IТコンサルタント企業とは?その種類と一般企業との関わり方
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IТコンサルタント企業とは?その種類と一般企業との関わり方
キャリア・働き方
アンドエンジニア編集部
2021.10.30
この記事でわかること
IТコンサルタント会社とは、クライアントのIТ化を指導・支援する企業
DX推進が急務される日本企業でIТコンサルタント会社の需要は大きい
IТコンサルタント会社に転職するには、まず今の会社でプロジェクト運営のスキルを磨こう

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IТコンサルタント会社のルーツと現況、将来性

IТコンサルタント会社はどんなルーツから誕生し、現在はどのような状況にあるのでしょうか。                         

ITコンサルタント会社の数と企業規模

日本には、どれくらいのIТコンサルタント会社があり、その従業員数や売上高はどれくらいなのでしょうか。法人企業のリストをクラウドで提供するBaseconnectによると、株式を上場しているIТコンサルタント企業は146社あり、従業員と売上高で見ると次のようになります。

●従業員 50人以上:1,682社 150人以上:706社、300人以上:338社、1,000人以上:107社

●売上高 3億円以上:1,181社、10億円以上:767社、50億円以上:290社、300億円以上:79社、1,000億円以上:23社

データ引用元:Baseconnect

ITコンサルタント会社のルーツ

外資系IТコンサルタント会社の双璧と言われるIBMとアクセンチュアですが、IBMはもともと大企業をクライアントとするコンピューターメーカーで、アクセンチュアは米国でもっとも有名な会計監査法人でした。両者の共通点は、様々な企業が抱える課題や悩みに接し、相談を持ちかけられることが多い立場にあったということです。 

経営コンサルティング会社からIТコンサルへ主力をシフトした会社もあります。あらゆる企業がIТ化を推進する(迫られる)中で、従来からあった経営コンサルティング会社がIТコンサル部門を強化せざるを得なかったということです。 

コンサルティング会社の分類として、戦略系コンサル、組織人事系コンサル、財務系コンサル、流通系コンサルなどがありますが、現在ではそのどれもがIТコンサルの要素を抜きには機能しなくなっていると言えます。

得意分野で分けたITコンサルタント会社の種類

IТコンサルタントの種類は業種の数・企業の機能の数だけあると言えます。

【業種別】金融システム、流通システム、工場システム、通信システム、メディアシステム、公共システムなど業種によって求められるIТシステムは異なります。

【機能別】会計システム、人事管理システム、営業システム、製造管理システムなど企業の機能や部門によってもシステムは違います。

IТコンサルタントと言っても上記のすべての分野が得意なわけではなく、得意分野での棲み分けがあります。 

ITコンサルタント会社の将来性 

政府は日本のすべての企業が2025年までにDX(デジタル・トランスフォーメーション)を達成すべきだとしています。トランスフォーメーションとは蛹が蝶に変わるような劇的な変容のことですが、中小企業を含めたすべての企業がこのような「様変わり」をすることは簡単ではありません。 

2020年12月の調査※で「DXに成功した」と答えた企業はわずか6.6%、「失敗した」が75.5%もありました。何をしたら良いか分らないという企業が半数以上を占めているという調査もあります。このような企業環境の中で、企業のIТ化を指導・支援するIТコンサルタントの需要は今後ますます大きくなっていくのは確実です。

「日本企業のDX取り組み実態調査」アビームコンサルティング

 

ITコンサルタント企業はクライアントとどう関わるのか 

IТコンサルタントは、クライアントの業務内容を深く理解しなければシステムの構築も改善もできないので、クライアント先に社員を常駐させ、先方の社員と一緒に仕事を進めるのが基本です。 

複雑なビジネス環境の中で、多くの企業が難しい課題に直面しています。経営知識とIТ知識を生かして、クライアントの悩みに応え、課題を解決すべく知恵を絞るのがIТコンサルタント会社の仕事です。 

エンジニア経験者がIТコンサルファームに転職すると、どんな仕事を担当するのか 

IТコンサルタント会社にはSEもプログラマーもいます。IТコンサルタントはクライアントの課題を解決するためにSEやプログラマーとともにシステムを構築します。担当分野には次のような種類があります。 

ERPコンサルタント:ERP (Enterprise Resource Planning)は企業のリソース配分計画です。クライアントが抱える経営課題(営業、マーケティング、財務など)を分析し、課題解決に必要なITシステムを要件定義して、設計から開発までのプロジェクトをマネジメントします。 

SCMコンサルタント: SCM(Supply Chain Management)は、材料調達から、製造、配送、販売までの一連の業務プロセスを管理することです。SCMコンサルタントはこの連鎖(サプライチェーン)をITを活用して効率化・最適化するのか仕事です。 

