AWSの提供サービスは?
AWSは、最大のクラウドサービス事業者です。その特徴は、膨大な提供サービスの数にあります。
AWSは、コンピューティング・ストレージ・データベース・分析・ネットワーキング・モバイル・デベロッパー用ツール・管理ツール・IoT・セキュリティ・エンタープライズアプリケーションなどに分類しています。これらの分類に応じたAWSのサービスを利用することが可能です。 参考:AWS クラウド製品
AWSのサーバーサービスは?
AWSのサーバーサービスは「Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)」と呼びます。AWSはサーバーサービスに関連するコンピュータ資源のサービスが豊富で、さらにニーズに合わせた補完サービスが多数提供されています。そのため、いくつかのAWSサービスを併用することが一般的といえるでしょう。 参考:AWS Amazon EC2
AWSのサーバーサービスの利用方法は?
Amazon EC2により、AWSのサーバーサービスが利用可能です。Amazon EC2利用時には、サーバーに接続するストレージも選定が必要となります。Amazon EC2の「Amazon EC2 インスタンスストア」の他、AWSでは「Amazon Elastic Block Store(Amazon EBS)」というサービスを選択します。
もしDBサービスを利用する場合には、「Amazon Relational Database Service(Amazon RDS)」が選択可能です。サービス利用で活用するストレージ容量がさらに必要であればより安価な「Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)」をストレージサービスとして選択できます。Amazon S3により、他のサービスとのデータ連携も可能です。
AWSのサーバーサービスの料金体系は?
AWSのサーバーサービスであるAmazon EC2は、使用に応じた料金が発生する従量課金制です。 無料利用枠が設定されており1年間毎月750時間分のLinuxおよびWindowsの t2.microインスタンスが含まれます。オンデマンド・Savings Plans・リザーブドインスタンス・スポットインスタンス・Dedicated Hostの各支払方法がありますので、実際の利用状況に応じた設定が可能です。
AWSのサーバーサービスのメリットは?
Amazon EC2はAWSのサーバーサービスで、以下のメリットがあります。
・構成の柔軟性 必要なコンピュータ資源を柔軟に設定できます。同様に初期作業の大幅な削減が可能です。 ・ソフトウェアの豊富なバリエーション OSの選択肢が多く、ソフトウェアもAWS Marketplaceのアプリケーションが豊富に揃っています。 ・料金体系 従量制課金なので、利用料に応じた課金で資産を持たずに業務を開始できます。 ・耐障害性 複数のロケーションを選択して、アプリケーションを障害から保護できます。 ・高いセキュリティ
多くのユーザに支持されている高いセキュリティレベルを提供しています。ネットワークセキュリティのみならず、データの暗号化やIdentity and Access Management(IAM)によりアクセスを保護します。
AWSのサーバーサービスに適する活用方法は?
AWSは世界数百万ユーザを抱えており、Amazon EC2はAWSの主要なサービスに位置づけられています。実際の活用例は、ECサイトや企業サイトが多数を占めています。また、政府系システムの実績も増加し、日本においても2018年に「クラウド・バイ・デフォルト原則」が公表されました。そのため、政府機関の情報システムの構築においてクラウドサービスとしてのAWSの活用の機会が増えていくでしょう。
その他の活用方法としては、AWS Marketplaceを見ると業務アプリケーション基盤・DevOps開発基盤・IoTデータ収集システム・機械学習・データ分析などが想定用途として数多く利用されていることが分かります。
AWSのサーバーサービスとサーバーレスサービスの違いは?
Amazon EC2を始めとするクラウドサービスは、コンピュータ資源としてサーバー・ストレージ・ネットワークをを割り当てます。そのため、必要なキャパシティ(メモリーサイズやストレージサイズ等)や性能(CPU数やノード数等)をあらかじめ設定する必要があります。その作業では、事前にサイジングやチューニング等のアセスメントを行い、サービス提供を受けます。同様に、システム開発を行いアプリケーションをデプロイ(配布)する利用のための作業が必要です。
AWS Lambdaは、AWS製品サービスのカテゴリーでサーバーレスカテゴリーに属するサービスです。サーバーレスサービスでは、サーバーのプロビジョニングや管理等を行わずに必要なコード(処理)を実行できます。実行は、イベントを定義することでコンピュータ資源を用いで自動的に実行してくれるのが特徴です。
AWS Lambdaでは利用するための一連の管理作業が不要となり、初期作業と運用作業の省力化により生産性が向上することが特徴です。さらに、料金体系は消費したコンピューティング時間に対して請求されるので、事前に資源を確保する場合に比べて大幅な料金節約が図られます。
しかし、業務サービスを通じて一定以上の計算処理が発生する場合は、Amazon EC2の方が割安になので利用方法に応じて使い分けするのが良いでしょう。
Amazon EC2の構築方法は?
