DevOpsエンジニアの役割と業務・将来性や違いについて解説
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DevOpsエンジニアの役割と業務・将来性や違いについて解説
アンドエンジニア編集部
2022.02.20
この記事でわかること
DevOpsエンジニアは、DevOpsで求められるIT全般を対応するエンジニアです
特定の工程に留まらず、工程全般を見渡すジェネラリスト的な要素が求められます
DevOpsは成長企業に採用される企業体制のため、今後の需要増加が見込まれます

DevOpsエンジニアとは

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DevOpsエンジニアは、DevOpsで求められるIT全般に対応するエンジニアです。DevOpsは開発部門と運用部門がシームレスに連携します。担当するDevOpsエンジニアは、開発工程から運用工程までカバーし特定の工程に留まらず、工程全般を見渡すジェネラリスト的な要素が求められます。

DevOpsエンジニアは、各工程を理解しながら全体の工程をカバーしますので、スキルの幅と深さが要求されます

そもそもDevOpsとは

DevOpsとはソフトウェア開発手法の1つで、Development(開発)とOperations(運用)を組み合わせた混成語です。開発担当者と運用担当者が緊密に連携し、時間短縮と品質確保を目的としています。品質確保の観点でQuality Assurance(品質保証)とも連携しますので、品質を高めながら開発と運用をカバーします。

DevOpsのロードマップ

現実的にDevOpsエンジニアとして学習するには、何をどの程度学んでいくべきなのか疑問が出てきます。ここで1つの考え方として、Kamran Ahmed氏がGitHubで公開しているロードマップが脚光を浴びています。オープンソースのエンジニアとして分類しても、多様な役割があります。

このサイトではエンジニア(デベロッパ)の役割を、フロンドエンドエンジニア・バックエンドエンジニア・DevOpsエンジニア・Reactエンジニア・Angularエンジニア・Androidエンジニア・Pythonエンジニア・Goエンジニア・Javaエンジニア・DBAエンジニアに分類しました。

この各カテゴリーにおいて必要となるテクノロジー領域と知識・役割を定義しています。各自のスキルの過不足を確認し将来のスキル計画を立てることができます。詳細はリンク先をご確認ください。

【参考】:kamranahmedse developer-roadmap

【参考】:DevOps Roadmap

この「DevOps Roadmap」を見ると、開発言語・OS・仮想化・ネットワークからクラウド・コンテナ等の形態まで、セットアップ・管理・モニター、そしてCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)ツールまで網羅されています。ここまで全て理解できれば本当にすごいことです。

DevOpsエンジニアの将来性

従来は開発は開発部門が、運用は運用部門が、というように組織の縦割りが一般的でした。このため組織間の利害関係により重要な点が軽視されたり、時間を要したりという弊害が出てきました。

この課題を解決するために、組織間の連携を密に行い必要な情報交換を進めることで、開発部門・運用部門双方にメリットをもたらします。特に近年多様なアプリケーションが登場し、短期間でリリースする必要性が高まっています。品質を高めつつリリースを短サイクル化するには生産性向上も求められます。

この要求を満たすためにDevOpsが浸透していきました。さらに広範な業務を短サイクルで進めるにあたり、IT全般を対応するDevOpsエンジニアの需要も高まっています。この流れは留まることなく企業体制のモデルとして定着すると考えます

DevOpsの求人状況

DevOpsは先端の考え方ですので、直近の求人よりも今後の将来性を考えて検討します。

現時点で求人募集サイトを例にあげると、キーワード「インフラ」で年収500万から1,300万円ほどとなり、3,000件以上表示されました。キーワード「DevOps]の場合は、年収400万円から1,500万ほどに上下の幅が拡大します。件数は残念ながら多いとは言えず、約300件となります。需要拡大はこれからのようです。

【参考】:マイナビAGENT SE・システムエンジニア インフラ

【参考】:マイナビAGENT SE・システムエンジニア DevOps

インフラエンジニアの求人状況は?転職に必要なスキルも解説
インフラエンジニアの年収はいくら?年収をアップさせる方法も解説!

先端企業においては現時点ですでにニーズがあり、クラウドサービスを展開しているGoogle社の自社職種募集サイトでは海外含めて830件掲載されています。日本は17件掲載されています。同様にAmazonの自社職種募集サイトでは500件以上の掲載があります。そのうち日本は63件です。

GoogleはGCPクラウド、AmazonはAWSクラウドサービスを運営していますので、DevOpsエンジニアの役割と重要性を認識して募集していると考えられます

DevOpsエンジニアの役割と業務

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DevOpsは、多様化するニーズから生じる課題を解決するために、信頼性・生産性・スピードを向上します。

DevOpsでは工程をプラン・コード・ビルド・テスト・パッケージ・リリース・コンフィギュレーション・モニターに分類し、開発部門と運用部門で役割を定めます。この役割はシームレスに連携し、運用のモニターから次のプランサイクルに循環します。

運用時に入手した改善点は開発部門にフィードバックとして伝え、次のサイクルのプランに反映します。 DevOpsエンジニアは、このサイクルをスムーズに行うために IT全般の知識とツールを活用し、効率と品質を高める活動を行います。課題解決の目標達成のために、必要なITアプローチをCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)自動化ツールやアジャイル開発を用いて実現します

インフラエンジニアとの違い

インフラエンジニアは、ITエンジニアの役割の1つです。システム要件に基づきインフラの設計・導入・構築を担当します。現在業務が多様化していますのでウェブアプリケーションで見た場合、フロントエンジニアやバックエンドエンジニアがいます。それぞれインフラを支える作業をインフラエンジニアが行います。

同様にシステムエンジニアはインフラに限定せずに、要件を定義し・システム実装したり全体の基本設計を行い要件と成果物の妥当性を確認していきます。

DevOpsエンジニアにおいても、担当をインフラに限定せずに開発工程から運用工程の連携が進むように対応していきます。つまりIT全般をカバーします。開発手法やプロジェクト手法もアジャイル型で行うことが多く、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)ツールを活用しながら自動化を進めていきます。

そのため、最新のツールにも精通している必要があり技術の幅と深さが要求されます

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SREとの違い

SREは、Site Reliability Engineeringの略でGoogle社が提唱しているシステム管理と運用の考え方です。Googleのサービスを支えている仕組みをベストプラクティスとして広まりました。ここで用いられている考え方は、ソフトウェアエンジニアがシステム運用を担当することです。

SREのエンジニアは、ソフトウェア開発者が運用も担当します。開発と運用の両方のスキルを持つ人材となりますので、ハイスペック人材と言えるでしょう。作業工数の目標比率を設定し、自動化を推進します。この考え方に賛同した企業の公開情報をリストアップするGitHubサイトもあり、簡単に企業動向が確認できます。

【参考】:How they SRE

DevOpsの場合はソフトウェア開発者が全てを行うわけではなく、IT全般をカバーするエンジニアすなわちDevOpsエンジニアが担当します。そのためスキル要件はどちらかというとテクノロジー領域に大きな違いがないものの、開発スキルよりも全体の工程に関わる能力全体が求められます

DevOpsエンジニアの需要が高まる前に準備を進めましょう

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DevOpsの考え方は、「DevOpsDays Tokyo」で楽天やメルカリ・クックパッド等の成長企業が実績をアピールしています。組織間の壁をなくし効率的に開発・運用するアプローチは今後も各社取り入れていくと考えられます。

【参考】:DevOpsDays Tokyo

この流れを活かすために、関連テクノロジーやツールは今のうちに準備しておきチャンスを活かせるようにしておくことをおすすめします

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