CRMコンサルタント:CRM(Customer Relationship Management)は直訳すると「顧客との関係の管理」ですが、CRMコンサルタントはスマホを片手にアプリやSNSを通じてサービスや製品にコンタクトする現代の消費者と企業の「良い関係」を構想し、提案します。 

BIコンサルタント:BI(Business Inteligence)は、企業内外のデータを迅速な意思決定に結びつけるシステムを構築します。近年ではビッグデータの活用が多くの企業で重要なテーマとなっていますが、その支援もBIコンサルタントの仕事です。 

セキュリティコンサルタント:サイバーセキュリティは現代の企業の重要な経営課題です。日々出現する新手のウィル攻撃から業務システムを守るとともに、顧客情報などの漏えいを防いで、企業のコンプライアンスを支援するのがセキュリティコンサルタントの仕事です。システムの虚弱性を監視して対策を提言します。 

クライアントファーストで中小企業のIТ化を支援する 

上記はいわば教科書的なIТコンサルタントの仕事ですが、現在もっとも期待されているのは「中小企業のIТ化を支援する」という役割かもしれません。多くの企業がDXとは何をしたら良いのかが分らずに手つかずの状況にあり、かつ大企業のような大きな予算はさけないという事情も抱えています。IТコンサルタントには、このような悩み(=需要)に応えることが求められているのです。 

従業員300人以下の中小企業がIТ化で抱えている悩みの1つに、ベンダーに対する不満や不信感があります。「言われるとおりにやってみたけど、部門間の連結が上手くいかない」「パッケージ価格はリーズナブルだったがカスタマイズ費用が高い」など、vendor(売手)に文字通り「売らんかな」の姿勢を感じているケースも少なくありません。 

IТコンサルタント会社は、クライアントと成約することを最優先するのではなく、よりクライアントに寄り添った問題意識で提案することが求められます。とくに、ベンダー機能も持っているIТコンサルタント会社の場合は、クライアントファースト姿勢を守ることが肝要です。

 

将来IТコンサルタント会社に転職するには何を勉強したら良いか 

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キャリアパスの先にIТコンサルタントを目指している若手エンジニアは何を学び、身につけていったらよいのでしょうか。 

プロジェクトの運営スキルを身につける 

IТコンサルタントは、クライアント企業のプロジェクトに重要な立場で参画することになります。一筋縄でいかないプロジェクトという生き物をやりくりする知恵を、現在の仕事を通じて養っていくことが大切です。 

社内プロジェクトでエンジニアとしてタスクをこなす中でも、プロジェクトのゴールをユーザーファーストの角度から見すえながら仕事をするように心がけましょう。クライアントからの仕様変更の要求に「締め切りは一緒かよ」と文句を言いたくなるのは分りますが、上の立場や違う立場への理解や想像力も必要です。 

社会の動き、経営環境の変化に興味を持ち、経営やマーケティングを勉強する 

クライアント企業の課題を解決するには、社会の動きや経営環境の変化に無頓着ではいけません。経営とはどんなものかという知識も必要です。もちろん、日進月歩のIТの知識にキャッチアップし続けることも必須です。IТコンサルタントが勉強しなければいけないことは無限にあると言ってもよいでしょう。 

目の前の仕事が片付いたらボーっと過ごすのが好き、というタイプの人には、IТコンサルタントの仕事は苛酷なものになるでしょう。気分を切り替えて遊ぶことも必要ですが、一日遊んだあとは「こうしてはいられない」という気持ちになり、勉強にとりかかるという姿勢が必要です。 

人間について興味を持ち、コミュニケーション能力、交渉力を磨く 

IТコンサルタントは、多くのステークホルダー(関係者)と話し合い、仕事の方向を定めて行かなければなりません。その際には人間性についての理解やセンスが欠かせません。人間に興味を持って、人とはこういうものだという知見を蓄えていくことが財産になります。 

人と交渉するときにもっとも助けになるのは、相手に好かれることです。「言ってることは正しそうだけど、この人の言うことは聞きたくない」と思われるのが最悪です。「相手に好かれるような人になれ」と言われても困ると思うのはもっともですが、人に好かれようと思ったらまず相手の話をよく聞くことが大切です。

新型コロナウィルスによるパンデミックによって企業の先行きの不透明感が増す中で、むしろそれを追い風にして発展しているのがIТ業界です。すべての企業がDXを迫られる今日、IТコンサルタントの需要が増大していくのは確実と言えるでしょう。

ここまで述べてきたように、IТコンサルタントへの道は非常にハードですが、日々業務を通じてスキルを高め、自主的な学習を積み重ねることで実現を期すことが可能です。

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