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Ubuntuとは?今更聞けないLinuxとの違いや使い方を解説
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Ubuntuとは?今更聞けないLinuxとの違いや使い方を解説

アンドエンジニア編集部
2024.12.24
この記事でわかること
UbuntuとはフリーソフトウェアのOSで、Linuxディストリビューションの1つを指します
Debianからの派生で、各種ソフトウェアを同梱しており使いやすさに力点をおいています
オフィス業務からサーバー用途まで多様なニーズに対応可能です

Ubuntuとは

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UbuntuとはフリーソフトウェアのOSで、Linuxディストリビューションの1つを指します。Debianから派生したディストリビューションで、各種ソフトウェアを同梱し、使いやすさに力点をおいています。

わかりやすく言うと、UbuntuはフリーソフトウェアのLinuxの利便性を高めるために、各種ソフトウェアを同梱し扱いやすくしたディストリビューションパッケージと言えます。ちなみに、「Ubuntu(ウブントゥ)」はアフリカの言葉で、相手への思いやりや絆を表します。IT起業家である南アフリカ出身のマーク・シャトルワース氏が命名しました。

【参考】:Ubuntu

UbuntuとLinuxの違い

UbuntuとLinuxの違いですが、UbuntuはLinuxディストリビューションの1つであり、LinuxはそのコアとなるOSを指します。

LinuxはUnix系OSの1つでオープンソースソフトウェアです。従来のUnixは商用であったためにソースコードの開示もされていませんでしたが、Linuxは多くのデベロッパにより開発され、ソースコードへのアクセスが可能であるため爆発的に利用が拡大しました。

LinuxはOS自体を指すため、利用するためには関連ソフトウェアの導入も必要となります。そのソフトウェアのパッケージ配布をディストリビューションと言います。Linuxディストリビューションは、主にDebian・Red Hat Linux・openSUSE・Arch Linux等があります。UbuntuはDebianの派生版として位置づけられています。

【参考】:Debian

LinuxとUbuntuは何が違うのか?その違いを理解して活用を!

Ubuntu Japanese Teamとは

Ubuntu Japanese Teamとは、Ubuntuの日本ローカルコミュニティです。2004年にUbuntuが登場しましたが、その翌年2005年にUbuntuコミュニティとして承認を受けています。主にUbuntuの啓蒙活動や日本語サポートのための活動を行っています。日本語環境で用いられるパッケージを収録したRemixイメージの作成・配布も行っています。

【参考】:Ubuntu Japanese Team

Ubuntuの特徴

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UbuntuはLinuxの良さをそのままに、以下の特徴を兼ね備えています。ここからはUbuntuの特徴を解説します。

すぐに使える

ディストリビューションでは主要なアプリケーションが同梱されており、必要な設定はインストール時に完了しているため、すぐに利用可能です。また、UbuntuはDVDで起動するため、インストールせずに利用することができます。

GUIの完備

GNOMEを用いたデスクトップが提供されており、標準設定されているシンプルなデスクトップテーマにより作業の邪魔をしません。

【参考】:GNOME

日本語対応

Ubuntuは多くの言語に対応しており、Ubuntu Japanese Teamの提供する日本語パッケージ「Ubuntu Desktop 日本語 Remix」によって高品質の日本語環境が提供されています。以下のリンクよりダウンロード可能です。

【参考】:Ubuntuの日本語環境 | Ubuntu Japanese Team

初心者に安全

標準でセキュリティ強度を高めており、不要なアクセスを防御します。初心者でも普段使い用として安全にUbuntuを利用することができます。

インストールせずに利用可能

DVDで起動するため、DVDドライブまたはUSBポートをインストールメディアとして使用することでインストールせずに利用できます。

しっかりしたリリースプラン

年間2回のリリース計画に基づき提供されます。そのため、導入やアップデート計画で通年の実施計画を立案しやすくなります。長期サポートのLTS(Long Term Support)は2年間隔で公開されますので、最長5年の安定利用が可能となっています。

派生ディストリビューションが多い

Ubuntuには派生ディストリビューションが多いことも特徴の1つとして挙げられます。公式のものでは10種類あり、クリエイター向けの「Ubuntu Studio」や、教育機関向けの「Edubuntu」、Unityのデスクトップ環境を備えた「Ubuntu Unity」などがあります。

【参考】:Ubuntu公式派生 - LinuxJapanWiki

Ubuntu Proが個人向けにも拡大!概要から利用方法まで解説

Ubuntuでできること

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Ubuntuでは使い勝手を良くするための工夫がされており、数多くの業務に対応可能ですが、具体的には何ができるのでしょうか。具体的には以下の用途で利用を想定しています。

フリーソフトやオフィスアプリケーションの活用

提供されるカタログから必要なソフトウェアパッケージを選択することができます。デスクトップアプリケーションとしてオフィスアプリケーションが含まれますので、多くのクライアント業務に利用できます。

