人工知能(AI)やニューロテクノジーの研究開発・ソリューション提供を手掛ける株式会社アラヤの社内ラボ「Visionary Lab」は、作家・真田将太朗氏の画風を学習したAIによって撮像した写真を加工するAIカメラアプリ『ExpAInter』を開発、2023年12月の期間限定で特別公開しました。
「創造性は創作物だけでなくその過程に宿る」として『ExpAInter』を開発
「人が描いたものと見間違える絵を一瞬で生成するAIが次々と登場しています。過去のデータを元に瞬時にアウトプットする生成AIに、創作の担い手は完全にとって代わってしまうのか、依然議論が続いています」(アラヤ)。
同社では、こうした認識の上にたち、社内ラボ「Visionary Lab」において、画家・真田将太朗氏と彼の作品を学習したAIとのコラボレーションを通じて新しい創作の形を追求。
「創造性は創作物だけでなくその過程に宿る」として、生成AIを利用して"創作プロセスを革新する"ことを目的に『ExpAInter』を開発しました。
写真が"作品"に変わるプロセスが楽しめる
今回、同社では、『ExpAInter』の一部をカメラアプリという形に仕立てなおし、より多くの人に体験してもらうことを目的に12月限定で公開。
撮った写真の任意の部分を真田氏の画風に沿って描画するツールとなっています。
同社では、「スマホで撮った写真が画面上のタップ一つで真田氏の作風を反映した"作品"へと変わるプロセスが楽しめます」としています。
「Visionary Lab」とは
『ExpAInter』を開発した「Visionary Lab」は、「空想に輪郭を。」をコンセプトに掲げ、将来実現し得る日常の一コマを、研究開発途中の技術などの最新技術を利用しながら体験化する組織です。
「体験を通して感じたこと、技術的な課題を発信し、リサーチャー、エンジニア、アーティストや企業などさまざまな方々とコラボレーションを行いながら、イベントやプロダクトとして多くの人に新しい体験を届けていきます」(アラヤ)。
真田将太朗氏について
『ExpAInter』のAIが画風を学習した真田将太朗氏は2000年、兵庫県西宮市生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科美学専攻4年に在学中です。
風景を極度に抽象化する大型絵画を制作する傍ら、人工知能を用いた絵画創作による美学研究を実践。
アラヤによると、2022年に「藝大アートプラザ賞」「Art Olympia 2022」入賞、「GEIDAI ART FES 2022」選出、「ART students STARS vol.1/vol.2」連続選出、「寺田倉庫 WHAT CAFE EXHIBITION 」選出をはじめ、数多くの受賞・選出歴があります。
「Google Japan×Z世代アーティスト」第1弾アーティストでもあり、JR東日本より指名で、JR上野駅に10mの大壁画が半永久的常設展示されているとのことです。
まとめ
"生成AIとアーティストの共創"を手軽に感じられ、新たな創作体験を味わえるという『ExpAInter』。
AIと人間がコラボレーションして作品を作り上げていくのは、大変興味深いですよね。
興味がある方は、"共創"にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
プロジェクトページはこちら。
(記事・画像出典:株式会社アラヤプレスリリース)
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