Google BardとAPIについて
Google Bardとは、Googleが提供している対話型のAIサービスです。実はGoogleでは、Google Birdが公開される前から、LaMDAやAI Test Kitchenなどが公開されており、これらの技術を基にして出来たのがGoogle Bardです。
そんなGoogle Bardですが、この機能はチャットだけでなくAPIでも利用することが可能です。そこで今回は、Google Bardの概要とGoogle BardのAPIについて詳しく解説します。
AIのサービスに興味がある方や、Google BardのAPIについて気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
【参考】:Google Bird公式 Google Bardとは
Google Bardでできること
Google Bardはさまざまな機能が提供されており、多様なシーンで活用できると期待されています。例えば、Google Bardは20以上のプログラミング言語に対応しており、コーディングの支援もできます。
また、Google Bardが生成した結果を、他のGoogleのサービスにエクスポートすることもできます。現時点ではGmailやドキュメント、スプレッドシートなどにエクスポートできるようです。
今後サービスがより充実されれば、他のGoogleのサービスとも連携することができるかもしれません。
【参考】:Google Bird公式 最新情報
Google Bardの料金
Google Bardの料金が気になる方も多いかと思いますが、Google Bardは無料で利用することができます。
ただし、Google Bardを利用するためにはGoogleのアカウントが必要です。Googleのアカウントも無料で作成できますので、気になった方はまずアカウント作成をしましょう。
【参考】:Google Bird公式 【参考】:Google 公式
Google Bardはまだ試験運用中
Google Bardは、2023年6月の段階では試験運用中のため、まだ全ての機能を利用することができません。また、Google Bardのサービス自体が正式にリリースされていないため、Google BardのAPIもリリースされてはいません。
ただし、このGoogle BardはPaLMと呼ばれる言語モデルを基に作られており、PaLM APIであれば利用することが可能です。
PaLMのAPIを利用したい場合は、公式サイトから待機リストに参加してメールが届くのを待つか、Vertex AIからPaLM APIを利用しましょう。
【参考】:PaLM APIについて
APIの利用方法
先述の通り、Google Bardは公式リリースされていませんので、PaLM APIの利用方法をここでは紹介します。
また今回は、VertexAIからPaLM APIを利用します。いち早くAPIを利用してみたい方は、こちらの方法を試してみましょう。
【参考】:PaLM APIについて 【参考】:VertexAIでのPaLM APIの利用
Google Cloud platformのアカウントを作成する
VertexAIからPaLM APIを利用するためには、Google Cloud platformのアカウント作成が必要です。
アカウントを持っていない方は、アカウント作成から始めましょう。
ちなみにGoogle Cloud platformのアカウントは無料で作成できますが、請求先の登録などが必要となります。事前に準備をした上で、アカウントを作成しましょう。
【参考】:GCP 公式
VertexAIのAPIを有効化する
次に、VertexAIのAPIを有効にします。参考サイトのMarketplaceにアクセスし、検索窓に「VertexAI API」と検索します。
検索結果からVertexAI APIを選択し、「有効にする」ボタンを押しましょう。下図のように画面が切り替わればAPIを有効にする作業は完了です。
VertexAIのページに移動する
アカウントを作成後、ログインしたらVertexAIのサービスを検索しましょう。Google Cloud platformにログインしたら、下図のように画面上部にある検索窓に「VertexAI」と入力してください。そうすると、サービスの候補が表示されますので、VertexAIを探してクリックしましょう。
GenerativeAI Studioを起動する
VertexAIのサービスページに移動後、次はGenerativeAI Studioを起動します。画面下部の方にスクロールすると、「Generative AI Studio」というサービスが選択できますので、こちらをクリックしましょう。
その後、Generative AI Studioで言語か音声のどちらかのサービスを選択することができます。今回は「言語」と記載されている方を選択しましょう。
「言語」というエリアのリンクをクリックすると、画面が切り替わり開始というページが表示されます。ここではコード生成や言語モデルとテキスト形式で会話することもできます。その後、「会話を開始」という中の「TEXT CHAT」を選択しましょう。
Generative AIに質問をする
テキストチャットのリンクをクリックすると、テキストチャットを入力する画面が表示されます。現時点では英語をサポートしていますので、英語で何か適当な質問をしてみましょう。
本記事では、下図のように「Please tell me the weather and templature in Okinawa today.」(日本語で「今日の沖縄の天気と気温を教えてください。」)」と質問をしました。
質問をすると、AIがテキストで返答しているのが確認できます。次に、画面右上の「コードを表示
」を選択しましょう。
そうするとPythonでのコードを確認することができます。ちなみに、下図の赤枠のようにパラメーター部分はPaLM APIが利用されています。
詳細についてはドキュメントに記載がされていますので、パラメータについて深く知りたい方は参考サイトを確認してください。
【参考】: Generative AI Studio パラメータの定義について
APIを利用する際の注意点
ここまではAPIを利用する方法をご紹介しました。ここからは、APIを利用する際の注意点を解説します。
また注意事項に関しては、本記事を執筆した時点(2023年6月)の情報です。そのため、今後その情報が変わる可能性がありますので、詳細が気になった方は公式サイトで確認しましょう。
日本語対応していない(Google Birdは日本語対応済み)
Generative AIでは残念ながら、現段階では英語のみをサポートしています。そのため、英語が苦手な方は、日本語で聞きたいことを翻訳ツールなどを使い、1度英語に変換する必要があります。
しかし、Google Birdはすでに日本語に対応しています。そのためGenerative AIも今後マルチリンガル化されれば、日本語がサポートされる可能性もありますので、こまめに最新情報を確認しましょう。
料金がかかる
Generative AIのAPIは、使用量に応じて料金がかかります。ただし、無料で使用できる範囲もありますので、使いたいデータの形式や使用量を決め、料金を事前に確認することが重要です。料金の詳細について知りたい方は、公式サイトを確認しましょう。
【参考】:Vertex AI の料金について
Google Bardを活用してITスキルを磨こう
Google Bardは、現在運用試験中ではありますが、公開に向けてさまざまな機能を追加しています。そのため、今後よりサービスが充実した状態で公開されることが期待されます。
さらに、Googleはすでにさまざまなサービスを提供していますので、それらのサービスと連携が取れるようになるとより便利になるでしょう。
Google Bardの利用やGoogle Cloud platformのアカウント作成は無料で行えますので、Google BardやPaLM APIをまだ使ったことがない方は、ぜひ本記事を参考にしつつ利用してみてください。
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