教育機関向けのG Suite for Educationの概要やメリットを紹介!
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教育機関向けのG Suite for Educationの概要やメリットを紹介!
アンドエンジニア編集部
2022.03.20
この記事でわかること
G Suite for EducationはGoogleが提供する教育機関向けのサービス
G Suite for Educationの料金プランは新名称に変わって4つから選べるようになった
G Suite for Educationの大きなメリットに教師の生産性向上や多様な授業形態の提供がある

G Suite for Educationとは

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G Suite for Educationとは、Googleが提供する教育機関向けのクラウド型グループウェアサービスです。G SuiteではGmailやGoogleドライブなど、ビジネスで必要不可欠なSaaSをまとめて提供していましたが、本サービスでは教育機関に特化したSaaSが追加されるなど、教育現場へのサポートに特化した形となっています。

本記事では、G Suite for Educationの概要・メリット・料金プラン・登録方法などを解説し、いくつか特徴的なアプリケーションもご紹介します

2021年2月より「Google Workspace for Education」へ

G Suiteがサービスを終了し、Google Workspaceへと切り替わったのと同様に、G Suite for Educationも名称が2021年2月に「Google Workspace for Education」へと変更され、サービス内容も一部変更となりました。本記事では、この新しいGoogle Workspace for Educationの内容をベースに解説していきます。ちなみに大きな変更点としては、

  • 無料プランでのストレージ容量が無制限から100TBへ制限
  • Google ClassroomやGoogle Meetに新機能が追加
  • 料金体系が従来の2つから4つに分かれて提供

となっています。

【参考】:Education Fundamentals | Google for Education

Google for Educationとの関係

Google Workspace for Educationは、「Google for Education」というGoogleの教育向けソリューションの中の一部として提供されているサービスです。同ソリューションではGoogleのクラウド技術を提供するGoogle Cloudと、教育環境に最適なノートパソコンであるChromebookも上記に合わせて提供されています。

料金プラン

新たに切り替わったGoogle Workspace for Educationでは、4つの料金プランが提供されています。料金については公式ページにおいて、問い合わせが必要となっているため、あくまで参考価格となっています。

Fundamentalsエディション 旧「G Suite for Education」であり、唯一無料で利用できるプランです。本サービスで提供されるアプリは全て利用することが可能であるため、教育現場向けで最も特徴的な「Google Classroom」も使うことができます。このプランだけでも十分な機能が提供されていますが、ストレージ容量が100TBとなっているため、データ管理には注意が必要です。

Standardエディション 最も安価な有料プランとなっており、1ユーザーあたり月額30円で利用可能です。無料プランとの大きな違いはセキュリティ機能の強化と分析機能となっています。セキュリティの面では、外からの脅威を防止し、デバイスやアプリの高度な管理が行われるため、大人数における個人情報保護を想定している形です。また、分析機能ではBigQueryでGmailとClassroomのログを分析し、教育現場の改善や最適化を行うこともできます。

Teaching and Learningアップグレード こちらは教師向けのサービスに特化した有料プランとなっており、利用する教師あたり月額480円で利用可能です。最大会議人数を100人から250人に増やしたり、ライブストリーミングを可能にできたりするほか、Classroomのアドオンとして独自性レポートや過去の提出物との照合で不正チェックを行うこともできます。また、ライセンスあたりの容量が100TB追加されます。

Plusエディション 最上位の位置付けとなる有料プランであり、1ユーザーあたり月額50円で利用可能です。前述した2つの有料プランには全ての機能が内包されており、本サービスの特徴をフルで活用することができます。生徒に対してもライセンスあたり20TBのストレージ容量が追加されるため、大規模な教育機関であっても容量不足に悩まされることはないでしょう。

【参考】:Google Workspace for Education料金プラン

登録方法

Google Workspace for Educationは無料プランであってもClassroomが利用できるなど、非常に強力なサービスです。しかしながら、教育機関でないと利用できないという条件があります。ここでは、教育機関向けにどのようにして登録を行うか解説していきます。

Fundamentalsエディションであれば、料金プランのページからすぐに登録を進めることができます。「無料で開始」ボタンを押下したのちに、教育機関名の入力と高等教育機関かそうでないかを選択します。そして、教育機関のURLと人数規模を入力し、住所や管理者名を入力していけばアカウント作成が完了します。なお、ドメインの所有権を証明する手続きを行う必要があるため注意しましょう

提供されるアプリ一覧

Google Workspace for Educationでは、無料プランでも全てのアプリにアクセスすることができます。ここでは利用することができるアプリの一覧を以下に記載します。

  • Google Classroom
  • Google Meet
  • Googleドライブ
  • Googleドキュメント
  • Googleスプレッドシート
  • Googleスライド
  • Googleフォーム
  • Google Jamboard
  • Google Earth
  • Google Arts & Culture
  • 管理コンソール

G Suite for Education導入のメリット

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今や改称されたG Suite for Educationにはどのようなメリットがあるのでしょうか。教育機関向けのサービスなだけあって、教育現場に特化した様々な機能が提供されていますが、ここではその中で代表的なメリットを紹介していきます。

