デバッガーの仕事はつらい?実はやりがいがある理由と転職で知っておきたいことを解説
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デバッガーの仕事はつらい?実はやりがいがある理由と転職で知っておきたいことを解説
アンドエンジニア編集部
2023.11.22
この記事でわかること
デバッガーは主にゲーム業界において、ゲームのバグの発見、原因究明を行う仕事
デバッガーが「つらい」と言われる主な理由は、単調な作業の繰り返し、不規則な勤務にある
デバッガーは企業によって役割や働き方がまちまちで、自らに合う転職先選びが重要
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「デバッガーはつらい」って本当?

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デバッガーは別名「ゲームテスター」とも呼ばれ、開発中のゲームをテストプレイし、不具合を発見し、その原因究明まで行う仕事です。アルバイトのデバッガーでは、不具合の発見と報告までというケースもありますが、正社員のデバッガーはバグの特定化と原因究明までを行い、プログラマーにバグの修正依頼を行うことが多いです。

ゲームをプレイして不具合を発見するだけの仕事と聞くと、ゲーム好きの方は羨ましく思うかもしれません。しかし、SNSなどを見ると、デバッガーの中には「つらい」と感じている人がいます。その理由がどこにあるのか、気になる方も少なくないでしょう。

ゲームデバッガーの仕事内容って?年収や必要なスキルなど、働き方を詳しく解説!

デバッガーはつらくともやりがいのある仕事

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デバッガーの仕事はつらい面ばかりではありません。この世に送り出されるゲームの品質はデバッガーの働き次第で大きく影響を受けます。どんなゲームもデバッグ前は必ずバグや不具合がありますが、これをなくすのがデバッガーであり、やりがいのある非常に重要な仕事を担っているのです。

この記事ではデバッガーの仕事に興味がある方、デバッガーへの転職を考えている人をIT業界経験者を対象に、デバッガーの仕事内容・年収・「つらい」という理由・デバッガーに向いている人の特徴などについて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

デバッガーの役割や仕事内容

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デバッグはプログラムの不具合を発見して取り除くことです。しかし、ゲーム業界で働くデバッガーという職種の役割は、それとはやや異なっています。しっかりと確認しておきましょう。

デバッガーの仕事はバグの発見と原因究明

一般的に「デバッグ」とは、ソフトウェアの

①バグ(不具合)を発見し、 ②バグの原因を突き止め、 ③修正する 

という流れになっています。

しかし、ゲーム業界においては①バグ(不具合)の発見とその②バグの原因究明がデバッガーと呼ばれる人の主な仕事であり、バグ修正はプログラマーの仕事です。ここがソフトウェア業界全般とゲーム業界との違いです。

デバッガーはプレイヤー目線でバグを見つける

一般的なソフトウェアでは、バグの発見は単体テストでプログラマーが行い、結合テストではシステムエンジニアとプログラマーが共同でバグなど不具合の発見を行います。

一方、ゲームアプリでは、デバッガーが実際にプレイヤー目線でテストプレイし、不具合を発見します。デバッガーがバグや不具合を発見した後、デバッガーがバグの原因究明を行い、当該箇所を担当したプログラマーにバグの修正を依頼します。

デバッガーとテスターの違い

デバッガーという呼称に対して、よく似たものに「テスター」があります。本来的にテストとデバッグは作業が異なります。テストは仕様書通りにソフトウェアが動作しているのかを確認することで、デバッグはテストで見つかった不具合の原因究明と不具合の解消、修正を行うことです。

ゲーム業界ではテストとデバッグの境界線がはっきりしておらず、テスターのことをデバッガーと称しているケースも見受けられます。この記事では、テスターではなく、デバッガーにフォーカスして記事を進めていきますので、その前提で読み進めてください。

テストエンジニアの仕事や必要なスキル、テスターとの違いや将来性

デバッガーの年収

デバッガーの平均年収に関する公式のデータが見当たりませんので、求人情報などからの推測となりますが、年収幅は240万円から600万円前後までです。この幅が広いのは、デバッガーの職務範囲や役割、スキルによる差と思われます。

