GXとは何?用語の定義や違いから実際の取り組みまで解説!
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GXとは何?用語の定義や違いから実際の取り組みまで解説!
アンドエンジニア編集部
2023.10.31
この記事でわかること
GXとは、経済社会システム全体の変革を表す用語として経済産業省が提唱しているものです
GXは、カーボンニュートラルを包含し、DXを活用してビジネスを変革します
自治体や事業団体、企業の取り組みは進んでおり、その成果も事例から学ぶことができます

GXとは

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GXとは「グリーントランスフォーメーション」の略で、経済社会システム全体の変革を表す用語として経済産業省が提唱しているものです。わかりやすく言うと、化石エネルギー中心の産業や社会構造をクリーンエネルギー中心へ転換する取り組みを指します。

GXでは、2050年カーボンニュートラルや2030年の国としての温室効果ガス排出削減における目標達成に向けて、経済の成長とともに取り組むことを目的とします。温室効果ガスの排出削減と産業競争力の維持・向上をともに達成し、社会システム全体の変革を進めていきます。

【参考】:経済産業省 知っておきたい経済の基礎知識~GXって何? 【参考】:経済産業省 GX実現に向けた基本方針

2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組み

2020年10月、日本政府は「2050年カーボンニュートラル」を宣言しました。それに合わせて環境省は、「2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組み」を公開し、環境面で目標達成に向けて取り組んでいます。

経済産業省も、「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定しています。産業政策・エネルギー政策の両面から対応を進めるために、成長が期待される14の重要分野を定義し、実行計画を策定しました。

【参考】:首相官邸 グリーン社会の実現 【参考】:環境省 2050年カーボンニュートラルの実現に向けて 【参考】:経済産業省 「ビヨンド・ゼロ」実現までのロードマップ 【参考】:経済産業省 2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略

GXとカーボンニュートラルの違い

GXは、化石エネルギー中心の産業や社会構造を、クリーンエネルギー中心へ転換する取り組み全体を示します。カーボンニュートラルは、温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする脱炭素を目指す考え方です。

GXとカーボンニュートラルの違いは、GXがカーボンニュートラルの取り組みを包含したもので、経済成長と社会システムを変えていく全体の考え方である点に違いがあります。

GXとDXの違い

DXはデジタルトランスフォーメーションの略で、デジタル技術を活用してビジネスを変革する取り組みを表します。

GXは、温室効果ガス排出削減と経済成長を共に達成する取り組み全体を表します。そのために、DXを活用して業務を効率化し、働き方を改革してエネルギー使用量そのものを削減することができます。

GXとDXの違いは、GXが全体の考え方や取り組みを表し、DXがそれをデジタル技術で支えることで、効率的にビジネス転換を達成するための基盤と考えると良いでしょう。

DXとは?その意味と日本の現状、DX推進の障壁となる要因を分かりやすく解説!
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GXリーグとは

GXリーグとは、企業が2050年カーボンニュートラルに向けた取り組みを通じて社会の変革を協働する場として立ち上げたものです。2022年2月にGXリーグ基本構想を公表し、2023年度中の協働を進めています。

経済産業省が、野村総合研究所・博報堂と合同でGXリーグ事務局を運営しており、参加企業は、CO2の排出削減の取り組みや報告などが求められます。

【参考】:GXリーグ 【参考】:GXリーグ 参加企業 【参考】:経済産業省 GXリーグ基本構想 【参考】:野村総合研究所、経済産業省の「GXリーグ基本構想」に賛同

GXの取り組み事例

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GXと急に言われても、何から手を付けて良いか判断できない場合もあります。環境省や経済産業省では、GXを推進するための進め方を例示するとともに、実際の整備状況を事例にまとめています。両省庁ともに、GXを促進するための支援策も合わせて示し、事例化を行っています。

ここでは、実際の取り組みをいくつか紹介していきます。

【参考】:環境省 GXを支える地域・くらしの脱炭素~ 今後10年を見据えた取組の方向性について ~ 【参考】:経済産業省 基本方針の事業環境整備に関する事例集

GXに向けた自治体の取り組み

GXに向けた自治体の取り組みですが、数多くの自治体が取り組みを進めています。ここでは先行事例として、2つの事例を紹介します。

1つは、埼玉県さいたま市です。市内の全公共施設、2大学、浦和美園地区の商業施設・モデル街区などで、太陽光発電設備・蓄電池およそ200個を設置するとともに、エネルギー需給管理のもと系統最大効率化を図っています。

