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AWSのリージョンとは?リージョン選択のおすすめポイントを解説
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AWSのリージョンとは?リージョン選択のおすすめポイントを解説

アンドエンジニア編集部
2021.06.24
この記事でわかること
AWSのリージョンとは、AWSが管理する物理的なロケーション分割単位を指します
AWSの各リージョン毎に、料金や提供サービスに違いがあります
各リージョンを有効活用することで、コスト最小に高品質なサービスを利用することが可能です

AWSのリージョンとは?

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AWSの特徴は、サービスの豊富さ提供範囲の広さです。自社サービス提供エリアにおいて均一なサービスを提供するために、地域を物理的なロケーションに分割してサービス提供しています。その物理的なロケーション分割単位を「リージョン」と言います。

AWSは継続的にサービス提供地域を拡大し、その地域をカバーするリージョンを開設しています。 参考:AWS グローバルインフラストラクチャ

AWSのアベイラビリティゾーンとは?

AWSのアベイラビリティゾーン(AZ)とは、1つのリージョンを冗長性・信頼性・可用性を確保した、1つ以上のデータセンターで構成する単位を指します。アベイラビリティゾーンは、複数の独立した場所に設置されており、冗長的な電力源・ネットワーク、そして接続機能により相互に接続され運用されています

アベイラビリティゾーンにより、自然災害やデータセンター障害発生時においてもビジネス影響を最小にすることを目的としています。

AWSのサービスエンドポイントとは?

AWSのサービスエンドポイントとは、AWSのサービスにプログラム接続するための接続情報を指します。具体的には、以下のリージョンエンドポイントに対して接続リクエストを発行します。

protocol://service-code.region-code.amazonaws.com

protocolはhttps等で、service-codeとは利用サービスの名称です。region-codeとは、指定するリージョンコードを指します。このAWS サービスエンドポイントを指定することで、リージョンとその提供サービスが利用可能となります。 参考:AWS サービスエンドポイント

AWSの日本におけるリージョンは?

日本では、2011年にアジアパシフィック(東京)リージョンが開設されサービス提供されています。このアジアパシフィック(東京)リージョンに加えて、2021年3月よりアジアパシフィック(大阪)リージョンが開設されました。

アジアパシフィック(東京)リージョン4つのアベイラビリティゾーンアジアパシフィック(大阪)リージョン3つのアベイラビリティゾーンを持ちます。共にAWSアジアパシフィックリージョンに属しており、日本ローカルのみならず、アジア全域へのサービス提供を行っています。

AWSのリージョン指定方法は?

AWSのリージョンを指定する方法は、AWS サービスエンドポイントリージョンコード(region-code)を指定します。また、Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)を利用する場合は、Amazon EC2 コンソールからナビゲーションバーのリージョンセレクターより該当リージョンを確認・指定します。

日本のリージョンのリージョンコードは、アジアパシフィック(東京)リージョンap-northeast-1アジアパシフィック(大阪)リージョンap-northeast-3となります。

AWSのリージョン分布は?

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AWSは世界の25の地域に対してリージョンを開設し、サービス展開しています。同様に80のアベイラビリティゾーンで展開しており、今後も5つのリージョンと15のアベイラビリティゾーン開設が計画されています。以降で具体的なリージョン開設状況を説明していきます。

AWSの初期のリージョン展開戦略は?

AWSでは、サービスの拡大や契約ユーザの増加に伴い順次リージョンを開設しています。サービス開始初期の2006年から2010年にかけて、以下の4つのリージョンが開設しました。これよりサービス開始時期においては米国を中心にリージョンを開設し、サービス拠点の整備を行っていたことが分かります。

北米地域:2つのリージョン ・米国東部(バージニア北部)リージョン(2006年) ・米国西部(北カリフォルニア)リージョン(2009年) 南米地域:該当なし 欧州/中東/アフリカ地域:1つのリージョン ・欧州(アイルランド)リージョン(2007年) アジアパシフィック地域:1つのリージョン ・アジアパシフィック(シンガポール)(2010年)

2011年から2015年にかけては以下の7つのリージョンが開設し、11のリージョンとなりました。この期間では、米国の拠点整備や世界地域の整備が進められていたことが伺えます。

北米地域:2つのリージョン開設、合計4つのリージョン ・米国西部(オレゴン)リージョン(2011年) ・GovCloud(米国西部)リージョン(2011年) 南米地域:1つのリージョン開設 ・南米(サンパウロ)リージョン(2011年) 欧州/中東/アフリカ地域:1つのリージョン開設、合計2つのリージョン ・欧州(フランクフルト)リージョン(2014年) アジアパシフィック地域:3つのリージョン開設、合計4つのリージョン ・中国本土(北京)リージョン(2013年) ・アジアパシフィック(シドニー)(2012年) ・アジアパシフィック(東京)リージョン(2011年)

AWSの現行のリージョン展開戦略は?

