AI、IoT、MaaS、社会インフラ…先進的な領域におけるSky株式会社の技術や強み、その体制に迫る!
SIerでは先進的なソフトウェア開発は難しい…。
そのように考えているエンジニアの方も多いのではないでしょうか。
ですが、その印象はもう古く、AIやIoTが関連するソフトウェアの開発ニーズは高まっており、SIerでもそのような案件が急増しているのです。
Sky株式会社もまさにそのようなSIer企業の一社。
Sky株式会社でAI・IoT領域のシステム開発を受け持つM.Mさんに、急増するAIやIoTなどの先進的な開発案件や、その開発におけるSky株式会社の強みについて、お話をお聞きしました。
Sky株式会社でAI・IoT領域の開発グループが取り組む技術と領域
コロナ禍もあり、組み込み系の案件は需要が落ち込む面もあったと思います。 直近はどのような状況なのでしょうか。
コロナでの案件の一時的な減少に加え、世界的な半導体不足や大規模な工場火災なども続いてしまい、製造業全体の回復は当初の想定よりは少し遅いです。 ただ、大きな谷は過ぎ冬頃からじわじわ回復傾向です。
多業種・多領域で、ソフトウェア開発のご相談は増えてきており、必要とする技術の幅はむしろ広がってきています。 その中でもAI・IoTなどの案件は特に増えてきているんです。
車載ECU、MaaSなどのカーエレクトロニクス領域
まずは自動車系で、その中でもSky株式会社はカーナビと車載ECU(エンジンコントロールユニット)に強みがあります。 ECUにおいては、エンジン・ブレーキ・電力の制御が中心だったんですが、カメラ関係、認識関係、アルゴリズム開発など、AI・画像認識関連が増えており、今後も増えていくと感じています。
あとは、MaaS(Mobility as a Service)と言われる領域ですね。 自動車から取得したデータをクラウドで分析するなどの取り組みを行っています。
自動車関連のAIや画像認識から、MaaSまで!
自動車から取得したデータは、全てのデータをあげるとクラウド側の負担が大きいんです。 なので、自動車の側で整理分析をするなど、エッジコンピューティングが重要となるんですが、ここは長年ECUをやってきたSky株式会社の強みが活きています。
また、データをクラウドに上げたあとの分析や機械学習、ビジュアライズなども行っています。 自動車関連ではこれらの領域が今後も広がりますし、Sky株式会社が強みを発揮していける領域ですね。
医療機器領域
医療系においては、開発サイクルが長く需要も限定的な領域なので急激な回復とはいきませんが、次第に回復しています。 今後増えていくのはAIや画像認識といった機能の付加や、クラウドにデータを上げて地域医療や遠隔医療を推進するようなシステム開発だと考えています。
防衛、航空宇宙などの社会インフラ領域
防衛関連や航空宇宙系などの社会インフラの領域は、規模があるにもかかわらず拡大できていない領域です。 今後はさらに伸びていくと思いますし、これまで別領域で活躍していたSky株式会社のメンバーの技術が活きる部分が多く、強みを持てる領域なんです。
例えば、複合機やカメラなどの組み込み系の領域ではC、C++、Linuxのエンジニアが多いんですが、その技術は衛星画像の整形や歪み除去などの画像処理や解析するソフトの開発などでも活きるんです。 このような開発を続ける中で、画像処理の高速化やAI・画像認識を用いた映像処理など先進的な開発も求められるようになってきました。
省人化
今まで人がやっていたチェックや検査を自動化する省人化の動きは大きな流れです。
例えば石油やガスのプラントなどの大きなインフラ設備の中に無数のアナログメーターがあり、現在は人が点検しているのを定点カメラやセンサー、ドローンなどを活用して情報収集し、自動で分析まで行う仕組みの開発などです。 このような領域では画像認識だけではなくIoTの技術も求められてきますね。
Sky株式会社がAIやIoTなど先進的な案件を獲得できるまで
お話を聞いていると、AIや画像認識系を中心に先進的な案件はかなり増えてきているんですね。
エッジコンピューティングという強みを活かせないか、というところからスタートし、画像認識や機械学習が求められるので必死に習得するなどチーム全員で目の前の案件に必死になって開発案件を進めながら技術力を高める中で、案件が増えてきました。
このような先進的な技術を活用する案件の獲得のために、意識的に行っていることなどはあるんでしょうか?
