Windows11メールとは
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スマートフォンやSNSがコミュニケーションのメインストリームである現代であっても、メールソフトやメールアドレスが役目を失ったわけではありません。
プライベートではフリーメールやキャリアメールを、ビジネスでは仕事用のメールソフトを利用しているなど、既に慣れ親しんだツールがある方も多いでしょう。
WindowsではOffice製品の1つであるOutlookが主要なメールソフトですが、Windows10から標準メールソフトが搭載され、2024年12月31日のサポート終了まではWindows11でも引き続き利用できていました。
これに伴い、新しいメールソフトへのデータ移行や、設定方法がわからないユーザーもいるでしょう。
この記事では、これまでWindowsメールを利用していたユーザーに向けて、新しいメールソフトへ移行する手順や設定方法を解説します。まずは、Windowsメールがどういったものだったのかを確認していきましょう。
Windows11メールの特徴
Windows11の標準メールは、シンプルなインターフェイスを備えた簡易的なメーラーという位置づけのアプリケーションです。
例えば、受信メールをフィルタリングしてフォルダに振り分けるような複雑な設定はできません。その代わり、Exchange・IMAP・POP3形式のアカウントに対応しており、複数のアカウントを登録して管理できます。
Windows11の標準メールを利用すると、他のプロバイダーやサービスなどの複数のメールアドレスを簡単な操作で切り替えることができたため、自分が所持しているどのアドレスにどういったメールが来ているのかなど、一次的な確認に利用するのに適していました。
2024年12月31日にサポート終了、送受信不可に
前述の通り、Windows11の標準メールは2024年12月31日にサポートが終了しており、現在メールアプリを起動しても送受信ができないようになっています。また、Windowsメールのほか、「予定表」や「People」のサポートも同様に終了しています。
【参考】:Outlook for Windows: Windows 11のメール、予定表、Peopleの未来 - Microsoft サポート
MicrosoftはWindowsメールの後続のツールとして、「Outlook for Windows」を推奨しています。Outlook for Windowsでは、サポートが終了した予定表やPeopleを統合し、1箇所で確認できるようになりました。
新規ユーザーの場合はWindowsメールのデータをそのままOutlook for Windowsに移行可能であり、既にOutlookユーザーであればデータを自動、あるいは手動での移行が可能です。
【参考】:Windows メールまたはPeopleからメールと連絡先をエクスポートし、新しい Outlook にインポートする - Microsoft サポート 【参考】:Outlook for Windows | Microsoft 365
Outlook for Windowsへの移行手順
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ここでは、WindowsメールからデータをOutlook for Windowsへ移行する手順を紹介します。なお、Outlookの新規ユーザーとして移行手順を記載します。
【参考】:Windows メールまたはPeopleからメールと連絡先をエクスポートし、新しい Outlook にインポートする - Microsoft サポート
Windowsメールのデータをエクスポートする
まずはWindowsメールを開くと、以下のようなサポート終了とOutlookへの移行を促すポップアップが表示されるため、左の「Export Data」をクリックします。クリックすると、エクスポート用の新規フォルダが自動で作成されます。
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Windows Peopleから連絡先を保存する
続いて、Windows Peopleから連絡先をインポートします。「Peopleによるカレンダーへのアクセスを許可しますか?」と「Peopleがアクセスしてメールを送信することを許可しますか?」の両方で「はい」を選択します。
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アカウント設定
ここからは、Outlook for Windowsのアカウント設定を行います。まず、「連絡先のインポート」をクリックし、表示された一覧からエクスポート先のメールソフトを選択します。
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続いて、サインインする方法として、ピックアップされたものからいずれかを選択します。
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アカウントを選択したらパスワードを入力してサインインを行い、次にPINコードも入力します。
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「Outlookを使い慣れたものにしましょう」という画面が出てきたら、Outlook for Windowsへの移行は完了です。下の「設定のインポート」をクリックするとOutlookの画面が開くので、データが全て移行されているかを確認しましょう。
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Outlook for Windowsにメールアカウントを追加する方法
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Outlook for Windows(Outlook(new))にメールアカウントを追加する場合は、登録したいメールアドレスを手動で入力します。OutlookやGmailはもちろん、職場や学校で使用する独自ドメインのメールアカウントも追加可能です。
【参考】:Outlook for Windows にメール アカウントを追加する - Microsoft サポート
Outlook(new)を開く
まずは、Gmailアカウントを登録する方法を説明します。
スタートメニューをクリックし、スタートメニューが開いたらOutlook(new)(Outlook for Windows)をクリックして起動します。スタートメニューに表示されていない場合は、検索バーに「Outlook」と入力すれば検索結果に表示されます。
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設定からアカウントの管理を開く
Outlookが起動したらウィンドウ上部の歯車アイコン「設定」(①)から「アカウント」(②)を選択し、「アカウントの追加」(③)をクリックします。
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ログイン情報を入力
登録したいGmailのアドレスを入力し、「続行」をクリックします。
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Googleアカウントへのアクセスを許可
Googleアカウントへのアクセスを許可を促す画面が表示されるので、パスワードなどを入力し「次へ」をクリックしていきます。
