データベーススペシャリストの年収は高い?
さまざまな業界でのIT化に伴い、各企業で顧客や商品などのデータを効率的に扱える人材が求められています。そこで、膨大なデータを管理し、効果的なデータ利用を可能にするデータベーススペシャリストが注目されています。
データベーススペシャリストは求められる仕事内容が高度な分、高年収が魅力の職種です。企業規模や個人のスキル・経験によって差はありますが、年収1000万円という高年収も目指すことが可能です。
また、企業によっては資格を取得することによって高額な報奨金・手当が支給されます。例えば、データベーススペシャリスト試験に合格すると、10万円以上の報奨金が支給されることもあります。
データベーススペシャリストは未経験でも転職可能
ITエンジニアが未経験の方は、データベーススペシャリストに転職することは無理なのでしょうか。結論から言うと、資格取得や経歴によっては、未経験でもデータベーススペシャリストへの転職は可能です。
データベーススペシャリストはデータを扱う専門家としての役割があり、高度な知識とスキルが求められます。そのため、自身のスキルをアピールするためにデータベーススペシャリスト資格を取得する・エンジニアとして職歴を積むことをおすすめします。
また、企業によっては未経験でもデータベーススペシャリストを採用している場合があります。事前にある程度の知識をつけることも重要ですが、研修が整っている企業であれば未経験の方でも安心でしょう。
そもそもデータベーススペシャリストとは
データベーススペシャリストとは、企業が保有している膨大なデータを管理し、効率よくデータベースの設計や構築を行う専門的な職種を指します。
近年では、顧客管理やマーケティングの効率化を図るためにビッグデータの重要性が高まっているのに伴い、データベースを使いこなせる人材の需要が増加しています。
データベースの専門家であるデータベーススペシャリストは、様々な企業から重宝される存在です。また、データを有効活用できるようなデータベースの設計・構築が急務のため、データベーススペシャリストにはデータベースを使いこなせる高い専門性や高度なスキルが要求されます。
データベーススペシャリストの年収
マイナビエージェントでは職種別の年収ランキングを公開しています。データベーススペシャリストの年収はランキングに含まれていませんが、似た職種であるサーバーエンジニアの平均年収は465万円(※2023年2月執筆時点)となっています。これはあくまで平均であり、業種・業界によっては平均年収がさらに高い可能性もあります。
なお、会社員としてではなく専門スキルを活かしてフリーランスとして活躍する方も少なくありません。フリーランスになれば、収入が不安定というデメリットもありますが、会社員よりも高い年収が期待できます。
【参考】:職種別平均年収ランキング|求人・転職エージェントはマイナビエージェント 【参考】:データベーススペシャリストの求人|求人・転職エージェントはマイナビエージェント
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データベーススペシャリストのメリット3つ
データベーススペシャリストの年収には幅があり、スキルや経験により1000万円以上の年収を狙える職種ということは理解できたでしょうか。ここでは、高年収のデータベーススペシャリストのメリットを3つ紹介します。
専門性や需要が高いので高年収が狙える
AIやビッグデータという用語がトレンドでもあるように、データベースを使いこなせるデータベーススペシャリストの需要が増加しています。
経済産業省の商務情報政策局情報処理振興課が公表しているデータによると、2030年には約79万人のIT人材が不足すると予想されており、今後はセキュリティスキルを持つ人材や、AI・ビッグデータを使いこなせる人材の育成が急務とされています。
そのため、高度なスキルを持つデータベーススペシャリストは将来性が高く、高年収が期待できるでしょう。なお、データを分析するスキルや、様々なデータベース製品を扱えるスキルなど幅広いスキルが要求されるため、年収アップには常に新しい知識を取り入れる姿勢が大切です。
【参考】:IT分野について 経済産業省 商務情報政策局 情報処理振興課
資格取得で高額な手当・報奨金が支給されることがある
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催する国家試験の1つに、データベーススペシャリスト試験があります。IPAが主催する試験は難易度を4つに区分されており、データベーススペシャリスト試験の難易度は最も高いレベル4です。
IT系企業の技術力を表す指標の1つに、国家試験の合格者数が挙げられます。企業によっては、データベーススペシャリスト試験の資格を取得すると、資格手当や一時的な報奨金が支給されることがあります。資格手当を受けられれば、年収アップが期待できます。
また報奨金も他の資格と比較すると高い傾向にあり、10万円以上もらえることが多いです。さらにデータベーススペシャリスト試験の資格を取得すれば、第3者にデータベースに関する高度なスキルをアピールできるため、副業や転職活動に活かすこともできるでしょう。
【参考】:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:データベーススペシャリスト試験
プロジェクトの主要メンバーとして活躍できる
ITエンジニアにはプログラマー・システムエンジニア・テストエンジニアなどさまざまな職種がありますが、その中でもデータベーススペシャリストの人口は少ないです。そのため、企業でもデータベースを効率的に扱える人材は重宝され、プロジェクトにおいても主要メンバーとなることができるでしょう。
