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AWS テラフォームとは?概要やメリット、選択方法などを解説
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AWS テラフォームとは?概要やメリット、選択方法などを解説

アンドエンジニア編集部
2024.05.07
この記事でわかること
Terraformはクラウドで開発リソース効率的な構築をサポートするIaCツール
Iacとは、システムの動作基盤となるインフラの設定をコードで管理する手法
AWSを利用する場合はCloudFormation、マルチクラウドを利用する場合はTerraformがおすすめ

AWSとテラフォームとは

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Terraform(テラフォーム)は、HashiCorp社が提供するInfrastructure as Code(IaC)を実現するためのツールです。IaCとは、インフラストラクチャをコードで管理するアプローチで、Terraformはこの目的に特化しています。

具体的には、AWSやAzure、GCPなどのクラウドサービスにおいて、コードで定義されたファイルをもとにインフラリソースの環境構築、変更、削除などの管理を行うことができます。

この記事では、Terraform入門編として、概要やメリットとデメリット、AWSとの関係などについてわかりやすく解説していきます。

AWSなどのクラウドサービスの利用を検討している方、エンジニアを目指している方はぜひ参考にしてみてください。

【参考】:Terraform by HashiCorp 【参考】:Documentation | Terraform | HashiCorp Developer

AWSとは?メリットや何がすごいのか、初心者にもわかりやすく解説

IaCとは

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IaC(Infrastructure as Code) は、インフラストラクチャ、すなわちシステムの動作基盤となるサーバ、ネットワーク、OS、ミドルウェアなどの設定をプログラムのようなコードとして管理する手法です。

従来は手作業による設定やスクリプトを用いた自動化が行われていましたが、IaCでは、インフラストラクチャの構成をコードとして記述し、それを実行することで、インフラストラクチャの構築や運用を自動化します。

IaCのメリット

IaCの主なメリットを挙げると、以下の通りです。インフラ構築や管理に掛けて手間や時間を開発に振り向けられるのが最大のメリットです。

1.インフラの再現性と信頼性向上 IaCでは、インフラの構成をコードとして記述するため、同じコードを実行すれば、同じインフラを再現できるため、構成ミスや設定の変更による問題を防ぐことができます。またインフラの構成を変更する場合でも、コードを変更するだけで済み、間違いや漏れを防ぐことができます。

2.インフラの運用管理の効率化 IaCではインフラの構成をコードとして管理するため、コードのバージョン管理や自動化ツールの活用などにより、運用管理を効率化できます。コードのバージョン管理を利用することで、インフラの構成を変更した際に、どのバージョンのコードが使用されているかを把握できます。

また、自動化ツールを利用することで、インフラの構成の作成や変更、運用などの作業を自動化できます。

3.インフラの変更の容易化 IaCでは、インフラの構成をコードとして管理し、コードを変更することで、インフラの変更を容易に行え、環境の変化や要求の変化に迅速に対応できます。例えば、Webシステムのアクセスが急増してサーバの台数を増やす必要がある場合、IaCを導入していれば、コードを変更するだけで対応できます。

IaCの2つのタイプ

IaCには宣言型と手続き型の2つの種類があります。それぞれについて見ていきましょう。

▪宣言型IaC: インフラの状態を記述します。コードを実行すると、記述した状態のインフラが作成されます。

▪手続き型IaC: インフラの構成手順を記述します。コードを実行すると、記述した手順に従ってインフラが構成されます。

代表的なIaCツール

ここまで紹介したTerraform以外にも同様のIaCツールがあります。Terraformと併せて、それぞれの特徴を見てみましょう。

▪Terraform: HashiCorp社が提供するオープンソースの宣言型IaCツールで、AWS、Azure、GCP、Alibaba Cloudなどに対応しています。

【参考】:Amazon Terraform の機能|AWS

▪CloudFormation: AWSが提供する宣言型IaCツールで、AWSのサービスを対象にインフラの構成を記述できます。

【参考】:AWS CloudFormation の概要 |AWS

▪Ansible: Red Hat社が提供するオープンソースの宣言型IaCツールで、リモートホストにエージェントをインストールせずに利用できます。

【参考】:Homepage | Ansible Collaborative

Terraformのメリット・デメリットや手順

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Terraformは、インフラストラクチャの設定をコードで管理するためのツールで、クラウドプロバイダと連携して使用されるのが一般的です。ここでは、Terraformのメリットとデメリットについて見ていきましょう。

Terraformのメリット

Terraformは、IoCツールの中では最もメジャーと言われています。Terraformのメリットは以下の通りです。

1. 分かりやすい公式ドキュメント Terraformの公式ドキュメントは見やすく、構成がわかりやすいです。ユーザにとってありがたい特徴です。わかりやすいドキュメントは作業をスムーズに進めるのに役立ちます。

2.記述量が少なく済む TerraformはWorkspaceという機能を利用して環境を切り替え、1度書いたリソースを再利用できます。そのため、少量の記述量で宣言が可能です。

3.情報量が豊富

Terraformを利用している企業が多いため、ググラビリティの高さが特徴です。インターネット上での検索がしやすく、問題解決に役立ちます。

4.マルチクラウド対応 Terraformはマルチクラウド環境で同じコードを利用できるため、学習コストを削減できます。マルチクラウドはさまざまなクラウドサービスを組み合わせて最適な環境を実現させる運用形態です。AWS向けにはTerrafoem-provider AWSも用意されています。

【参考】:GitHub - hashicorp/terraform-provider-aws: The AWS Provider enables Terraform to manage AWS resources.

