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連番機能にガチ恋距離!人気VTuberも参加する「VARK」に見るバーチャルライブの今。
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連番機能にガチ恋距離!人気VTuberも参加する「VARK」に見るバーチャルライブの今。

R.D.Sakamoto
2021.01.06
この記事でわかること
「VARK」の対応プラットフォームは、「VRの世界を広げる」ための戦略が隠されていた!
「VARK」はアーティストファーストなバーチャルライブプラットフォーム。
「新しい活躍の場所を創り、新しい人生を届ける。」ための機能が続々とリリース予定!

アーティストやアイドル、声優などのパフォーマーの方々が、日夜のトレーニングの成果をファンにお披露目するライブイベント。

ライブビューイングやライブ配信といった配信技術の向上と、昨今の社会情勢も相成り、この頃は、ライブ会場にいなくても、こうしたライブイベントを楽しむことができるようになってきました。

バーチャルライブプラットフォーム VARKは、そんなライブイベントを、VR空間で楽しむことができるアプリケーションです。

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VARK : 株式会社VARKが運営するバーチャルライブプラットフォーム。様々なバーチャルライブがここで開催されている。(画像引用:VARK公式サイト)

そんな「VARK」を運営するのは、バーチャルライブ業界の先駆者である株式会社VARKです。

その代表取締役である加藤さんに、バーチャルライブの実態と裏事情をたんまり伺ってきました。

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VARK 加藤 卓也 : 1991年生まれ。新卒で株式会社カプコンに入社。某人気ゲームタイトルシリーズの新規事業企画等を担当。またVRタイトル開発の立ち上げにも携わる。その後独立し、株式会社VARKを設立。

VRの世界観を広げやすいプラットフォームから対応する!対応プラットフォームに見る「VARK」の戦略。

R.D.Sakamoto

インタビューに先駆けて、先日開催された「みんなでかがやけくれっしぇんど!~うたえ!さわげ!おどれ!~ cresc. 1st LIVE in VARK」と、「Cinderella switch ~ふたりでみるホロライブ~ vol.03」を、初代Oculus Questの「VARK」で観覧させていただきました。 いやぁ、楽しかったですし、すごい体験でした!

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みんなでかがやけくれっしぇんど!~うたえ!さわげ!おどれ!~ cresc. 1st LIVE in VARK : バーチャルライバープロジェクト「にじさんじ」所属の公式バーチャルライバーによるユニット「cresc.(くれっしぇんど)」のバーチャルライブ。(画像引用:VARK公式サイト)
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Cinderella switch ~ふたりでみるホロライブ~ vol.03 : カバー株式会社が運営する日本のバーチャルYouTuber事務所「ホロライブ」に所属する、角巻わためと不知火フレアによるバーチャルライブ。Cinderella switchシリーズでは連番ライブが導入された。2021年春に当シリーズは2ndシーズンを開催予定。(画像引用:VARK公式サイト)
VARK 加藤さん

ありがとうございます!

R.D.Sakamoto

ところで、観覧するにあたって、対応プラットフォームの一覧を、事前に確認させていただいたんですよ。

VARK 加藤さん

これのことですよね?

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対応プラットフォーム一覧 : 「※記載のないVR機器(「Oculus Rift S」や「HTC vive」など)は対応しておりません」「※「Oculus Go」は非対応となりました」と、明確にPCVRが対応端末でないことを謳っているのが印象深い。(画像引用:VARK公式サイト)
R.D.Sakamoto

そうです。これです。 ここに、HTCのVIVEやHPのReverbといった、PC向けのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)が一覧に無いんですよ。 これって、なにかしらの意図があるんですか?

