Pythonによるデータ分析:入門情報から資格取得まで解説!
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Pythonによるデータ分析:入門情報から資格取得まで解説!
アンドエンジニア編集部
2024.01.31
この記事でわかること
データ分析とは蓄積データを解析し、そのデータの要素や性質・傾向を定量的・定性的に分析することを指します
Pythonは利用者が多く、AIをはじめとするデータ分析に活用されています
データ分析は多用途に活用されており、データ分析エンジニアの活躍の場が広がっています

データ分析とは?

data analysis

データ分析とは蓄積したデータを手法に基づいて解析し、そのデータの要素や性質・傾向を定量的・定性的に明らかにしていくことです。解析手法としては、統計学等を用いたプログラミングが一般的です。

現在データ分析は多岐に用いられており、金融リスク分析ウェブ・マーケティング分析販売予測等が代表的な例です。近年統計学やパターン認識を活用したデータマイニングが進んでおり、人工知能で用いるデータ解析や機械学習・深層学習に活用されています。

データ分析エンジニアとは?

データ分析を担当するエンジニアを、データ分析エンジニアまたはデータアナリストと呼びます。データ分析エンジニア(データアナリスト)は、以下のデータ分析手法等を活用しデータ分析を行います。 ・数学や統計学を用いた数学的手法計算機科学や情報工学を用いたコンピュータ技法機械学習やパターン認識等の人工知能技術

データ分析の一連の流れは?

データ分析は以下の一連の流れにより進められます。 (1) ビジネス課題の抽出 (2) データ収集の準備・収集 (3) データ分析 (4) ビジネス課題の解決

この一連の流れ全般を担当するエンジニアを、データサイエンティストと呼びます。データサイエンティストはデータ分析工程に特化した専門家です。そのため、データ分析手法を学術的に研究し実践することに強みがあり、複雑な分析を高度な技法を活用して分析していきます。

Pythonを用いたデータ分析は?

Python

データ分析の工程を詳しく見ていきます。例えば、機械学習の場合は以下の分析フェーズに処理を分解できます。

(1)データの読み込み   自社データあるいはオープンデータの統計データを読み込みます   WebスクレイピングあるいはWeb APIを用いてウェブデータを取込むこともできます (2)データの前処理・加工   欠損値を平均値・中央値等あるいは重回帰分析で補正代入します   文字データから解析可能な定量データに変換します (3)データの可視化   グラフ描画ツールや他のBIツールを併用し、データを可視化します (4)モデルの作成   各種変数を統計モデルを用いて入力します (5)モデルの評価   モデルの妥当性を検証します (6)分析結果の可視化   グラフ描画ツールや他のBIツールを併用し、データ分析結果を可視化します

Pythonのデータ分析の特徴は?

Pythonの特徴は、プログラム記述がシンプルなことが挙げられます。そのためPythonは記述しやすく、かつ判読しやすいのでメンテナンス性に優れています。さらに、オブジェクト指向プログラミングにより高機能なプログラムが簡単に記述できるメリットがあります。

加えて、Pythonはインタプリタのためデバッグが簡単です。コード開発が順次行われておりライブラリー共有が進んでいます。このことから、分析アルゴリズムが共通化しやすいAIでは機械学習や深層学習のライブラリーが数多く提供されています。特に、Pythonはオープンソースですので各データ分析フェーズに対応したライブラリーが充実していることが特徴です。

以上の理由により、AI分野での開発言語はPythonが標準的に用いられています

データ分析に有効なPythonのライブラリーは?

Pythonでは、ライブラリーをimportすることで標準ライブラリーパッケージライブラリー簡単に利用できます。先にお話ししたデータ分析工程に代表的なライブラリーを当てはめてみます。

(1)データの読み込み   : NumPy、SciPy、Pandas (2)データの前処理・加工 : NumPy、SciPy、Pandas (3)データの可視化    : Matplotlib、seaborn、Altair (4)モデルの作成     : scikit-learn、TensorFlow、PyTorch (5)モデルの評価     : scikit-learn、TensorFlow、PyTorch (6)分析結果の可視化   : Matplotlib、seaborn、Altair

以下に各ライブラリーの特徴を説明します。 ・数学・科学技術計算用  「NumPy」    多次元配列オブジェクトをPythonに実装し多数の演算関数を提供          参考:NumPy  「SciPy」    NumPyをベースにした科学計算ライブラリー          参考:SciPy  「Pandas」    数表や時系列データに強みを持つデータ操作解析ライブラリー          参考:Pandas