Terraformのデメリット

Terraformは扱いやすく、多くの企業で導入された実績がありますが、次のようなデメリットもあります。デメリットを認識し、注意を払いながら有効活用しましょう。

1.仕様変更の可能性 Terraformは進化の段階にあり、今後もバージョン変更などによる大規模な変更が起こりうるため、仕様変更には注意が必要です。

2.自由度の低さ Pulumiなどのアプリケーション言語で記述できるツールと比べると、Terraformはデプロイ前後の処理の自由度が低めです。

デプロイとは?ビルド・リリースとの違いについてもわかりやすく解説

AWSでTerraformを使う手順

Terraformを使用してAWSでインフラストラクチャを構築する方法について説明します。以下のステップを参考に試してみましょう。

1.AWSアカウントの作成 まず、AWSの公式ウェブサイトでアカウントを作成します。

2.Terraformのインストール Terraformをインストールするには、以下の手順を実行します。

▪Mac、Linux、またはWindowsでバイナリをダウンロードするか、パッケージマネージャー(HomebrewやChocolatey)を使用します。 ▪インストールが正常に完了したかを確認するために、クイックスタートチュートリアルに従ってローカルでDockerコンテナを作成します。

3.インフラストラクチャの構築 AWSに認証し、AWSの無料利用枠内でEC2インスタンスを作成します。Terraformの設定ファイルを作成し、検証してからインフラストラクチャをプロビジョニングします。

4.インフラストラクチャの変更 EC2インスタンスの設定を変更して、別のUbuntuバージョンを使用するようにします。これによりTerraformでインフラストラクチャの変更を管理する方法を学びます。

5.インフラストラクチャの削除 前のステップで作成したAWS EC2インスタンスを削除します。

6. 入力変数の定義 Terraformの設定ファイルでAWS EC2インスタンス名を変数として定義します。

7.出力のクエリ EC2インスタンスのIDやパブリックIPアドレスなどの出力値を定義します。詳細の手順や使い方については、HashiCorpの公式チュートリアルを参照してください。

【参考】:AWS | Terraform | HashiCorp Developer

TerraformとAWS CloudFormationの選択

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TerraformとAWS CloudFormationは、いずれもインフラストラクチャのコード化を実現するIaCツールですが、異なる特性を持っており、どちらを選択するかは、利用環境や両者の違いを理解した上で判断すべきでしょう。

ここでは、TerraformとAWS CloudFormationの違いや強みについて解説します。

Terraformの特徴や強み

TerraformはHashiCorp社提供の構成管理ツールで、AWS以外のさまざまなクラウドサービスに対応しています。インフラストラクチャの変更をコードで表現し、安全かつ予測可能にプロビジョニングできます。

▪利用メリット AWS以外、GCPやAzureなどのクラウドサービスにも対応しており、マルチクラウド環境で利用することが可能です。また、モジュール分割や変数定義など、柔軟な記述ができます。

▪利用時の注意点 利用するコードは一般的なYAMLではなく独自のHCL(HashiCorp Configuration Language)のため、事前の学習や慣れが必要です。

AWS CloudFormation

CloudFormationはAWSが提供する構成管理ツールで、AWSリソースのみが対象です。

AWSの新機能に迅速に対応できる点、設定変更後に実行エラーがあると自動的にロールバックする点が特徴です。

▪利用メリット AWS公式のツールであるため安心して利用できるだけでなく、Web UIが提供されていることで見やすさと操作性にも優れています。また、ログイン情報をコード上で管理する必要がないため、セキュリティ面でも優れています。

▪利用時の注意点 AWS以外のクラウドプロバイダーには対応しておらず、マルチクラウド環境では異なるツールを利用することになります。

どちらを選択すべきか

それぞれ一長一短があり、選択に迷いますが、基本的にはAWSクラウドのみの利用であればCloudFormationがおすすめです。一方、マルチクラウド環境やAWS以外のクラウドサービスを利用する場合にはTerraformを検討してみるとよいでしょう。

Terraformの料金体系

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Terraformは無料での利用も可能ですが、いくつか料金体系が設けられています。利用環境や規模に合わせて最適なプランを選択しましょう。

1. Freeプラン 月間500リソースまで無料で利用でき、インフラストラクチャのコード化に必要なすべての機能が提供されます。

2.Standardプラン Freeプランの機能に加え、チーム管理機能をオプションで追加できます。リソースごとに1時間あたり0.00014ドルから利用できます。

3. Plusプラン エンタープライズ向けのプランで、インフラストラクチャの自動化とライフサイクル管理を行います。Standardプランの機能に加え、ノーコードプロビジョニングやドリフト検出機能が含まれます。

Terraformを使い分けて開発の生産性を上げよう

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ここまで、Terraformの入門者向けに、概要やメリット、CloudFormationとの違いなどについて解説しました。クラウドサービスとしてAWS一択の場合は CloudFormation、他のクラウドサービスを利用、併用するケースではTerraformを選択するとよいでしょう。

クラウド利用ではできるだけインフラ構築や管理に手間をかけず、開発に専念したいものです。その手助けとなるTerraform、無料で利用が可能ですのでぜひ試してみましょう。

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