VARK 加藤さん

もちろんです。 前提として、僕たちの役目って「VRだとかバーチャルという世界観を広げる」ことなんですよ。 そのために株式会社VARKがあるんです。

R.D.Sakamoto

なるほどなるほど。

VARK 加藤さん

なので、デバイスの対応ポリシーとして、対応したら一番広がりやすいデバイスから、順次対応していくようにしているんです。

R.D.Sakamoto

決して、VIVE Pro Eyeを買う予算が確保できなかったからとかではないと...?

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VIVE Pro Eye : htcによるHMDシリーズVIVEのPro Eye。お値段は安いゲーミングPCが買えるレベルだけど、とても良いものらしい。ほしい!(画像引用:VIVE公式サイト)
VARK 加藤さん

そうです(笑)。あと、10代とか20代の若い子に使ってもらいたいという考えもありますね。 それを考えると、導入コストが5万円を切るようなものからスタートしていく方が、使ってもらいやすいと。

R.D.Sakamoto

確かに。「VARK」はその点、VR始めるきっかけにもなり得そうですよね。

VARK 加藤さん

そうなんです。やっぱり、この世界に入ってくるきっかけって重要だと思うんですよ。 だからこそ、お客さんが「VRを買ってでもやりたい。楽しみたい」と思えるコンテンツを作ろうと思って、「VARK」をはじめました。 実際、先日のライブ後の参加者アンケートでは、VR機器で当該ライブに参加いただいた回答者において、その半数以上が、「VARK」でのバーチャルライブのためにVR機器をご購入いただいたという結果が出ました。

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「ふたりでみるホロライブ vol.3」参加者アンケート : ツイートによると121名の方がVR機器を購入された様子。このライブを観覧していないユーザーも鑑みると、実際にはもっと多そう...。(画像引用:VARK公式Twitter)
R.D.Sakamoto

それは嬉しい結果ですね。

VARK 加藤さん

本当にありがたい限りです。 とはいえ、やっぱりVR機器を購入するのには、それなりのお金がかかるので、流石に、初めから高価なPC用HMDを購入してVRの世界に入るのは難しいかなと思っています。

VARK 加藤さん

例えば、リアルのライブイベントだと、会場が遠方で,チケット代と交通費とか、場合によっては宿泊費とかを含めると、1回ライブを観覧すると、なんだかんだで4万円ほどかかっちゃうこともあると思うんですよ。 だから、バーチャルライブの観覧の費用も、それくらいの価格に抑えたいと思ったんです。 なので、OculusのQuestシリーズを、基本端末として設定しているんですよね。

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Oculus Questシリーズ : Quest2が2020年10月13日に発売された。前モデルと違って白い!そして初代よりも安い!風の噂によると、価格崩壊とも言えるこの価格設定が、転売ヤーを苦しめたとも...。(画像引用:Oculus公式サイト)

「誰でも買える」と「クオリティ」の両取りが難しい!

R.D.Sakamoto

なるほど。対応プラットフォームにそんな戦略が隠れていたんですね。 予算が無いわけでも、PCVR(PC用のVR)よりも開発が楽だからという訳でもないんですね。

VARK 加藤さん

違いますよ。むしろ、PCVRよりも、開発は大変だと思います。 やはり、PCVRとは比べ物にならないほど、マシンパワーに制限があるんです。 なので、処理の最適化がものすごく大変だし、演出上の制限も多くなってしまいます。 ちなみにですが、PlayStation VRの対応は特に大変でしたね。

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PlayStation VR : Oculus Quest2が発売されるちょうど4年前、2016年10月13日に発売されたPlay Station用のHMD。Oculus Rift、HTC Viveと同年に発売され、この年がVR元年と称される一役を担った。異論は認めます。(画像引用:PSVR公式サイト)
R.D.Sakamoto

正直、近年のVRサービスでPlayStation VR対応ってあまり耳にしないんですよね。 どんなところが大変でしたか?

