【初心者向け】将来性があるおすすめのプログラミング言語とは?
2020年から、小学校でもプログラミングが必修化されましたが、背景には日本国内におけるIT人材の不足があります。しかし裏を返せば、プログラミングスキルを身につけることは仕事における自らの価値を高めることにつながるものであるとも言えます。
ですが、プログラミングの言語は非常に多くの種類がありますので、「どれを選ぶべきかわからない」という方も多いと思います。
そこで本記事では、将来性の高いおすすめのプログラミング言語を紹介します。
1.プログラミング言語を学ぶ前の準備
プログラミング言語を学ぶにあたって、まずはやっておくべき準備がいくつかあります。以下のような準備をしておきましょう。
1.1.目的の明確化
なぜプログラミングを学ぶのか、その目的が明確でなければ思うような成果はなかなか出せません。なぜなら、目的によって選ぶべきプログラミング言語や最適な勉強方法は異なるからです。
たとえば、Webアプリケーションを作りたいのであれば、PythonやRubyなどのプログラミング言語を学ぶ必要があります。また就職したい企業が明確に決まっているのであれば、その企業で用いられているプログラミング言語を学ぶべきです。
このように、プログラミング言語を学ぶ目的を明確化し、ゴールまで遠回りをするようなことがないようにしましょう。
1.2.プログラミングの基礎知識を学ぶ
プログラミングの世界は専門用語が多く、まったくの初心者の場合はいきなり壁にぶつかってしまう可能性があります。本格的に言語を学ぶ前にプログラミングの基礎知識は身につけておきましょう。「プログラミングってそもそも何?」というレベルであれば、まずはプログラミングの仕組みや役割を理解する必要があります。主要な言語の特徴についてもある程度は把握しておくべきでしょう。
1.3.目標の設定
プログラミングは一朝一夕で身につくものではなく、継続して学ぶことが習得へとつながります。そのために大切なのが目標の設定です。目標を明確にすることで学習の挫折を防ぎ、モチベーションの維持を図ります。「〇〇のようなアプリを自分で作りたい」などのゴールを定めつつ、短期~中期の目標も設定して学習を継続しましょう。
2.プログラミング言語の選び方
作りたいアプリやシステムを基準にする方法以外にも、プログラミング言語を選ぶための基準となる要素はいくつかあります。どのような点に注目しながら選ぶべきなのでしょうか。
2.1.プログラミング言語別の年収
プログラマの年収は、それぞれのスキルや経験年数はもちろん、使える言語によっても違いがあります。「どの言語が稼ぎやすいか」はぜひ把握しておくべきでしょう。
ちなみに、2020年にTECH Streetが実施したプログラミング言語別および年代別の年収ランキングは以下のような結果となっています。
プログラミング言語別年収ランキング
(引用:TECH Street「2020年プログラミング言語別年収ランキング」)
2.2.習得の難易度
習得までにどの程度の期間や努力を要するのかなど、学びたい言語の難易度も把握しておく必要があります。たとえば「今はプログラミング初心者だが半年以内にプログラミングで稼ぐ力を身につけたい」という場合は、難易度の高い言語は選ぶべきではないでしょう。反対に、長期にわたって学びを続ける余裕があるのであれば、難易度の高いプログラミング言語に挑戦してもいいかもしれません。
2.3.応用範囲の広さ
多くのアプリやシステムで活用されている有名なプログラミング言語ほど応用範囲が広く、転職や独立の際に役立ちます。たとえばJavaはWeb業界でもゲーム業界でも需要がありますし、Pythonはゲームの開発ができるだけでなく今後需要が伸びるであろうAI分野でも応用が期待されています。長くエンジニアとして活躍したいのであれば、まずはそうしたプログラミング言語を選ぶべきです。
2.4.携わりたい開発とのマッチ度
具体的に開発したいものが決まっている場合は、それにマッチしたプログラミング言語を選びましょう。プログラミング言語には、それぞれできること、できないことの両方があります。たとえば、JavascriptはWebアプリケーションの開発ができますがWebサイトの構築はできません。
3.おすすめのプログラミング言語
ここまで紹介した内容に将来性を加味したおすすめのプログラミング言語は以下の6つです。それぞれの概要や狙える年収・難易度などを見てみましょう。。
3.1.Python
Pythonは近年さまざまな分野で普及しているプログラミング言語です。YouTubeのシステムもPythonで構築されています。シンプルなコードだけでプログラムを構築でき、かつ汎用性が非常に高いことが特徴です。
3.1.1.難易度
難易度:★★☆(中難易度)
Pythonのコードはシンプルで、プログラミング初心者でも手を出しやすい言語です。AI・機械学習で活用されており、他にもその汎用性の高さからさまざまなシーンで活用の機会があるため、今後も需要の高い言語と言えます。
これからプログラミングに関わりたい方はぜひ覚えておきましょう。
3.1.2.できること
- Excelの操作自動化、データの処理や分析
- Webアプリケーション、Webサービスの開発
- IoT(Internet of Things)の開発
- スクレイピング技術でのWebデータの自動収集
- ディープラーニング、機械学習、最適化
- ゲームの開発
Pythonについては以下の記事でも詳しく解説しています。
3.2.Java
JavaはC言語を基に開発されたプログラミング言語で、世界中で利用されています。どんなコンピューターでも使用でき、セキュリティ性が高いのが特徴です。処理能力が高いため大規模なWebアプリケーションにも用いられます。
3.2.1.難易度
難易度:★★★(高難易度)
