RPAでできることはビジネスの効率化
ロボットを活用した業務自動化を指すRPAを導入する企業が増えており、昨今様々なビジネスシーンで活用されています。RPAを導入してできることは多々あるため、今後も活用したいと導入を検討する企業が増えることでしょう。
かつて人間が行っていた作業をRPAが対応していき、定型的な操作について大半のことを代行してくれます。RPAによる自動化でできることは単純作業が多く、事例も徐々に出揃っています。ここでは、具体的なシチュエーションで見ながら、導入する時の参考にしていきましょう。
自社の事務作業などにRPAを活用できる
反復活動に長けているRPAができることの中で、情報を自動収集できる点があります。例えば、自社製品について各サイトに散らばっている口コミなどを、RPAによって自動収集することができます。
情報を集めて分析などに活用することもできますが、どうしても人力だと時間がかかります。また、情報収集では漏れやダブってしまうこともあり、RPAを導入して短時間で済ませる方が正確かつ効率的です。
情報収集では他社のデータ収集もできるほか、競合製品についても分析できます。価格帯や消費者などの評価がどのくらいか、RPAによって一覧に短時間でまとめることができます。分析も代行してもらえれば、マーケティングに活用することも可能です。
事務関連でも、経費精算や売掛金などの管理について効率化を行えるため、経理関連で劇的な業務効率化を期待できます。人力で各社員の交通費申請について担当者が1つ1つチェックしなければならず、時間も大幅にかかっていました。
しかしRPAを導入すると、自動でチェックを行うため時間短縮につなげることができます。また、売掛金管理にも役立てることができ、販売データなどの集約が可能です。
データベースなど処理する時に役に立つ
ビッグデータになるほど、移行する際には時間を要します。その中でRPAはデータの移行や登録について、自動的に進めてくれる機能があります。登録から移行まで対応しているため、効率的に業務を進めていくことが可能です。
RPAによって自動的に注文書などをフォーマット通りに落とし込んでいき、システムへ登録していきます。また、データを一通り集めて日次や週次などの情報を集約したレポートを作成することも可能で、より細かい内容を整理することができます。
データ量が多くなるツールの1つにメールもありますが、これも自動的に送受信を行うことができます。情報が多くても、RPAによって条件を入力して理想の情報をピックアップすることができます。これを連携しながら、企業内で業務効率化を達成することができます。
社員管理などに役立てる
自動化によって業務効率化を図れる中で、RPAで様々なサポートを行うことができます。社内でも、コールセンターではナレッジや顧客情報を簡単にピックアップできることで、対応時間を大幅に減らしつつ顧客満足度を上げることができます。
また、社員管理では残業者をリストアップしたり、入社した社員それぞれに渡すPCをRPAで自動的にインストールすることが可能です。事業拡大などで中途社員を増やしたいケースにも対応でき、人材を受け入れる時にも十分役立てることができます。
社員が増えても既存システムを大きく変える必要もないため、エンジニアの負担を減らせます。問題発生時も自動的にチェックを行うため、営業時間外でも迅速に対応可能です。
RPA導入後に自動化によってできることを考える
ビジネスにおいてRPAでできることは多々あり、これから導入を検討する企業も徐々に増えています。自動化によって業務効率化を考えていく中で、RPAでできることを事前に把握しておく必要があります。
人間の代わりに行えるルーティンと同じ処理を行うため、技術的な観点からポイントをしっかりと押さえながら検討しなければなりません。
単純作業やメンテナンスなどで利用可能
RPAは普段人間が行う煩わしい業務を代行するほか、システムの中で座標を認識する機能があります。これはPCのディスプレイ上で場所を特定する際に座標を使い、縦横それぞれピクセル単位で測っていきます。
アプリケーションはレイアウトが若干バージョンアップなどで変わるケースもあるため、注意しながら利用しましょう。
手順化している作業であれば、RPAでも対応可能です。中でも、単純作業として伝票など数多くのデータをデータベースへ入力したり、集約して書類発行などの処理まで行うことができます。
導入することでコスト削減や業務時間の短縮が期待できますが、他にも人力だと起こる入力ミスなども防げます。
集めたデータはRPAによって自動的に分析することも可能で、処理スピードも高速で行ってくれます。どうしても人力だと長時間になるケースもあり、ミスも数多くのデータを集約や分析を行うと出てきてしまいます。
RPAは自動処理のためミスなく処理することができるため、集約後データをマーケティングなどに活用できるでしょう。