VARK 加藤さん

やっぱり、少々古いんですよね。2016年くらいに出た機種ですので。 だから、そのための調整をしなきゃならなかったりで大変でした。 でも、クオリティーを落とさずに、そういった機種でも、軽くできるようなサービスにしていかなきゃいけないんです。

R.D.Sakamoto

iOSやAndroidとか、スマートフォンも対応されていますしね。

VARK 加藤さん

そうですね。先ほども申し上げた通り、僕たちのコンテンツを、買ってでも観たいと思ってもらえるということと、ちゃんと買ってもらえる範囲内の、言ってしまえば手に届きやすいデバイスで、コンテンツを提供できること、この両方のバランス感というのが、僕たちのビジネスにとって重要なんです。

VARK 加藤さん

逆に、ハイクオリティーだけど誰も買えないとか、誰でも買えるけどクオリティーが低いとなるのは、避けなきゃいけないんです。 この両方を取らないといけないというのが、ビジネスとしてはかなり難しいところではありますね。

R.D.Sakamoto

手に届きやすいという観点ですと、家電レンタルサービスの「Rentio」と提携して、バーチャルライブにおけるVR機器のレンタルを提供していましたよね。 数万円も導入コストかけられないって人にとって、本当にありがたい施策だと思いました。

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Rentio : 多種多様な家電のレンタルサービス。低価格でさまざまな家電をレンタルすることができて、家電好きにとってはとても楽しい。実際に購入する前のお試しにはうってつけ!(画像引用:Rentio公式サイト)
VARK 加藤さん

ありがとうございます。 僕たちのサービスってやっぱり、この日、この場、この体験なので、レンタルサービスさんと非常に相性がいいんです。 この日のために買おう、借りようみたいな人たちって、僕たちのサービスを使ってくれる人が非常に多いですね。

R.D.Sakamoto

そうなると、やっぱり結構な数がレンタルされているんですかね?

VARK 加藤さん

自分たちのバーチャルライブの日には売切になっているなということは確認しています。 1回バーチャルライブをする毎に、数百台のVR機器が購入されたり、もしくはレンタルされるというのは、嬉しい限りですね。

「VARK」は「アーティストファースト」なプラットフォーム

R.D.Sakamoto

「VARK」が、まさにVRの世界に入ってくるきっかけになっているんですね。 ただ、VR空間でのライブイベントを提供する競合サービスって、「VARK」以外にもいくつかありますよね。 そういった競合のサービスと比べて、「VARK」ってどういった点で差別化できていると思いますか?

VARK 加藤さん

競合サービスとの比較ではなく、あくまで僕たちのスタンスはこうですというお伝えの仕方しかできないですけど、やっぱり僕たちのスタンスとしては、「アーティストの方が最高に輝ける場所を作る。これがまずファーストです。」というところからスタートするんです。

R.D.Sakamoto

え?ファンとしてサービスを利用するユーザーが、ファーストじゃないんですか?

VARK 加藤さん

そういった意味だと、「VARK」はプラットフォームなので、お客さんが二種類いらっしゃるんです。 ファンの方々もお客さんですし、アーティストの方々もお客さんです。 ただやっぱり、このバーチャルライブ、バーチャル空間に対して、ある種の夢を持って、リスクを取って走ってきた、アーティストの方々をまずリスペクトしましょう、というのが僕たちの考え方なんです。

VARK 加藤さん

アーティストいてこそのファンですし、ファンいてこそのアーティストなので、みんなにとっていいものを提供するのが、僕たちの仕事なんです。 なので、VARKというプラットフォームを運営しながら、アーティストと一緒にライブのコンテンツも作っていますね。 演出に関しても、演者さんが最高に輝ける場所を作るようにしています。

R.D.Sakamoto

なるほど! ちなみに、演出におけるアーティストファーストの一例とか教えていただけないですか?

