Claude Artifactsとは?機能や使い方、活用事例を図解
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Claude Artifactsとは?機能や使い方、活用事例を図解

アンドエンジニア編集部
2025.03.11
この記事でわかること
Artifactsは、AIが生成したコンテンツをプレビューしながら編集できるClaudeの新機能
テキストやコード、画像など多様な形式のコンテンツを生成、バージョン管理や履歴閲覧も可能
企画書作成やプログラミング、教材作成、データ分析など、短期間での活用が期待できる

Claude Artifactsとは?

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近年、AI技術の進化は目覚ましく、私たちの生活や仕事でもAIを利用するケースが増えてきました。

自然言語処理技術を活用したAIチャットボット「Claude」は、その高度な会話能力で注目を集めていますが、このClaudeに新たに、AIによるコンテンツ作成をさらに直感的かつ効率的に行える機能として「Claude Artifacts(アーティファクト)」が搭載されました。

従来のClaudeはプロンプトに応じたテキスト生成が主な用途でしたが、Claude Artifactsは、生成されたコンテンツを視覚的に整理し、インタラクティブに操作できる機能を備えています。これにより、単なるテキスト出力ではなく、ユーザーが編集・調整しながらコンテンツを洗練させることが可能になりました。

【参考】:Introducing Claude 3.5 Sonnet |Anthropic

Claudeとは?AIアシスタントの基本から使い方まで解説
Claude2とは?メリットや使い方まで図解で詳しく紹介

Claude Artifactsの特徴と機能

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Claude Artifactsは、Claudeに搭載された新しい機能であり、テキスト、コード、画像など、多様なコンテンツをAIが生成・編集できる画期的なツールです。従来のClaudeは、主にテキストベースでの会話に特化していましたが、Artifactsの登場により、より多様な表現が可能になりました。

Claude Artifactsの特徴

Artifactsの最大の特徴は、生成されたコンテンツをプレビューしながら、日本語でインタラクティブに操作できる点にあります。例えば、AIが生成したコードをその場で実行したり、画像を編集したりすることができます。

また、リアルタイムな共同編集機能も搭載されており、チームでの作業効率を大幅に向上させることができます。

リアルタイムなコンテンツ生成

Claudeとの対話中に、テキストによる指示(プロンプト)に基づいて、様々なコンテンツをリアルタイムに生成できます。例えば、「猫のベクター画像を作成して」と指示すれば、その場で猫の画像が生成されます。これにより、アイデア出しから具体的な成果物作成までをスムーズに行うことができます。

多様なコンテンツ形式

生成できるコンテンツは、テキストに限りません。画像(ベクター画像を含む)、コード(Python、JavaScriptなど)、ドキュメント(Markdown形式など)など、様々な形式のコンテンツを生成できますので、多様なニーズに対応できます。

双方向性と編集機能

生成されたコンテンツは、Claudeのチャット画面内に統合されています。そのため、他のツールやアプリに切り替えることなく、シームレスに作業を進めることができます。また、必要に応じてダウンロードしたり、他のツールで利用したりすることも可能です。

バージョン管理と履歴閲覧

作成したコンテンツの履歴を遡ることができるため、どのような変更が加えられたのかを確認しながら編集を進めることができます。ClaudeのArtifacts機能は、コンテンツ作成を効率化する上で非常に役立つツールです。

バージョン管理と履歴閲覧機能を活用することで、より安心してコンテンツ作成に取り組むことができます。

利用例

画像生成では、ブログ記事のアイキャッチ画像や、プレゼンテーション資料の挿絵を生成するといった利用ができます。また、コード生成では、プログラムのひな形や、データ分析に役立つコードも生成できます。

他にも、レポートのテンプレートを生成したり、議事録の草稿を生成したりなど、用途は様々です。

Claude Artifactsの使い方

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Claude ArtifactsはAIと対話しながら、様々なコンテンツを生成できる大変便利な機能ですが、どのように使えば良いのでしょうか?ここでは、利用開始方法と簡単な操作方法について紹介します。

利用開始方法

Claude Artifactsは一部制限はあるものの、無料プランで利用可能なClaude 3.5 Sonnetでも使うことができます。

まず、無料プランの「Claude」を起動します。Artifacts機能はデフォルトでは無効になっているので、画面左下のアカウント名をクリックし、表示されたメニューから「設定」を選択します。Artifactsが使えない、表示されない場合は、必ずここを確認しましょう。

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【図】:Claude のユーザーアカウント>「設定」選択 画面 

「設定」をクリックして表示された「プロフィール」画面の下段にある、「アーティファクトを有効にする」をオンにします。これでArtifactsが利用できるようになります。

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【図】:Claude の「設定」>プロフィール>「アーティファクトを有効にする」画面 

Artifactsを有効にした後、Claudeのプロンプトからコード生成や画像生成を指示すると、Artifactsのプレビュー画面が表示されます。ここでは、プロンプトに「ブロック崩しゲームを作成して」と入力すると、HTML5とJavaScriptのコード生成が行われ、プレビューにゲームが表示されます。

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【図】:Claude Artifactsのプロンプトにコードの作成>プレビューにコンテンツ表示 画面 

コードが生成され、コンテンツが確認できたら、コードを確認してみましょう。画面右上に「コード」と「プレビュー」の切り替えスイッチがありますので、生成されたコードを確認したい時は、「コード」をクリックすると、次のようにコードが表示されます。

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【図】:Claude Artifactsのプレビューをコード表示に切り替える 画面 

