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Windows11でクラムシェルモードができる?必要なものと設定方法を解説
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Windows11でクラムシェルモードができる?必要なものと設定方法を解説

アンドエンジニア編集部
2022.12.10
この記事でわかること
クラムシェルモードとは外部ディスプレイなどの周辺機器をノートパソコンを閉じた状態で使うことを指す
クラムシェルモードはMacBook独特の機能だが、Windows11でも設定変更により実現が可能
クラムシェルモードはノートバソコンをデスクトップパソコンのように使え、ノートとデスクトップの良いとこ取りができる

Windows11ノートパソコンでクラムシェルモードを実現する

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MacBookを用いてプレゼンテーションをする際に、パソコンの画面を閉じて大型モニターやプロジェクターに画像を投影しているシーンや、MacBookの画面を閉じて外部ディスプレイに接続して操作するシーンを見かけることがありますが、この機能をクラムシェルモードといいます。

Windowsのノートパソコンにクラムシェルモードはありませんが、設定を組み合わせることで、クラムシェルモードを実現することが可能です。

この記事では、 クラムシェルモードのメリット、デメリット、 Windows11搭載のノートパソコンでクラムシェルモードを実現する方法、利用するために必要なものについて解説します。

Windows11でクラムシェルモードを利用してみたい方はぜひ参考にしてみてください。

クラムシェルモードとは

クラムシェルモードとは、元々MacBookで使われている機能で、MacBookに外部ディスプレイやプロジェクター、外部キーボード、外部マウスなどを接続し、MacBookを閉じた状態で使うことを指します。

Windowsのノートパソコンを利用している方にも、外部ディスプレイや外部キーボードを接続し、デスクトップパソコンのような使い方をするケースもありますが、ノートパソコンの内蔵ディスプレイを開いたままで使っている方を多く見受けられます。

マルチディスプレイ機能を利用したい時には便利な使い方ですが、据え置きPCとしてデスクトップパソコンの様に利用したい場合には、ノートパソコンのスペースが邪魔になるため、そこでクラムシェルモードが活躍します。

クラムシェルモードに必要なもの

Windows11のノートパソコンで、MacBookのようなクラムシェルモードを実現するためには必要なものがいくつかあります。

■ 外部ディスプレイ クラムシェルモードを実現するには、外付けモニターが必須です。画面を広く使いたい場合は、利用中のノートパソコンより大きなサイズをおすすめします。また、ノートパソコンと外部ディスプレイを接続するためのモニターケーブルも忘れずに用意しておきましょう。

■ モニターラックorモニタースタンド こちらは必須ではありませんが、クラムシェルのメリットを最大限引き出すために、モニターラックの上に外部ディスプレイを乗せ、モニターラックの下にノートパソコンを収納すると、クラムシェルモードの利点を最大限活かすことが可能です。

■ 外付けキーボード クラムシェルモードでは、ノートパソコンの画面を閉じて利用しますので、外付けキーボードが必須です。テンキー付きのものや、英字配列など、利用目的に合わせて打鍵感のよいものを選ぶようにしましょう。デスクをすっきりさせたい場合には、ワイヤレスキーボードを選ぶと作業スペースをより有効活用できるでしょう。

■ マウス・外付けタッチパッド 現在お使いのノートパソコンでマウスを利用している方は、新たにマウスを用意する必要はありませんが、ノートパソコンに備え付けのタッチパッドを利用している方は、別途マウスか外付けタッチパッドが必要になります。

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クラムシェルモードのメリット

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クラムシェルモードを実現できると、どのようなメリットがあるのかについて確認しておきましょう。基本的には、ノートパソコン1台でデスクトップパソコンとノートパソコンの良いとこ取りができる点がメリットです。

大画面を使って作業の効率を上げられる

ノートパソコンはデスクトップパソコンと比較すると画面サイズが小さい傾向にあるため、持ち運びには便利ですが、作業をする際には不自由さを感じることがあります。クラムシェルモードによって、大画面の外付けディスプレイを接続することが可能で、同時に複数のアプリを表示するなど広いデスクトップを効率的に利用することができます。

デスク環境が整い、快適に作業が行える

ノートパソコンは底面の面積が広く、画面を開いて設置するには広い面積が必要です。クラムシェルモードでは、パソコンを閉じて外部ディスプレイの下に置いたり、専用スタンドに縦置きで置いたりして使うことができます。これにより、パソコン本体のデスク占有率が下がり、作業スペースがスッキリした状態で気持ちよく作業を行うことができます。

必要に応じて作業環境を使い分けできる

デスクトップパソコンとノートパソコンを2台所有すると、利便性は高まるものの、購入コストや維持コストは余計に掛かります。その点、クラムシェルでは、ノートパソコン1台をクラムシェルモードでデスクトップパソコンのように、またはノートパソコンとして使い分けができ、購入コストや所有コストは1台分で済みます。

好みの周辺機器を使える

ノートパソコンの備え付けキーボードが使いにくいという意見も見受けられますが、ノートパソコンの場合は、キーピッチ(キーとキーの間隔)が15mmから18mm程度とやや狭く作られています。

