急成長中のノーコード開発とは?今後プログラマーの仕事がなくなる?
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急成長中のノーコード開発とは?今後プログラマーの仕事がなくなる?
アンドエンジニア編集部
2022.04.17
この記事でわかること
ノーコード開発はプログラミングなしでサービスが作れる技術
ノーコードは開発コストを削減できるなどのメリットがある
ノーコード開発は自由度が低く競合と差別化を図りにくいのがデメリット

ノーコード開発とは?

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まず、ノーコード開発とは何かについて解説します。ノーコードとローコードの違いについてもみていきましょう。

ノーコード開発はプログラミングなしでサービスが作れる技術

ノーコード(NoCode)とは、プログラミングなしでサービスが作れる技術です。通常Webアプリを作る場合、PHPやPythonなどのプログラミング言語を習得し、ソースコードを書く必要があります。しかしノーコードのツールを使えば、画面に従って部品を選択したり値を設定したりするだけでアプリを作ることが可能です。

プログラミング不要で開発できるため、ノーコードは最近注目を集めており新サービスが数多く作られています。ノーコードサービスの多くは海外のものですが、今後日本でも普及していくと推測されます。

ノーコードとローコードの違い

ノーコードとローコードは一緒くたに解説されることも多いですが、厳密には異なります。ローコードは基本的にはノーコードで構築しつつ、細かい箇所はソースコードを書くという方法です。そのため、ローコードの場合はある程度のプログラミングスキルが必要になります。しかし、細かい箇所を柔軟にカスタマイズできるというメリットもあります。ノーコードと併せて、今後ローコードも流行する可能性はあるでしょう。

ノーコード開発の事例

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続いて、ノーコード開発の事例について解説します。ノーコード開発によって具体的にどういったシステムが作れるのかみていきましょう。

Webサイト

Webサイト構築用のノーコードサービスがもっとも多いです。ノーコード開発ならプログラミングだけでなく、HTML・CSSも使わずにサイト構築可能で、代表的なサービスとしてWordPressが挙げられます。WordPressは普及率が高く、数多くのテーマテンプレートやプラグインが作られているのが特長です。Webサイトのデザインを1から考えなくて良いため、Webデザインのスキルも必要ありません。

ほかにも、Shopifyというサービスが有名です。ShopifyはECサイトの構築・運用ができるサービスであり、誰でも簡単にネット上で商品を販売することができます。

【参考】:WordPress.com: 高速、安全に管理されている WordPress ホスティング

【参考】:ネットショップ開業を無料体験 | ShopifyでECサイトを構築しよう - Shopify 日本

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Webアプリケーション

SNSなどのWebアプリもノーコードによって開発できます。Webアプリを開発する場合、通常はPHPやPythonを使い1からコードを書く必要があります。会員登録やログイン機能などを1つずつ作らないとならず、Webアプリの開発を外注する場合それなりのコストがかかります。ノーコードサービスならパーツを組み合わせていくだけなので、スキルがない人でも簡単に開発できるため外注の必要がなくなります。

Webアプリ開発のノーコードサービスで有名なのはBubbleです。BubbleならFacebookやAirbnbのようなサイトも作ることができます。

【参考】:The best way to build web apps without code | Bubble

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業務自動化ツール

身の回りの細かい作業や社内業務を自動化できるツールも、ノーコードによって開発できます。業務自動化ツールを導入すれば、社内の生産性を上げることに繋がります。業務自動化ツールが開発できるサービスにはZapierなどがあります。Zapierは自分好みの業務自動化ツールを組み立てられるうえに、Gmailなど他の業務アプリと連携させることが可能です。

【参考】:Zapier | The easiest way to automate your work

ノーコード開発のメリット

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続いて、ノーコード開発のメリットについて解説します。なぜノーコードが注目されているのか理由についてみていきましょう。

プログラミング知識不要

ノーコードで開発する場合、プログラミング知識は基本必要ありません。エンジニアでなくてもアプリやサイトが開発できます。言語によっても差はありますが、プログラミングは覚えるのにそれなりの時間を有します。また、プログラミング学習は挫折率が高く、業務レベルまでスキルアップできない人も多いため、プログラミングなしでも開発できるというのは大きなメリットでしょう。

