RPAとマクロの違いは?特徴と用途に応じた活用方法を解説!
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RPAとマクロの違いは?特徴と用途に応じた活用方法を解説!
運用ツール
アンドエンジニア編集部
2021.07.12
この記事でわかること
RPAは定型業務の自動化を行うソフトウェアやツールを指します
RPAは定型業務の特徴である単純作業や反復作業に効果があり、大企業から導入が進んでいます
マクロも定型業務の自動化が可能のため、規模や用途に応じて使い分けすることが可能です

RPAとは?

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RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、事務の手作業とりわけ定型業務の自動化を行うソフトウェアロボット(ボット)やツールを指します。RPAは人間の特定のタスクを効率化するもので、定型業務の特徴である単純作業や反復作業に効果があります。

これまでは大企業を中心に採用が進んでいましたが、生産性向上により劇的なコスト削減が達成されました。現在国内大手企業の導入率50%を超えており、中小企業を含めて導入が拡大しています。RPAは人間との作業分担が可能のため、判断を要する作業は人間が担当することで全体の作業効率向上適正な作業分担が図られます。

RPAのメリットとデメリットは?

RPAプログラミングが不要で、業務の見直しなく活用できる特徴があります。そのため、既存の定型業務をそのまま自動化できることが強みです。

RPA導入のメリットは、人間の処理速度に比べて大幅な業務処理速度の向上にあります。同様に、反復作業を得意としているため、人間の単純ミスに相当する誤りが大幅に減少し、正確性が高まることが利点です。稼働状態はモニター可能なため、投資効果が即座に表れるのがRPA導入の最大のメリットです。

RPA導入のデメリットとしては、ワークフローで定義した業務がブラックボックス化されてしまい、メンテナンスに手間がかかることが挙げられます。そのため、業務プロセス変更時の対応の際は、ワークフローの再定義をきっちりと行う必要があるでしょう。

同様に、ワークフローに従った動作のみを実行するため、誤作動が発生した際の対応が簡単ではありません。あらかじめ作業手順をきっちりと確認する必要があります。また、RPAのボットを標的としたセキュリティ攻撃に対してもきっちりとしたセキュリティリスク対策が必要でしょう。

マクロとは?

マクロとは、コンピューターソフトウェアの一連の処理を取扱いする命令群を指します。マクロによってプログラミングの特定の命令群を一括実行することで、自動処理が可能です。マクロはプログラミング言語の処理機能として、アセンブラやC言語等の高水準言語に用いられています。

同様に、アプリケーションソフトウェアの一連の操作を自動化する際にもマクロを用います。マクロを用いることにより、キーボード操作を自動化したり、表計算ソフトウェアの演算処理を自動化したりします。そのため、今日ではマクロと言えば表計算やオフィス製品の自動処理を指す場合が多くなっています。

代表的なマクロの種類は?

ここでは、オフィス業務を行うPCで実行するマクロで、特に定型業務で活用されているマクロの代表例を挙げておきます。

Excelマクロ Excelはマイクロソフト社が提供する表計算ソフトウェアです。Excelでは処理を自動化するための記録機能と記録に基づく実行機能が提供されます。それらの機能をマクロと言います。操作は簡単で、以下の3つの手順でマクロが利用可能です。 (1)Excelで「マクロの記録」を選択、「マクロ名」を入力 (2)事前に決められた手順を操作、マクロの記録を終了 (3)「マクロの表示」でマクロを選択し、「実行」

Excelのマクロ簡単で、Excel利用者にとっては追加コストは不要です。Excelのマクロを利用する場合はExcelが必要となり、他のアプリケーションとは連携しません。

VBAマクロ VBAとはマイクロソフト社が提供するオフィス製品で利用できるもので、「Visual Basic for Applications」の略です。VBAはマクロを作成するプログラミング言語と位置づけられており、各種オフィス文書の作成・編集・集計やウェブ操作、並びにメールの一括作成・送信等に活用可能です。作業報告者やログの集計等にも活用できます。

VBAは、マイクロソフト社製ソフトウェアをまたがる処理を含めた自動化が可能です。しかし、VBAのプログラミングを要するためプログラムスキルが必要であったり、VBAマクロの開発委託による費用が生じます。

マクロのメリットとデメリットは?

ExcelとVBAのマクロは併用して用いることもできるため、マイクロソフトの提供ソフトウェアと連携することが最大のメリットです。普段利用しているソフトウェア製品がマイクロソフト社のみであれば、利用メリットが大きいといえるでしょう。

デメリットとしては、マイクロソフト社が提供する製品に限定しているため汎用パッケージ等とは連携できないことです。製品バージョンアップでマクロの互換性に問題が生じ、マクロ修正が必要となることもあります。また、VBAのマクロはプログラミングスキルが求められ、開発コストがかかります。同様に、VBA利用時には操作対象となるExcelやWord等の機能に精通している必要があります。

RPAとマクロの違いは?

