TypeScriptのおすすめ本一覧
TypeScriptとはJavaScriptを拡張して開発された、オープンソースのプログラミング言語を指します。TypeScriptの特徴やメリットなどを紹介する前に、TypeScriptを学習するにあたっておすすめの本について難易度別に解説します。
初心者(入門者)向け
ここでは、初心者向けにおすすめのTypeScriptの学習本を紹介します。
1.プログラミングTypeScript ―スケールするJavaScriptアプリケーション開発 本書籍ではTypeScriptの型に関する基礎から応用まで、エラー処理の方法・非同期プログラミング・フレームワークの利用方法・既存のJavaScriptプロジェクトのTypeScript移行方法など、TypeScriptに関する体系的な知識を勉強できます。本書籍を読めば、TypeScriptの型を上手く活用するためのコーディング方法について理解を深めることが可能です。ただしJavaScriptに関する詳しい解説はないため、注意する必要があります。
【参考】:プログラミングTypeScript ―スケールするJavaScriptアプリケーション開発
2.TypeScript入門 クラスと型チェック機能を加えたJavaScriptの拡張言語 本書籍は前提として、JavaScriptに関して、ある程度の知識のある方が対象読者です。TypeScriptの言語としての機能を分解し、各項目として独立させることで、目次から勉強したい機能を見つけやすいような構成となっています。またJavaScriptとTypeScriptの違いについてもわかりやすく解説しているのが特徴です。そのためJavaScriptを習得し、TypeScriptを勉強してみたいと考えている方におすすめの本と言えます。
【参考】:TypeScript入門 クラスと型チェック機能を加えたJavaScriptの拡張言語
中級者向け
ここでは、中級者向けにおすすめのTypeScriptの学習本を紹介します。
1.JavaScriptプログラマのための実践的TypeScript入門 本書籍はTypeScriptに興味のある方、これからTypeScriptを使う方が対象読者であり、プログラミング経験者でTypeScriptを勉強したい方におすすめの本です。第1章は「TypeScript入門」であり、TypeScriptの基礎を学ぶことができます。第2章から第4章までは「お手がるコース編」「とことん追求コース編」「自由自在コース編」と難易度別に解説されているのが特徴です。そのため、自分のレベルに合わせて学習できるのも本書籍の魅力と言えます。
【参考】:JavaScriptプログラマのための実践的TypeScript入門
2.TypeScript実践プログラミング Programmer's SELECTION 本書籍はスケーラビリティやメンテナンス性など、JavaScriptだけでは解決しづらい課題を効率よく勉強したい実務で開発を行っている方向けの本です。TypeScript言語の機能・型システム・オブジェクト指向からブラウザやサーバーでのTypeScriptの実行・JavaScriptライブラリの使用・テストの自動化まで、幅広く学習することができます。実務で役立つノウハウも数多く記載されているのが特徴です。
【参考】:TypeScript実践プログラミング Programmer's SELECTION
上級者向け
ここでは、上級者向けにおすすめのTypeScriptの学習本を紹介します。
1.TypeScriptネットワークプログラミング―HTML5/WebSocket/WebRTCによる 本書籍は、HTML5のネットワーク機能WebSocketとTypeScriptを利用したネットワークプログラミングを丁寧に解説した本です。なおWebSocketとは、WebサーバとWebブラウザの間で双方向通信をできるようにする技術仕様を指します。またTypeScriptの環境整備や基礎文法についても解説されているため、安心して勉強可能です。さらにサンプルコードも充実しているため、動作確認しながらスキルを身に付けることができます。本書籍は実務で役立つスキルを習得したい方におすすめの本と言えるでしょう。
【参考】:TypeScriptネットワークプログラミング―HTML5/WebSocket/WebRTCによる
