「Python」でできること6選--活用方法の詳細や学習方法を徹底解説
Pythonは、数あるプログラミング言語の中でも非常に汎用性の高い言語だとされています。また、人気プログラミング言語ランキングでも上位に入っているだけでなく、初心者でも比較的扱いやすい言語だとも言われています。
ここでは、「Pythonを使ってみたい!」、「Pythonの技術を身につけたい!」という方のために、Pythonでできること、そして、そのプログラミング技術の学び方についてまとめました。
Pythonでできることの概要
Pythonは、シンプルでわかりやすいとして人気を集めているプログラミング言語です。開発現場から教育現場まで、様々な場面で利用されています。
Pythonでできることとしては、主に以下の具体例が挙げられます。
- Excelの操作自動化、データの処理や分析
- Webアプリケーション、Webサービスの開発
- IoT(Internet of Things)の開発
- スクレイピング技術でのWebデータの自動収集
- ディープラーニング、機械学習、最適化
- ゲームの開発
以下、それぞれについて解説していきます。
Pythonでできること(1)--Excelの操作を自動化!データの処理や分析が簡単
Pythonでは、Excelの操作を自動化することができます。何かと手作業の多いExcel作業を自動化することで、簡単にデータ処理や分析ができるようになるだけでなく、記述も比較的容易に行うことができます。
しかし、Excelに詳しい方であれば「それはVBAで実装できるマクロで十分じゃないか」と思われるのではないでしょうか。
しかし、VBAはExcelの一機能であるためExcel内での処理しか制御できません。その点、Pythonは汎用的なプログラミング言語であるため、アプリケーションの垣根を超えた機能を実装したり、より複雑な処理を実行したりすることが可能になります。
例えば、データをExcelに取り込んで作成した表を分析ソフトにまわして整形しPDFファイルとして出力する、といった処理も可能になります。
Pythonでできること(2)--WebアプリケーションやWebサービスの開発
Pythonは、WebアプリケーションやWebサービスとの相性がとても良いことで知られています。例えばYouTube、Dropbox、InstagramなどのサービスはPythonで開発されたといわれています。
つまり、Pythonであれば動画などの重いデータの処理もサクサク動作するサービスが開発できるということです。
さらにWebアプリケーションであれば、MacやWindowsといったOSや、スマートフォン、タブレットなど、端末の種類を問わずに開発をすすめることが可能です。メンテナンスなども容易で、大規模なアプリケーションの開発言語としてよく利用されています。
Pythonでできること(3)--IoT(Internet of things)の開発
IoTと聞くと専門的すぎて遠い存在のように感じるかもしれません。しかし、Raspberry PiなどのコンピュータでデバイスをPython制御すれば、簡単にIoTを開発することができます。
この技術は最近「日経Linax」や「ラズパイマガジン」などの雑誌でも特集され話題を呼んでいます。Pythonの普及によってIoTがより身近になったとも言えるでしょう。
Pythonでできること(4)--スクレイピング技術でWeb上のデータを自動収集
スクレイピングとは、Webサイトから必要な情報を収集・加工し、新たな情報として生成する技術のことです。
Pythonでは、このスクレイピング技術を応用したプログラムを組むことができます。例えば、Web上にある特定の画像を一括してダウンロードするなど、一つひとつ手作業でやっていたら時間がかかる作業を効率化できるようになります。
Pythonでできること(5)--ディープラーニングや機械学習、最適化
最近では人工知能ソフトのディープラーニングや機械学習によって様々な処理を最適化させる研究が行われていますが、Pythonは人工知能ソフトの開発における標準的なプログラミング言語として用いられています。
その理由として、Pythonは機械学習にも使えるライブラリが充実しているうえ、CやC++のプログラムを呼び出すことで処理を高速化できること、そして教育機関でよく利用されているためエラー解決や最新の情報が得やすいなどといった点が挙げられます。
また、ディープラーニングや機械学習におけるプログラム処理には高度な計算処理が必要となりますが、Pythonはコンパイル不要でテストランが手早くできることも、この領域で用いられる理由の一つといえます。
Pythonでできること(6)--ゲームの開発
ゲーム開発はプログラミング学習においてもよく利用されていますが、もちろんPythonでもゲーム開発ができます。中にはスーパーマリオやボンバーマンなどのゲームをPythonで再現したという事例もあります。
また前述のようにPythonは機械学習とも相性が良いため、Pythonで書かれたゲームを機械にプレイさせ、学習させて最適化を図ることもできます。
例えば、レースゲームを学習させることで自動運転技術へ応用するや、パズルゲームを学習させることで配達を最適化させるなどといった検証事例があります。
Pythonのライブラリとは?
Pythonでは、ある程度長いプログラムを「.pyファイル」として保存し、他のPythonプログラムからimportで呼び出して使うことができます。
このimportできるプログラム(モジュールと呼びます)をいくつか集めパッケージ化し、複数まとめてインストールできるようにしたものが「ライブラリ」です。
ライブラリには、Pythonに付属している標準ライブラリと、ダウンロードして追加インストールする外部ライブラリがあり、開発したいプログラムにあわせて適宜利用することができます。
Pythonを学ぶには
上記のように、Pythonでできることは幅広くあります。しかしPythonはプログラミング言語であるため、使いこなすには学習が必須です。
Pythonを学ぶには、大きくわけて独学とプログラミングスクールの2つがあります。それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
独学で学ぶ
インターネット上で検索すれば、Pythonのプログラミング学習に関する情報はたくさん出てきます。インストールの手順から実際のコード実装例まで、学習に必要な内容はすべて揃うでしょう。
メリットは、当然ながらお金がほとんどかからない点です。また、自分のペースで学習できるため、忙しい社会人でも合間の時間を使って進めることができます。
一方デメリットとしては、自分で学習ペースを維持しなければならない点です。わからないことがあった場合もすぐに確認できないため、自分で解決するための根気強さが求められるでしょう。
プログラミングスクールで学ぶ
最近では未来のエンジニアを育てるためのプログラミングスクールが各所で開かれています。目的やレベル別に分かれていることも多く、自分のニーズに対して最適な学習方法を提供してもらえます。
メリットは、プロがわかるまでとことん教えてくれる点です。最近では就職斡旋の一環として開かれていることも多く、そのようなケースだと無料または安い金額で学習できることもあります。
デメリットは、スクールに通うため時間の融通が利きにくい点です。特に無料スクールの場合は平日の日中に行われることが多いため、普段の仕事との両立が難しくなってしまいます。
まとめ
ここまで、Pythonによってできることを解説してきました。
Pythonは、目的にあわせて様々な使い方ができるプログラミング言語であり、応用次第であらゆるニーズをクリアできるポテンシャルを秘めています。この記事をきっかけに、ぜひあらゆるシーンでPythonを使いこなしてください。
編集部オススメコンテンツ
アンドエンジニアへの取材依頼、情報提供などはこちらから