DjangoやPythonの関連記事
Djangoとは?
Django(ジャンゴ)とは、ウェブアプリケーションフレームワークの1つを指し、Pythonで実装されています。Djangoはデータベース主体のウェブサイトを簡単に構築できるように、Pythonを用いてデータモデルを定義するだけでシステムが構成できます。 参考:django
Djangoは日本語コミュニティもあるため、必要な情報はコミュニティからも入手可能です。 参考:DJANGOPROJECT.JP
そもそもアプリケーションフレームワークとは?
アプリケーションフレームワークとは、アプリケーションを使用するための考え方を整理しルール化したものです。ルール化に沿って使い方やAPIが設定され、これらをライブラリ化して提供しているものがアプリケーションフレームワークです。
また、ウェブアプリケーションフレームワークはウェブアプリケーションをフレームワーク化したもので、効率的にウェブアプリケーションを開発するための作法ならびにライブラリです。
DjangoとPythonのバージョンの対応
DjangoはPythonを用いるため、対応バージョンが決められています。最新オフィシャルバージョンであるDjango 3.2は、Python 3.6から最新のPython 3.10まで対応しますが、Python最新バージョンの利用が推奨されています。旧バージョンの対応状況は以下のリンクからご確認ください。 参考:Django どのバージョンの Python で Django が使えますか?
Djangoをインストールするには?
DjangoはPythonを使用するため、事前にPythonをインストールします。
Pythonのソースコードやインストーラは、Python公式サイトのDownloadリンクにあります。2021年10月現在Python 3.10.0が最新で、バージョンを指定してダウンロードすることが可能です。Windows・LinuxやMac OSおよび他のプラットフォームの情報が提供されています。 参考:Python Download
実際のモジュールやインストーラのダウンロードはバージョンごとにまとめられているので、最新版のダウンロードはPython 3.10.0のダウンロードサイトを用います。 参考:Python 3.10.0 Download
Djangoのインストール方法
Djangoのインストールは、Python標準のpipコマンドを使います。pipは、Python標準のPyPI(Python Package Index)のパッケージをインストール・管理するツールです。pipを用いたインストール方法では、次のようにDjangoをインストールします。 Linux・MacOSの場合: $ python -m pip install Django Windowsの場合: C:> py -m pip install Django
2021年10月現在の最新リリースは、3.2.8です。インストール時にバージョン指定がない場合は最新版がインストールされます。pipでバージョン指定する場合は、目的のバージョンを以下の様に指定します。 Linux・MacOSの場合: $ python -m pip install Django==3.2.8 Windowsの場合: C:> py -m pip install Django==3.2.8
なお、WindowsでLinuxと同じ環境を再現する方法として、「Windows Subsystem for Linux」を用いる方法があります。Windows10の手順は以下の通りです。
・「Windows Subsystem for Linux」の有効化方法 スタートメニューを右クリック、「ファイル名を指定して実行」をクリックします。 ファイル名を指定して実行の「名前」にcontrolを入力し「OK」をクリックします。 表示されたコントロールパネルの「プログラムと機能」をクリックします。 左に表示されている「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックします。 「Linux用 Windows サブシステム」をチェックして「OK」ボタンをクリックします。 ・Ubuntuの入手 UbuntuをMicrosoft Storeから検索し、「入手」をクリックします。
Djangoの動作確認方法は?
Djangoの動作確認は、Pythonを起動してdjangoをimport後以下の方法で行います。 確認方法: $ python >>> import django >>> print(django.get_version()) 3.2
Djangoの仮想環境作成方法
Djangoの仮想環境作成方法は、Pythonの手順に従います。Pythonでは開発プロジェクトを複数作成する際に、仮想環境を作成します。仮想環境により他のプロジェクトへ影響を与えずにモジュールを追加したり、異なるバージョンのモジュールを使用したりできます。
手順としては、最初にvenvコマンドを用いて仮想環境を作成します。 用法: $ python3 -m venv 新しいパス名 使用例:Linux・MacOSの場合 $ python -m venv myvenv 使用例:Windowsの場合 C:\Users\user> py -m venv myvenv
続いて仮想環境に入り、pipコマンドを用いて仮想環境へパッケージをインストールします。 使用例:Linux・MacOSの場合 $ source myvenv/bin/activate (myvenv) $ pip install django (myvenv) $ deactivate $ 使用例:Windowsの場合 C:\Users\user> myvenv\Scripts\activate.bat (myvenv) C:\Users\user> pip install django (myvenv) C:\Users\user> deactivate C:\Users\user> 参考:Python Docs venv --- 仮想環境の作成
Djangoの入門情報は?
Djangoの動作確認が終わりましたら、実際に使ってみましょう。以下はセットアップと起動の入門情報です。
・初期セットアップ 最初にプロジェクトを構成することでコードが自動生成されます。 コマンドはdjango-adminを用います。 使用例:Linux・MacOSの場合 $ django-admin startproject プロジェクト名 使用例:Windowsの場合 C:\Users\user> django-admin startproject プロジェクト名
プロジェクト名をmyprojectとすると、myprojectディレクトリに必要なコードが自動生成されます。プロジェクト名はdjangoやtestは使用すると名前の解決・処理で問題が発生するため、それ以外の名称を指定します。
・プロジェクトフォルダ内のファイル ”django-admin startproject プロジェクト名”で以下のファイルが作成されます。 manage.py - プロジェクト管理用のユーティリティ プロジェクト名/__init__.py - Pythonパッケージであることを通知する空ファイル プロジェクト名/settings.py - Djangoの設定ファイル プロジェクト名/urls.py - DjangoのURLファイル プロジェクト名/asgi.py - ASGI互換ウェブサーバーのエントリポイント プロジェクト名/wsgi.py - WSGI互換ウェブサーバーのエントリーポイント
・開発サーバーの起動 初期セットアップが完了したら、以下のコマンドで動作を確認しましょう。 使用例:Linux・MacOSの場合 $ python manage.py runserver 使用例:Windowsの場合 C:\Users\user> py manage.py runserver
”System check identified no issues (0 silenced).”が表示されたら正常です。 ブラウザで”http://127.0.0.1:8000/” に接続し、"Congratulations!"の表示を確認します。 終了は「Ctrl」+「C」です。 サーバのポート番号は”manage.py runserver” の後ろに指定可能で、デフォルトは8000です。
インストールできない場合の対処方法
Djangoが上手くインストールできない場合や動作しない場合は、以下の確認をおすすめします。
Djangoのユーティリティdjango-adminが起動しない場合は、以下のエラーが表示されます。 “command not found: django-admin” この場合はPATHが正しく設定されているか確認してください。PATHが正しい場合は仮想環境の確認をしてください。
MacOSやUnix系システムの場合は、django-admin実行時に以下のエラーが表示されることがあります。 "permission denied" この場合はターミナル等を開き、chmodでdjango-adminファイルの実行可能モードの設定が必要です。”sudo chmod +x django-admin”でモード変更を行います。
詳細なトラブル対応方法は、公式サイトまたはコミュニティサイトのドキュメントをご参照ください。 参考:django Troubleshooting 参考:django トラブルシューティング
Djangoがインストールできたらウェブアプリケーションに活用しましょう
Djangoは簡単にデータベース接続ができるウェブアプリケーションフレームワークで、InstagramやMozillaでも採用されています。学習効果が高く、手間をかけずにシステム構築が完了します。インストールできたら、実際のウェブアプリケーションで効率的なシステム開発を行うことをおすすめします。
編集部オススメコンテンツ
アンドエンジニアへの取材依頼、情報提供などはこちらから