網羅型ビューで街を探索することから、ドライブのストレスを軽減することまで、見逃すことができないグーグルマップ(Google Maps)のアップデートについて、グーグルマップ責任者のミリアム・ダニエル氏が10月31日に発表した内容をご紹介します。
グーグルマップは20年近くにわたり、人々が世界を理解し、移動することを助けてきました。同氏によると、グーグルマップは現在では最新情報に更新され、世界中の地図を見ることができ、毎月20億人以上が利用しています。
さらにAIを活用して数十億の画像を分析、現地のパートナーやコミュニティからのデータを合わせ、毎日1億以上の地図を更新しています。そのため、世界中を旅する時でも、街の中を移動する時でも、可能な限りの最新情報を見ることができます。
燃費の良いルート検索から網羅型ビューまで、AIは10年以上にわたって、新しい体験を構築するのに役立ってきました。そして今、私たちはGeminiの力でマップを変革し、世界に関する複雑な質問に回答できるようにしました。
Geminiが整理した情報をグーグルマップに尋ねることが可能に
人々はすでにグーグルマップの中で、行きたい場所やしたいことのアイディアを得るようになっています。私たちは、Geminiで情報を整理し、アイディアを得ることをさらに簡単にしました。しなければならないのは、グーグルマップに尋ねることだけです。
友人が遊びにきて、一緒に行動する計画を立てる必要があるとしましょう。やることはグーグルマップに「今夜友人とすること」と尋ねるだけです。Geminiが、お酒を飲みに行ったり、ライブ音楽を聴きにいったりしてはどうか、などの提案をしてくれます。Geminiが要約したレビューを読んで、多くの人がその場所の何を気に入っているのかを確かめてみてください。時間がない時は非常に便利なはずです。気になる場所が見つかったら、屋外テラス席はあるのか、静かな雰囲気なのかなど、もっと詳しく知りたい場合も、グーグルマップに尋ねてください。すぐに適切な回答を返してくれます。
ミリアム・ダニエル氏は、これらの機能は、世界中の約2億5,000万カ所の信頼できるデータとマップコミュニティからの情報に基づき、Geminiの強力な生成、推論、要約機能のおかげで実現したとしています。これらの機能は今週、米国のAndroidとiOSで展開をします(10月31日発表時点での情報です)。
また、数ヶ月以内に、AIを活用したレビューサマリーや場所に関する詳細な質問をするオプションなど、同様の機能がグーグル検索にも搭載されます。
マッピング技術とGeminiを活用することで、開発者、企業、都市をどのように支援できるかお確かめください。
運転する際のナビゲーションがさらに緻密に
ドライブの始点から目的地まで行くのを簡単にするため、私たちは大きなアップデートを行いました。走り出す前にルート検索し、「経由地を追加」をタップするだけで、より完全なドライブをするのに役立つ、ランドマーク、アトラクション、景勝地、飲食店などが表示されるようになりました。
車線が複雑な場所、分岐点、出口が複数あるような場所では、混乱することがあります。これらを予測するために、ナビゲーションが、車線、横断歩道、道路標識などを地図上にわかりやすく表示。さらに、直前になって車線変更することを好まない人がほとんどであることを踏まえ、どの車線にいるべきかを正確に表示します。ナビゲーション中に車線を表す青い線にしたがって走行してください。
また、ドライバーに情報を提供するため、より多くの方法を提供しています。冬になると、ルート沿いの異常気象が確認でき、また浸水、路面不良、視界不良などを報告することができます。
目的地に到着するまでドライブは終わりません。到着ガイダンスをアップデートしたことにより、建物の入り口までをも示すことができるようになったほか、近隣の駐車場も表示されます。さらに、どこの駐車場に駐車したかを忘れないようにリマインドも行います。駐車場に駐車をたら、そこから建物の入り口までの徒歩ルートも表示。ストリートビューまたはAR徒歩ナビゲーションを使うこともでき、素早く自分が進むべき方向を知ることができます。
2024年11月、AndroidとiOSで、ルート沿いを検索し、気象の異常を確認および報告する機能、アップデートされた到着ガイダンスが世界中で展開されました。強化されたナビゲーションは30以上の大都市圏で利用可能となり、時間とともに他の場所に拡大していく予定です(10月31日発表時点での情報です)。
会話レポートを含むエキサイティングなアップデートもナビゲーションアプリ「Waze」に登場します。それもチェックしてみてください。
網羅型ビューを最大にアップデート
網羅型ビューを使用すると、AI、画像、CGを使用して、スタジアム、公園、ルートがどのように見えるかを体験できます。また、訪問予定日の天気や交通情報も確認できます。
今週から、対応する都市は、ブリュッセル、京都、フランクフルトなど世界150都市に拡大され、さらに大学のキャンパスなど、新しいカテゴリーの場所も没入型ビューに追加し続けています。これは、キャンパスツアーに参加するのに最適な方法になるでしょう(10月31日発表時点での情報です)。
ルートの網羅型ビューも詳しくなりました。駐車できる場所や複雑なルートがある場合は、準備ができるようハイライト表示されます。このアップデートは、ルートの網羅型ビューが利用できる場所であれば、今週、AndroidとiOSで利用できるようになります(10月31日発表時点での情報です)。
ミリアム・ダニエル氏は、「このアップデートを試すのが待ちきれません。網羅型体験からGeminiが整理する情報、新しく強化されたドライブ体験まで、グーグルマップは世界をナビゲートし、探索する方法を変え続けています」としています。
【記事出典】 New in Maps「Inspiration curated with Gemini, enhanced navigation and more」
【関連リンク】 Geminiとは?何がすごいのか?始め方や拡張機能も解説 Geminiアプリの使い方!ウェブ版とモバイル版の利用手順を解説 Gemini Ultraとは?最強生成AIの料金や使い方・メリットを紹介!
編集部オススメコンテンツ
アンドエンジニアへの取材依頼、情報提供などはこちらから