データベースは業務システム・アプリケーション・顧客管理などさまざまなところで使用するため、何かを開発する際は必ずデータベーススペシャリストの存在が必要です。周りから必要とされる存在であり、やりがいの大きい職種と言えます。
【参考】:データベーススペシャリストの求人|求人・転職エージェントはマイナビエージェント
データベーススペシャリスト試験とは
データベーススペシャリストの高いスキルを証明する資格として、データベーススペシャリスト資格試験があります。ここでは、データベーススペシャリスト試験について詳しく紹介します。
データベーススペシャリスト試験の概要
データベーススペシャリスト試験は、情報処理技術者試験の中で難易度が最も高いレベル4に位置づけられています。そのため、受験者層は実務経験を数年程度積んだエンジニアが多いです。
試験は秋に1度だけ実施され、「午前Ⅰ」「午前Ⅱ」「午後Ⅰ」「午後Ⅱ」の4つの試験全てに合格すれば資格を取得できます。午前試験は、4つの選択肢の中から1つを選ぶ多肢選択式の出題形式です。
一方午後試験は、記述式の問題で長文読解問題が出題されます。合格基準は全ての試験で得点率60%以上とされており、難易度が非常に高く、合格率は約15%です。
データベーススペシャリスト試験の内容
データベーススペシャリスト試験では、IT開発の基礎知識や、データベースの全体計画から開発、運用・管理までのすべての工程に関わる知識と技能が問われます。
試験内容は大きくテクノロジ系とストラテジ系に分けられ、コンピュータやシステムの構成に関する問題や経営的・技術的戦略におけるマネジメントに関する問題も出題されるなど、データベースに限らない総合的なIT知識も求められます。
技術的な問題においては、「データベースシステムの企画・要件定義・開発に関すること」「データベースシステムの運用・保守に関すること」「データベース技術に関すること」について問われます。セキュリティや最新技術なども考慮した内容となっています。
【参考】:情報処理技術者試験 情報処理安全確保支援士試験 試験要綱 【参考】:「データベーススペシャリスト試験(レベル4)」シラバス(Ver.4.0)
データベーススペシャリスト試験には意味や価値がない?
データベーススペシャリスト試験を取得したからといって、独占業務はありません。また難易度が高く学習コストが大きいため、資格を取ったからと言って「役に立たない」「意味がないのでやめとけ」とデータベーススペシャリスト試験をおすすめしないという方もいます。
データベーススペシャリスト試験を取得するのが推奨されるのは、データベースエンジニアとしてキャリアアップや年収アップを目指す方です。データベーススペシャリスト試験の資格を保有している方は少なく、希少な存在です。
また、データベース業務に携わりたい方にとっては客観的なスキル証明となるため、おすすめの資格と言えます。一方基本的なITリテラシーを高めたい方は、難易度がレベル1のITパスポート試験やレベル2の基本情報技術者試験を受験するのがおすすめです。
データベーススペシャリスト試験に独学で合格するための勉強方法
ここでは、データベーススペシャリスト試験に独学で合格するための勉強方法について詳しく紹介します。
独学で合格を目指すメリットや向いている人
まず独学で勉強するメリットとして、自分のペースで学習できる点や、費用を抑えられる点が挙げられます。近年では学習教材には書籍だけではなく、学習サイトや動画などを利用することも可能です。そのため自分に合った方法を見つければ、効率よく学習することができます。
しかし独学の場合、スケジュール管理を自分で行わなければならないデメリットがあります。また、つまずきがあった場合に他人に相談できないため、自走力が重要です。
以上から、独学で勉強するのが向いている人として、データベースに関する深い知見を持っている方や、これまでに独学で資格試験の受験経験がある方などが挙げられます。
データベーススペシャリスト試験の勉強方法
独学で勉強する場合、まずは合格までのスケジュールを立てましょう。データベーススペシャリスト試験に合格するための勉強時間の目安は、半年~1年と言われています。なお経験値などによって勉強時間は変わるため、参考程度にしてください。
次に、データベーススペシャリスト試験には4種類あるため、各試験ごとの対策を練りましょう。試験ごとに問われる内容が異なるため、各試験に合った対応が必要です。まずは過去問を見て、どのような問題が出題されているかを確認してください。
特に午前問題は過去問と似た問題が出題されることが多いため、過去問対策は徹底的に行いましょう。その後は苦手分野を中心に参考書や動画でインプットし、過去問や学習サイトでアウトプットすることをおすすめします。
通信講座などの利用もおすすめ
データベーススペシャリスト試験は比較的難易度の高い試験です。試験合格を目指す人の中には学習を進める中で不安を抱えることもあるでしょう。独学に自信がない方は通信講座などの利用もおすすめです。
通信講座などの学習サービスではカリキュラムに沿って学習が進められるため着実にステップアップできるうえ、疑問や不安が生じた場合にもサポートが受けられます。模擬試験が要されているものもあるので、より質の高い学習機械を得ることができます。
未経験から高年収のデータベーススペシャリストを目指そう
本記事ではデータベーススペシャリストの概要・年収や、データベーススペシャリスト試験の価値・難易度・勉強方法について解説しました。高年収を狙えるデータベーススペシャリストは、未経験でも努力次第で転職可能です。
データベーススペシャリスト試験に合格して資格を取得すれば、自身のスキルをアピールできます。難易度は高いですが、紹介した勉強法を参考に合格を目指してください。
また、未経験の方でも採用している企業を選ぶことで、データベーススペシャリストとしてスムーズにキャリアをスタートできるでしょう。
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