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開発コスト・時間の削減

ノーコードで開発することで、開発コストを下げることが可能です。プログラマーを雇う必要も外注する必要もなく、自分たちでサイトやアプリを開発できます。企業にとって開発コストをいかに抑えるかは重要な課題です。また、開発そのものだけでなく、テストやバグの修正にかかるコストも考えなくてはいけません。開発コストを下げれば、その分他のことにコストを使うことができ、事業成功へつながりやすくなります。

仕様を正しく反映させられる

ノーコードで開発すると、サイト・アプリの考案者が考えた仕様を正しく反映させられるメリットがあります。システム開発を外注する場合、どのような機能をつけるか1つずつ指示を出さないといけません。外注先とのコミュニケーションに不備があり、要望通りのシステムにならなかったということは多くあります。

ノーコードサービスを使えばサイト・アプリの考案者が自ら開発できるため、システムがイメージ通りにならないということがなくなります。また、コミュニケーションにかかるコストも削減することが可能です。

ノーコード開発のデメリット

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続いて、ノーコード開発のデメリットについて解説します。場合によってはノーコードツールを使わない方が良い場合もあります。メリット・デメリットを踏まえたうえで上手く使いこなすことが肝心です。

自由度が制限される

ノーコードで開発する場合、自由度が制限されてしまいます。たとえばノーコードでWebデザインを構築する場合、テンプレートを基準にして作ることになるため、テンプレートから大きく外れたサイトは作りにくいです。サーヒスによっては細部までカスタマイズできることもありますが、カスタマイズした結果1から自分達で作った方が早かったということは多くあります。

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サービスに依存してしまう

ノーコードで開発する場合、そのサービスに依存してしまうデメリットもあります。サービスの仕様が変更された場合、仕様変更に従って対応を行わなくてはいけない可能性もあります。また、サービス自体が廃止されてしまうというリスクもあります。特に長くサイトやアプリを運営したい場合、ノーコードサービスを使うべきかよく検討した方が良いでしょう。

現状英語のサービスが多い

ノーコードサービスには現状海外のものが多いです。そのためサービスの説明なども英語で書かれており、英語が読めないと使いこなすのに苦労する可能性があります。また、運営者への問い合わせも英語で行う必要があります。

ノーコード開発の需要・将来性について

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最後に、ノーコード開発の需要・将来性についてみていきます。ノーコードの普及によって、エンジニアの仕事がなくなるのではないかと心配している方もいるでしょう。本当にエンジニアにとってノーコードは驚異なのか詳しく解説します。

ノーコード開発が注目されている理由

ノーコード開発が注目されている背景には、エンジニアの人手不足があります。特に日本ではプログラミング教育が遅れていると言われています。社内にエンジニアがいない場合、開発を外注するしかありませんが、外注すると多くのコストがかかってしまいます。

ノーコードサービスを使えば、開発を外注しなくても自分達でサイトやアプリを開発できます。そのため開発にかかるコストを削減でき、その分マーケティングやサービスの質向上のために予算を使うことが可能です。

プログラマーの仕事に対する影響は?

ノーコードサービスが普及するとプログラマーは必要なくなるのでは、と思う方もいるでしょう。たしかにシステムの外注が不要になれば、その分プログラマーの仕事は減ります。とはいえ、完全に仕事がなくなるという可能性は低いでしょう。なぜなら、ライバル企業と同じツールでサイトを構築した場合、サイトの雰囲気が似通ってしまい独自性が出せなくなりやすいからです。

独自性が出せないと、その分サービスの中身で勝負しないとならず、むしろ余計にコストがかかる場合があります。結果的にノーコードを使わない方がメリットがある場合もあるのです。そのため、プログラマーが完全に仕事を失うことはないでしょう。ただしまったく影響を受けないという訳でもないので、プログラマーは今後のノーコードの進化にも注目していく必要があります。

ノーコード開発は画期的ではあるが万能ではない

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本記事では、ノーコード開発とは何かについて解説しました。ノーコード開発のメリット・デメリットなどがお分かりいただけたかと思います。プログラミングスキルなしでもWebサイトなどが構築できるのはたしかに画期的ですが、ノーコードツールは万能というわけではありません。

競合に打ち勝つためにはより複雑化したサービスを作る必要があり、ノーコードでは限界が見えてくることもあるでしょう。そのため、ノーコードによってプログラマーが完全に仕事を失う可能性は低いと推測されます。

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