以下の流れで、Amazon EC2のインスタンスが作成可能です。AWS 無料利用枠が利用できるので、各種設定変更の確認が可能です。
(1)AWS アカウントをセットアップしてコンソールにログイン AWS マネジメントコンソールにログインして、rootアカウントをセットアップします。
(2)インスタンスを起動 EC2インスタンスをAmazon Machine Image(AMI)テンプレート等により作成します。
次に、Amazon EC2ダッシュボードから[インスタンスを起動]を選択し、仮想マシンを作成していきます。 (3)インスタンスの設定 必要とされるCPU・メモリ。・ストレージ・ネットワークキャパシティからインスタンスタイプを選択します。加えて、ストレージのサイズ・ボリュームタイプ・セキュリティグループを選択します。
(4)インスタンスへの接続 EC2 Instance Connectや他のコンセール接続を用いてインスタンスへ接続します。
(5)インスタンスの終了 EC2インスタンスを選択し、[アクション][インスタンス][終了]をクリックします。 参考:Amazon EC2の開始方法
サーバー構築に必要な他のサービスは?
ここでは、関連してサーバー構築に必要なリソースについて説明します。
・ネットワーク ネットワークは重要な要素です。サーバー構築後に外部とAmazon EC2をネットワーク接続したり、Amazon EC2の仮想サーバー間で通信したりする場合には「Amazon Virtual Private Cloud(Amazon VPC)」を用います。Amazon EC2のインスタンス作成の前に、Amazon VPCからサブネット・ルートテーブル・インターネットゲートウェイを作成しておきましょう。
・セキュリティ Amazon EC2のインスタンス作成時に、セキュリティグループと呼ばれるセキュリティの設定を行います。ファイアウォールの設定等を適宜実施します。
・コンピューティング コンピューティングには、Amazon EC2を用います。サービスの開始はすでにお話しした通りです。
・ストレージ Amazon EC2のインスタンスタイプに応じて選択します。「Amazon EC2 インスタンスストア」「Amazon Elastic Block Store(Amazon EBS)」から選択します。 なお、「Amazon EC2 インスタンスストア」は揮発性のためインスタンス終了や停止によりデータが消滅しますのでご注意ください。
・Webサーバーや他のソフトウェア・サービス
Webサーバーを設定するには、ApacheサーバーをAmazon EC2で作成したインスタンスへSSHログインし、インストールします。これによりWebサーバーが動作し、その後必要なソフトウェアを追加インストールしていきます。
さらに、業務で必要とされるAWSサービスを追加で利用設定していきます。一例としてDBを活用する際には「Amazon Relational Database Service(Amazon RDS)」を用います。ファイルアクセスやバックアップ保存を行う場合は「Amazon Elastic File System(Amazon EFS)」や「Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)」等を活用します。
もし構築が心配な場合は?
自身でAWS EC2の構築ができると良いのですが、時間がなかったり複雑なシステム構成が必要になったりする場合はどう進めるのが良いでしょうか?その点AWSのサービスは人気ですので、AWSサービスの構築支援をサービスメニューに掲げている会社が数多くあります。費用はヒアリングし、要件定義するサービスで10万円前後から数十万円前後の場合が数多く見受けられます。ご興味のある方は、ウェブ検索により情報収集してみましょう。
AWSのサーバーを構築し業務に活用しよう
AWSのサーバー構築は簡単です。一連のAmazon EC2インスタンス作成までの流れで所要時間1時間程度で完成します。Amazon EC2には無料利用枠が設定されていますので、色々なインスタンスタイプやセキュリティ設定等を実際に確認し、理解を深めましょう。
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