## Excelで重複データを削除する

Excelでは、重複データを削除する方法をいくつか提供しています。*Excelで重複データを削除するには、「重複の削除」機能を使用するのが一般的です。*「重複の削除」機能は、使用するにあたって注意すべき点があります。ここでは、これらの違いを確認しながら図解していきます。

まず初めに、重複するデータの削除方法として「重複の削除」機能を解説します。今回は、次のシートを用いて解説を進めていきます。

このシートは、4行目と7行目の名簿が重複しています（①）。またA～D列が重複しますが、重複行に一部のセルが異なる状況として、E列の年齢を誤って入力した状況を例にとって解説していきます（②）。

~~ 【図】：解説で使用する名簿が重複するシート~~

「重複の削除」機能を使うには、次のようにセルの範囲を指定し（①）、メインタブの「データ」から「データツール」に表示される「重複の削除」アイコンをクリックします（②③）。

*「重複の削除」アイコンをクリックすると、「重複の削除」の画面が表示されます。*ここで「重複の削除」で対象とする列を指定します。列名は、1行目の従業員番号・姓・名・性別・年齢の5つが表示されます。重複の判断に使用する列を指定し（④）、「OK」をクリックします（⑤）。

~~ 【図】：「重複の削除」機能を使う~~

この例では年齢が一致しないため、完全には重複しません。すべての列をチェックすると、「重複する値は見つかりませんでした」が表示され、削除はされません。年齢を外すと、次のように1件が重複し、6件のデータを残したことがポップアップ表示されます（①）。

~~ 【図】：「重複の削除」機能で削除を行う~~

削除が完了すると指定した範囲から1行のデータが行ごと削除されたことが分かります（②）。ここで、A列の従業員番号を見ると、1番目に現れた4行目のデータが残り、重複した7行目が削除されたことが分かります。

### 「重複の削除」機能の注意点

先の例の通り、「重複の削除」機能では最初の重複行が残り、2番目以降のデータが削除されたことが分かりました。

ここで、4行目と7行目ではどちらのデータが正しいデータなのか、どちらが残すべきデータなのかは、指定することができない点が問題点として挙げられます。下を残すなど1つ残す場合に削除ルールの変更をしたいところですが、このルールは固定で変更できません。この例のように、どちらのデータが正しいか確認する方法もないので注意が必要です。

また、*削除の確認メッセージがなく、元のデータを残さないで即座に削除されるため、事前にシート全体を保存するなどの対策が必要です。*また、どの行が削除されたのか確認できないので、何らかの印を事前につけるなど区別する必要もあるでしょう。

なお、値が同じでも書式設定などで表示形式が異なるセルは、削除されないため、重複行の削除漏れがないように書式を統一するなども必要です。

## 重複するデータの確認と削除の方法

*Excelでは、「重複の削除」機能に加えて、重複したデータを削除する方法をいくつか提供しています。*ここでは、代表的な重複するデータの確認と削除の方法を学んでいきます。ここでも「重複の削除」機能で用いたデータを使用します。削除の見落としを防ぐためには、連番や通し番号などを設定し、削除の前に昇順ソートしておくのが望ましいでしょう。

### 「条件付き書式」で強調表示する

*Excelでは、「条件付き書式」で重複する値を強調表示することができます。*重複する値を強調表示するには、次のようにセルの範囲を指定し（①）、メインタブの「ホーム」からスタイルに表示される「条件付き書式」をクリックします（②③）。

~~ 【図】：「条件付き書式」で強調表示を設定する~~

「条件付き書式」で表示されるメニューから「セルの強調表示ルール」にカーソルを合わせ（④）、サブメニューの「重複する値」をクリックします（⑤）。

サブメニューの「重複する値」をクリックすると、次のように色付けされたシートと「重複する値」の画面が表示されます。

~~ 【図】：「条件付き書式」で重複する値を確認する~~

「重複する値」では、「重複」と重複のない「一意」から選択できます。書式は、デフォルトの「濃い赤の文字、明るい赤の背景」のほか合計6種類が定義されています。ユーザ設定の書式も使用することができます。ここで、「OK」で色分けがシートに反映されますし、「キャンセルで」元の状態に戻ります。

