HTMLのdivタグとは?
HTMLとは「Hyper Text Markup Language」の略称であり、Webサイトの構造を定義するためのマークアップ言語です。HTMLではタグを使用してWebサイトの構造を作成することができます。その中でもdivタグはよく使用されるタグの1つです。ここでは、divタグの概要や書き方について詳しく紹介します。
divタグ(div要素)とは
divとは「division」の略称であり、読み方は一般的に「ディブ」もしくは「ディヴ」です。divタグ単体では意味を持ちませんが、divで囲む部分をブロック要素としてまとめて扱えるのが特徴です。align属性を使用して水平方向の配置を指定したり、スタイルシートを適用したりなどブロック化すればまとめて行うことができます。
divタグの書き方
divタグを使用するときは一般的に<div>テキスト</div>
と記載します。
またdivタグにid属性やclass属性を追加し、<div id="id名">テキスト</div>
<div class="class名">テキスト</div>
と記載することも多いです。id属性やclasの属性を付ければ、スタイルシートで装飾しやすくなるという特徴があります。
なおidとclassの違いについてですが、id属性は同じWebページ内でid名が重複してはいけないという決まりがあります。一方class属性は、同じWebページ内でclass名が重複しても問題ありません。そのため同じ装飾を指定したいときに、class属性は使用されます。また1度しか使用しない場合でもclass属性を用いることは可能です。
divタグとspanタグの違い
divタグと同様でspanタグも単体では意味を持ちません。divタグとspanタグの違いは、ブロックレベル要素かインライン要素かです。divタグはブロックレベル要素の1つで、spanタグはインライン要素の1つです。 ここではdivタグの知識を深めるためにも、ブロックレベル要素とインライン要素の違いについて詳しく紹介します。また配置のルールについても解説します。
ブロックレベル要素
ブロックレベル要素はテキストを構成する基本となる要素であり、1つのまとまりとして認識されるのが特徴です。ブロックレベル要素では余白や縦横のサイズなどを自由に定義できます。しかし、ブロックレベル要素の前後には自動で改行が入ることもあるため注意が必要です。ブロックレベル要素の例として、pタグ・h1~h6タグ・tableタグ・divタグなどが挙げられます。
インライン要素
インライン要素は、主にブロックレベル要素の中で使用される要素であり、文章の一部として扱われるのが特徴です。そのためインライン要素の前後には改行は入りません。例えば、pタグの中でstrongタグを使用すれば、段落の中の一部を強調することができます。 インライン要素の例としてaタグ・bタグ・iタグ・imgタグ・strongタグ・uタグ・spanタグなどが挙げられます。
配置ルール
ブロックレベル要素の中に、他のブロックレベル要素やインライン要素を配置することは可能です。 しかし、インライン要素の中にブロックレベル要素を配置することはできません。ただしインライン要素の中に、文字データや他のインライン要素を配置することはできます。インライン要素は行の一部として扱われます。そのためspanタグのようなインライン要素では、一般的に「width」「height」というプロパティを使用してサイズの調整ができません。
ただし例外もあるため、spanタグを使用するときには、公式リファレンスなどを参照して確認しましょう。
divタグを使用する目的・使い方
divタグはブロックレベル要素で、余白の調整やサイズの変更が自由にできることは理解できたでしょうか。ここでは、divタグを使用する目的・使い方について詳しく紹介します。
ページ全体の構造化
Webサイトを制作する場合、HTMLのソースコードが膨大になることもあります。そうすると、可読性やメンテナンス性が低下してしまいます。そのためページ全体を区分して構成や構造をまとめる必要があり、そこでdivタグが使用されます。
Webサイトのレイアウトに合わせてdivタグを配置するのが一般的で、必要に応じてdivタグを入れ子構造にして使用することも多いです。ページ全体を構造化すれば、HTMLのソースコードを確認するのみでレイアウトを把握することができます。またWebサイトを修正する際に、比較的簡単に変更が可能です。
デザインの指定