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RPAとマクロで共通して言えることは、定型業務の自動化に有効だということです。RPAとマクロでは、カバー範囲と処理能力に違いが見られます。単純なデータ集計の自動化や作業の記録・保存主体であれば、どちらを選択しても問題なく自動化の効果が得られるでしょう。

以上を踏まえて、RPAとマクロの違いは以下のように整理できます。

プログラミング RPAはプログラミング不要です。Excelマクロはプログラム不要ですが、高度な自動化をするにはVBAプログラミングが必要です。

対象業務 RPAはPC上のすべての操作を自動化可能です。そのため、他のアプリケーションと連携可能なため多岐にわたる業務が自動化の対象です。マクロはマイクロソフト社のオフィス製品・ブラウザに限定されるため、対象範囲は限定されます。

データ処理能力 RPAは専用サーバー・デスクトップPCを用いて自動処理を実行するため、処理速度は高速です。マクロは対象PC上で逐次実行されるため、処理性能は低下します。

定型業務以外の業務 RPAは、OCR処理や自動化レベルに応じてAI連携が可能です。マクロは定型処理以外は実行できません。

費用 RPAはRPAツールの導入コストがかかります。これまで大企業中心に利用されてきましたが、現在は中小企業でも採用が増加しています。マクロはマクロ自体の費用が掛かりませんが、VBAマクロのプログラムを外部委託する場合にはプログラム開発に費用が発生します。

RPAの適応領域は?

RPAは、PC上のすべての操作を自動化できる特徴を持ちます。そのため、他のアプリケーションとの連携を行ったり、複雑な処理を自動化したりできます。例えば、複数の帳票データを集計加工し外部ウェブサービスのカラムに挿入して追加結果を加工集計することもRPAを用いて行うことが可能です。

さらに、大量・高速なデータ処理の自動化はRPAの強みなため、文書や帳票等のデータ処理量が多い業務や作業の工程管理として時間管理を厳密に行う場合はRPAが適しています。

以上を踏まえて、RPAが活用できるおすすめの業務を考えてみます。RPAは、大量・高速なデータ処理とアプリケーション連携に強みを持ちます。そのため、本社管理の顧客管理・売上管理・在庫管理や人事システムの勤怠管理を単体で処理するだけでなく、相互に自動連携させることが可能です。

同様に、ネットの問い合わせ情報を分析し商品仕入れに反映させたり、受注が増えている商品をネットの商品広告で活用したり、というネット販売と店舗販売にまたがった定型業務の自動化も可能です。

マクロの適応用域は?

マクロマイクロソフト社のソフトウェア製品に限定されますが、定型業務の自動化が可能です。そのため、日常の集計をExcelで行っている場合は、週次処理や月次処理をExcelマクロで自動化できます。同様に、VBAを用いてExcelの結果をグラフ化してWordに張り付けすることもできます。

このことより、マクロによる自動化は比較的小規模で日常の作業を自動化することに利点があると言えます。全社規模の作業や大量の集計は、多くのデータを取り扱うためにマクロ処理だけでは十分な成果が得られないでしょう。

以上を踏まえて、マクロが活用できるおすすめの業務を考えてみます。マクロはマイクロソフト製品の小規模な業務を自動化するのに適しています。そのため、中小事業者の一括メール送信や、店舗単位の日時売上集計・請求発行等はマクロで十分対応可能な領域です。

定型業務自動化の次のステップは?

マクロはマイクロソフト製ソフトウェアに関して定型業務の自動化が可能ですが、RPAは今後も進化を予定しています。

RPAには3段階の自動化レベルがクラスとして定義されており、日々高度な自動化の適応が進んでいます。クラス2 EPAで活用するAIは、人工知能により人間と変わらない分析や判断が求められる場合でも、自己対応できることを目的に研究が進められています。RPAとAIは相互連携が可能なため、さらなる自動化・高度化が可能です。

クラス1 RPA(Robotic Process Automation)  主な業務 定型業務の自動化  具体的な作業範囲 情報取得や入力作業、検証作業といった定型的な作業

クラス2 EPA(Enhanced Process Automation)  主な業務 一部非定型業務の自動化  具体的な作業範囲  ・RPAとAIの技術を利用した非定型作業の自動化            ・自然言語解析・音声解析・画像解析・機械学習技術            ・非構造化データの読み取りや知識ベースの活用

クラス3 CA(Cognitive Automation)  主な業務 高度な自律化  具体的な作業範囲  ・プロセスの分析や改善、意思決定までを自動化し、意思決定            ・ディープラーニングや自然言語処理

総務省は、働き方改革においてRPA活用による生産性向上に関する情報発信をしています。このことから、今後もRPAの活用範囲の拡大とRPAの自動化により、高度なクラスの実用化が進められていくと考えられます。 出典:総務省 RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上)

RPAとマクロの違いや特徴を理解し業務効率の改善を図りましょう

future success

RPAとマクロは、それぞれ定型業務の自動化に有効なツールです。しかし、自動化できる対象製品や業務に差があります。さらに、自動化の対象範囲求められる処理性等によってメリットに違いがあります。そのため、規模や用途に応じて最適な選択ができるようそれぞれの特徴を理解し業務効率改善に役立てることをおすすめします。

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