VARK 加藤さん

そうですね。限られたリソースを、ステージ演出やエフェクトに注力しているのがまさに最たるところでしょうか。 あと、アーティストの方々を理解したうえで、こちらからの提案やアーティストからの要望をすり合わせながら、最高のライブになるための演出やステージを全力で実現するようにしていますね。

R.D.Sakamoto

確かに、先日観覧したバーチャルライブでも、演者の方が、そのようなことを仰っていたような気がします。

「にじさんじ」所属のドーラさんのツイート : どうやらTwitterでも仰られていたようです。「VARK」とアーティスト、そしてファンの皆様の繋がりを感じますね。
VARK 加藤さん

あとは、花束やフラワースタンドをステージに送ることができるギフティングの機能も、アーティストの方々に喜んでいただけている、バーチャルライブにおける演出のひとつだと思っています。 アーティストファーストの話とは少しずれるかもしれませんが。

R.D.Sakamoto

演者の方が「お花ありがとー!」って言うと、ぶわーって一気に送られてきますし、気づいたらステージ上に大量のフラワースタンドがあって、すごく驚きました。

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不知火フレアさんに飛び交う星と花、そしてフラスタ : VR空間で、目の前に飛び交うアイテムによる演出は圧巻!ファンが直接ステージを盛り上げることができるのも、「VARK」の魅力だ!(キャプチャ: ふたりでみるホロライブ~ vol.03)(※個人情報保護のため画質を落としています)
VARK 加藤さん

逆に、みんなで投げないというタイミングとかもあるんです。 しっとりした曲とかだと投げないんですよ、みんな。 それも「分かってるな、みんな」みたいな。

R.D.Sakamoto

コールアンドレスポンスみたいですね。そういうノリ。

VARK 加藤さん

ですね。演者さんやアーティストさんが頑張って盛り上げようとして、それを一緒に盛り上げるファンがいて、みたいな。 その時、その場、その体験の思い出になるというか。 やっぱり、その花束には、ある意味で100円以上の価値があると、僕たちは思っているんです。

R.D.Sakamoto

そういえば、一緒に盛り上げるファンといえば、「VARK」のオーディエンス側に立つと、自分の周りに他のファンの皆様がいるんですけど、彼ら、やけにぬるぬる動きません?

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緑仙を応援する大きなお友達 : やっぱりライブと言ったら、顔も名前も知らない大きなお友達の存在が不可欠です!サイリウムの色が完全に統一されていることから、彼ら彼女らが熟練の猛者であることが予想されます。(キャプチャ: cresc. 1st LIVE in VARK)
VARK 加藤さん

この黒いキャラクター達、最初の方は一定の動きしかしなかったんですよ。 でも、今では、サイリウムを振っているプレイヤーの数をサーバーで計測して、本当に振っている数の人が、周りで振るようになっているんですよ。

R.D.Sakamoto

え?なにそれすごい。

VARK 加藤さん

ちなみに、こちらは特許を取得済なんですが拍手についても、同様にサーバーで計測して、音を出してたりします。

R.D.Sakamoto

え?なにそれすごい。 拍手といえば、ボタン操作で拍手できるのに加えて、Oculus Questのコントローラーを近づけるだけでも拍手できるじゃないですか? あれもすごいなぁって。 細かいところ工夫しているなって。

VARK 加藤さん

え?それ、僕知らないかもしれないです。 エンジニアの方がスッと入れてくれたやつかもしれないです。

R.D.Sakamoto

え?なにそれすごい。そんなことあるんですね。

ガチ恋距離は、バーチャルだからこそできるエモい機能!

