Character.AIについて
昨今AIツールはエンジニア職の方にとどまらず、幅広い分野で活用されています。今回は、そんなAIツールの中で現在話題になっている、Character.AIについて紹介します。
Character.AIは、ユーザがAIと対話できるキャラクターを作成し、やり取りができる無料のサービスです。このサービスは、1から構築されたAIモデルを活用しており、キャラクターとよりリアルに会話できるのが魅力です。
ここでは、Character.AIの特徴やChatGPTとの違いについて、詳しく解説します。
【参考】:Character.AI 公式 【参考】:Character.AI ドキュメントよくある質問
Character.AIの特徴
Character.AIの主な特徴は、高度な自然言語処理技術を使い、リアルタイムでユーザと対話を行うキャラクターを生成できる点です。このキャラクターはユーザの質問に対して、キャラクターの個性に合わせた言葉遣いで会話できます。
また、Character.AIは、学習能力も持ち合わせているため、対話を重ねるごとにより自然な応答をするようになるのも特徴の1つです。
Character.AIを利用すれば、キャラクターとの対話を通じて創作活動や教育エンターテインメントなど幅広い目的で利用できます。例えば、シナリオライターがストーリーのキャラクターと対話して、アイデアを得るといった使い方もできるでしょう。
ChatGPTとの違い
実際にCharacter.AIを利用してみれば分かりますが、ChatGPTとの違いは大きく2つあります。
まず1つは、そもそもの目的が異なる点です。ChatGPTは、ユーザからの質問に応答したり文章を生成・要約することが目的ですが、Character.AIは、特定のキャラクターを模倣することに特化しており、ユーザにより没入的な体験を提供しています。
もう1つの大きな違いは、技術的な側面です。ChatGPTは、大規模なデータをもとに言語モデルをトレーニングして、幅広い内容に応答できるAIモデルが構築されています。一方で、Character.AIはキャラクター固有の対話モデルを使用しています。
つまり、同じ対話型のAIツールと言ってもそもそもの目的が異なるため、ユーザの使用用途も違うことが分かります。
Character.AIの使い方
Character.AIの使い方は非常に簡単であり、数分もあればすぐに使い始めることができます。まずは、すでに作成されているキャラクターと会話する方法を紹介します。
はじめに、公式サイトにアクセスします。画面を見ると数多くのキャラクターが表示されており、この中から好きなキャラクターを選択しましょう。特定のキャラクターを探したい時には、画面右上の虫眼鏡アイコンから検索します。
今回は、虫眼鏡アイコンを選択し「ElonMask」を検索します。選択すると、メッセージをやりとりする画面に遷移します。
実際にメッセージのやりとりをしてみましょう。
キャラクターに対して「What do you usually do?」(あなたは普段何をして過ごしていますか?)と聞くと、
「In short, I work to make humanity a multi-planetary species, to make the environment sustainable, and to ensure that our future is better than our past.」(私は環境を持続可能なものにし、私たちの未来が過去よりも確実に良いものとなるように取り組んでいます。)というような回答をしました。
このように、キャラクターになりきった応答が返ってくるのが、Character.AIの特徴です。Character.AIの使い方は以上ですが、後述ではキャラクターを作る方法を紹介します。
Character.AIの作り方
Character.AIの概要について理解したところで、実際にCharacter.AIでキャラクターを生成してみましょう。キャラクターの生成方法は非常に簡単ですので、本記事を参考にしつつ一緒に手を動かしましょう。
まず、公式サイトのトップページにアクセスします。下図のような画面左側のメニューバーのうち、「Create」と書かれたプラスマークのアイコンをクリックしましょう。
すると「Create a Character」というメニュー項目が表示されますので、こちらを選択します。
下図のような画面に切り替わるので、必要な項目を埋めていきましょう。本記事では例として歴史上の人物である「Matthew Perry」(マシュー・ペリー)を作成してみます。
まず「Name」の部分には、キャラクターの名前を入れます。次に、「Greeting」の箇所に挨拶文を入れます。そのキャラクターが自己紹介をするつもりで、任意の文章を入れてみましょう。