バグ原因の特定化、バグ修正まで責任を負うデバッカーの場合は、システムエンジニアと遜色のない報酬が支払われます。また、エンジニア経験者の転職の場合には高年収も期待できそうです。

【参考】:品質管理エンジニアでの年収比較|マイナビITエージェント

デバッガーの将来性

ゲーム市場は、これまで右肩上がりで成長してきました。一方、デバッガーという職種はまだ知名度が低く、ゲーム業界では必要な人材を確保しきれていない状況です。こうした市場動向から、需要の高いデバッガーの将来性はあると考えられます。

デバッガーのキャリアパスが気になるところですが、デバッガーからシステムエンジニアを目指す、あるいはキャリアアップしてデバッグマネージャー、あるいはゲームプランナーといったキャリアパスが想定されます。

【参考】:約7兆円の市場規模に成長したモバイルゲームの「20年」|マイナビニュース

デバッガーに求められるスキル

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デバッガーに求められるスキルを確認してみましょう。ゲームデバッガーと聞くと、「ゲーム好き」「ゲーム操作に長けている」といったイメージがあるかもしれませんが、正社員デバッガーではエンジニア的なスキルが求められます。

ロジカル・シンキング・スキル(論理的思考能力)

デバッガーはプレイテストを通じてバグの発見を行いますが、その際には論理的思考力が求められます。

▪なぜそのバグが起きているのか? ▪どういう操作をすれば、そのバグが起きるのか?再現性はあるのか? ▪機種やOSのバージョンとの相性によるものではないか?

といった視点からプレイテストを行い、報告書としてまとめることが求められます。

クオリティ・マネジメント・スキル(品質管理能力)

デバッガーの仕事は、メーカーにおける品質管理の役割と同じです。世の中に送り出すゲームアプリの品質を保証することです。

ゲームアプリは仕様書通りの動きをすれば、それで合格とはなりません。プレイヤー目線で見た時に違和感を覚えれば、それは品質に問題があるという事です。ゲームとしての動きは正常でも、ストーリー展開やキャラクターの動きなどに違和感があれば、正直にそれを記録し、ディレクターに直言をします。

他、子供がプレイするようなゲームでは倫理性・過激性などの視点でのチェックも求められます。不完全な状態で市場に出回ってしまったら取り返しがつかなくなることもあるため、デバッガーには総合的な品質チェック、品質管理のスキルが求められます。

コミュニケーションスキル

デバッガーは、システムエンジニア・プログラマー・ディレクターなどと連携をしてゲームアプリの品質を高めていきます。

報告書への記載と同時に、口頭で行う依頼・議論なども必要です。円滑なチームワークや連携のためには相互の信頼関係が大切であり、信頼関係を醸成するには高いコミュニケーションスキルが求められます。

文系出身者はデバッガーは向いていないという見方がありますが、コミュニケーション能力が高い文系出身者は、むしろデバッガーに向いているかもしれません。

デバッガーに求められる資格

デバッガーになる上で資格が必須というわけではありませんが、スキル証明となる資格があれば、転職で有利に働きます。ここではデバッガーにおすすめの資格を3つ挙げます。ぜひチャレンジしてみてください。

1.基本情報技術者試験(FE) ITエンジニアとして基本的なスキルを有している証明として最低限、IPA主催の国家資格である基本情報技術者試験(FE)はぜひ取得しておきましょう。既に取得済の方は、上位資格の応用情報技術者試験(AP)にチャレンジしましょう。難易度はかなり上がりますが、転職時には強い味方となってくれる資格です。

【参考】:基本情報技術者試験(FE) 【参考】:応用情報技術者試験(AP)

2.C言語プログラミング能力検定試験 C言語プログラミング能力検定試験は、サーティファイ情報処理能力認定委員会主催の民間資格試験です。ゲームではよく利用されるC言語を用いて、応用プログラム作成の能力を見る試験です。1級から3級まであり、1級を取得しているとゲームプログラマーとして即戦力があると見なされます。

【参考】:C言語プログラミング能力検定試験

3.JSTQB認定テスト技術者資格 日本におけるソフトウェアテストの技術者資格認定運営組織であるJSTQBが認定する、テスト技術者向けの資格です。米国・英国・ドイツなどのISTQB連携のテスト技術者資格との相互認証を行っており、国際的に通用する資格です。

ソフトウェアテストに関する基礎的な知識を問う「Foundation Level」と、テストマネージャーやテストアナリスト向けの上級資格「Advanced Level」があります。

【参考】:JSTQB認定テスト技術者資格

基本情報技術者試験のメリットやITパスポート試験との違いを解説!

