Windows 11のドライバー更新
Windows 11のドライバーは、自動あるいは手動で更新することができます。自動更新と手動更新で使用するツールはそれぞれ異なります。ここでは、更新のツールの使用方法と、ドライバーの役割や種類などについても解説していきます。
ドライバーを自動で更新する
Windows 11では、各デバイスを制御するためにドライバーを自動で更新することができます。ドライバーの自動更新は、初期設定で有効になっています。Windowsの更新プログラムとして提供されます。ドライバーを自動で更新するには、変更は不要ですが、ここでは使用するツールを見ていきます。
ドライバーの更新方法の確認・変更は「システムのプロパティ」から行います。「システムのプロパティ」の起動方法は、「設定」アプリの「システム」「バージョン方法」から行います。
「システム」「バージョン方法」は、次の図のように、スタートメニューを右クリックし、「システム」を選択します(①②③)。
次の図のように、関連リンクから「システムの保護」をクリックすると、「システムのプロパティ」の「システムの保護」タブが表示されます(①②)。
続いて次の図のように、「ハードウェア」のタブから「デバイスのインストール設定」をクリックします(③④)。「デバイスのインストール設定」が表示されたら、「はい(推奨)」が選択されていることを確認します(⑤)。
不具合が生じた場合は、「いいえ」を選択し「変更の保存」で設定変更することもできます。
「いいえ」を設定した場合は、「デバイスが適切に機能しない可能性があります」との記載がある通り、ドライバーが更新されませんのでリスクを理解して、慎重に設定する必要があります。
【参考】:Windows の更新 【参考】:Windows Update:よくあるご質問
ドライバーを手動で更新する
ドライバーを手動で更新するには、「デバイスマネージャー」を使用します。「デバイスマネージャー」を起動するには、次の図のようにスタートメニューを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択し、起動します(①②③)。
デバイスマネージャーからできること
デバイスマネージャーでは、「ドライバーの更新」のみならず無効化やアンインストールを行うことができます。ハードウェアに変更があった場合には、ハードウェア変更のスキャンを行うこともできます。
実際の「デバイスマネージャー」のドライバーの更新方法は、以降で解説していきます。
ドライバーの提供元
ドライバーは、PCメーカーやデバイスメーカーから供給されます。標準的なデバイスや標準提供されるドライバーはWindows 11供給元であるマイクロソフトを通じて提供されます。ドライバーが見つからないなどの場合には、提供元の確認が必要です。
詳細については、PCやデバイスに付属されるドキュメントをご確認ください。
【参考】:富士通 ドライバーやアプリなどのアップデート方法 【参考】:NEC Windows 11でデバイスドライバーを最新バージョンに更新する方法 【参考】:Dell ドライバおよびダウンロード 【参考】:HP Windows Update によるドライバの更新 (Windows 11、10) 【参考】:Lenovo Windows 11でデバイスドライバーを最新バージョンに更新する方法
ドライバーの役割や種類
ここでは実際に「デバイスマネージャー」を使用していきます。デバイスマネージャーはWindowsのシステムツールです。OSが認識しているハードウェアデバイスを認識し、動作を確認したり所定の動作設定を施したりしてWindowsを安定稼働させるためのツールです。
ドライバーの役割
それぞれのハードウェアデバイスには、デバイスを制御するための「ドライバー」と呼ばれるソフトウェアコンポーネントが割り当てられます。各デバイスに割り当てられたドライバーは、どの組み込み部品や接続装置を効率的に動作させるために、デバイス固有の設定を行ったり確認したりします。
次の図は、デバイスマネージャーの表示ですが、多数のデバイスが登録されています。右側のように拡大してみると、Windows 11の動作に必要となる、ハードウェアの部品や装置がカテゴリー別に登録されていることがわかります。
以降では、主に設定することが多いデバイスのドライバーについて個別に確認していきます。
ネットワークアダプター
ネットワークアダプターは、ネットワークに必要なアダプタードライバーです。アダプターとは、PC本体に接続するカードや電子部品からなり、ホストバスアダプター(HBA)と呼ばれます。
次の図をご覧ください。ネットワークアダプターは、「ネットワークアダプター」の項目を展開すると表示されます(①)。ここで表示される1つ目の項目がネットワークアダプターです。
ここでネットワークアダプターを選択し右クリックメニューで、「ドライバーの更新」を選択し、「ドライバーの更新」を表示させます(②③)。
通常は、「ドライバーを自動的に検索」を選択します(③)。デバイスの供給元から専用のドライバーが提供されている場合は、「コンピューターを参照してドライバーを検索」を選択し、保存しておいたドライバーを用いることができます。
ネットワークを使用するには、ネットワークアダプターだけではなく追加設定が必要になります。設定は次の図のように、「設定」アプリの「ネットワークとインターネット」から行います(①)。
Wi-Fiの場合は、「Wi-Fi」から設定を行います(②③)。詳細設定は、「ネットワークの詳細設定」から行います(④⑤)。
ディスプレイアダプター
ディスプレイアダプターは、 ディスプレイ表示に必要なアダプタードライバーです。ノートPCの場合ディスプレイアダプターは、本体に組み込まれているホストバスアダプターです。
次の図のようにディスプレイアダプターは、「ディスプレイアダプター」の項目を展開すると表示されます(①)。ここでディスプレイアダプターを選択し右クリックメニューで、「ドライバーの更新」を選択し、「ドライバーの更新」を表示させます(②③)。
ディスプレイアダプターの場合、チップベンダーから専用の設定ツールが提供される場合があります。詳細については、お持ちのHBAやPC本体のドキュメントをご確認ください。
プリンター
プリンターは、接続インターフェースはUSBやWi-Fi・有線ネットワークなどの標準ドライバーを併用します。プリンターデバイス固有のドライバーについては、「プリンター」として「デバイスマネージャー」に表示されます。次の図をご覧ください。
プリンタードライバーについても、ネットワークアダプターやディスプレイアダプター同様に「プリンター」の項目を展開し、ドライバー名を選択し右クリックメニューで、「ドライバーの更新」を選択し、「ドライバーの更新」を表示させます(①②③)。
プリンターは次の図のように、「設定」アプリの「Bluetoothとデバイス」から「プリンターとスキャナー」で使用するプリンターを追加したり設定したりします。
プリンターの場合は、供給元から管理ツールが提供される場合がほとんどです。インクの残量表示や用紙設定などきめ細かな設定が可能です。
Windows 11のドライバーを更新し安定稼働しましょう
Windows 11に限らずOSのドライバーは、定期的に更新しておくことが望ましいです。機能追加とともに、既知の問題が解消されることが多いので安定稼働に欠かせません。一括更新ソフトやフリーソフトなどもありますが、最初に標準ツールを利用するのがおすすめです。
Windows 11のドライバー更新の仕組みを使用して、コンディション維持に努めましょう。
編集部オススメコンテンツ
アンドエンジニアへの取材依頼、情報提供などはこちらから