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ここまで設定を進めると、アカウント一覧にメールアドレスが追加されていることが確認できます。
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独自ドメインのアカウントを追加する場合
独自ドメインのアカウントも同様に、メールアドレスを入力することで追加が可能です。
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続行をクリック後に表示されるパスワード入力画面で、「表示を増やす」のトグルをオンにすると、POPやIMAPなどの項目が表示されるため必要事項を入力します。
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以上で、アカウントの追加設定に関する解説は終了です。
他のメーラーとの使い分け
Outlook for Windowsと他のメーラーを使い分ける際は、それぞれの特性や用途に応じて使い分けるのがおすすめです。
Outlookはフォルダーやカテゴリ分け、フィルタリングなどのメール管理機能が高いほか、複数のアカウントの統合管理やMicrosoft 365と連携できるなど、主にビジネス面での活用に向いています。
他のメーラーでは、シンプルで軽いインターフェースだったりモバイルでも使いやすかったりなど、個人的な使用に向いているものもあります。仕事用とプライベート用に分けるなど、それぞれの特性を活かした使い分けをするといいでしょう。
Windows11メールから移行できるメールアプリ
Windowsメールの代用としては「Outlook for Windows」が推奨されていますが、その他にも移行先のメールアプリとして、「Microsoft Outlook」や「Thunderbird」が挙げられます。それぞれの特徴は以下の通りです。
▪Microsoft Outlook Microsoft Office(有料)に含まれており、メールやスケジュール、アドレスなどが管理できるためビジネスに最適です。メニュー上では「Outlook(classic)」として表示されています。
▪Thunderbird Mozilla Foundationが開発するオープンソースのメールクライアントであり、高いカスタマイズ性や強力な迷惑メールフィルター、豊富な拡張機能などが人気です。
▪Outlook for Windows 2024年以降のWindows10・11に標準搭載されており、クラウドベースであるため使用するデバイスを選びません。Web版「Outlook」のOS標準で搭載されている「メール」「カレンダー(予定表)」「People(連絡先)」アプリを統合しています。
メニュー上では「Outlook(new)」として表示されており、Outlook(classic)との具体的な違いは、以下の公式サイトから確認できます。
【参考】:新しい Outlook と従来の Outlook の機能の比較 - Microsoft サポート
より高度な使い方
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Outlook for Windowsはメールアカウント切り替え機能だけでも充分に利用価値がありますが、他にも様々な機能を備えています。
ここでは、おすすめの機能をいくつか紹介します。
通知機能
Outlook(new)では、メールアカウントの種類を問わず、すべてのメール着信時にデスクトップ通知を表示させることができます。
複数のメールアカウントを登録できる性質上、通知をOutlookで一括で受信することができるのは大きなメリットです。
例えば、Outlookで通知を受け取り、対応が必要なものはそれぞれのメーラーにログインして対応するというような運用ができます。
この機能は初期設定ではオンになっているのですが、メールアカウントごとに個別にオンオフを切り替えられるため、「通知が多すぎる」というような場合には、次の手順で通知が不要なメールアカウントだけでもオフに設定しましょう。
まず、歯車アイコンの「設定」(①)から「全般」(②)→「通知」(③)を選択します。
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次に、「Outlookの通知」を開くとメールアカウントのプルダウンが表示されるため、必要に応じてオン・オフを切り替えます。
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自動応答機能
Outlook(new)では、旅行や入院などで長期間メールがチェックできなくなる場合、自動的に不在メッセージを返信してくれる「自動応答」機能を設定できます。ただし、自動応答を設定できるメールアカウントはOutlookなど、一部のメールアカウントに限られます。
歯車アイコンの「設定」(①)をクリックし、「アカウント」(②)から「自動応答」(③)を選択します。「自動応答は有効」(④)のトグルをオンにし、プルダウン(⑤)から設定を変更したいアカウントを選択して、任意の設定を変更します。
なお、「連絡先に限り応答を送信する」(⑥)にチェックを入れておくと、連絡先に登録してある相手へのみ自動応答するため、迷惑メールに返信してしまうなどのトラブルを防止できます。
最後に保存(⑦)を押して完了です。
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外観の変更
Outlook(new)では、背景画像やインターフェースの色などの外観設定ができます。
便利機能というわけではありませんが、気分も作業効率に影響する場合があるため、侮れない項目です。Outlookを本格的にメールの集中管理に使うのであれば、好みに合わせて設定を変更しましょう。
歯車アイコンの「設定」(①)から「全般」(②)→「デザイン」(③)をクリックすることで変更が可能です。
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Peopleとの統合
Windowsには、Peopleというアドレス帳アプリケーションが標準搭載されていましたが、Outlook for Windowsと統合したことで、Outlook・Google・iCloudなどからの情報管理がより簡単になりました。
Outlookで受信したメールの差出人を「連絡先」に登録したり、登録した連絡先からOutlookを起動してメールを作成・送信したりするといったことが可能です。
その他Windows標準アプリの統合
他にも、予定表アプリケーションである「カレンダー」はOutlook内の「予定表」に、タスク管理アプリケーションである「Microsoft To Do」も同様にOutlook内の「To Do」に統合されました。
これまでタスクバーにピン止めして使用していたものを、Outlookでメールチェックするついでに確認できるようになったため、使い勝手が向上しました。
Outlook for Windowsに移行してメール運用を快適に
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この記事では、2024年12月31日にサポートが終了したWindowsメールに伴い、移行先としてOutlook for Windows(Outlook(new))への移行手順や、アカウント追加の設定方法について解説しました。
Outlook for Windows以外にも、Thunderbirdなどのメーラーに移行することも可能です。目的や用途別など、それぞれのメーラーの特徴を活かして移行先を選びましょう。
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