表示を見ると、4行目と7行目は、年齢を除いて一致していることが簡単に分かります。このように、重複する値をセル単位で強調表示することで簡単に識別できるため、おすすめの確認方法です。

*重複データを集計するには、COUNTIF関数を使用します。*COUNTIF関数は条件付き集計関数で、集計範囲と検索条件を指定します。この例は、重複しやすい姓と名を集計します。

具体的には、次のように集計結果を格納するセルG2で、「=COUNTIF(B$2:B$8,B2)」のように列の指定と、値の指定を行います（①）。入力が進むと、用法がポップアップ表示されますので参考にしながら入力します（②）。

~~ 【図】：COUNTIF関数で重複する値を集計する~~

入力した行数に「$」を指定しましたが、行を固定するために入力します。最初のセルG2の入力が完了したら、セルを選択し、表示されるつまみをドラッグアンドドロップし、縦方向と横方向にオートフィル機能で数式をコピーします（①②）。

~~ 【図】：COUNTIF関数の数式をコピーする~~

その結果、重複数を集計した表が完成します（③）。このように姓と名がともに重複するのは4行目と7行目だということが分かります。なお6行目と8行目は姓は同じですが、名が異なるため重複行には該当しないこともすぐに分かります。

【参考】：[Microsoft サポート: COUNTIF 関数](https://support.microsoft.com/ja-jp/office/countif-%E9%96%A2%E6%95%B0-e0de10c6-f885-4e71-abb4-1f464816df34)

### フィルターオプションを使用する

「重複の削除」機能では即座に削除が実行され、どの行が削除されたか分からないことが問題でした。*フィルターオプションを使用すると、元データを残した状態で、別のセル範囲に重複レコードを除いたデータを抽出することができます。*

具体的には、メインタブの「データ」から「並べ替えとフィルター」に表示される「詳細設定」をクリックします（①②）。フィルターオプションでは、事前にセルの範囲を指定する必要はなく、「フィルターオプションの設定」で行います。

~~ 【図】：フィルターオプションを使用する~~

「フィルターオプションの設定」が表示されたら、抽出先を「指定した範囲」にします（③）。

ここで、元データの範囲をリスト範囲で指定します（④）。この例ではリスト範囲を、列名を含む「$A$1:$D$8」とし、重複しない列名は除外しておきます。抽出範囲は、フィルター処理したデータの保存先です（⑤）。この場合の抽出範囲は、列の最初を示す「$G$1:$J$1」または「$G$1」のように指定します。

リスト範囲と抽出範囲が指定できたら、「重複するレコードは無視する」にチェックし（⑥）、「OK」をクリックします（⑦）。

このフィルターオプションによって、抽出結果が次のようにG～J列に表示されます（①）。

~~ 【図】：フィルターオプションで重複するレコードを取り除く~~

この例で示すように、特に追加の作業を行うことなく、セルの書式もコピーされます。元のデータが従来のセルにそのまま残りますので、「重複の削除」機能を使うよりも安全です。

### 重複しない行を関数で抽出する

*Microsoft 365では、UNIQUE関数と呼ばれる関数が追加されています。*UNIQUE関数は、重複しない行を抽出する関数です。使い方は、簡単で値を入力するセルから「=UNIQUE(A2:E8)」のように範囲を指定します（①）。この場合も、関数の用法がポップアップ表示されます（②）。

~~ 【図】：Microsoft365のUNIQUE関数を使用する~~

UNIQUE関数では、セルの書式はコピーされません。「=UNIQUE(A1:E8)」のように、列名を含めてコピーすることもできますが、書式をコピーする目的で事前にA～Dの列名をコピーしています。「=UNIQUE(A2:E8)」は、1度の入力ですべての対象範囲が次のようにコピーされます（①）。

