logologo
動画生成AIのRunwayとは?従来のAIとの違いや概要を解説
thumb_runway_01

動画生成AIのRunwayとは?従来のAIとの違いや概要を解説

アンドエンジニア編集部
2025.02.10
この記事でわかること
RunwayはAI技術を活用し、テキストや静止画から動画の生成や動画編集を行える
Runwayは3種類の画像生成モデルを組み合わせて、様々な動画編集が行える
Runwayの料金プランは無料プランから無料トライアル、高機能な有料プランまである

Runwayとは?

img_runway_01

動画生成AI Runway(ランウェイ)は、米国のRunway AI社が開発・提供している、AIを活用した動画生成および編集プラットフォームです。テキストや画像から動画を生成したり、既存の動画を編集したり、3Dモデルを生成したりと、多岐にわたる機能が備わっています。

この記事では、Runwayと従来のAIとの違い、概要や種類などについて解説していきます。動画生成AIに関心がある方、AIエンジニアを目指す方、ぜひ参考にしてください。

【参考】:Runway | Tools for human imagination.

生成AIとは?従来のAIとの違い、概要や種類について詳しく解説
代表的な生成AIサービス一覧!10種類のサービスや料金を比較

Runwayの概要

img_runway_02

Runwayの開発元、Runway AIは2018年に設立され、2020年にGen-1モデルを含む初期サービスの提供を開始しました。その後、動画生成機能「Gen-1」や最新の「Gen-3 Alpha Turbo」によって、業界の最前線を走るツールとして進化を続けています。

従来のツールとの違い

Runwayの最大の特徴は、AIを駆使して動画制作のプロセスを大幅に簡略化できる点です。複雑な編集操作や専門的な知識が不要で、簡単なプロンプトや操作だけで高品質な動画を生成・編集できます。これにより、従来の動画編集ツールよりも手軽に、効率的に作業が行えます。

Runwayの対応デバイス

Runwayはクラウド型の動画生成AIサービスであるため、主にWebブラウザを通じて利用できます。また、iOSアプリも提供されており、モバイル環境でもスムーズな操作を行うことが可能です。

【参考】:RunwayML on the App Store

Runwayの特徴

img_runway_03

動画生成AIとして人気の高いRunwayにはどのような特徴があるのでしょうか?Runwayの特徴で思い浮かぶのは画質の高さ、無料プランの存在がありますが、他にも次のような特徴があります。

3種類の動画生成モデル

Runwayには現在、以下の3種類のモデルが提供されており、各モデルは共通して、直感的な操作性、リアルな表現、スピーディな生成を特徴としています。それぞれのモデルを1つずつ見ていきましょう。

1. Gen-1 Runwayの初期モデルで、既存の画像や動画をベースにして新しい動画を生成します。画像や静止画に動きを加えることで、シンプルなアニメーションやループ動画を作成できます。例えば、風景写真を背景に動く雲の画像の追加や、静止キャラクターにアニメーションを付与することができます。

2. Gen-2 テキストプロンプトを入力するだけで、高精度な動画を生成できます。また映像表現の幅が広がり、物語性のあるシーンや複雑な背景もリアルに再現できます。このようにテキストを基に動画を作れるため、アイデアの具現化を迅速に行えます。

3. Gen-3 Alpha Turbo Runwayの最新モデルで、生成速度と精度の向上に特化した、現時点で提供されている中では最も高度な機能を持つモデルです。Gen-3 Alpha Turboは動画内の動きやオブジェクトの相互作用がより自然でリアルに再現でき、主に長尺動画や複雑なシーンの生成に向いています。

【参考】:Runway Research | Introducing Gen-3 Alpha: A New Frontier for Video Generation.

テキストプロンプトからの動画生成

Runwayはテキストを入力するだけで、その内容を表現する動画を作成可能です。例えば「海辺を歩く人」というプロンプトを入力するだけでリアルな動画が数分で生成できるため、難しいプロンプト入力を行わなくとも、実用的な動画の生成が行えます。

AIプロンプトとは?概要からプロンプト記述の最適化まで解説!
プロンプトエンジニアリングとは?実用例も交えてポイントを解説!

