Webエンジニアに資格は必要?
Webエンジニアとして働くのに、特別な資格は必要ありません。Webエンジニアとしてのスキルがあれば問題はありませんが、資格を取得することでさまざまなメリットがあります。Webエンジニアの方に適した資格は数多くあり、自分のスキルや経験に合わせて選べます。
例えば、Webのシステムやサイトなどで使用されているJavaに関する資格や、HTMLに関する資格があります。JavaやHTMLを実務で使用している方にとっては、資格の勉強もスムーズに進むでしょう。また、資格の勉強を通して日常業務への理解が深まることも期待できます。
ITの基礎知識や応用知識を証明する資格もあり、Webエンジニアに限らずITエンジニアの方が幅広いITスキルを証明するのに役立ちます。資格取得を目指す際は、メリットや各資格の内容を考慮し、自分にはどの資格が適しているかを検討することが大切です。
Webエンジニアにおすすめの資格10選
ここでは、Webエンジニアの方におすすめの資格10選を紹介します。Webシステムやサイトのプログラミングに役立つ資格や、幅広いIT知識を証明する資格もあります。是非参考にしてください。
Javaプログラミング能力認定試験
Javaプログラミング能力認定試験は、Javaの基本知識、オブジェクト指向に基づくアプレット、アプリケーションプログラムを作成できるスキルなどを証明する資格です。JavaはWebシステムやホームページ等で使用される言語のため、Webエンジニアの方におすすめの資格です。
試験は3つのレベルに分かれており、レベル1はプログラムの保守、レベル2は小規模なプログラムの作成能力やオブジェクト指向の理解、レベル3はJavaの基礎知識と簡単なプログラムを作成できるスキルが求められます。
【参考】:Javaプログラミング能力認定試験-ビジネス能力検定サーティファイ
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験は、WebサイトのデザインスキルやWebページのコーディングスキルを認定するものです。CSSやHTMLに関する問題や、デザイン、配色、画像加工などに関する問題が出題されます。
スタンダードとエキスパートがあり、スタンダードはユーザビリティやアクセシビリティに配慮したコーディングスキルが問われます。エキスパートでは、HTML5やCSSを使ったWebページの制作スキル等が問われます。
【参考】:Webクリエイター能力認定試験-ビジネス能力検定サーティファイ
HTML5プロフェッショナル認定試験
HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML5、CSS3、JavaScriptといったマークアップに関するスキルや知識を認定するものです。試験はレベル1とレベル2があります。レベル1では、マルチデバイスに対応したWebコンテンツ制作の基礎知識が問われます。
レベル2では応用的な知識が問われ、システム間連携や最新のマルチメディア技術に対応したWebアプリケーションや、動的Webコンテンツの開発・設計のスキルなどに関する問題が出題されます。
【参考】:HTML5プロフェッショナル認定試験-LPI-Japan
Oracle Certified Java Programmer
Oracle Certified Java Programmerは、Javaの正規ベンダーであるオラクル社が提供している認定資格です。Java全般に関する知識やスキルを証明することができ、Webエンジニアにとっては実務でも役に立つ認定資格と言えるでしょう。
レベルは3つに分かれており、Bronze、Silver、Goldがあります。BronzeではJavaの基礎知識が問われ、Silverでは実用的な知識が問われます。GoldはSilverに合格することが受験資格となっており、仕様設計や実装といったより専門性の高い問題が出題されます。
【参考】:Oracle Certified Java Programmer-Oracle University
PHP技術者認定試験
PHP技術者認定試験はPHPの知識やスキルを認定する試験で、一般社団法人PHP技術者認定機構によって提供されています。レベルが初級、上級/準上級、認定ウィザードの3つに分かれており、初級ではPHPプログラミングの基本知識が問われます。
上級/準上級は、PHPの知識に加えて実用的なプログラミングスキルが問われます。認定ウィザードでは4,000文字以上の論文を作成し、基準を満たしていれば合格となります。論文といった特殊な試験となっているため、事前に十分な対策が必要です。
Ruby技術者認定試験
Ruby技術者認定試験ではRubyの基礎知識が問われ、合格すればRubyをベースとしたシステム開発が可能であることを証明できます。レベルはSilverとGoldに分かれており、SilverではRubyの文法知識、Rubyのクラスとオブジェクト、標準ライブラリの知識などが問われます。
GoldではRubyを使ったプログラム設計スキルが問われ、Silverでの問題をさらに専門的な内容にしたものや、標準添付ライブラリ、アプリケーション設計に必要なクラスやオブジェクトに関する知識が問われます。
【参考】:Ruby技術者認定試験-Ruby Association
Rails技術者認定試験
Rails技術者認定試験とは、Webアプリケーション開発のフレームワークであるRuby on Railsの専門知識を身につけていることを証明できる認定試験です。公式サイトでは、試験合格の目的として認定者が雇用の機会や会社のビジネスチャンスの拡大を図ることとされています。
レベルはベーシック試験とシルバー試験に分かれています(2020年3月末日でRails3技術者認定ブロンズ試験は終了しています)。Ruby on RailsはWebアプリケーションで使用されるフレームワークのため、認定を受けることでより高い開発スキルを証明できるでしょう。