データの可視化用  「Matplotlib]  NumPyをベースにしたグラフ描画ライブラリー          参考:Matplotlib  「seaborn」   Matplotlibを用いた可視化ライブラリー          参考:seaborn  「Altair」     簡単な文法で視覚効果を高めた可視化ライブラリー          参考:Altair

機械学習・深層学習用  「scikit-learn」  分類・回帰・クラスタリングによる機械学習ライブラリー          参考:scikit-learn  「TensorFlow」 Googleが開発した機械学習・深層学習・数値解析ライブラリー          参考:TensorFlow  「PyTorch」  Facebookが開発した機械学習ライブラリー、深層学習へ適用拡大          参考:PyTorch

Pythonのライブラリーは各公式サイトまたはGitHubで入手可能です。用途に応じて色々と試してみましょう。

NumPyとは?効率的なPythonのデータ分析手法を解説!

Pythonを気軽に試すには?

Pythonや機械学習ライブラリーを動作させるには自身のPCをセットアップしたり、GPUを用意したり何かと事前準備が必要です。Googleが提供するColaboratory(略称 Colabo)はPython実行環境を無料提供してくれます。さらにGPUの利用も無料です。

ColaboはGoogleのクラウド上で実行されるため、ウェブブラウザのみ用意できれば実行確認ができます。なお、利用にはGoogleアカウントが必要です。PandasTensorflowについての紹介情報も記載されており、さらに未導入のライブラリーも手動でインストール可能です。 参考:Colaboratory へようこそ

データ分析エンジニアの資格は?

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データ分析能力を高めるためには資格取得が有効です。データ分析エンジニアはITスキル・データ分析スキルが求められます。さらに、データ収集のためのデータベーススキルやプログラム言語であるPythonのスキルが求められます。

以降で詳細を説明していきます。

データ分析エンジニアにおすすめのデータ分析資格は?

データ分析エンジニアは、学術的な知識と技術スキルをデータ分析に活用していきます。そのため、数学や統計の専門知識が求められます。

最初に、統計自体の能力を証明するために、統計質保証推進協会統計検定をおすすめします。この資格はデータに基づいて客観的に事象を判断し、科学的に問題を解決する能力を証明します。 参考:一般財団法人 統計質保証推進協会の統計検定

次に人工知能全般の能力を証明するために、日本ディープラーニング協会の検定を紹介します。G検定はジェネラリスト向けの検定で、E資格はエンジニア向けです。E資格はディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有するエンジニアレベルを検定します。 参考:一般社団法人 日本ディープラーニング協会のG検定、E資格

データ分析エンジニアにおすすめのデータベース資格は?

データ分析の前段のデータ収集工程では、データベースの専門スキルが要求されます。

一般知識として、情報処理推進機構(IPA)情報処理技術者試験の区分であるデータベーススペシャリスト試験(DB)をおすすめします。データ収集の環境構築に必要なデータベースの汎用的な設計・開発・構築・運用の能力が証明されます。 参考:情報処理推進機構(IPA) データベーススペシャリスト試験(DB)

オープン系データベース向けの資格、OSS-DB技術者認定試験を紹介します。データ分析システムではオープンシステムを活用することが多いためおすすめの資格です。同様に商用データベース向けの資格は、市場占有率の高いオラクル社Oracle Masterをおすすめします。 参考:OSS-DB技術者認定試験 参考:Oracle 認定資格一覧

データ分析エンジニアにおすすめのPython資格は?

Python資格はまずPythonの文法基礎を認定する資格で、Python 3 エンジニア認定基礎試験を紹介します。オライリー・ジャパン「Pythonチュートリアル 第3版」が出題範囲となっており、70%以上の正答率で合格です。初心者向けの資格です。 参考:Python 3 エンジニア認定基礎試験

続いて、分析計アプリケーションのプログラミング能力を証明するために、Python 3エンジニア認定データ分析試験が用意されています。この資格ではPythonの言語能力のみならず、確率や統計の数学技術とライブラリーを用いた分析実践能力が試され、上級者向けの資格です。翔泳社「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書」が出題範囲となっており、70%以上の正答率で合格です。 参考:Python 3 エンジニア認定データ分析試験

データベーススペシャリストの年収は高い?資格試験についても解説!

Pythonのデータ分析で高精度の分析作業を行いましょう

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Pythonはシンプルな言語構造で人気があります。さらに、データ分析に必要な数学・科学技術計算ライブラリー可視化ライブラリー、および機械学習・深層学習ライブラリーが揃っています。Pythonの言語を理解できたら、次はデータ分析に挑戦してみましょう。Pythonを活用することで分析作業の効率が上がるため、積極的な利用をおすすめします。

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