「地域ぐるみの脱炭素化による需要創出」 ・対象の取り組み:脱炭素先行地域 ・該当地域:埼玉県さいたま市 ・用途:エネルギーマネジメントにおける蓄電池の需要創出 【参考】:さいたま市 ゼロカーボンシティ実現に向けた共創推進に関する連携協定の締結について 【参考】:経済産業省 関東経済産業局 さいたま市の 脱炭素先行地域における取組について

もう1つは、千葉県睦沢町です。道の駅・温浴施設・町営賃貸住宅を地中化された自営の電力線で連結し、再生可能エネルギーや地元の天然ガスを活用します。災害時のエネルギーを確保し、エネルギーの地産地消が可能になります。

「災害時のエネルギー確保」 ・対象の取り組み:エネルギーの地産地消と二酸化炭素排出抑制対策 ・該当地域:千葉県睦沢町 ・用途:災害発生時のエネルギー確保と環境貢献 【参考】:睦沢町 大規模災害時等における相互協力に関する協定を締結しました 【参考】:環境省 自治体新電力「CHIBAむつざわエナジー」の地域資源を生かした防災エネルギー拠点づくり

GXに向けた事業団体の取り組み

日本経済団体連合会(経団連)では、政府と連携してGXを推進することを表明しています。それに伴って経団連では、GXに向けた取り組みのポリシーを策定しています。

指針では、2030年の中間目標や2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、エネルギー事情の解説と進め方についてふれています。合わせて各業種・業界ごとにどのように進めるのかを進捗含めて整理しています。

【参考】:日本経済団体連合会 グリーントランスフォーメーション(GX)に向けて

GXに向けた企業の取り組み

GXに向けた企業の取り組みも、加速しています。ここでは日本を代表する2つの企業の取り組みについて解説していきます。

1つ目の企業は、トヨタ自動車(トヨタ)です。トヨタは、将来の目指すべき姿を「事業活動のすべての領域を通じて、環境負荷を低減し、社会・地球の持続可能な発展に貢献」と定義し、「トヨタ環境チャレンジ2050」では2050年までの環境活動を策定しています。

モビリティ事業の環境影響低減は、非常に重要なテーマであり、積極的に取り組みを進めています。

具体的には、工場の再生可能エネルギー化によるCO2排出削減を公表しています。また、自動車の部品の再利用率を高めるために、使用済みプラスチック部品を別の用途に再利用するなど、資源量の削減にも取り組んでいます。自然との共生や将来のモビリティ社会の実現に向けた取り組みも行っています。

【参考】:トヨタ自動車 方針 | ESG(環境・社会・ガバナンス)に基づく取り組み 【参考】:Woven by TOYOTA 【参考】:Toyota Technical Center Shimoyamaでの自然・地域との共生に向けた取り組み

2つ目の企業はNTTグループ(NTT)です。NTTでは電信電話網から移動体通信、コンサルティングなど多数のグループ企業を抱えています。持ち株会社の共通指針「NTTグループサステナビリティ憲章」と、各グループ企業の事業方向性に基づく活動をサポートしています。

具体的な取り組みは、環境エネルギービジョンとして「NTT Green Innovation toward 2040」を策定し、再生可能エネルギーの利用と電力消費量削減を目指しています。IOWNによるデータ通信網の省エネルギー化や再生可能エネルギーの積極的な導入など、持続可能な社会に向けてインフラ整備を進めています。

【参考】:NTTグループ サステナビリティ 【参考】:NTTグループ 環境エネルギービジョン 【参考】:NTT Green Innovation toward 2040 【参考】:NTTグループ IOWN

GXでは目標達成と進捗の開示が求められます

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地球温暖化が進行し、2023年の夏はかつてない暑さに見舞われました。地球環境への影響は、国境を超えて多方面に影響を及ぼします。そのため、ビジネス用語としてもGXの登場機会が増えています。

GXでは、それぞれの企業における目標の設定や対策を急ぐとともに、その成果を開示していくことが今後一層求められるでしょう。

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