画像などを認識させることができる
RPAでは情報を登録し処理しながら、ベストなシチュエーションで活用することができます。その中でユーザが使えるレイアウトにアプリケーションなどを整える際に、あらかじめRPAで画像を認識させたアイコンなどを適宜配置することもできます。
またファイルを認識させると、表計算ソフトで情報を適切な位置に配置できます。レイアウトで大きな変化もないため、円滑に整備していくことが可能です。
レイアウトではユーザーインターフェースもRPAで命令を出しながら処理を行うことができ、ウィンドウが移動したり拡大もしくは縮小しても対応可能です。
監視やメンテナンスも昼夜問わずに正確に行うことが可能
システムを監視していく時に、どうしても大規模になると処理時間が大きくなることがあります。その中でRPAはシステム監視やメンテナンスを容易に処理してくれるため、障害や不具合が発生した時に助かるでしょう。
システムをしっかりと監視しながら、障害や不具合が起こると瞬時に察知してくれます。調査もログなどを短時間で処理しながら、発生状況などを整理していきます。対応時にも情報を参考にしながら、迅速に対応可能です。
また、カスタマーサポートでは顧客から受けた質問などを整理しながら、瞬時に情報を引き出します。定型文も登録すると簡単に記載することができるため、自動返信で煩わしい対応も省くことが可能です。
RPA導入によって可能な作業を仕分けて効率化を図る
自動的にRPAを利用して業務効率化を図れる中で、どのように導入した際に活用するか検討するケースも出てきます。
その中で他社での事例などを含めて検討することもありますが、自分の企業で使う際には仕分けも必要です。基本的なRPAの機能を把握しながら、業務効率化を図れるように仕分ける必要があります。
情報認識や単純作業を効率化させる
ルーティンで伝票処理などを行っていれば、数多くのデータを一気に処理し集約できるRPAを導入しましょう。データを各項目へ自動的に振り分けていきながら、ファイルや画像などを認識していきます。
簡単な操作で情報をピックアップすることもできるため、あらかじめ利用頻度の高いツールなどをRPAに把握させましょう。ただし、事前にRPAに情報を認識させる作業は必要となるため、検討しながら進める必要があります。
決まった手順がある作業もRPAが自動的に処理を行ってくれますが、イレギュラー発生時に対応できないケースもあります。条件分岐程度ならばRPAに認識させることで処理を行いますが、繰り返し行えない処理かどうかを見極めるのがポイントです。
どうしても人力が必要な箇所がある時には、限定的に作業の一部をRPAによって自動化させることを考えましょう。
RPAではどうしてもできない処理もあるため注意
例えば、処理する時にルール化していない業務や、緊急で入ってきた非定型の業務だとRPAは対応できません。処理内容をある程度組み込んだ状態で繰り返し自動的に処理するのがRPAのメリットですが、どうしても人の判断やイレギュラーで対応すべき箇所は対応できないのが弱点の1つです。
作業手順などが決まっていなければ、RPAを活用して自動処理を行うことは厳しいです。そこで、導入する時にはRPAを活用する範囲を決めたり、AIなど代替手段も検討することも必要です。
AIならば学習機能を持っているため、データを分析して結論まで出すこともできます。どの部分で活用するかは人間が判断するため、じっくりと検討していくようにしましょう。
業務効率化を図れた事業などをチェックして判断する
昨今各企業でRPAを導入しており、中には業務自動化や効率化を図れたと事例を公表しているケースもあります。
自動化などで成功した事例と、今後RPAを利用したい作業などを比較しながら導入を検討するのも方法の1つです。具体的な業務内容がある程度合致していれば、効果を期待することもできます。
検討していく中で、改めて業務についてプロセスを整理するのもいいでしょう。具体的に何をするか改めて見出してから、自動化すべきポイントも見えてきます。
RPAを導入して課題が解決されるならば、率先して導入することも検討しやすくなります。自動化ができる業務を選びながら、支障をきたすことなく業務効率化を目指していきましょう。
RPAでできることを選別しながら業務効率化を目指す
RPAは便利なツールで、自動化に役立てていくことができます。しかし、提供されている各社のRPAはまだ完全に万能なツールは存在せず、時には人力も必要です。
定義されたルールや手順に則っている業務なら、RPAによる自動化は適しています。ただし、人間の思考や判断が絡んでくる部分は、どうしてもRPAが進歩しない限り対応できません。RPAは限られた中でもできることは多数あるため、うまく活用できる方法を探せば業務効率化に役立てることができます。
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