一つは、展示会です。 Sky Technology Fairを実施していますし、特にAIや画像認識、IoTなど技術寄りの展示を増やすことで、幅広いお客様からお声掛けをいただいています。
既存のお客様だと、横の部署の繋がりで紹介していただくことが多いですね。
例えばカーナビや車載ECUの開発をさせていただいている会社でも、AI系の機能を開発する部署でお仕事をすることはあまりなかったんです。 ただ、ご紹介いただく際に、AI・画像認識の技術力や実績資料をご説明し、Sky株式会社として提供できる価値の広さをお伝えすることで、そのような先進的な部署でもお仕事をいただけるようになりました。
既存のお客様の違う部署とお仕事をされる機会が増えているんですね!
このように既存のお客様の開発系の部署と新しくお仕事することもあれば、これまでソフトウェアを必要としなかった部署でソフトウェア需要が高まりお仕事をいただくこともあります。 大手のパッケージが入っていてそれで事足りていた部署が、そこから出たデータを分析したい、効率化したい、省人化したいとなると、パッケージだけではハマらないところが多いんです。
例えば、工場の溶接作業の火花の飛び方から作業工程を分析する、製鉄所の鉄の流れを画像認識で分析して問題がないか機械で判断する、生産ラインを流れる製品を分析して最適な人員配置を考えるなど、既存のパッケージではかゆいところに手が届きません。 あらゆるところでソフトウェア需要が高まっていると感じますが、このようなカスタマイズの案件は、お客様としっかり対話をしながら、提案・擦り合わせをさせていただいています。
AI・画像認識系のチームは、現在では100名以上いらっしゃるんですね。 4~5年でここまでの人数や案件になるのはすごいですね。
AI・画像認識グループという部署はなく、各部署に横断的に存在しているチームで、領域などは気にせずに仕事をしています。 自動車系であれば自動運転に活用する画像認識、航空宇宙系の画像認識、メディカルでの内視鏡関連のAI、製造業系での部品の検品AIなど、業種によらずなんでもやりますという形で広げていますね。
クラウドのAIも今後強化していくんですが、我々の武器になるのはエッジコンピューティングとその部分のAIだと思っています。 なので、組み込みのエンジニアの方もノウハウや経験を活かしていただける環境です。
Sky株式会社のAI系・IoT系の人材育成
100名以上の体制とのことですが、どのようなバックグラウンドの方が多いのでしょうか。
ほとんどは組み込みのソフト開発をしていた方です。カメラ、コピー機、医療機器、カーナビなど。
ではAI系などに触れていなかった方が多いんですね。
中途で入っていただく方は短期間でも触れている方が多いですし、そういう方は積極的にアサインしています。 その前はWebのシステム開発や組み込み開発をしていました、でも最近はPythonを触っていてこの領域で力をつけていきたい、という方が増えていますね。
プロジェクトにアサインして活躍されるまでにはどのように育成されていくのでしょうか?
カリキュラムを用意しているのと、OJTで育成をしています。 知識がほぼない状態からOJTで身につけるというのは難しいので、カリキュラムを受けたうえで業務の一部や技術検証から入って本格的な業務に備えてもらっています。
カリキュラムはどのようなものなんでしょうか。
それぞれ30時間ほどかかるような、画像認識、深層学習、機械学習といったカリキュラムを業務時間内に受けていただいています。
基本的にはPythonとPyTorchを学習してもらうんですが、機械学習のカリキュラムでは数学の基礎からデータ分析等も学習してもらっています。 例えば、経験が機械学習に偏って画像認識系の経験は少ない方だと、画像認識系のカリキュラムを受けていただいていたりします。
数学まで。手厚いカリキュラムがあるのは経験が少ないメンバーも安心できますね。
社外の研修もどんどん受けていただいていますし、社内でもカリキュラム以外に、新しく技術のアドバイザーになっていただいた中部大学の藤吉教授というAIの日本の第一人者の方に、社内向けにAIの基礎、中級、上級といったような集合研修も実施していただいています。 また、Sky株式会社の顧問でありスパコン富岳責任者の松岡聡さん(理化学研究所 計算科学研究センター長)からも毎月のミーティングでアドバイスをいただいております。
OJTとしては、AI関連のプロジェクトの中でも得意なことや経験のあることを担当していただき、AIのシステム開発に関わりながら慣れてもらい、その後に本格的な開発に入ってもらいます。 状況が分からない中でいきなりまるっと任されるのはしんどいので、まずは経験のある技術を活かせるところから入ってもらっているんです。
経験が豊富な方であれば早くから役職にも就いていただいて活躍いただけますし、経験がまだ足りないという方も業務の中で成長していただけます。 AIや画像認識やデータ分析、IoTといった技術面、MaaSや社会インフラや省人化などのプロジェクトの方向性、どこかに少しでも興味があるという方はぜひSky株式会社にお越しください!
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