「デバッガーはつらい」と言われる理由

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デバッガーの仕事について理解はできたでしょうか。「ゲームをプレイしてバグを見つける仕事」と聞けば、ゲーム好きのエンジニアの方には羨ましい仕事に思われるかも知れません。

そんなデバッガーの仕事でも「つらい」と言われることがあります。どういった部分がつらい仕事なのか、SNSなどから探ってみました。

単調な作業の繰り返し

毎日、1日中同じゲームに向かい合い、さまざまな操作をしてバグを発見します。バグを発見した際には、報告書にバグの詳細を記録しますが、どのような条件下で起きたのかについて詳細に記載しなければなりません。

そのため、常に注意力を高め、緊張感を保ちながらテストを繰り返さなくてはなりません。目は疲れ、腰は痛くなり、精神的にも大きなストレスを受けます。こうした面を「つらい」と感じてしまうのでしょう。

不規則な勤務

デバッガーの仕事には大きな波があります。新製品の発売時期が近付くと、デバッグは時間との勝負となり、深夜勤務、休日出勤を余儀なくされることがあります。一方では製品が開発途上、デバッグの段階ではない時期には暇を持て余す事もあり、この繁忙期と閑散期の落差が精神的につらくなることがあります。

モチベーションを見出せない

人は具体的な成果を上げた時に達成感を得られます。毎日バグ探しの地道な作業を繰り返していると、大きな不安に駆られてくることがあります。「こんな単調な作業をいつまで続けるのだろう」「将来目標をどこに置けばよいのだろう」といった不安が次第に膨らんできます。

こうした疑念が増すとモチベーションが低下し、仕事に対する意欲が失われていきます。そんな時に「つらい」と感じてしまうのです。

デバッガーのメリット

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デバッガーが「つらい」とされる理由について考察をしてみましたが、中には仕事を楽しいと感じる人もいます。それはデバッガーの仕事にメリットを見出している人です。これからデバッガーのメリットについて確認をしていきましょう。

楽しみながら報酬が得られる

デバッガーは世の中に出回っていないゲームをいち早く触ることができます。攻略法を見つけ、それをゲーム発売後にブログで紹介する人すらいます。1日中ゲームをやっても飽きないようなゲーム好きの人にはデバッガーは天職に感じられるかもしれません。

バグ発見時に達成感を得られる

何度も動作テストを済ませている発売直前のゲームでは、バグ発見の難易度は上がり、何日もバグが見つからないことすらあります。そんな時に、自分のデバッグ能力を生かし、他の人が見つけていないバグを発見した時には、宝物を探し当てたような喜び、達成感を得る事ができます。

ゲーム発売にこぎ着けた時の満足感

発売されたゲームによっては、映画と同じようにスタッフロールに名前が刻まれることがあります。こんな時は、ゲーム制作に関わった一員として、他のスタッフと一緒に喜びを分かちあうことができます。自分がデバッグに関わった個所を完成版で改めてプレイしてみると、さらに実感が湧いてくるでしょう。

デバッガーとして転職したい

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ここまでデバッガーの仕事について、さまざまな視点から見てきました。ゲームデバッガーの仕事は闇に包まれた部分もあり、しかもその役割や仕事の範囲が企業によっても異なるため、自分にあった転職先を1人で選ぶのは難しいかもしれません。

また、ゲームデバッガーは生涯続けていくことが難しい仕事とも言えますので、キャリアパスを明確に描き、将来どの方向に進むのかという事もよく考えた上で転職活動を進めていくことが大切です。

ITエンジニア転職のメリット・デメリットと気を付けるべきこと

経験者のデバッガーへの転職

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