画像からの動画生成

既存の静止画を用いて、動きのある動画に変換することが可能です。風景写真に動きを追加したり、キャラクターをアニメーション化したりすることで、静止画像から実際に撮影したような動画を生成することができます。

既存の動画のスタイル変換

既存の動画に特定のスタイル(アニメ風、絵画風、写実的など)を適用することで、まったく新しいビジュアルに変換できます。一旦作成した動画を有効に活用できるため、動画作成の労力を大幅に削減できます。

AIによる動画編集

RunwayはAIを駆使して、これまで人が手作業で行っていたような動画編集を自動的に行うことができます。例えば、オブジェクトの削除・置換機能では不要な物体を消去したり、新たな要素を追加したりできます。

モーショントラッキング機能を使うと、動くオブジェクトを自動追尾しているかのような動画に編集することができます。またスタイル変換機能を用いると、動画全体をアートスタイルに変えることができ、動画をアニメや漫画風に変えることも簡単に行えます。

直感的なインターフェース

Runwayは初心者でも簡単に使えるような操作性を備えています。具体的には、ドラッグ&ドロップ操作や視覚的なメニューが多用され、AIモデルの選択、パラメータの調整、結果の確認などがスムーズに行え、画像作成や編集の専門知識がなくても、高度な編集や生成が可能になるようなインターフェースを備えています。

豊富なテンプレートや素材

Runwayにはあらかじめ用意された豊富なテンプレートや無料素材を利用することで、より簡単に動画制作を行えます。

例えば、ミュージックビデオや広告、ソーシャルメディアコンテンツなど、様々な用途に特化したテンプレートが用意されているため、ゼロからコンテンツを作成する手間を省き、効率的に作業を進めることができます。

コラボレーション機能

Runwayは個人利用に加えて、プロジェクトチームでの共同編集を想定しており、リアルタイムの共同編集機能により、チームでの画像制作にも適しています。

例えば、動画編集の際に、デザイナーがビジュアルエフェクトを追加し、編集者がタイムラインを調整し、プロデューサーが最終確認を行うといった作業を同時に進行できます。 

Runwayでできること

img_runway_04

RunwayはAIを活用した動画生成・編集ツールとして、多岐にわたる用途に対応しています。以下に具体的な機能とその活用例を詳しく解説します。

ショートムービーの作成

Runwayはテキストプロンプトを入力するだけで、その内容に即した短編動画を自動生成し、物語性のある場面を簡単に映像化できます。

活用例としては、映画やゲームのアイデアを短編映像として視覚化したり、個人のクリエイティブ活動として作成した詩や、小説の一部を動画として表現したりといったことが想定されます。

ミュージックビデオの制作

Runwayには楽曲に合わせた映像を自動生成する機能があり、音楽のリズムや雰囲気にマッチするビジュアル画像を作成できます。活用例としては、音楽アーティストのプロモーションビデオ制作や、YouTubeやSNS向けにオリジナルミュージックビデオを作成できます。

広告動画の作成

Runwayは製品やサービスのプロモーション動画を短時間で生成可能で、ブランドイメージに合わせたスタイルや構成を選ぶことができます。活用例としては、製品の使用方法や特徴を伝える動画広告の作成や、イベントやキャンペーン用のPR映像制作などが考えられます。

プレゼンテーション用動画の作成

Runwayはスライドや画像を組み合わせた映像を生成し、説得力のあるプレゼンテーション資料を作成できます。活用例としては、ビジネス提案用の動画作成や、教育用教材やセミナー資料の映像化が想定されます。

SNS用動画コンテンツ

RunwayはInstagramやTikTok向けの短尺動画を効率的に作成でき、テンプレートやエフェクトを活用した魅力的なコンテンツの生成が可能です。活用例としては、ブランドの短編プロモーションの作成、トレンドに合わせたリール動画やショート動画の作成などが想定されます。

既存動画の編集

Runwayは既存の動画素材を利用して、画質の向上やスタイル変換、不要部分の削除といったことが可能です。活用例としては、低解像度動画の4K画質へのアップスケーリングや、撮影時に写り込んだ不要なオブジェクトの除去などが想定されます。

3Dモデルの生成

Runwayには2Dの画像やテキストを基にした3Dモデルの作成機能があり、動画やゲーム開発に役立つリアルな3Dアセットを生成することができます。活用例としては、ゲーム開発におけるプロトタイプの作成、3Dモデリングのスキルが不要なクリエイター向けツールの開発などがあります。

既存動画のスタイル変換

Runwayは既存の動画素材に特定のビジュアルスタイルを適用することで、アニメ風や絵画風、写実的なスタイルなど、独自の表現を加えることができます。活用例としては、実写動画をアニメ風に変換して個性を付与したり、ブランド独自のスタイルを反映した動画を制作したりといったことが想定されます。

モーショングラフィックスの作成

Runwayはモーションエフェクトを付与した動きのある映像を簡単に作成可能ですので、デザインの知識がなくても表現力の高い動画の実現が可能です。活用例としては、YouTube動画のイントロやアウトロの作成、動きを付けたプレゼン資料の作成などが想定されます。

AIによる高度な編集

Runwayは、AIの活用により手間のかかる動画作成作業を効率化します。具体的には不要な物体を簡単に消去し、背景を自動補完したり、動く対象物を追尾してエフェクトや要素を追加したり、動画全体にアートスタイルを適用して、独自性を加えたりできます。