R.D.Sakamoto

個人的に、「VARK」が競合サービスと差別化できている機能で最も目立つところは、やはりガチ恋距離だと思っています。

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「cresc.」3人のガチ恋距離 : 誠に申し訳ないのですが、当記事はVR対応ではないため、このてぇてぇを100%再現することができません。お手数をおかけしますが、VR沼にハマってご自身でご確認くださいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。(キャプチャ: cresc. 1st LIVE in VARK)
VARK 加藤さん

ありがとうございます! ガチ恋距離が生まれた経緯として、「VARK」を作っていく中で、ディレクターと、「やっぱり演者さんと目が合って心が通じ合ったなという瞬間が、ライブの中で一番エモーショナルだよな」という話があったんですよ。(実際にガチ恋に落ちたエピソードはこちら) その時に、「じゃあ、それってバーチャルで再現できないんだっけ?」という話から、「バーチャルだったら本当に二人きりぐらいの距離まで来てもらうことができるしな」と、話が進んでいったんです。

VARK 加藤さん

僕たちは、バーチャルならではのものというのを常にライブの中に仕込んでいこうと考えていて。 一番最初にガチ恋距離を演出として導入したのが、2018年に開催した「YuNi 1st VR LIVE! 〜VeRy Merry X’mas〜」というYuNiさんのライブにおける、「エイリアンエイリアン」でした。 結果、その演出がめっちゃウケたので、以降の恒例行事になっていったんですよ。

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「YuNi 1st VR LIVE! 〜VeRy Merry X’mas〜」 : 2018年12月24日に開催された、世界初のバーチャルシンガーYuNiさんによる1st VRライブ。「エイリアンエイリアン」のカバーの演出は、大いにファンを驚かせ、魅了した!YuNiさんと過ごしたクリスマスは、たしかにあったんだ...。(画像引用:VARK公式サイト)
R.D.Sakamoto

なるほど。そんな制作秘話が...。

VARK 加藤さん

ちなみに、ガチ恋距離の演出は、特許出願中なんです!

R.D.Sakamoto

すごい!このぶっ刺さりが、「ふたりでみるホロライブ」のハグできる距離ってのにも繋がっていくんですかね?

VARK 加藤さん

そうですね。「ふたりでみるホロライブ」については、そもそも、リアルライブにおける「連番」というカルチャーが前提にありますね。

R.D.Sakamoto

友達や、彼氏彼女と一緒にライブに行く、リア充的なカルチャーですよね。

VARK 加藤さん

...。VARKの当時の抱えていた課題に関して言うと、やっぱりリアルライブよりも盛り上がっている感とか伝わりにくいよね、みたいなところがあってですね。 今まで、盛り上がっている感については、ギフティングが中心でしたが、本当に盛り上がっている人が隣にいたら自分も楽しくなれちゃうんじゃないかということを考えたんです。

R.D.Sakamoto

それは大いにあると思います。

VARK 加藤さん

ホロライブさんでやらせていただいたんですけど、演者さん同士の関係値とか、この人がこの人のライブを見るとどうなるんだろう、いつも配信で二人でやられているけど、ライブだったらどうなんだろうな、みたいな着想があってですね。 新しいアーティストさんの世界を見るみたいな、新しい二人の関係値を見るみたいな。この人って一緒にライブ行ったらどうなるんだろうみたいなことを実現できないかと思っていまして。

VARK 加藤さん

技術的にも、ガチ恋距離の実績があったので、「連番機能もその応用で比較的低コストで開発できる!」みたいな。 技術というのは、正直言って、みんなの欲望についてくるものだし、みんなが「こうやりたい」「こうありたい」という世界を叶えていくツールでしかないと思うんです。

VARK 加藤さん

だから、「やっぱり連番というものが見たいし、ああいうライブが見たいし、隣で盛り上がっている女の子の隣で自分も盛り上がりたい」みたいなところがあって、「よしっ、作るか」と開発が始まりました。 機能として作ってみたら意外と良くて、「これ、ホロライブさんどうですか」と提案させていただいたら、現場のマネジャーの方も非常に喜んでいただけましたね。

R.D.Sakamoto

そういう経緯があったとは...。 正直なところ、実際にこの眼で観るまでは、「ガチ恋距離の演出は短い時間だからまだ大丈夫なんだろうけど、ライブ中ずっと連番で応援してくれるっていうのは、ガチ恋距離と同様とは言え、いささか無理筋では?」って疑っていたんですよ。 でも実際は...。