【参考】:Rails技術者認定試験-Rails技術者認定試験運営委員会
ITパスポート試験
ITパスポートは国家試験であり、IPA(独立法人情報処理推進機構)が実施しています。IT全般の基礎知識に関する試験であり、合格することでITの総合的な基礎知識を身につけていること証明できます。ITエンジニアはもちろんですが、業務で情報技術を扱うすべての職種の方を対象としています。
PC操作以外にも、情報システム、ネットワーク、データベースといったITの基礎知識を体系的に習得できるため、顧客、社内の情報システム部門、IT企業と円滑にコミュニケーションをとることができます。
【参考】:ITパスポート試験-IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験はITエンジニアとして働くための基礎知識が問われる試験であり、業務で使う技術や知識の基礎が身についていることを証明できます。試験に合格することで、指示通りにプログラミングや設計ができ、正しい知識を持って業務に臨むスキルがあると見なされます。
ITエンジニアとしてキャリアをスタートさせる際に、実務で活用できるITの知識や技術を証明するのに効果的です。Webエンジニアの方もまずは本試験の合格を目指し、改めてITの基礎知識を学習すると良いでしょう。
【参考】:基本情報技術者試験-IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
応用情報処理技術者試験
応用情報処理技術者試験は基本情報技術者試験の上位試験であり、合格することで管理業務、経営などの幅広い知識と応用力が身につき、システム開発やIT基盤構築などにおいて高いパフォーマンスを発揮できることを証明できます。
応用的なスキルを活かしたシステム開発や、予算・工程・品質の管理業務、経営戦略、情報戦略での分析や提案などの高度なITスキルが問われます。高度なIT人材を目指す方や、マネジメントといった上位工程を担う方におすすめの認定試験です。
【参考】:応用情報処理技術者試験-IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
Webエンジニアの年収と資格取得によるメリット
ここでは、Webエンジニアの方が資格を取得することによって得られるメリットと、Webエンジニアの平均年収について解説します。資格取得によるメリットを把握し、資格をどのように活かすかの参考にしてください。
転職時にスキルをアピールできる
資格を保有していることで、どんなスキルがあるかを公的に証明できます。経験や実績も重要ですが、資格があればより明確に自身のスキルを証明できるでしょう。転職の際も、企業へスキルをアピールするのに効果的です。
転職時は、企業が求める人材やスキルと自分が合っているかどうかも重要です。資格を保有していることで、企業から見てどのようなスキルを持つ人材であるかがわかりやすくなることがメリットの1つでしょう。
【参考】:Webエンジニアの求人|求人・転職エージェントはマイナビエージェント
自身のスキルアップに繋がる
資格を取得するためには試験勉強が必要です。試験勉強によって普段行っている業務への理解が深まったり、自分が知らなかった知識や技術を身につけたりすることができます。試験勉強をすることで、自身のスキルアップにも効果があります。
毎日の業務だけでは補えない知識を身につけることで、仕事の幅も広がると期待できます。また、IT業界の中でもWeb業界は変化のスピードが早いため、自主的に勉強して知識をアップデートすることも大切です。
Webエンジニアの年収
資格を取得することで転職時に高いスキルをアピールできたり、スキルアップによって業務レベルが上がることが期待できます。転職やスキルアップによって年収も上がる場合がありますが、Webエンジニアの平均年収はいくらなのでしょうか。
Webエンジニアの年収は「マイナビエージェント職業別年収ランキング/職種図鑑」で近い職種であるシステムエンジニアを参考にすると431万円、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のエンジニア/プログラマを参考にすると、平均年収592万円と分かりました。
国税庁2020年発表の民間給与実態統計調査における民間企業平均年収は433万円なので、Webエンジニアは一般平均年収よりも、やや低めであることが分かります。
年収を上げるにはより条件の良い企業へ転職する、プロジェクトマネージャーやITアーキテクトといった開発の上流工程を担当する職種へキャリアアップするなどの方法があります。
【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング/職種図鑑
【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7)
【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
資格を取得しWebエンジニアとしてスキルアップを目指しましょう
Webエンジニアの方におすすめの資格には、Webシステムで使用するJavaやHTMLといったプログラミング言語やマークアップ言語に関するものや、IT知識全般に関するものまでさまざまあります。それぞれの内容を理解し、自分のスキルや将来のキャリアに合ったものを選ぶことが大切です。
資格取得によって知識やスキルが向上することも期待できるため、キャリアアップを目指す方にもおすすめです。また、資格を保有していることで自分の高いスキルを証明でき、転職時に企業へアピールする際も効果的です。
転職を考えている人にとっても資格取得は有効であると言えます。しかし、数多くの企業から自分のスキルや経験を活かすことができる企業を選ぶのは困難でしょう。
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