TensorFlowのインストール方法は? Pythonバージョン等でできない際の対処法
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TensorFlowのインストール方法は? Pythonバージョン等でできない際の対処法
アンドエンジニア編集部
2023.11.22
この記事でわかること
TensorFlowは人工知能開発用の計算ライブラリの1つである
TensorFlowはコマンド入力によってインストールが可能
TensorFlowのインストールに失敗した場合、Pythonなどのバージョンを確認する

TensorFlowとは?

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TensorFlowはGoogleが開発した人工知能開発用の計算ライブラリです。ライブラリとは頻繁に使う機能がパッケージされたもののことで、インストールすることで使うことができます。TensorFlowはPythonを始め、C言語やJavaなどの言語で使うことが可能です。

TensorFlowではニュートラルネットワーク構築を行うことができます。ニュートラルネットワーク構築とは、人間の脳の働きを参考にした方法でコンピュータに計算処理を行わせることです。

TensorFlowは無料で使えるうえに商用利用も許可されているため、多くの企業で使われています。人工知能開発はさまざまな分野で注目されていることもあり、今後さらに利用企業が増えると推測されます。TensorFlowのスキルを習得しておけば、AIエンジニアなどの転職に役立つでしょう。

【参考】:TensorFlow

TensorFlowとは?特徴やできることをわかりやすく解説!
今さら聞けない「人工知能」とは?エンジニアに必須の知識を解説!

TensorFlowをインストールする方法

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TensorFlowをインストールする方法について解説します。TensorFlowのインストールはそこまで難しくないものの、バージョンによってインストール方法が変わることもあって、つまずいてしまう初心者の方も多くいます。

今回は、2022年12月時点でのTensorFlowのインストール方法をまとめました。

pipの最新版をインストールする

TensorFlowはコマンド入力でインストールするのがもっとも簡単ですが、そのためにはまずpipをインストールする必要があります。pipの最新版をインストールするには、コマンドプロンプトやターミナルで以下のコマンドを実行します。

pip install --upgrade pip

Pythonのpipインストールを徹底解説!Windowsでも簡単?

TensorFlowをインストールする

続いて、以下のコマンドを実行してTensorFlowをインストールします。

pip install tensorflow

インストールには、時間がかかることもあります。インストール完了時にエラーが発生していないかを確認し、問題なければ動作確認へと進みます。

TensorFlowの動作確認を行う

TensorFlowが自分の環境で問題なく動くか確認するために、ソースコードを書いて実行してみましょう。Pythonを対話モードにして、以下のソースコードを実行します。

import tensorflow as tf
print(tf._version_)

インストールしたTensorFlowのバージョンが表示されれば、問題なくTensorFlowが動作しています。エラーが発生した場合は、コピペミスがないかなどを確認しましょう。

TensorFlowのインストールができない場合の確認事項

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TensorFlowをインストールしようと思ったものの、インストールができずエラーが発生してしまった方もいるのではないでしょうか。TensorFlowのインストールができない場合は、以下の3つを確認してみてください。

pipのバージョンを確認する

pipのバージョンが古いと、TensorFlowがインストールできない場合があります。pipは最新バージョンにアップグレードしておくことをおすすめします。

Pythonのバージョンを確認する

Pythonのバージョンが古い場合、インストールができない可能性があります。2022年12月現在、TensorFlowのバージョンは「2.11.0」となっています。公式サイトには「2.11.0」に対応しているPythonのバージョンは「3.7」「3.8」「3.9」「3.10」と書かれています。

次のコマンドによってPythonのバージョンを確認しましょう。

python3 -V

Pythonのバージョンか古い場合、Pythonの公式サイトから最新バージョンをダウンロードしてください。

【参考】:tensorflow · PyPI 【参考】:Python

動作確認でSessonを使おうとしていないか

TensorFlowは「2.0」からSessonが廃止されました。しかし、古いサイトではSessonを使って動作確認を行う手順が解説されている場合があります。「tf.Session()」などと記述すると「2.0」以降ではエラーが出ます。