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角巻わためさんとの「ふたりでみるホロライブ」(1/3) : おっ!本当に隣にわためちゃんがいる!(キャプチャ: ふたりでみるホロライブ~ vol.03)
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角巻わためさんとの「ふたりでみるホロライブ」(2/3) : これは楽しい!あとめっちゃ可愛い!(キャプチャ: ふたりでみるホロライブ~ vol.03)
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角巻わためさんとの「ふたりでみるホロライブ」(3/3) : 尊...。推...。(キャプチャ: ふたりでみるホロライブ~ vol.03)
R.D.Sakamoto

...いやぁ、とても良いものでした...。

VARK 加藤さん

ありがとうございます。 ここまで約2年やってきて、「リアルのライブの再現」から一歩進んで「バーチャルライブで何ができるか」というところで勝負できていることが、会社やプロダクトの成長を感じます。

「VARK」が目指すのは、仮想空間における、一番良い活躍の場。

R.D.Sakamoto

少し視座を上げさせていただいて、貴社Webサイトの「代表メッセージ」にある、「では2020年から次の10年間はどうなるでしょうか。私たちは『全てがバーチャルになる』と考えています。」について、突っ込んでお話を伺えればと。

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株式会社VARK|Companyページ : 加藤さんによる代表メッセージと会社情報のページ。(画像引用:VARK公式サイト)
VARK 加藤さん

そうですね。まず、いわゆるHMD(ヘッドマウントディスプレイ)については、堅調に広がっていく気がしています。 逆に言うと、この3年で倍々にハードウェアとして広がって入るものの、爆発的に増えることはなく、普及にはまだ至らない状況感ではありますね。 ただ、すごい大きい流れ、次の10年間での流れとしては、仮想空間に対して自分の人格というものが出来上がってくるんだろうなという、ある種確信めいたものがあります。

VARK 加藤さん

仮想空間に対して、そのアイデンティティーの持ち方は、今までのTwitterのアイコン程度のアイデンティティーから、もっと3Dで、もっと自分の手はこうで自分の足はこうで、自分の体はこうで、姿形としてはこうみたいなものが出来上がっていく10年になっていくような気がしています。 その仮想世界への入り方がスマートフォンなのかPCなのか、VRヘッドマウントディスプレイなのか、それは各々好きなデバイスを選べばいいかなと思っています。

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「ふたりでみるホロライブ」(ニコニコ動画版) : いきなりVRは抵抗が...って方は、「VARK」は、ニコニコ動画でも楽しむことができます!VR参戦ができない人にとってはありがたい限りですね。(キャプチャ: ふたりでみるホロライブ~ vol.03)
R.D.Sakamoto

そういった大きな流れの中で、「VARK」はどういう立ち位置のサービスにしていきたいですか?

VARK 加藤さん

その仮想空間に、みんながアイデンティティーを持っていった時、その瞬間瞬間の、常に一番いい活躍の場所でありたいですね。 「新しい活躍の場所を創り、新しい人生を届ける。」というのは、会社のミッションにもなっています。

R.D.Sakamoto

新しい人生とは...デカいですね。

VARK 加藤さん

僕の思想として、「世の中の人は、もっと頑張って、もっと自分の才能を開花できるよね」という思想があるんです。

R.D.Sakamoto

うっ...耳が痛い。

VARK 加藤さん

でも、リアルよりもバーチャルの方が、表現の相性が良い人というのは、世の中にいっぱいいると思うんです。 そういった方々がバーチャルに移ってきた時に、どこを目指して、どうやって頑張っていくんだろうなみたいに思っていて。

VARK 加藤さん

だから、多くの人が才能をぶつけるような場所、出せるような場所というのを増やしていきたい。 仮想世界という空間ができた時には、みんながそこを目指していけるような場所に、「VARK」がなっていたらなと思います。

R.D.Sakamoto

ちなみに、その仮想世界に国境はあると思いますか?

