open Virtual Appliance)ファイルに対応していますので、VMware Workstation Playerであればサポートされています。Chrome OS Flexが正式リリースされましたが、サポートには至っていません。

認定モデルの中には、Linux開発環境(Linux development environment)をサポートしているものもあります。Linux環境の導入手順はLinux公式サイトに掲載されています。

【参考】:Linux on Chrome OS Flex

【図解入り】Windows11のHyper-V有効化と仮想マシン作成方法

Chrome OS Flexのインストール準備

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Chrome OS Flexのインストール方法ですが、事前に以下の準備を進めておきます。

USBデバイス 8GB以上の容量を持つデバイスをブートデバイスに設定します。USBドライブ内のコンテンツは消去されるため、事前にバックアップしておきましょう。

インストールするPC IntelあるいはAMDの64ビットCPU・4GBメモリ・16GB内蔵ストレージが要件です。10年前のPCでもインストールできそうなスペックです。USBドライブからのブートが必要です。

その他具体的な要件については、以下のリンク先をご確認ください。

【参考】:Chrome OS Flex インストール ガイド

ユーティリティのインストール

任意のPC上のChromeブラウザから、Chrome ウェブストアの「Chromebook リカバリ ユーティリティ」をインストールします。Chrome ウェブストアで右上の「Chrome に追加」をクリックし、Chrome ブラウザの「拡張機能を追加」をクリックして登録します。

【参考】:Chrome ウェブストア Chromebook リカバリ ユーティリティ

USBインストーラの作成

Chromeブラウザ右上の拡張機能メニューを表示し、Chrome リカバリ ユーティリティ拡張機能を起動します。「Chromebook のリカバリ メディアの作成」画面の「始める」「Chromebook の識別」を順にクリックします。

続いて「リストからモデルを選択」をクリックし、「メーカーを選択」で「Google Chrome OS Flex」を選択し、「製品を選択」で「Chrome OS Flex」を選択し、「続行」をクリックします。

表示に従ってUSBドライブを挿入し、プルダウンメニューからUSBドライブを選択します。「続行」「今すぐ作成」を順にクリックします。完了メッセージが表示されれば終了なので、USBドライブを取り出します。

【参考】:Chrome OS Flex インストール ガイド 1: USB インストーラを作成する

USB インストーラの起動

作成したUSB インストーラを用い、Chrome OS Flexを起動します。起動するには、BIOSやUEFIの起動オプションやメニューから選択します。ブートメニューの設定や起動については、ご使用のPCのシステム管理マニュアルをご確認ください。

【参考】:Chrome OS Flex インストール ガイド 2: USB インストーラを使用してデバイスを起動する

Chrome OS Flexの使い方

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USB インストーラからChrome OS Flexを起動したら、実際に使用することができます。初期画面は「英語」ですので、「言語」を「日本語」に設定します。使用してみて問題ないようであれば、内蔵ストレージへインストールすることができます。

使用する際にはネットワーク接続の他、Google アカウントが必要です。アカウント設定方法はChromebookと共通です。

【参考】:Chromebook を設定する

Chrome OS Flexをインストールせずに利用する

PC内に保存されている既存のOSとデータを残したまま試すには、「Chrome OS Flex へようこそ」画面で「始める」をクリックし、続いて「Chrome OS Flex のご利用開始」画面で「試してみる」をクリックします。この手順でインストールせずに、USB インストーラから Chrome OS Flex を実行することができます。

Chrome OS Flexをインストールし利用する

内蔵ストレージにインストールする場合は、ログイン画面や「Chrome OS Flex のご利用開始」画面で「Chrome OS Flex をインストール」をクリックするとデータ消去の警告が表示されます。その後再度「Chrome OS Flex をインストール」をクリックします。

なお、Chrome OS FlexではOSのデュアルブートをサポートしていませんので、内蔵ストレージのデータが消去されます。そのため、インストール時はご注意ください。詳細は、以下のリンク先をご確認ください。

【参考】:Chrome OS Flex インストール ガイド 3: Chrome OS Flex の使用を開始する

Chrome OS Flexの正式リリース版を活用しましょう

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現在お持ちのPCがWindows 11へアップグレードできずに、悩まれている方も多いかと思います。Chrome OS Flexは既存のPCで利用可能であり、Chrome OS同様に軽量であるため、旧機種であってもサクサク動作するメリットがあります。

Google PlayとAndroid アプリが利用できないのは残念ですが、Office製品やGoogle ドキュメント等のウェブアプリであればストレスなく動作します。古いPCを有効活用するには有効な選択肢となるでしょう。

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