Artifactsの右下のボタンについて解説しておきます。左は「コピー」ボタンで、コード全体のコピーができます。真ん中はダウンロードボタンで、コードをファイルとしてダウンロードできます。右の「公開」は、生成したコンテンツを公開する場合に利用します。

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【図】:Claude Artifactsのコピー、ダウンロード、公開ボタン 

Claude Artifactsの活用例

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ClaudeのArtifacts機能は、どのように活用できるのかを見ていきましょう。ここまで紹介したコンテンツ作成やプログラミングに加え、デバッグやコードに関するドキュメント作成、教材作成、データ分析なども可能です。

コンテンツ作成

Claude Artifactsのコンテンツ作成機能を用いて、ブログ記事の作成、ウェブサイトのデザイン、プレゼンテーション資料の作成、企画書の作成、スライド作成などが行えますので、業務の効率化、スピードアップに役立つでしょう。

■ ブログ記事の作成 ブログ記事のテーマを入力すると、記事の構成案や文章の草稿を生成できます。さらに、記事に合った画像を生成したり、SEO対策に役立つキーワードを抽出したりすることも可能です。

■ ウェブサイトのデザイン ウェブサイトの構成やデザイン案を指示すると、HTML/CSSコードやデザイン案の画像が生成されます。これにより、ウェブサイト制作の初期段階を効率的に進めることができます。

■ 資料作成 プレゼンテーション資料の構成案やスライドの内容を指示すると、テキストや画像が生成されます。図表の作成や、デザインの提案も可能です。

■ 企画書の作成 企画書の目的や内容を入力すると、企画書のテンプレートや文章の草稿が生成されます。市場調査データや競合分析データなどを追加することも可能です。

例えば、次のように「販売促進会議で、商品の売上げ増進策を提案したいので、企画書雛形を作成して」と指示を与えると、次のような雛形が自動生成されます。後は各項目を埋めていくだけで、企画書が作成できます。

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【図】:Claude Artifactsによる企画書作成の例 

プログラミング

Claude Artifacts機能はプログラミングにおいても非常に強力なツールとして活用できます。コード生成以外に、コードの補完や変換、コードの説明、デバッグやコードに関するドキュメント生成まで行えるため、プログラミングの強力なツールとなるでしょう。

■ コード生成、補完、変換 プロンプトで指示するだけで、様々なプログラミング言語(Python、JavaScript、Java、C++、PHP、Swift etc.)のコードを生成できます。またコードの途中で指示を与えると、残りの部分を補完してくれます。さらに生成したコードを他の言語に変換することも可能です。

■ コードの説明 コードの内容や意図を自然言語で説明してくれます。例えば、「この関数は何をしているのか教えて」「このコードのパフォーマンスを改善する方法はある?」などと質問すると、的確に回答してくれます。

■ デバッグ コードの問題点やエラーを指摘することができ、コードの修正案や、より効率的なコードの書き方を提案してくれます。また、デバッグに役立つツールやテクニックを教えてくれ、修正したコードを実行して結果を表示することもできます。

■ ドキュメント生成 Claudeはコードの内容を正確に理解し、適切な文章で説明することができます。そのため、人間が書くよりも高品質なドキュメントが作成できる可能性があります。

教育

ClaudeのArtifacts機能は、教育現場に革新的な変化をもたらす可能性を秘めています。AIとの対話を通じて、教材作成、学習サポート、個別指導など、様々な面で教育活動を支援できるため、より質の高い教育を提供する上で、非常に有効なツールとなるでしょう。

■ 教材作成 授業のテーマや内容を入力すると、教材の文章や図解が生成されます。生徒の理解度に合わせて、難易度を調整することも可能です。

以下の例では「小学校6年生を対象に、日本の一次産業から三次産業までの現状について授業を行うので、教材を作成して」という指示を与えたところ、次のような教材の雛形が生成されました。

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【図】:Claude Artifactsによる学習教材作成の例 

■ 学習サポート 生徒の質問に自然な文章で回答したり、理解を深めるための追加情報を提示したりすることができます。

その他

ClaudeのArtifacts機能は、コンテンツ作成やプログラミング以外にも、様々な分野で活用できる可能性を秘めています。ここでは、データ分析やアイデア出しなど、その他の活用例について紹介します。他にもアイデア次第で様々なことが実現できるでしょう。

■ データ分析 CSV形式などのデータを読み込ませ、集計やグラフ作成を指示すると、データ分析結果やグラフが生成されます。以下の例では「モニタリングなどの統計データを元に、日本の高齢化を示す棒グラフを作成して」と指示を与えたところ、厚労省の統計データを元に、日本の高齢化の推移を示すグラフを作成してくれました。

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【図】:Claude Artifactsによる統計データに基づいたグラフ作成の例 

■ アイデア出し テーマやキーワードを入力すると、関連するアイデアやコンセプトが生成されます。

Claude Artifactsを利用して業務の効率化を図ろう

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この記事では、Claude Artifactsの特徴や機能、操作方法や活用例について、図を交えて詳しく解説しました。Claude Artifactsはプログラミングのみならず、企画書作成や教育資料作成など、これまで手間のかかっていた作業を瞬時に行ってくれる、大変優れた機能であることがわかりました。

Claude自体、優れたテキスト生成能力を有していますが、Artifactsが追加されたことで、さらに実用性が増しています。この機会にぜひClaude Artifactsを使って、様々なアイデアを形にしてみましょう。

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