VARK 加藤さん

クラスター株式会社の加藤さんじゃないんですけど、バーチャルになったら世界が溶け合うみたいなのには、僕もぶっちゃけ謎かなとは思っています。 そんな急に、カルチャーも言語も通じない人と、バーチャルだから仲良くなるということは基本的にはないんです。

VARK 加藤さん

ただ、ある種好きな人同士が固まるコミュニティーがあって、共通言語ではないですけど、共通の世界観とかルールを持ったうえで、人々がつながるということは、存分にあるんだろうなとは思っています。

「cluster」は砂漠のラスベガス!?バーチャルSNSとしての「cluster」が作るVRの未来
R.D.Sakamoto

貴社ホームページに「最先端の技術で、最高の体験を世界に届ける」とあって、VARK自体が外国語対応されているサービスだったので、先の質問から、世界を視野に入れているのかどうかを伺ってみたかったんです。

VARK 加藤さん

なるほど。そういう意味ですと、海外も当然視野に入れていて、「VARK」は海外のユーザーの方にも多く利用いただいております。

バーチャルライブを楽しむための機能が続々追加予定!?

R.D.Sakamoto

ちなみに、直近のビジョンと言うか、やりたいこと、実現したいことを伺ってもいいですか?

VARK 加藤さん

そうですね。 ユーザーの皆様に実装を求められてきた機能のひとつとして、バーチャルライブの「アーカイブ機能」があるんですが、これがついに実現しました。

R.D.Sakamoto

これは嬉しい!推しの晴れ舞台を無限回観ることができるんですね!

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「VARK」アーカイブ機能 : 「配信されている『アーカイブチケット』を購入する事で、一定期間、何度でも繰り返し視聴する事が可能です。」とあるので、本当に無限回観れます!今回の記事で紹介したライブはアーカイブ化されるのか!?今後に期待ですね。(画像引用:VARK公式サイト)
VARK 加藤さん

もうひとつは、ビジョンにも掲げてある通り、活躍の場所を増やしていきたいんですけど、企業である以上、現状、ある程度収益が見込めるアーティストさんが、どうしても優先されてしまうんですね。 これを改善したいなとは思っていて、「VARK」を、機能を少し限定する形ではあるのですが、誰でも使えるようにします。

R.D.Sakamoto

着々とビジョンを実現していますね...。

VARK 加藤さん

あとは、コミュニケーション、ユーザー同士のマッチングみたいな、友達になるみたいな、ライブで仲間を作るみたいなのもやっていきたいなと思っています。 SNSとまでいくかどうかは分からないんですけれども、好きなものを一緒に、もっと好きって、隣の人と語り合ったらもっと好きになるよねという思いは、全体としてあるんです。 ただ、それはちょっともう少し先かな、みたいな。

R.D.Sakamoto

これは今後にも期待したい。

VARK様では現在様々なポジションを募集しているとのことです! 「VARKが何を大切にしているのか、どんな方をメンバに迎えたいのか」については下記のnoteをお読みいただければお分かりいただけるかと思います。

VARKの「ミッション・ビジョン・バリュー」が遂に定まりました!!|加藤卓也|note

少しでもご興味をお持ちいただいた方は、ぜひお読みいただいて、VARK様にお問い合わせください♪ 一緒に新しい時代、バーチャルの未来を創りましょう!!

ライター

R.D.Sakamoto
エストニアのソフトウェア開発法人OmusBridge OÜの代表取締役。日本ではフリーランスのパラレルワーカーとして、エンジニア・ICT講師・ライター業等に従事。SAP ERPコンサルタントのキャリアを経て、マネジメントやコーダーも担うWebフロントエンドエンジニアに転身した。よく使うフレームワークはVue系。NoCodeとA-Frameとp5.jsに興味有。馬肉の好きな部位はフタエゴ。
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