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ブリッジSEになるには?役割・資格・スキル・年収について解説
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ブリッジSEになるには?役割・資格・スキル・年収について解説

アンドエンジニア編集部
2021.12.12
この記事でわかること
ブリッジSEは自社と依頼先企業との橋渡しの役割を担う
ブリッジSEの需要は高く、将来性は明るい
ブリッジSEには「システム開発に関するスキル」・「語学力」・「コミュニケーション力」・「異なる商習慣や文化への理解」が求められる

そもそもブリッジSEとは?

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そもそもブリッジSEとは?

ブリッジSEとは日本と国外の企業の開発者を繋げる伝達者のような役割を担うシステムエンジニアのことを言います。

日本と他国では、言語や商取引の過程も異なるでしょう。したがって、日本で当たり前と感じていることも、国外では当たり前でないことが多くあります。

そのような中ブリッジSEが注目を浴びるようになってきています。ここからは、ブリッジSEが生まれた経緯やブリッジSEの役割・将来性について詳しく紹介しましょう。

ブリッジSEという職が生まれた経緯

システム開発を行う際、システムエンジニアが設計やプログラミングを担当します。大規模なシステムになればそれだけ開発に携わるシステムエンジニアの数も増加し、その数に比例して人件費も増えていきます。

ですがシステムの開発だけに人件費を割くわけにはいきません。システムの質を担保した上でなんとか人件費を削減したいと考えます。

そこから生まれたのが人件費の安いところにシステム開発を依頼するというものでした。

国内で人件費の安いところに依頼することを「ニアショア開発」、国外で人件費の安いところに依頼することを「オフショア開発」と呼びます。

このように自社ではなく他社や国外の企業へシステムの開発を依頼するにあたり、自社と他社・自社と国外の企業の繋ぎ役となるシステムエンジニアが必要となりました。

そうして生まれたのがブリッジSEという職です。

ブリッジSEの役割・特徴

ブリッジSEには「ニアショア開発」と「オフショア開発」2つの活躍の場があります。ここではより活躍を期待されるであろう「オフショア開発」におけるブリッジSEに焦点を当て紹介していきます。

「オフショア開発」におけるブリッジSEの役割は大規模やグローバルプロジェクトを行う際に、国外の依頼先との橋渡しとなることです。

ブリッジSEは提案・企画、設計・開発、運用保守など一般的なSEと同じ業務に加えて、橋渡しとしての役割も担います。そのためブリッジSEには、一般的なSEと異なる特徴があります。

それは国内外における言語や文化、習慣の違いについて知識を深めておく必要があることです。

外国語を介したコミュニケーションを取る必要がブリッジSEには、依頼先である国の言語を習得することが欠かせません。自社と依頼先との円滑なコミュニケーションはプロジェクトの進行に深く関係してくるためです。

また時差や依頼先である国のルールやマナーについての知識も必要となります。例えば自国から距離のある土地に位置する会社をオフショア開発先とした場合、時差に注意をする必要があります。この理由として自社の営業時間と依頼先の会社の営業時間が同じではない可能性があることがあげられます。

そして正しいルールやマナーに則った報告・連絡・相談・提案などはビジネスにおいて、外せないポイントです。ルールやマナーは国によって異なることが多々ありますので、オフショア開発依頼先の国における正しい規律を知っておく必要があります。

加えてブリッジSEには国外のオフショア開発先のSEの方々とコミュニケーションが取りやすい環境を作り出す役割もあります。

ブリッジSEの将来性

オフショア開発は現時点でも、多くの日本企業がを行っています。システム開発のグローバル化進行に伴い、今後もオフショア開発やニアショア開発を取り入れる企業は増加していくでしょう。

そうなれば自社と他社との橋渡しという重要な役割を担うブリッジSEの需要も増加していきます。このことからブリッジSEの将来性は高いと言えるでしょう。

ブリッジSEの仕事内容

ブリッジSEの仕事内容を解説する前にシステム開発工程について紹介しましょう。一般的なシステム開発の大まかな流れは「要件定義→外部設計→内部設計→プログラミング→単体テスト→結合テスト→システムテスト→運用テスト→システム移行」です。

それに対しオフショア開発におけるブリッジSEの大まかな仕事内容は「依頼先へのプロジェクト内容説明→設計書の作成・翻訳→依頼先へのシステム開発・設計内容説明→開発中の進捗管理・報告→開発システムの品質チェック・テスト」です。

これらの開発工程を踏まえ、ブリッジSEの仕事内容の中から2つ紹介します。

システム開発の工程の「単体テスト」と「結合テスト」の違いを徹底解説!