本記事ではペリーの自己紹介文なので、「I'm Perry. A native of Rhode Island in the United States, I came to Japan with a black ship during the Edo period. After that, I opened Japan to the world.」(私はペリーです。アメリカ合衆国ロードアイランド州出身で、江戸時代に黒船を率いて日本にやってきました。その後、日本を開国させました。)と入力しています。
次に、「Toggle Image Generation」ではキャラクターの生成時に画像を生成するか選択します。画像を生成したい場合にはチェックを入れましょう。
「Visibility」でペリーの公開範囲を選択します。誰に対しても公開する場合は「Public」、リンクを知っている人だけチャットできるようにしたい場合は「Unlisted」、自分だけがチャットをしたい場合には「Private」を選択します。
最後の「Avatar」の部分には、画像を作成したりファイルをアップロードしたい場合にはこちらを選択しましょう。
全ての項目が入力できたら「Create and Chat!」という青いボタンを選択し、キャラクターを生成しましょう。生成後の画面は下図のようになります。
画面下側にメッセージの入力画面がありますので、メッセージを入力してみましょう。
「How long did it take you to come to Japan?」(日本にくるまでどのくらいかかりましたか?)と尋ねてみます。
「About 80 days, since it was the time of wooden ships. A bit long, but I don't regret it because I met a lot of interesting people on the way.」(木造船の時代ですから約80日です。 少し長くなりましたが、途中でたくさんの興味深い人々に出会ったので後悔はしていません。)と返答しました。
以上がキャラクターの生成方法です。1分もあればキャラクターを生成できてしまうので、実際にキャラクターを生成してみましょう。
【参考】:Character.AI ドキュメント 作成方法について
Character.AIに関するよくある質問
ここからはよくある質問を厳選して4つ紹介します。また、Character.AIの公式サイトにはよくある質問がまとめられていますので、不明点がある場合は公式サイトを参照してみましょう。
日本語に対応しているか
Character.AIは、現在日本語に対応しています。トップページの画面右上を見ると言語を選択できる箇所がありますので、プルダウン項目から日本語を選択すると日本語を表示できるでしょう。
日本語に変換する場合は、下図を参考に設定を変更しましょう。
キャラクターとの会話は非公開か
Character.AIでキャラクターと会話した履歴は、公開と非公開を選べます。自分でキャラクターを生成する際に、「Visibility」の項目で、公開・非公開・プライベートモードの3つから選んでみましょう。
【参考】:Character.AI ドキュメントよくある質問
APIやアプリは用意されているか
現時点では、APIは用意されていません。一方で、iOSアプリとAndroidアプリは現在リリースされています。アプリ版のCharacter.AIを利用したい場合は、参考URLを参照してインストールしましょう。
【参考】:Character.AI ドキュメントよくある質問 【参考】:Character.AI iOSアプリについて 【参考】:Character.AI Androidアプリについて
メッセージが消えてしまうのはなぜか
Character.AIで会話をしている最中に、メッセージが消えてしまったり、コンテンツの読み込み後に表示されなかったりする現象があるようです。これはCharacter.AIのバグによる影響だと考えられます。
途中でメッセージが消えてしまうような状況が起こった場合、まずはネットワーク環境を見直してみましょう。ネットワーク環境が正常にも関わらずこのような現象が起きる場合はCharacter.AI側のエラーの可能性があります。
この場合はキャラクターを生成し直すか、Character.AIのサポートに問い合わせをしてみると解消するかもしれません。
【参考】:Character.AI ドキュメントよくある質問
Character.AIを仕事やプライベートに活用しよう
Character.AIは、簡単に自分の好きなキャラクターを作成し、やりとりができるツールだとわかりました。クリエイターにとってCharacter.AIは、アイデアを得るためのツールにもなり、一般ユーザにとっても魅力的なプラットフォームだと言えます。
また、このツールはプログラミング言語や難しいプロンプトを入力する必要もないため、どんな方でも使いやすいのも魅力です。これまでAI分野に苦手意識を持っていた方も、ぜひこの機会にCharacter.AIに触れてみてはいかがでしょうか。
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