MariaDB を学ぶ!Windows10のインストール手順を解説
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MariaDB を学ぶ!Windows10のインストール手順を解説
アンドエンジニア編集部
2022.06.08
この記事でわかること
MariaDBをインストールすると身近にSQLを使える環境が構築でき、MariaDBの勉強が行える
MariaDBは大規模データ対応、クラスタ環境対応など優れた特徴を持ち、利用メリットが大きい。
MariaDBは大規模データ対応、クラスタ環境対応など優れた特徴を持ち、利用メリットが大きい。

なぜMariaDBをインストールするのか

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この記事では、MariaDBのインストールについて解説していきます。では、何のためにMariaDBをインストールするのか、疑問に思った方がいるかもしれません。今やデータベースがシステム開発では欠かせないものになっていることは分かると思います。

データベースについて学ぶには、データベースを操作するSQLに強くなる必要があります。SQLを学ぶには、実際にSQLを使える環境が身近に必要です。

そのためには、データベース環境を作る必要があります。学校などでデータベースを学ぶ際には、既にサーバーにデータベースが作られ、クライアント端末から操作ができるようになっています。

こうした環境を自宅のPCなどに作ってしまえば、いつでも好きな時にデータベースを操作することができます。

そのSQLを使える環境を作るための第一歩がMariaDBのインストールなのです。

MariaDBとは

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エンジニアの皆さんなら、RDBMSのMySQLについてはご存知でしょう。世界で最も使われているというデータベースの定番です。

MariaDBは、MySQLから派生したオープンソースのRDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)であり、私たちは無償でダウンロードし、インストールができるのです。

しかも、MariaDBはMySQLとはコマンドなどで互換性があり、しかもMySQLよりも機能が豊富です。世界中のエンジニアから高い支持と評価があるMariaDBを使わない手はありません。

【参考】:MariaDB公式サイト

MySQLとは?特徴から使い方・学習方法まで詳しく解説!

MariaDBのメリット

MariaDBは幾つか、特徴があります。それらはMariaDBを利用するメリットでもありますので、ぜひ知っておいてください。以下、箇条書きで説明します。

1.カラム型DBエンジンを採用

MariaDBは「カラム型DBエンジン」と呼ばれるものが用いられており、ビッグデータの集計作業に向いているDBと言われています。カラム型DBエンジンは列方向に処理に特化した処理を行うことで、集計や分析の速度が圧倒的に速いのが特徴です。

2.冗長化構成を構築できる

MariaDBには「クラスタ構成」のデータベースを構築を手軽に出来る「Galera Cluster」という仕組みが提供されています。 これによって、データ損失がなく長時間の安定稼働や、スケーラビリティが提供されます。

【参考】:Galera Cluster公式サイト

3.負荷分散の仕組みがある

データベースでは、一気にアクセスが集中することを防ぐためにサーバーの手前にロードバランサーを設置するのが一般的ですが、MariaDBにはロードバランシングの機能を持つ「MaxScale」という仕組みが提供され、クラスタ構成を意識せずにデータベースのサービスを提供できます。

【参考】:MaxScale公式サイト

SQL実行環境を用意する

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MariaDBをインストールする主な目的として、「SQL実行環境を作る」というのがあります。実はSQLを試すだけなら、MariaDBをインストールしなくとも、簡便方法はありますが、自ら環境を作ることが重要です。

では、SQL実行環境を用意する2つの方法について解説します。

既成のWeb環境を利用する

「paiza.IO」というサービスを利用すると、自ら環境を作らなくともSQLを実行できます。「paiza.IO」はWeb上でコードを書くことができ、そのコードをすぐに実行して試せます

ある言語を少し触ってみたい、作成したプログラムを試してみたいという人にはおすすめのサービスです。

【参考】:Paziza IO

パソコンにインストールして実行環境を作る

こちらは、皆さんが普段使っている自宅のPCなどにMariaDBをインストールする方法です。

仕事などで実際にSQLを書く場合は、データベースごとに決められた専用のクライアントツールを利用しますので、使い慣れたパソコンにMariaDBをインストールし、その使い方を覚えておく方法がおすすめです。ここではMariaDBをインストールして利用します。

MariaDBをインストールする

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では、GoogleやWikipediaなどでも採用されている人気のMariaDBを実際にインストールしてみましょう。

インストール環境

今回は、最も多くの方が利用されているWindowsPCへのインストールを行ってみます。インストール環境は以下の通りです。バージョン指定のインストールも可能ですが、ここでは最新の10.6.5をインストールします。