システム開発の仕事の進め方や設計書について説明を行う

これまでにも説明しましたが、日本のシステム会社で常識とされていることが国外では通じないことも多くあります。

そのためブリッジSEは国外の依頼先に対して仕事の進め方を正確に分かりやすく説明し、品質の担保や納品の予定日などの認識合わせをします。

日本のシステム開発会社が作成した設計書は「行間を読む」ことがあります。設計書には直接表現されていない設計者の真意をくみ取ることを前提に作成されている場合もあるのです。

ですが依頼先によっては「行間を読む」ということが通じない可能性があります。そこでブリッジSEの出番です。

ブリッジSEが補足説明を行うことで、依頼先のSEを含めたチームの方々との認識齟齬を防ぐことが可能となります。

納品物の受け入れのチェックを行う

ブリッジSEは納品をする際に国外の依頼先との間でトラブルが起こらないように、設計書を細部まで確認します。その上で質疑応答や修正の指示などを行います。

万が一納品物に不具合が見つかった場合、修正依頼をかけるのもブリッジSEの仕事です。そのとき円滑なやり取りを行うためには、事前にどれだけ国外の依頼先と強い信頼関係を構築できているかが重要となってきます。

ブリッジSEに求められるスキル

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ここまでブリッジSEの詳細や役割、将来性・仕事内容について紹介してきました。ここからはブリッジSEに求められるスキルについて解説していきます。

システム開発に関するスキル

ブリッジSEはシステムエンジニアの一種であるため、システムエンジニアとしての知識やスキルは必須となります。

携わる案件によって求められるシステム開発に関する知識やスキルは異なります。ネットワーク・データーベース・セキュリティ・プログラミングなどその種類は多岐に渡り、さまざまな案件に柔軟に対応できる能力も必要です。

ブリッジSEは一般的なSEとしての経験を積んだ後に目指すことが多い職でもあります。そのため一般的なSEとしての基本的なスキルは抑えておきましょう。

システムエンジニアがキャリアアップするのにおすすめの資格を解説!

語学力

ブリッジSEは国外にあるオフショア先と深いコミュニケーションを取ることが求められるため、十分な語学力が必要です。また設計書の翻訳等も行うため聞き取り・口頭だけでなく、読み書きもできる必要があります。

オフショア先には中国・ベトナム・インド・タイなど、さまざまな国があります。そのため英語や中国語だけでなく、現地特有の言語の習得が必要です。

ブリッジSEに求められる語学力はこれだけではありません。依頼先の国のシステム開発用語の使い方・言い回しをも身に付けることが求められます。

コミュニケーション力

ブリッジSEはニアショア開発・オフショア開発にあたり、自社と依頼先との橋渡しの役割を担います。そのため相手と適切なコミュニケーションを取る能力が必要です。

コミュニケーション力は現場で開発を行う技術者や依頼先企業の担当者と、短期間で信頼関係を築くためにも求められる能力です。

国外に依頼をするオフショア開発となれば仕事をスムーズに行うためにも、より高度なコミュニケーション力が必要となります。適切な言葉で伝えることはオフショア先のメンバーのプロジェクトへの理解度や良好な人間関係に欠かせません。

異なる商習慣や文化への理解

商習慣や文化は国によって異なることが多々あり、自国のルールやマナーが通じないこともあります。

そのためオフショア開発に携わるブリッジSEには、自国とは異なる商習慣や文化についての知識や理解を深めることが求められます。

依頼先企業の国において当たり前とされているルールやマナーを守ることは、信頼関係の構築やトラブルの防止に必要不可欠です。

ブリッジSEになる方法や年収は?

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ここまでブリッジSEの役割や仕事内容・求められるスキルについて紹介してきました。ブリッジSEはSEからのキャリアアップとしても魅力的な職です。ここからはそんなブリッジSEになる方法や気になる年収について紹介していきます。

ブリッジSEになる方法

ブリッジSEという職に就くにあたり必要となる資格はありません。ですが実務経験を必要とします。そのためブリッジSEを目指すならまずはシステムエンジニア(SE)やプログラマーとしてIT業界で経験を積みましょう。

実務経験の中でもより実践的でシステム開発の初期段階から関わるものが、キャリアとして重要視されます。具体的にはシステム開発におけるチームリーダーやプロジェクトマネージャーなどがあげられます。

またオフショア開発に携わる可能性もあるブリッジSEには、国外での業務経験もプラスとなります。

ブリッジSEになるために役立つ資格

ブリッジSEを目指すにあたり取得が必須の資格はありません。とはいえブリッジSEにはさまざま知識や能力が求められます。

そのため自身の知識や能力を高める・証明する手段として、資格の取得は大きな意味を持ちます。

ブリッジSEになる際に役立つ資格には国家資格である応用技術者試験やプロジェクトマネージャー試験・国際資格であるPMP・世界共通テストで英語力を示せるTOEICなどがあります。

中には受験にあたり条件を満たさなければならない資格もあるため、注意が必要です。

ブリッジSEの年収

ブリッジSEの年収は一般的なSEの年収よりも高い傾向があります。これはブリッジSEに求められる知識やスキルが多岐に渡るためです。

年収の目安は400万円~800万円となっています。とはいえ収入は在籍企業や携わるプロジェクト・保有スキルによって異なってきますので、注意が必要です。

さまざまな知識とスキルで橋渡しをするブリッジSE

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この記事ではブリッジSEの役割や仕事内容・将来性・求められるスキルなどについて紹介してきました。

ブリッジSEの大きな役割はグローバル規模のプロジェクトにおいて「オフショア開発」を行う際に自社と国外の依頼先企業との橋渡しを行うことです。

そのため、一般的なシステムエンジニアの技術力に加えて語学力・コミュニケーション力などのスキルを磨く必要があります。

オフショア開発は現時点でも多くの企業が取り入れています。ですがシステム開発のグローバル化進行に伴い、オフショア開発を導入する企業は未だ増え続けています。

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