システムエンジニア(SE)として働くことに興味や憧れを持つ方は少なくないと思います。しかしその一方、システムエンジニアの仕事は「きつい」というイメージを持たれがちです。そのため、「システムエンジニアに興味はあるものの、労働面に不安を感じている」という方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、システムエンジニアの労働環境や働き方について解説します。
- システムエンジニア(SE)の労働環境はきつい?
まず、システムエンジニア(SE)の労働環境について見てみましょう。
肉体・精神面
システムエンジニアには力仕事もなく、営業のような外回りもないので、筋肉疲労などで悩まされるなどということは少ないでしょう。その代わり開発納期に追われるということが起こるため、納期がタイトな場合は、精神的な負担に加え、長時間労働による肉体的疲労が大きくなることがあります。
給料面
システムエンジニアの給料は、給与所得者1人あたりの平均年収よりも高い傾向にあります。厚生労働省による賃金構造基本統計調査の統計データによれば、全体の平均が454.5万円であるのに対して、システムエンジニアの平均は550.8万円となっています。
- システムエンジニア(SE)の仕事がきついと言われる理由は?
次に、システムエンジニアの仕事がきついと言われている背景について解説します。
理由1:納期がある
システムエンジニアの仕事には常に納期があります。そのため、納期間近には残業や休日出勤をせざるを得ないこともあり、それが「仕事がきつい」というイメージに繋がっているものと思われます。
理由2:常に高いスキルが求められる
システムエンジニアは専門職であること、またITの技術は日進月歩で進化していることから、常に最先端の高いスキルが求められます。そのため、常に自己学習によるスキルアップを図っていく必要があります。
理由3:企業によって給料の幅がある
システムエンジニアは、仕事を受ける企業によって給料に幅があります。特に大手企業の下請け会社ほど給料が安くなることが多く、またある程度の経験を積まなければ給料が上がりにくい傾向にあります。
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- 未経験でもシステムエンジニア(SE)に挑戦できる?
未経験でもシステムエンジニアに挑戦することはできますが、簡単な道ではありません。そもそもシステムエンジニアは経験が求められる世界のため、未経験だとなかなか採用されにくく、採用されても給与や待遇が低いといったケースもあります。
また、未経験からシステムエンジニアに転職した場合、業務と並行しながら開発スキルを身につけることも多いため、自分の時間が削られてしまうということもあります。
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4.システムエンジニア(SE)としての働き方は様々
システムエンジニアといっても、その働き方は様々です。ここでは主な例となる4つを挙げて解説します。
働き方1:社内SE
社内SEは、その企業の社員としてITに関する開発や管理業務を担当します。社内SEの場合、外部企業との連携がなく納期などの融通が利きやすいため、残業も比較的少なく、転勤もほとんどないというメリットがあります。
保守・運用系の業務が多くスキルアップがしにくいというデメリットはありますが、システムエンジニアの中では働きやすい環境だといえます。
働き方2:Web系エンジニア
Web系エンジニアは、主にWebアプリケーションの開発を担当します。特にWeb業界は成長産業であるため需要が高く、また将来性もあり、幅広いスキルを身につけられます。一方、技術の革新が速いため、使用されるプログラミング言語がバージョンアップしたり、新しい言語が現れたりと、激しい変化を常にキャッチアップしなければなりません。そうした、業務と自己学習を並行しなければならない点を「きつい」と感じる人もいます。
働き方3:Sler(俗称エスアイヤー、正式にはシステムインテグレーター)
SIer(システムインテグレーター)とは、いわゆるシステム開発会社のことを指し、多くのシステムエンジニアはSIerに所属します。メーカー系やユーザー系、独立系など様々なSIerがありますが、いずれもクライアントの要望を受け、要件定義から設計、実装、運用保守までを担当することになります。
大手SIerであればあるほど様々なプロジェクトを経験できたり、予算の大きい案件を担当できたりするなど、システムエンジニアとしてキャリアを重ねていくにあたってSIerに入社するメリットは大きいといえます。
一方、大手であるほど平均年齢が高く、年功序列の風習が残っていたり、意思決定に時間がかかりスピード感がなかったりといったデメリットもあります。また、クライアントの要望に沿ってプロジェクトが進むため、求められるスキルが変わったり、作業スケジュールがタイトになったりするケースもあります。
働き方4:フリーランス
最近ではフリーランスとして働くシステムエンジニアも増えています。会社員として就職するのではなく個人で仕事を請け負う働き方で、クラウドソーシングで仕事を受注したり、フリーランス専門のエージェントから案件を紹介してもらえたりするなど、仕事の受け方は人それぞれです。
自分の裁量で働くことができるため、労働時間を自分で決定できる点が最大のメリットといえます。
一方では、仕事が安定しなかったり、確定申告など業務外の雑務が増えたりするといったデメリットもあります。また、依頼元に常駐しているフリーランスのシステムエンジニアも少なくありませんが、そうした場合は会社員とさほど変わらない勤務体系でありながら雑務は自分でこなさなければならず、そうした手間が増えることから、きつさを感じる人もいます。
5.システムエンジニア(SE)に向いている人の特徴
システムエンジニアとして働くにあたって、向いている人というのはどんな人なのでしょうか。その特徴について解説します。
特徴その1:人とコミュニケーションを取るのが好き
システムエンジニアというと黙々とパソコンに向かっているイメージを持つ方が多いと思います。しかし、意外に思われるかもしれませんが、システムエンジニアは人とコミュニケーションを取るのが好きな方に向いているといえます。
クライアントの要望をヒアリングしたり、営業担当と提案を考えたり、開発チームのメンバーと進捗を確認したりと、対面での仕事は多岐にわたります。各担当者と連携をとる機会が多いことから、人とのコミュニケーションが好きな方も向いているのです。
特徴その2:細かい作業が得意
システムエンジニアの仕事は、システムの設計や仕様書の作成など、几帳面さが求められます。これらをわかりやすく整った体裁で作成できるかどうかで、プロジェクトの進み方が大きく変わります。そのため、細かい作業が得意な方のほうがシステムエンジニアには向いているといえます。
特徴その3:新しいことに挑戦したい
なにか新しいことに挑戦したいと思っている方も、システムエンジニアは向いているといえるでしょう。なぜなら、システム開発は非常にクリエイティブな作業で、案件一つひとつにおいてクライアントの要求を正確に見極め、新たなシステムを設計することが求められるからです。
また、新しい技術が次々と生まれるため、そのスキルを積極的に身につけようという意欲があることも、システムエンジニアとして大切なことです。
6.自分にあったシステムエンジニア(SE)としての働き方を見つけよう
今回は、システムエンジニアの働き方について解説しました。
システムエンジニアと一口に言っても、業種やプロジェクトによって働き方は多岐にわたります。そのため、自分が求めていた世界と異なると感じ、きついと思う人も少なくありません。
システムエンジニアとしてのキャリアを目指すなら、ここに挙げた内容を元に、自分が手掛けたいもの、働きたい環境などをよく調べた上で、自分にあったシステムエンジニアのあり方を見つけてください。
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