▪SQL利用環境を構築するPCのOS:Windows10 64bit

▪MariaDB Server:MariaDB 10.6.5

MariaDBをダウンロードする

まず MariaDBをWindowsPCにダウンロードをします。次の URLにアクセスしてください。

https://mariadb.org/

以下のダウンロード手順に従って作業を進めれば、「ダウンロードできない」という事はありません。

MariaDBのダウンロード手順

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MariaDBのサイトにアクセスし、上記の画面が表示されたら、「Download」ボタンをクリックして下さい。

次の画面が表示されます。ここでは以下がデフォルト表示されていました。(2022,1.15現在)

▪MariaDBサーバー10.6.5

▪オペレーティング・システム Windows

▪アーキテクチャ X86_64

▪パッケージ形式 MSI Package

Windowsの方はこのまま下の「ダウンロード」ボタンをクリックしてください。Linux系(CentoOSやUbuntuなど)の方はプルダウンからLinuxを選択します。

Linux系でまれにインストールできないという方がいますが、CentOSの方は以下のサイトを参照してみてください。

【参考】:ソフトウェアコレクション(SCL)リポジトリ

【参考】:ソフトウェアコレクションガイド

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画面下の「ダウンロード」ボタンをクリックすると、次の画面が表示されます。ファーストネーム、苗字、会社名、メールアドレス、電話番号(任意)、国、MariaDBの使用歴を入力します。

その後、「MariaDB IDを作成する」ボタンをクリックして、これらを登録しておくと、リリース通知や製品のアップデートなどを受け取ることができます。(ここを飛ばしてしまってもダウンロードに問題はありません。)

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ダウンロードが始まると、Windows画面左下に次の「ダウンロードバー」が表示されます。

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ダウンロードが済んだら、上記のアイコンをクリックすると、MariaDBのセットアップウィンドウが表示され、インストールを開始できます。

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上記のウィンドウ右下の「Next」をクリックしてください。

MariaDBのインストール手順

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ライセンス確認のウィンドウが表示されます。英文で書かれていますが、同意する場合には「□I accept the terms in the License Agreement」に▢にチェックを入れ、「Next」をクリックしてください。(同意しないとインストールはできません)

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次にインストールするプロダクトと場所を設定します。どちらもデフォルトのままで構いません。設定が終わったら「Next」をクリックしてください。

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MariaDB の管理者ユーザーとなる root のパスワードの設定を求められます。同じパスワードを確認のため2か所に入力します。パスワードは必ず控えておいてください。

またデフォルトではリモートから root でのアクセスが許可されていません。「▢Enable access from remote machines for root user」はリモートアクセスにrootを使う場合にチェックが必要ですが、ここではチェックは不要です。

ほかにサーバのデフォルト文字セットを UTF-8 とする場合には「▢Use UTF8 as default server's character set」に▢にチェックを入れておきます。パスワードの設定などが済んだら「Next」をクリックしてください。

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次に設定ウィンドウが表示されます。ここは分からなければ、デフォルトのままで構いません。

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ここまででインストールの準備が整いました。このままインストールして良ければ「Install」をクリックします。

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続いて次のウィンドウが表示され、インストールが始まります。

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各種設定とインストールが終了すると次のウィンドウが表示されます。この画面が表示されたらインストールは終了しています。

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ここまでMariaDBのダウンロードとインストールの手順とインストール確認の方法について解説しました。次に、接続の確認を行います。

接続の確認

MariaDBをインストールすると、同時に「HeidiSQL」というオープンソースのDB管理ソフトがインストールされて、デスクトップに次のアイコンが作成されます。

「HeidiSQL」を用いると、「MariaDB」や「MySQL」のDBサーバーのデータ閲覧や編集、テーブル・ビューやプロシージャなどの作成や編集が行えます。「HeidiSQL」を操作してMariaDBへの接続を確認してみましょう。

1.「HeidiSQL」のアイコンをダブルクリックする

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「HeidiSQL」 のウィンドウ左下の「新規」をクリックします。

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2.rootのパスワードを入力する

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3.接続を確認する

次のようなウィンドウに遷移すれば、無事に接続が出来ています。

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MariaDBに強いエンジニアになろう

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ここまでMariaDBのインストールについて解説してきました。これでMariaDBが使える環境が構築できたかと思います。ビッグデータの必要性が高まる中、MariaDBは今後ますます活用が進むでしょう。

エンジニアの皆さんがMariaDBを用いた開発に携わるケースも増えていき、MariaDBを扱えることはアドバンテージとなるでしょう。この機会にぜひMariaDBを習得し、業務に生かしてみてください。

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