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SUMIF関数とは?基本構文から使い方、応用まで詳しく解説
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SUMIF関数とは?基本構文から使い方、応用まで詳しく解説

アンドエンジニア編集部
2024.10.21
この記事でわかること
SUMIF関数は、条件に合うデータを簡単に集計できるExcelやGoogleスプレッドシートの関数
SUMIF関数の応用として、数値や文字列、日付に基づいたデータ集計方法について分かる
SUMIF関数のエラー対策としては、 IFERROR関数やSUMIFS関数を用いるといい

SUMIF関数とは?

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SUMIF関数とは、ExcelやGoogleスプレッドシートで、特定の条件に合致するセルの数値を合計したい場合に利用する関数です。例えば、果物の売上データの中から、「みかん」だけの売上を合計したい場合などに利用します。

この記事では、SUMIF関数のメリットや基本構文、使用例などをExcelを中心にわかりやすく解説していきます。SUMIF関数が苦手、うまくいかない方もぜひ参考にしてください。

【参考】:SUMIF 関数 | Microsoft サポート 【参考】:SUMIF | Google ドキュメント エディタ ヘルプ

SUMIF関数を習得するメリット

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SUMIF関数を習得すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?SUMIF関数の主な5つのメリットについて紹介していきます。

効率的なデータ集計

SUMIF関数を使うことで、Excel上の大量のデータから特定の条件に合うデータの合計値を簡単に算出できるため、集計作業を効率化できます。

柔軟な条件設定

Excel上のデータを数値や文字列、日付など、様々な条件で集計できるため幅広い用途で活用できます。様々な角度からのデータ分析が可能です。

レポート作成が簡単

データを迅速に集計したり分析したりできるため、レポートや分析資料の作成をスムーズに行えるようになり仕事が楽しくなります。

エラーの軽減

大量のデータからでも特定の条件に従って必要なデータだけを集計できるため、手作業による計算ミスなどのエラーを軽減し、正確な結果を得ることができます。

複雑なデータ分析が可能に

SUMIFを他の関数(SUMIFSやCOUNTIFなど)と組み合わせることで、さらに高度なデータ分析が行えるようになります。

SUMIF関数の基本構文

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SUMIF関数を使う前に、SUMIF関数の基本構文について確認しておきましょう。

SUMIF関数の構文

SUMIF関数の基本構文は次の通りです。合計範囲については引数として使わない場合もあります。

=SUMIF(範囲, 条件, [合計範囲])

■ 各引数の意味 SUMIF関数の各引数の目的や意味について確認しておきましょう。

▪️範囲: 条件を確認するセル範囲を指定します。ここで指定した範囲の中で、条件に合致するセルが探されます。

▪️条件: 合計対象を決定するための基準(数値、文字列、比較演算子など)を指定します。

▪️合計範囲(省略可): 実際に合計を行うセル範囲です。省略した場合、範囲と同じセルが合計されます。

SUMIF関数で複数条件を指定する!集計関数の概要や使い方を図解

実際のSUMIF関数の使い方

SUMIF関数の使い方の例を紹介します。以下は日別・曜日別の売上高のデータです。ここでは平日の売上高の合計を求めてみましょう。月曜日から土曜日までを範囲とし、土曜日以外の売上高を平日売上高として集計することができます。

=SUMIF(B2:B7,"<>土曜日",C2:C7)

・範囲:月曜日から土曜日までの曜日(B2:B7) ・条件:土曜日以外を条件とする("<>土曜日") ・合計範囲:売上高のセル範囲(C2:C7)

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【図】: SUMIF関数の構文例「土曜日以外の平日の売上高合計を求める」

SUMIF関数の使用事例

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ここではSUMIF関数を用いた、数値の合計、文字列の合計、日付の合計などの使用事例を見ていきましょう。

数値の合計

ここでは、特定の値以上の数値を対象に、その合計値を求める計算を行ってみます。

■ 例:特定の値以上の数値の合計

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【図】: 特定の値以上の数値の合計計算を行うSUMIF関数の例

この表で「1,000円以上の売上」を合計する場合、以下のようなSUMIF関数を使用します。

■ 数式 売上範囲、B2からB7までで、1,000円以上の売上を抽出して集計します。

=SUMIF(B2:B6,">=1000")

■ 結果 SUMIFの計算結果は2,200円(1,000円と1,200円の合計)でした。

■ 注意点 ここでは比較演算子を用いて条件を指定していますが、検索条件はダブルクォーテーションで囲っています。それは、 "=" や "<" 、 ">" などの比較演算子はダブルクォーテーションで囲わないと、計算式として認識されてしまうからです。

以下に比較演算子を一覧でまとめました。

▪️[数値]より大きい:"">[数値]"" ▪️[数値]より小さい:""<[数値]"" ▪️[数値]以上:"">=[数値]"" ▪️[数値]以下:""<=[数値]"" ▪️[数値]と等しい:""=[数値]"" ▪️[数値]と等しくない:""<>[数値]"""

