Homebrewのインストールは簡単
複数のアプリケーションのバージョンなどを管理してくれるものを、パッケージマネージャーといいますが、その中でもHomebrewは、MacOSやLinuxの方向けのパッケージマネージャーです。
HomebrewはMacOSやLinuxを使う方の中では割とポピュラーで、多くの方から注目されているツールです。またインストール手順も簡単で、気軽に始められるのが魅力の1つです。
本記事では、そんなHomebrewのインストール方法やインストール時によくある問題などについてご紹介します。ぜひ本記事を参考にしつつ、一緒にインストールをしてみましょう。
Homebrewをインストールする前の確認事項
Homebrewをインストールする前に、まずはパソコンの要件などを確認しましょう。Homebrewは、MacOSまたは Linuxが対象のパッケージマネージャーですので、基本的にはどちらかのOSに対してインストールします。
ちなみにWindowsでも動作はするようですが、Homebrewの公式ドキュメントにはWindowsの記載がされていません。そのため、やはり基本的にはMacOS、またはLinuxで使用されることをおすすめします。
要件を確認しよう
まずは、Homebrewのインストール要件を解説します。これからインストールをされる方は、こちらを1度確認してください。MacOSでは64ビットのIntelのCPUか、Apple Silicon CPUである必要があります。さらにMacOSのバージョンが11以降であることが必要です。
ちなみにMacでCPUを確認したい場合には、Appleのマークを選択し「このMacについて」を選択してみましょう。下図はApple Silicon CPUのため、チップに「Apple M1」と記述されています。Intelの場合はプロセッサの項目があり、そこに表記があります。
【図】:MacでのCPUの確認方法
Linuxでは、「nproc」などのコマンドを打つことで確認することができます。また、Homebrewの要件についてもっと知りたい方は、Homebrewの公式サイトから確認してください。
【参考】:Homebrew - macOS の要件
Homebrewのインストール手順
要件などを確認したら、早速インストールを始めていきます。ちなみに本記事では、MacOSを使用して解説をします。ぜひ一緒にインストールをしてみましょう。
まずはターミナルを起動します。画面にある「launchpad」を開きましょう。そこから「ターミナル」を探してクリックしてください。
【図】:ターミナルの選択画面
ターミナルが開いたら、公式サイトにある以下のコマンドを実行します。本記事をコピーしても良いですし、公式サイトからコマンドをコピーするなどして、コマンドを実行しましょう。
- /bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
【図】:コマンド実行画面
コマンドを実行すると「password」と聞かれますので、パソコンのパスワードをいれましょう。
【図】:パスワード入力画面
次に、「Press RETURN to continue or any other key to abort:」と聞かれます。続けるか、中断するかを聞かれていますので、「RETURN」ボタンを押して作業を続けましょう。
【図】:インストール続行を確認する画面
するとインストールが開始されますので、しばらくそのまま待機します。「Installation successful!」と表示されれば、無事インストール完了です。
【図】:インストールが完了した画面
【参考】:Homebrew - インストール
M1のMacを使用している場合
M1のMacを使用している場合、インストールをした後にPATHを通す必要があります。ターミナルでPATHが通るように、コマンドを実行してください。
インストールされたか確認する方法
インストールが無事完了されているか確かめたい場合は、Homebrewのバージョンを確認しましょう。バージョンを確認するコマンドは以下の通りです。
- % brew -v
バージョンが下図のように確認できれば、インストールは完了です。
【図】:バージョンの確認画面
Homebrewのコマンドを把握しよう
Homebrewのインストールは無事完了できたでしょうか。ここからは、Homebrewでよく使うコマンドをいくつかご紹介いたします。
更新したいとき
Homebrewをアップデートしたいときは、以下のコマンドを入力しましょう。
- brew update
ちなみに自動更新をしたい場合には、上記コマンドの末尾に「--auto -update」と入力します。
fomulaの一覧を取得したいとき
fomulaとはアプリケーションなどをインストールするときの、手順などが記載されています。例えば、ソースのURLやスクリプトを差し、そのパッケージに必要な情報が含まれています。
Homebrewではこのfomula情報をもとに、アプリケーションのインストールなどを行っています。そのため、アプリケーションの依存関係を調査したい時などには、以下のコマンドが役に立つでしょう。
■fomulaの一覧を取得したい場合 fomulaの一覧を取得したい場合は、以下のコマンドを実行しましょう。
- brew list
■fomulaの依存関係を知りたい場合 全てのfomulaの依存関係を知りたいときには、以下のコマンドで知ることもできます。これを実行すると、tree構造で依存関係を表示してくれます。
- brew deps --tree --installed
【参考】:Homebrew - 重要なコマンド 【参考】:Homebrew - コマンド
インストールが上手くいかない時の対処法
ここからはインストールがうまくいかない方や、うまく起動しない方向けに、よくある問題と解消法をご紹介します。何か問題が起きて困っている方は、ぜひこちらも参考にしてみてください。
また、どうしても問題が解消できない場合には、HomeBrewのコミュニティで質問をすることで、解決ができるかもしれません。インストールのタイミングだけにとどまらず、もし困りごとがあった際には、こちらもぜひ活用してみましょう。
インストールが終わらない場合
インストールがいつまでたっても終わらない場合、xcodeのCLIのインストールで問題が起きている可能性も考えられます。Homebrewのインストールでは、xcodeのCLIのインストールも同時に行われますので、このような問題が起きた場合には、以下のコマンドを入力してみましょう。
- xcode-select --install
- /bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)
また、どうしてもインストールが上手くいかない場合には、手動でxcodeのCLIをダウンロードするのも1つの手段として有効でしょう。xcodeのCLIについては、HomeBrewの公式サイトにも記述がありますので、こちらも参考にしてみてください。
【参考】:Homebrew - macOS の要件
コマンドが見つからないというエラーが表示された場合
「-bash: xxxx: command not found」というようなエラーが表示された場合、PATHが追加できていない可能性があります。
ご自身がHomebrewをインストールした場所を確認し、PATHを通しましょう。コマンドは以下の通りです。「~~~」の部分にご自身が追加したいPATHを書きましょう。
- export PATH="$PATH~~~"
フリーズしてしまった場合
Homebrewをインストールしている最中に、フリーズしてしまいインストールが進まないという現象が稀にあるようです。
インストール中に動かなくなってしまった場合には、PATHを追加することで解決することもあります。HomeBrewのコミュニティで、同様の問題を解消した方の記事がありますので、お困りの方はこちらも参考にしてみてください。
【参考】:HomeBrew - トラブルシューティング:Brewのインストールが動かなくなる
Homebrewをインストールしてみよう
Homebrewは、コマンドを実行するだけでインストールできるため非常に簡単に導入できるとお分かりいただけたかと思います。
複数言語や、アプリケーションをする人にとってバージョン管理をしてくれるHomebrewは非常にありがたいツールです。さらにHomebrewは無料で使えますので、個人でも気軽に使えるツールとして人気を集めています。
MacやLinuxを使用している方はぜひ本記事を参考にして、導入を検討してはいかがでしょうか。
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