一方、デスクトップパソコンで利用するキーボードはキーピッチが18mmから20mm程度とやや広めに作られており、快適にタイピングが行えます。このようにクラムシェルモードでデスクトップパソコンのように使う場合は、自分にあった好みの周辺機器を使うことができます。

クラムシェルモードのデメリット

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クラムシェルモードには多くのメリットがある反面、次のようなデメリットもありますので、納得した上で利用するようにしましょう。

ノートパソコンの画面が使えない

クラムシェルモードではノートパソコンの内蔵ディスプレイを閉じて使うため、デュアルディスプレイに慣れた人には物足りなさを感じるかもしれません。しかし、Windows11には「スナップ」機能と呼ばれる画面分割機能があり、マルチタスクの際に複数のアプリを表示できるため、非常に便利です。

ノートパソコンの2倍、3倍の表示エリアを持つ大画面の外付けディスプレイを利用すれば、あたかもモニターが複数あるかのように使うことができますので、スナップ機能に慣れるとデュアルディスプレイの必要性はさほど感じなくなることでしょう。

カメラによる認証機能が使えない

ノートパソコンのログイン認証で顔認証機能が搭載されている場合には、画面を閉じたまま使うクラムシェルでは顔認証が使えなくなり、アカウントとパスワード入力が必要になります。ログイン認証のためにノートパソコンの画面を開くことに抵抗を覚える方がいるかもしれません。

初期費用がかかる

クラムシェルモードでは最低限、外部ディスプレイ、キーボード、マウス、パソコンスタンドやディスプレイラックなどが必要です。それらを別途購入する際には、ノートパソコン単独使用と比較して余分に費用がかかるのが難点です。

クラムシェルモードの注意点

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クラムシェルモードでは利用に際して気をつけるべきことがいくつかあります。以下に挙げていきますので、注意をしてください。

パソコンが熱を持ちやすい

クラムシェルモードはパソコンを閉じた状態で使いますので、熱を持ちやすいという問題があります。熱はパソコンの劣化、バッテリー寿命の短縮に繋がりますので、放熱対策を講じておくことが求められます。

スリープモードにしない

電源に接続している場合でも、一定時間使用しないとスリープモードに移行する設定になっている場合は、スリープ復帰のためにキーボードを操作する必要があります。

電源オン時のスリープを避けるには「設定」→「システム」→「電源とバッテリー」→「画面とスリープ」で「電源接続時に次の時間が経過した後にデバイスをスリープ状態にする」の箇所を「なし」に設定すると、スリープモードへの移行を防ぐことができます。

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画面を閉じたままでは電源オンにできない

基本的にノートパソコンはキーボード面上部に電源ボタンが付いており、画面を閉じたままの状態で電源を入れることができない仕様になっています。

一部のノートパソコンでは、USB接続のPS/2規格のキーボードを利用し、BIOSの設定で「Power on Keyboard」を「Enable」にすることで、キーボード操作だけで電源を入れることが可能ですが、搭載しているBIOSの機能次第であり、全てのノートパソコンに対応できるわけではありません。

Windows11でクラムシェルモードを実現するには

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元々Windows11にはクラムシェルモードという設定はありませんが、設定を変更することで、MacBookのようなクラムシェルモードを実現することが可能です。ここではクラムシェルモードを実現するための設定方法について紹介していきます。

クラムシェルモードにする手順

スタートメニューの検索窓にコントロールと入力し、検索結果から「コントロールパネル」を選択します。表示された「コントロールパネル」から「ハードウェアとサウンド」を選択します。

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コントロールパネルの「ハードウェアとサウンド」が開いたら、「電源オプション」を選択します。

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電源オプションの画面では左サイドのメニューから「カバーを閉じたときの動作の選択」を選択します。

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「電源ボタンとカバーの設定」で「カバーを閉じたときの動作」で、「電源に接続」状態での動作を「何もしない」に変更し、下の「変更の保存」を押します。

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動作確認をしてみる

設定変更を確認したら、外部ディスプレイを接続したままの状態でノートパソコンを閉じてみましょう。一瞬、外部ディスプレイがブラックアウトしますが、直ぐに外部ディスプレイの表示が戻ります。

なお、Windows 10でもWindows 11の設定と同じように設定すれば、クラムシェルモードを実現できます。

【参考】:PC をシャットダウン、スリープ、休止状態にする|Microsoft サポート

  クラムシェルモードを実現してノートパソコンを有効活用しましょう

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ここまでWindows11でクラムシェルモードを実現する方法、そのメリットやデメリット、クラムシェルモードで気をつける点などについて解説をしました。ノートパソコンなど外部ディスプレイを接続して机が狭くなり困っている方、外部ディスプレイを複数台繋げて利用したい方、ノートパソコンのキーピッチが狭くて打鍵ミスが多い方、ぜひ今回ご紹介した方法をお試しください。クラムシェルモードで快適な作業環境を実現し、ぜひ仕事の効率を高めてみてください。

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