文字列の合計

ここでは、特定の文字列と一致するセルの合計値を求める計算を行います。

■ 例:特定の文字列と一致するセルの合計

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【図】: 特定の文字の合計計算を行うSUMIF関数の例

この表で「りんごの売上」だけを合計する場合、以下のようなSUMIF関数を使用します。

■ 数式 商品の範囲、A2からA7までで、 "りんご" の売上を抽出し集計します。

=SUMIF(A2:A6, "りんご", B2:B6)

■ 結果 SUMIFの計算結果は、2,200円(りんごの売上1,000円と1,200円の合計)でした。

日付の合計

ここでは、特定の日付と一致するセルの合計値を求める計算を行います。

■ 例:特定の期間内の数値の合計

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【図】: 特定の日付範囲の合計計算を行うSUMIF関数の例

この表で「2023年3月以降の売上」だけを合計する場合、以下のようなSUMIF関数を使用します。

■ 数式 日付の範囲、A2からA7までで、2023年3月以降の売上を抽出し集計します。

=SUMIF(A2:A6, ">=2023/03/01", B2:B6)

■ 結果 SUMIFの計算結果は、9,000円(2,500円 + 3,000円 + 3,500円の合計)でした。

SUMIF関数の応用

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ここまで、SUMIFの基本構文とその事例を紹介してきましたが、ここではSUMIF関数の応用について解説していきます。

複数の条件で合計する:SUMIFS関数

複数の条件を設定する場合は、SUMIFではなく「SUMIFS関数」を使用します。SUMIFS関数は複数の条件に合致するデータの合計を求める関数で、合計範囲を指定し、複数列の条件範囲に基づいてデータを効率的に集計できます。

■ SUMIFS関数の構文  SUMIFS関数の基本構文は次の通りです。

=SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, 条件範囲2, 条件2...)

■ 例:複数条件を使用した合計 商品はりんごで、売上が1,000円以上の合計値を算出します。

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【図】: 複数の条件で抽出した売上データの合計計算を行うSUMIFS関数の例

この表で、 "りんご" だけに絞り、かつ売上額が1,000以上のものを抽出して合計を計算する場合には、以下のようなSUMIFS関数を用います。

■ 数式 商品列A2からA7でりんごだけに限定し、かつ売上金額が1,000円以上を合計計算します。

=SUMIFS(B2:B6, A2:A6, "りんご", B2:B6, ">=1000")

■ 結果 SUMIFS関数の計算結果は、2,700円(1,100円 + 1,600円)でした。

【参考】:SUMIFS 関数 |Microsoft サポート

SUMIFSとは?基本的な使い方や具体的な活用例、注意点を解説
Excelで複数条件の合計!SUMIFS関数OR条件をやさしく解説

範囲の指定:絶対参照と相対参照

セル範囲を指定する際、範囲を固定したい場合は絶対参照($記号を使用)を使います。

■ 例:範囲を固定したい場合 常に範囲を固定したい場合は、絶対参照を使うことで、数式をコピーしても参照範囲が変わらないようにできます。

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【図】: SUMIF関数で絶対参照を使って範囲を固定する例
=SUMIF($A$2:$A$7, "りんご", $B$2:$B$7)

エラー処理:#N/Aエラーの対処法

SUMIF関数を利用してエラーが発生する場合の多くは、条件に不適切な値が含まれているのが原因です。例えば、以下の例では生徒の中から加藤姓を抜き出して、点数を合計しようとしていますが、#N/Aエラーとなっています。それは、A3の点数が#N/Aとなっていたからです。

=SUMIFS(A2:A7, "加藤",B2:B7)

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【図】: SUMIF関数で計算結果が#N/Aエラーとなっている例

■ 対策:  IFERROR関数を使って、エラーが発生した場合に別の値(例えば "0" )を表示します。

=IFERROR(SUMIFS(B2:B7,A2:A7, "加藤",B2:B7,">=0),0))

【参考】:IFERROR 関数 |Microsoft サポート

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【図】: SUMIFS関数で計算結果が#N/Aエラーの場合に、IFERROR関数で"0"を表示させる例

IFERROR関数は、データに不正な値が入っていた場合にエラーを出しません。エラー表示をさせたくない体外的な資料では利用価値はありますが、エラー原因を探る必要がある場合は使わない方がいいでしょう。

SUMIF関数を活用しよう

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この記事では、SUMIF関数の概要や基本構文、SUMIF関数の使い方や複合条件への対応、エラー表示の対策法などについて解説しました。SUMIF関数は、Excelで効率よくデータを集計するための強力なツールで、特定の条件でのデータの集計や、レポート作成・データ分析などに有効です。

VLOOKUP関数に加え、SUMIF関数を使いこなすことで、Excel活用スキルがアップし、業務効率化にも役立ちます。Excelが使いこなせるようになると、仕事も楽しくなってくることでしょう。この機会にぜひSUMIF関数をマスターしてみましょう。

VLOOKUPとは?使い方や活用方法をわかりやすく解説
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