直近となる2016年から2021年においては以下の14のリージョンが開設し、現在25のリージョンとなっています。

北米地域:3つのリージョン開設、合計7つのリージョン ・米国東部(オハイオ)リージョン(2016年) ・GovCloud(米国東部)リージョン(2018年) ・カナダ(中部)リージョン (2016年) 南米地域:1つのリージョン 欧州/中東/アフリカ地域:6つのリージョン開設、合計8つのリージョン ・欧州(ロンドン)リージョン(2016年) ・欧州(パリ)リージョン(2017年) ・欧州(ミラノ)リージョン(2020年) ・欧州(ストックホルム)リージョン(2018年) ・中東(バーレーン)リージョン(2019年) ・AWS アフリカ(ケープタウン)(2020年) アジアパシフィック地域:5つのリージョン開設、合計9つのリージョン ・中国本土(寧夏)リージョン(2017年) ・アジアパシフィック(大阪)リージョン(2021年) ・アジアパシフィック(ムンバイ)リージョン(2016年) ・アジアパシフィック(ソウル)リージョン(2016年) ・アジアパシフィック(香港)リージョン(2019年)

さらに、今後以下の5つのリージョンが開設を予定しており、合計30のリージョンを予定しています。

北米地域:7つのリージョン 南米地域:1つのリージョン 欧州/中東/アフリカ地域:2つのリージョン開設予定、合計10のリージョン ・欧州(スイス)リージョン ・欧州(スペイン)リージョン アジアパシフィック地域:3つのリージョン開設予定、合計12のリージョン ・アジアパシフィック(ハイデラバード、インド)リージョン ・アジアパシフィック(ジャカルタ)リージョン ・アジアパシフィック(メルボルン)リージョン

このことより、欧州並びにアジアパシフィックにおいて継続的なAWSのリージョン開設が進められており、今後も継続的なユーザ獲得の投資を予定していることが分かります。これはネットワーク網が整備され、どの国からもサービス利用ができる環境が整ったことが需要拡大を牽引しているためです。同様に、法令順守の観点で国単位でコンプライアンス準拠の必要性が高まっていることもリージョン開設の背景にあります。

リージョン選択のおすすめポイントは?

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リージョン選択にはいくつかのポイントがあります。最初のポイントとしては、自社のサービスレベルが維持できるか検討することです。具体的には、想定レスポンス時間がそのリージョンのSLA(Service Level Agreement)で確保できるか確認します。同様にレイテンシについても考慮し、サービス品質を確保します。

次のポイントとして、各リージョン毎にサービス料金が異なることが挙げられます。このサービス料金の違いを活用してコスト削減が可能か検討します。また、リージョン毎に提供サービスが異なりますので、必要とされるAWSのサービスが提供されているか確認しておきます。

以上を踏まえて、サービスレベルやレスポンス時間を想定して商用環境と開発環境を分けたり、複数のリージョンを併用したりすることでコスト低減を図ることが可能です。同様に、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) で選択可能なインスタンスタイプも、リージョン毎に提供可能なタイプに違いが見られます。そのため、コスト面と運用面を合わせて検討することも重要と言えるでしょう。

リージョン別のサービス詳細は?

AWSのリージョンで提供されるサービスは、リージョン毎に異なります需要の多いサービスから順次取り入れていますので、各リージョン毎の提供サービスを比較し、業務に必要なサービス連携を検討する必要があるでしょう。 参考:AWS リージョン別のサービス

リージョン選択の留意点は?

AWSでは登録アカウントにより接続可能なリージョンが限定されている場合があります。Amazon EC2の「Linux インスタンス用ユーザーガイド」によると、ヨーロッパの法律要件米国GovCloudあるいは中国のアカウントでは別のリージョンへのアクセスが制限される旨が記載されています。この点も留意し、リージョンの比較検討を進めましょう。 参考:AWS Amazon EC2 Linux インスタンス用ユーザーガイド リージョンとゾーン

このように法令順守の観点では国や地域により、SLAや遵守事項に違いがあります。AWSのサービス活用により提供するコンテンツやデータの保存先や保存方法等を確認し、適正化を図りましょう。

世界地域をカバーするAWSのリージョンを有効活用し最適なサービスを選択しましょう

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AWSは自社クラウドサービスの利用者増をカバーするために、積極的にリージョンを開設しサービス品質を確保しています。デジタルトランスフォーメーション(DX)が加速する中、AWSのサービス利用は注目されています。AWSのリージョンを有効活用し、コスト最小に高品質のサービス構築を進めましょう。

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