サーバ用途での活用

デスクトップ環境が不要のため、軽快に動作させることができます。自動LAMP(Linux・Apache・MySQL・PHP)インストール機能を用いて、素早くインターネットサービスプラットフォームとして導入することができます。

開発プラットフォームとして利用

ソフトウェア開発環境としても、統合開発環境を導入し開発に利用することができます。通常開発環境を整えるには複数のハードウェアを準備する必要がありますが、Ubuntuはそれらが不要で開発プラットフォームとして利用可能です。

実行環境への採用

システム動作が安定しているため、テスト用から商用の業務用途まで活用可能です。要望があれば有償サポートも受けられます。

デスクトップ環境をカスタマイズできる

Ubuntuはデスクトップ環境を好みに合わせてカスタマイズが可能です。Windows風のKDEや、Mac風のGNOMEなどがあります。ちなみに、UbuntuにはGNOMEが標準設定されています。

Ubuntuのインストール

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Ubuntuのインストールですが、ISOイメージを用いてインストールする方法があります。Windowsを使用してWindows Subsystem for Linux(WSL)で動作させることもできます。

ISOイメージを用いる方法 Ubuntuのインストールは公式サイトからISOイメージを入手し、DVDやUSBからインストールを行います。デスクトップ版とサーバー版が入手できます。

【参考】:Ubuntuを入手する

ISOイメージのディスクからブート可能ですので、システムのデータ復旧等にも利用できます。

Windows Subsystem for Linux(WSL)を用いる方法 WSLは、マイクロソフト社によって提供されているサブシステムです。Windows上でLinuxのコマンド・ツール・アプリケーション等を直接実行可能です。GNU/Linux 環境のほとんどのコマンド ライン ツール・ユーティリティ・アプリケーションがそのまま実行できます。

【参考】:Linux 用 Windows サブシステムとは

WSLのインストール作業は、PowerShellまたはコマンドプロンプトからwsl.exeを実行し、”--install” オプションを指定します。オプションなしの ”wsl --install” コマンドでは、デフォルト設定のUbuntuディストリビューションがインストールされます。

【参考】:WSL のインストール

Ubuntuディストリビューションを指定してインストールする場合は、”wsl --install -d Ubuntu” のように明示することもできます。インストール済みのLinux ディストリビューションとWSL設定バージョンは、”wsl -l -v” で確認できます。

Ubuntuの使い方

Ubuntuの使い方は、Linuxコマンドの操作とデスクトップ操作に大別されます。LinuxコマンドはDebian系Linuxディストリビューションと同等となります。デスクトップ操作はデスクトップ環境としてGNOMEが標準設定されています。

GNOMEはデスクトップ上部にタスクバー、左側にアクティビティが配置されています。アクティビティをクリックするとアクティビティ・オーバービューが表示されます。そこでアプリケーションの検索やウェブ検索、お気に入りのアプリケーションを起動することができます。

【参考】:GNOME

Ubuntuの日本語環境

Ubuntuの日本語環境は、Ubuntu Japanese Teamの「Ubuntuの日本語環境」サイトからダウンロードします。サイトに掲載されている「日本語 Remix イメージのダウンロード」リンクをクリックし、ダウンロードサイトからモジュールをダウンロードします。

【参考】:Ubuntuの日本語環境 【参考】:Ubuntu Desktop 日本語 Remixのダウンロード

インストールは、ダウンロードサイトに掲載されているISOファイルでインストールを行います。すでに公式サイトのインストールが完了している場合は、Ubuntu Japanese Teamのリポジトリを追加し、パッケージをインストールします。

Ubuntuの注意点

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UbuntuはLinuxベースのOSであり、Windows用アプリケーションを直接使用することはできません。 例えば、Microsoft Officeを利用するには、互換レイヤー「Wine」や「Proton」を使用する必要があります。ただし、すべてのアプリが完全に動作するわけではないため、代替としてLibreOfficeなどのLinux対応アプリを検討するのも良いでしょう。

周辺機器については、Linux対応ドライバが必要です。一部のプリンターやスキャナーは対応していない場合があるため、購入前に動作確認情報を調べておくことが大切です。

また、Ubuntuは定期的にアップデートが行われますが、更新直後は不具合が発生する場合があります。安定性を重視する場合は、長期サポート版(LTS版)を選ぶと安心です。

Ubuntuでお手軽にLinuxを活用しましょう

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Ubuntuはインストール不要で手軽にLinuxを利用できます。特にWindows Subsystem for Linux(WSL)では、UbuntuがWindows環境に標準インストールできます。ちょっとしたテストからデスクトップ環境を利用したオフィス業務、あるいはサーバの安定稼働まで対応可能です。

その利便性を体感するためにも、お手軽にインストールし動作確認することをおすすめします。

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