TensorFlowの動作確認を行う場合は、上記に記載したソースコードを用いることをおすすめします。

TensorFlowでできること

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続いて、TensorFlowでできることについて解説します。TensorFlowを使いこなせるようになることで、人工知能関連の幅広い開発に携わることが可能です。人工知能開発の勉強を本格的に始めたい方は、TensorFlowを勉強してみるのが良いでしょう。

翻訳

TensorFlowは英語を日本語に翻訳するツールを作成する際に用いられています。自動翻訳は昔はそこまで精度が高くありませんでしたが、最近ではTensorFlowによって精度が上がり、自然な文章を作成できるようになりました。

自然言語処理に興味のある方は、TensorFlowで翻訳ツール作成を目指すのも良いでしょう。

画像の検索

TensorFlowは画像検索にも多く使われています。コンピュータに画像を何枚も学習させて特徴を認識させることで、検索内容に即した画像一覧を表示させることが可能です。画像検索の精度も昔に比べ向上しています。

音声認識

TensorFlowによってディープラーニングすることで、画像認識と同様に音声認識も行うことが可能です。コンピュータに多くの声を読み込ませることで、一人一人の声の高さなどを認識させることができます。音声認識の技術は録音データの文字起こしなどで活用することが可能です。

エンジニアなら知っておくべき!機械学習とディープラーニングの違いとは?

TensorFlowの使い方を学ぶ際におすすめの本

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TensorFlowは他のプログラミング言語とはソースコードの書き方などが異なるので、エンジニア経験者でも勉強に時間がかかることがあります。そこで、TensorFlowの使い方を学ぶ際におすすめの本についてまとめました。

また、TensorFlowはバージョン1と2で仕様が変わっている箇所も多く、古い本を手に取ってしまうと勉強し直す必要があるため、注意しましょう。今回はなるべく最新のTensorFlowの本をまとめたので、どの本を購入するか迷ったら参考にしてください。

TensorFlow2 TensorFlow&Keras対応 プログラミング実装ハンドブック

本書はこれからTensorFlowを学ぶ人におすすめの入門書です。TensorFlowでの開発環境構築方法から始まり、Pythonの基礎知識の復習、TensorFlowでのディープラーニングなどについて解説されています。説明も分かりやすく、人工知能に詳しくない方でも無理なく学習を進めていけるでしょう。

▪著者:チーム・カルポ ▪ページ数:448ページ ▪出版社:秀和システム ▪発売日:2020/10/28

【参考】:TensorFlow2 TensorFlow&Keras対応 プログラミング実装ハンドブック

PythonとTensorFlowで作る類似画像検索

本書を読むことで、TensorFlowによって画像検索システムを開発することができます。類似画像検索の基礎から丁寧に解説されており、1つ1つ開発手順を理解していくことができます。Googleの画像検索のようなツールを作りたい方におすすめです。

▪著者:佐藤 純一 ▪ページ数:86ページ ▪出版社:インプレスR&D ▪発売日:2022/01/21

【参考】:PythonとTensorFlowで作る類似画像検索

TensorFlowによる深層強化学習入門

本書はTensorFlowによる深層強化学習について学べる1冊です。深層強化や強化学習のアルゴリズムを丁寧に解説しています。TensorFlowに限らず深層学習や強化学習に興味のある方におすすめです。

▪著者:牧野 浩二/西崎 博光 ▪ページ数:280ページ ▪出版社:オーム社 ▪発売日:2021/02/17

【参考】:TensorFlowによる深層強化学習入門

TensorFlowの使い方をマスターして人工知能開発を始めよう

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本記事ではTensorFlowのインストール方法について解説しました。インストールの手順やTensorFlowでできることなどがお分かりいただけたかと思います。TensorFlowのインストールはコマンド入力で簡単に行えますが、バージョンによって多少手順などが異なる点だけは注意が必要でしょう。

人工知能開発は現在トレンドとなっている開発分野です。TensorFlowを使った人工知能開発のスキルを今のうちに身につけておくことで、市場価値の高いエンジニアを目指すことができるでしょう。

本記事を読んでTensorFlowに興味を持った方は、ぜひTensorFlowで人工知能開発を始めてみてください。

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