高性能なプログラミング言語である分コードも複雑です。ほかのコードと比較すると分法やルール・記述が多く、記述が多いことでエラーが発生したときの原因解明に時間がかかる場合があります。そのため、プログラミング初心者の場合、実用レベルまで習得するのに時間がかかる可能性があります。
3.2.2.できること
- Webアプリケーション、Webサービスの開発
- デスクトップアプリ、スマホアプリの開発
- 家電製品などへの組み込み
- IoT(Internet of Things)の開発
Javaについては以下の記事でも詳しく解説しています。
3.3.Javascript
主にWebページ上で用いられるプログラミング言語です。画像を拡大・縮小したり動画を再生したりするのに使われます。「Java」と名前が似ていますが、両者はまったく異なる言語です。
3.3.1.難易度
難易度:★☆☆(低難易度)
少ない命令で実装できることが魅力のプログラミング言語です。Javascriptに関する情報も多く出回っているため、学習しやすい言語と言えます。また、多くのライブラリが公開されており、ライブラリを導入することで複雑な処理が可能になります。プログラミング初心者でも習得するまでにそれほど長い期間はかからないでしょう。
3.3.2.できること
- 動的Webページの作成
- Webアプリケーションの開発
- サーバーサイドの開発
Javascriptについては以下の記事でも詳しく解説しています。
3.4.Ruby
Rubyはソフトウェア技術者のまつもとゆきひろ氏によって開発されたプログラミング言語です。コンセプトは「絶妙にバランスのとれた言語」。柔軟性や豊かな表現力が特徴です。
3.4.1.難易度
難易度:★☆☆(低難易度)
コードは非常にシンプルで、Web系システムの開発に携わる場合、取得しておくのにおすすめの言語です。また、日本人によって開発されたプログラミング言語であるため日本語の解説記事や書籍が多数あるため、プログラミング初心者でもチャレンジしやすい言語といえます。
3.4.2.できること
- Webアプリケーションの開発
- ショッピングサイトの構築
- SNSの構築
3.5.PHP
PHPは動的なWebページを生成する際に用いられるプログラミング言語です。サーバーサイドでの開発が可能であり、お問い合わせページからメールを送信したり、カート内の商品の計算をしたりするシステムが構築できます。
3.5.1.難易度
難易度:★☆☆(低難易度)
コードがシンプルであるため初心者でも学びやすい言語です。プログラムを書いてすぐに実行が可能なため、プログラムの動作が把握しやすいです。また、解説サイトやサンプルソース、コミュニティなども多くあり、初めて学ぶプログラミング言語として選んでもよいでしょう。
3.5.2.できること
- 動的Webページの作成
- サーバーサイドの開発
PHPについては以下の記事でも詳しく解説しています。
3.6.Go
GoはGoogleによって開発されたプログラミング言語です。プログラミングの環境改善を目的に開発されました。シンプルさと軽量な動作が特徴で、活用されるシーンが拡大しています。
3.6.1.難易度
難易度:★★☆(中難易度)
並列処理を得意とし、シンプルで無駄のないプログラミング言語です。非常にシンプルなため、習得の難易度もそれほど高くなく、何らかのプログラミングの知識がある人ならすぐに習得できるでしょう。
3.6.2.できること
- Webサーバーの構築
- Webアプリケーションの開発
- CLIの開発
4.おすすめの学習方法
プログラミングにはさまざまな学習方法がありますが、近年はインターネットや書籍でプログラミングを学習できる環境が整っていますので、独学でも十分にスキルを身につけることができます。まずは独学で始め、どうしてもサポートが必要な場合はスクールの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
独学でのプログラミング学習については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
5.転職で有利に働くレベル感とは?
では、プログラミングのスキルを活かして転職活動をする場合、どの程度のレベルまでスキルを高めておく必要があるのでしょうか。
5.1.自分で一から開発できるレベルが理想
自分で一から開発できるレベルのスキルがあれば、多くの企業で即戦力として活躍できます。企業側も、教育の手間やコストがかからないため積極的に採用したい人材です。
なお、転職活動にあたっては、自身の開発レベルを示すためにポートフォリオ(過去に開発したWebアプリケーションやWebサービスなどをまとめた資料)を準備しておきましょう。
5.2.基礎知識だけでも十分な場合も
一から開発できるスキルがあればもちろん多くの企業から求められる人材になることができますが、すべての企業が高いプログラミングスキルを求めているわけではありません。未経験でもOKな求人や基礎知識だけで十分としている求人もあります。社内教育やOJT(実務を通じたトレーニング)の制度が用意されている場合は実際の仕事の中でスキルを磨いていくことも可能です。
6.まとめ
プログラミング言語にはさまざまな種類があります。できることや目指せる年収などはそれぞれの言語で異なりますので、自分の希望や理想に合った言語を選択するようにしましょう。
プログラミング言語を学習して転職を目指す場合は、マイナビエージェントのご利用をおすすめします。マイナビエージェントは、各業界に精通した専任アドバイザーが多数在籍しており、プログラミングのスキルや希望に応じて幅広いサポートをご用意しています。プログラマやエンジニアとして長く安定して活躍する目標やビジョンをお持ちであれば、ぜひご登録の上ご活用ください。
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