divタグは主にデザインの指定を行うときに利用されます。デザインの装飾はHTMLではなく、CSSという言語を使用して指定します。CSSでは各タグに対して文字の色・サイズ・配置などを指定可能です。ここでdivタグを対象に装飾を行うと、ページに存在するdivタグ全てのデザインが変更されてしまいます。そのためdivタグに対してid属性やclass属性を付けるのが大切です。
divタグを他のタグで代用する
divタグはデザインを行う上で便利な要素のため、使いすぎてしまうことがあります。divタグを多用するとデメリットもあります。そのためdivタグの代わりに、構造の意味付けをするタグに置き換えることも重要です。ここではdivタグを多用するとどうなるのかや、代用する際におすすめのタグについて詳しく紹介します。
divタグ使いすぎるとどうなるか
divタグを多用するデメリットとして、Webブラウザのが各要素を特定する際に時間がかかり、Webサイトの読み込み速度の低下をもたらすことが挙げられます。またid属性やclass属性を使用して、要素の特定をしやすくすることもできますが、その場合スタイルシートによる装飾が煩雑になってしまう可能性があります。そのためdivタグだけではなく、ulタグやliタグを使用して簡素化することも大切です。
headerタグ
headerタグは一般的に、イントロダクションやナビゲーショングループを指定するときに使用します。 なおヘッダー情報を記述するheadタグとは異なるため注意が必要です。headerタグの中には見出しを含めることが予想されますが、必須というわけではありません。またセクションの目次・ロゴ・検索フォームを配置するために、headerタグを使用することもできます。
footerタグ
footerタグは一般的に、直近のセクションのフッターを指定するときに使用します。フッターとは、そのセクションに関する情報を指し、基本的に誰が記載したのか・関連文献へのリンク・著作権などの情報が含まれていることが多いです。フッターはセクションの最後に指定することが多いですが、必須というわけではありません。
mainタグ
mainタグは一般的に、ページのメインコンテンツを指定するときに使用します。mainタグは1つのページに複数指定することはできません。そのため重要なコンテンツにmainタグを使用するのが大切です。
navタグ
navタグは一般的に、ナビゲーションを指定するときに使用します。なおナビゲーションとは、Webサイトの中における他ページへのリンクや、ページ内リンクなどのことです。他ページにリンクする箇所の全てをnavタグで囲む必要はありません。主要となるナビゲーションのセクションだけを指定したいときに、navタグを使用するのがおすすめです。またWebサイトの下部に、利用規約・著作権・トップページに戻る、などのリンクが配置されていることも多いですが、 このような場合はnavタグではなくfooterタグで十分と言えます。
articleタグ
articleタグは一般的に、単体で内容が完結するセクションを指定するとき使用します。例えば、フォーラムでの投稿・雑誌や新聞の記事・コメントなどが挙げられます。
asideタグ
asideタグは一般的に、補足的な情報を指定するときに使用します。なお補足的情報とは、本文と関連しいるが、区別すべき内容のことです。例えば、広告エリアやサイドバーなどに使用されることが多いです。
sectionタグ
sectionタグは一般的に、章や区切りを指定するときに使用します。例えばページ内にサービス内容・使い方・よくある質問・連絡先というセクションを指定したい場合には、それぞれをsectionタグで囲みます。
HTMLのdivタグを上手く活用してWeb制作を行おう!
これまでに、HTMLのdivタグの概要・書き方・目的・使い方やブロックレベル要素とインライン要素の違い、divタグを代用できる他のタグ要素について解説しました。divタグ(div要素)は単体では意味を持ちませんが、divで囲む部分をブロック要素としてまとめて扱えるのが特徴です。また、divタグはブロックレベル要素の1つです。
divタグはべージ全体を構造化させたり、デザインを指定したりする際に役立ちます。またデザインを指定するときには、一般的にid属性やclass属性が必要です。divタグを使いすぎると、Webサイトの読み込み速度の低下を招くこともあるため注意が必要です。divタグではなく、他のタグで代用できることもあるため、上手くdivタグを活用してWeb制作を行いましょう。
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