馴染みのあるGoogleアプリが利用できる

メリットの1つとして、馴染みのあるGoogleアプリを使用できることが挙げられます。基本となるメーラーのGmailやGoogleドライブなどは、教育現場でなくとも普段から日常的に使われていることが多いアプリです。普段使い慣れたツールを教育現場でそのまま使用できることは、教師だけでなく生徒への導入を容易にするため、サービス導入のハードルを下げることができると言えるでしょう。

普段馴染みのないClassroomやフォームなどのアプリについても、Googleアプリ特有の使いやすさを持っており、初めてのユーザーでも安心して使うことができます。Google Workspace for Education自体のサービスで全てが完結するため、他のツールやサービスを導入する必要がない点も大きなメリットです。

場所にとらわれない教育ができる

クラウドサービスであるGoogle Workspace for Educationの特徴的なメリットとして、場所にとらわれない教育ができることが挙げられます。これはGoogle ClassroomやGoogle Meetを利用することで行うことができます。Classroomではオンライン授業を行うために必要な課題管理などの機能が用意され、Meetではオンライン授業を実際に行うことが可能です。

これらのアプリを利用すれば、実際の教室での授業はもちろん、生徒が自宅からでも授業に参加することができ、場所にこだわることなく教育環境を構築できます。様々な事情で学校へ登校できなかったり、遠隔地から授業に参加したい生徒に対してもフォローすることが可能な点は大きなメリットです。

デジタル化による生産性の向上

本サービスが完全にデジタル化されている点も大きなメリットです。従来、紙媒体で連絡事項や課題を作成し、配布していた教育現場では、その作成に大きな時間がかかっていました。テストや課題の採点についても手書きで行っていることもあり、教師の労働時間増加の一因とも言えるでしょう。

Google Workspace for Educationが提供するフォームなどの各種アプリを活用すれば、今まで紙媒体で作成していたものを全てデジタル化することができ、大幅な生産性向上となります。削減された時間を有効活用すれば、よりクオリティの高い授業を行うことも可能でしょう

代表的な機能と使い方

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数々のメリットがあるGoogle Workspace for Educationでは、様々なアプリ機能が提供されています。ここではその代表例として3つ挙げ、その機能詳細と使い方を紹介していきます。

Google Classroom

Google Classroomは本サービスで最も特徴的なアプリで、教育機関のためにあると言っても過言ではありません。教師と生徒をつなぐクラスをGoogleのサービス上で構築することができ、オンラインを通してもつながることができます。教育機関向け以外のビジネス向けのWorkspaceでは、有料でしかアクセスできないこともポイントです。

基本的な使い方として、生徒をクラスとしてまとめて管理し、以下を行うことができます。

  • Classroom上で宿題や課題を作成し、生徒へ出すことができる
  • 生徒が提出した課題をClassroom上で採点し、生徒へフィードバックすることができる
  • クラス内で生徒から質問を受けたり、生徒個別にフォローアップすることもできる

【参考】:Classroom

Google Jamboard

Google Jamboardはデジタルホワイトボードのアプリであり、専用ディスプレイであるJamboardと合わせて使うことで様々な共同作業を行うことできます。元々は複数人でアイデアを持ち寄ってブレーンストーミングを行うビジネスツールではありますが、教育現場においてはデジタル黒板のような働きをします。

手書き機能、付箋機能や図形の挿入機能を用いることで、通常の黒板では難しいインタラクティブな機能を提供し、授業においてのディスカッションを加速することができるでしょう。また、オンラインにも接続することができ、遠隔地の生徒もその内容を共有することができます。

使い方として、ハードウェアであるJamboardを購入する必要があり、それに合わせてアプリを導入する形です。最大16人が同時に操作することも可能となっています。

【参考】:Jamboard

Google Arts & Culture

Google Arts & Cultureは世界中の美術館や博物館などにオンライン上で入館し、展示されている作品や展示物を自由に閲覧することができるアプリです。このアプリを使えば、美術や社会の授業において、生徒に授業で勉強した美術作品や歴史的な展示物を見てもらうことができ、授業の質を上げることが可能です。通常、渡航費などが掛かる海外の美術館にもオンライン上で入館できることは、Googleならではのメリットと言えるでしょう。

なお、このアプリは本サービス利用者でなくとも無料で使用することができます。使い方として、美術作品自体を高画質で閲覧することもできますが、ストリートビューの機能を利用して、館内で美術作品を閲覧するようなことも可能となっています。

【参考】:Google Arts & Culture

教育現場のためのソリューションを試してみよう

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Google Workspace for Educationは、教育現場の生産性を大きく向上する可能性を秘めています。DX化による生産性向上が叫ばれるなか、教育現場も人手不足により今までのやり方が通用しなくなってきており、本サービスはその解決先になるかもしれません。もし、この記事を読んでいる方が教育関係者であるならば、新しい試みとして本ソリューションを試してみてはいかがでしょうか。

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