2.実践TypeScript 本書籍は、TypeScriptの「型システム」に関する体系的な知識を習得したい方におすすめです。ただしTypeScriptやJavaScriptで、Webアプリケーションの開発経験のある人が対象読者とされているため、プログラミング初心者だと難しいと感じてしまうかもしれません。また本書籍でアプリケーション構築に必要なノウハウは解説されていません。TypeScriptの型システムに着目し、基礎からフレームワークとの連携方法まで深く解説しているのが特徴です。例えばVue.js・React・Express・Next.js・Nuxt.jsなどのフレームワークとTypeScriptの関係を学ぶことができます。
【参考】:実践TypeScript
TypeScriptの特徴・メリット
TypeScriptのおすすめ本を紹介しましたが、ここからはTypeScriptの特徴や導入するメリットについて詳しく紹介します。
TypeScriptは2012年にMicrosoft社が開発した、JavaScriptの上位互換のプログラミング言語です。JavaScriptにはない型定義を使用したり、Java・C#などと同様でインターフェースやクラスを使用したりすることができます。
JavaScriptと互換性が高い
TypeScriptは他のaltJS同様で、コードをコンパイルするとJavaScriptのコードに変換されるため、JavaScriptと非常に高い互換性を持っているのが特徴です。なおaltJSとは、「alternative JavaScript」の略称で、代替JavaScript言語を指します。
またTypeScriptによって拡張された機能は、コンパイラを利用すれば、JavaScriptのコードに変換することが可能です。そのためJavaScriptで記述されたプログラムは、一般的にTypeScriptのプログラムとして実行することができます。
型定義ができる
TypeScriptでは変数の型定義を行うことができます。型定義により、変数定義した型と値の型が異なる場合には、コンパイルエラーが発生するためバグを未然に防ぐことが可能です。一方JavaScriptでは、実行時にデータの型が自動的に定まります。ソースコードを手軽に記述できるというメリットはありますが、実行するまでエラーの把握ができないというデメリットがあります。
またTypeScriptには型推論という機能があるため、全ての変数や引数に型の宣言を記述する必要はありません。型推論を上手く使用すれば、ソースコードの可読性を高めることも可能です。
TypeScriptのおすすめの学習方法
TypeScriptのおすすめの学習方法として、本・学習サイト・プログラミングスクール・勉強会の参加などが挙げられます。本や学習サイトを活用すれば、自分のペースで学習することができます。またTypeScriptの公式サイトのチュートリアルを利用するのもおすすめです。ただし、これらの学習方法は独学で勉強しなければならないため、途中で挫折してしまう可能性もある点に注意しましょう。 【参考】:TypeScript for JavaScript Programmers
プログラミングスクールや勉強会を利用すれば、わからない点を講師に質問できる点がメリットですが、自分のペースで勉強しづらいのがデメリットです。そのため自分の目的に合わせて学習方法を選択するのがおすすめと言えます。
またTypeScriptはJavaScriptの上位互換の言語で、比較的最近登場した言語であるため、学習サイトやプログラミングスクールなどでは、取り扱っていないこともあります。まずは、JavaScriptから勉強を始めてみるのもおすすめです。JavaScriptは今もなお数多くの現場で使用されているため、需要の高い言語の1つです。
TypeScriptを学習するにあたって自分のレベルに合った本を活用しよう!
これまでにTypeScriptを勉強するにあたってのおすすめの本や、TypeScriptの特徴・メリット・おすすめの学習方法について解説しました。TypeScriptとはJavaScriptを拡張して開発された、オープンソースのプログラミング言語を指します。TypeScriptの特徴は、JavaScriptと互換性が高いことや、型推論ができることなどです。
TypeScriptを勉強するにあたって、独学で勉強する場合は本と学習サイトを併用するのがおすすめと言えます。またJavaScriptの知識があればTypeScriptは学習しやすくなるため、JavaScriptから勉強を始めるのも1つの方法です。TypeScriptを学習する際には、自分のレベルや目的に合った本をぜひ活用しましょう。
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