活用例としては、撮影後の動画クリーンアップ作業の短縮や、プロジェクトに独自のビジュアルスタイルを採用するなどが想定できます。

Runwayの料金プラン

img_runway_05

ここではRunwayの料金プランについて見てみましょう。プランは無料プランから有料プランまであり、目的や利用頻度に合わせて柔軟に選択できます。

無料プラン

Runwayの無料プランでは基本的な機能を試すことができ、一部制限があるものの、動画生成や編集を体験するには十分です。無料プランは、Gen-1とGen-2の一部機能が利用可能で、生成される動画の最大解像度は720p、1回の生成で作成できる動画は数秒程度です。

また、利用回数や利用できるテンプレートに制約があります。他、作成した動画には「Runway」の透かしが入りますが、Runwayを体験するなら無料プランで十分でしょう。

有料プラン

Runwayの有料プランは、プロジェクト規模や必要な機能に応じて複数の選択肢が用意されています。以下に各プランの特徴を解説します。他にエンタープライズプランがありますが、料金や詳細は問い合わせが必要です。

1.スタンダードプラン(月額約$15) Gen-1およびGen-2のフル機能にアクセス可能で、最大1080pの高解像度動画を生成できます。また、最大30秒の長尺動画の生成が可能です。テンプレートや素材の利用が可能ですが、月間数十本程度の動画生成、編集に制限があります。動画は透かしなしでダウンロード可能です。

2.プロフェッショナルプラン(月額約$35) Gen-1、Gen-2、Gen-3 Alpha Turboまでフルアクセスできるプランです。最大4K動画の生成が可能で、最大1分以上の長尺動画にも対応しています。複数プロジェクトや共同作業にも対応しており、チーム利用に向いています。

無料トライアル

Runwayでは、有料プランの一部機能を一定期間無料で試用できるトライアルを提供しています。これは無料プランよりも多機能を試せるため、Runwayを本格利用するかどうかを判断するために最適です。

Gen-1とGen-2のフル機能が利用でき、Gen-3 Alpha Turboの一部機能にアクセスできる場合もあります。最大解像度は1080p、プレミアムテンプレートの一部が利用可能、一定の条件下では透かしの入らない動画のダウンロードができるなど、本格的にRunwayの使用感を確認できます。

Runwayの使い方

img_runway_06

Runwayは機能が豊富ですが、どのように利用するのでしょうか?以下に、基本的な使用手順と機能の活用方法を解説します。

アカウント作成とログイン

Runwayの公式サイトに移動し、右上の[Get Started]ボタンをクリックし、メールアドレスやGoogleアカウントを使用して無料登録を行います。登録が完了したら、アカウント情報でログインします。

【参考】:Runway | Tools for human imagination.

プロンプトの入力

画面左のツール欄[テキストから画像へ]を選択すると、画面右に設定画面とプロンプト入力欄が表示されます。設定では、作成画面の比率、解像度、スタイル、出力数などを選択し、プロンプト欄に生成したい画像の説明を入力します。設定とプロンプト入力が済んだら、[生成する]ボタンをクリックします。

新規プロジェクトの作成

ジェネレーティブセッションの「新しいセッションを開始する」を選択し、セッションの名前を入力したら、左画面の[資産選択]ボタンをクリックし、既存の静止画などをアップロードします。画像が表示されたら、テキストで加工したい内容を入力します。

【プロンプトの例】 「人物が前方に歩くように動きを付けて」

動画の出力

動画が完成したら、動画をダウンロードします。解像度と形式(GIF、MP4など)を選択し、保存先を指定します。ローカルPCやクラウドストレージ(Google Drive、Dropboxなど)に保存できます。無料プランでは画像に透かしが入るため、商用利用には適しません。

無料で試してから要件に合うプランを選択しよう

img_runway_07

ここまで動画生成AIの「Runway」について、概要や特徴、できること、料金プラン、基本的な使い方について紹介しました。Runwayは用途に応じたモデルや料金プランの選択が可能であり、無料プランに加えて、様々な機能を試せる無料トライアルプランも提供されています。

必要に応じて無料プランで試し、プロジェクトの要件に合ったプランやモデルを選択しましょう。

その他の関連記事

その他に関連する内容は、下記の記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてください。

生成AIの資格一覧!取得のメリットや試験概要、難易度を解説
生成AIの学習におすすめの本10選!AIを学ぶメリットも解説
気になる人のXをフォローしよう!
公式LINE
公式YouTube
マイナビITエージェント

編集部オススメコンテンツ

Sponsored
【年収±診断】6つの質問に答えて、真の市場価値をチェック!
マイナビITエージェント
Sponsored

アンドエンジニアへの取材依頼、情報提供などはこちらから

お問い合わせ・情報提供

カテゴリー

編集部おすすめコンテンツ

Sponsored
【年収±診断】6つの質問に答えて、真の市場価値をチェック!
マイナビITエージェント
Sponsored

アンドエンジニアへの取材依頼、情報提供などはこちらから

logologo
Powered by マイナビ AGENT