~~ 【図】：UNIQUE関数の入力結果~~

オートフィル機能のように、ドラッグアンドドロップなどでコピーする必要がありませんので、抽出範囲が広い場合は、手間を省くことができます。

【参考】：[Microsoft サポート: UNIQUE 関数](https://support.microsoft.com/ja-jp/office/unique-%E9%96%A2%E6%95%B0-c5ab87fd-30a3-4ce9-9d1a-40204fb85e1e)

## Excelで重複したデータを削除するには安全な方法を使いましょう

Excelで重複したデータを削除するには、「重複の削除」機能が一般的です。「重複の削除」機能は、どの行が削除されたか分からない上に削除する行をルール決めすることができない欠点があります。代替策としては「条件付き書式」で強調表示するのが、実際の重複削除の確認手順としても安全性が高いものです。

特に企業のデータを保全する場合などは、安全性に配慮する必要があります。**「条件付き書式」の強調表示を使い、セル全体のバックアップなどを行うなど、慎重に作業を進めると良いでしょう。**

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その他、Excelに関連する内容は、下記の記事でもご紹介しています。ぜひ参考にご覧ください。

[Excelのチェックボックスを作るには？新機能と従来機能を解説](https://and-engineer.com/articles/ZyMN1BEAACEATDnB)

[Excelのプルダウンを作成するには？初心者向けに3ステップで解説](https://and-engineer.com/articles/ZyLZMREAAB8AS-7r)

[Excelのセル内改行方法を解説！実務で使える活用テクニック](https://and-engineer.com/articles/ZyLjSxEAACEAS_2s)

[Excelで日付から曜日を算出するには？基本からカスタマイズまで](https://and-engineer.com/articles/ZyMN5REAAB0ATDnd)

[Excelの表の作り方！基本から応用まで表の作成方法を図解](https://and-engineer.com/articles/ZyMN-xEAACAATDn-)

[PDFファイルを簡単にExcelに変換する方法と注意点などを解説](https://and-engineer.com/articles/ZywILREAACEAWVqP)

[Excelの文字を縦書きにするには？基本操作と表示の調整を図解](https://and-engineer.com/articles/ZyMOsxEAACEATDsG)

[Excelで掛け算をマスターしよう！初心者向けにやさしく解説](https://and-engineer.com/articles/ZyMO5xEAAB8ATDtE)

[Excelで文字列を結合するには？文字列演算子や関数の使い方](https://and-engineer.com/articles/ZyMO-BEAACEATDtg)

[Excelのマクロとは？初心者向けに概要からできること・作り方を解説](https://and-engineer.com/articles/ZtlqaxAAAB4ACJMI)

[エクセルで色付きセルをSUMIF関数で合計するには？方法を解説](https://and-engineer.com/articles/ZxHIpxIAACMAPkf9)

[Excelを読み取り専用にするには？解除できない場合の対処も解説](https://and-engineer.com/articles/ZxDdoRIAACIAPOt5)

[Excelで複数条件の合計！SUMIFS関数OR条件をやさしく解説](https://and-engineer.com/articles/Zw9MgxEAACIAavny)

[ChatGPTをエクセルで活用？おすすめのアドインソフトを紹介](https://and-engineer.com/articles/ZnO3XxAAAB0A4HjZ)

[VLOOKUPでテーブルを活用！Excel作業を効率化する方法を紹介](https://and-engineer.com/articles/ZtlstBAAAB8ACKAK)

[【excelでpythonが使える】Python in Excelの使い方や活用例を解説！](https://and-engineer.com/articles/ZQKkxRQAALFi2F8r)

Excelには、重複するデータを削除する方法がいくつかあります。一般的に用いる「重複の削除」機能は、削除の際に事前確認ができないため元データのバックアップも必要です。ここでは、代表的な重複データの確認と削除の方法を図解で学んでいきます。

エクセルには、重複するデータを削除する方法がいくつかあります

「重複の削除」機能は、削除箇所の事前確認ができず、誤ってデータを損失する場合もあります

重複データを比較して削除するには、「条件付き書式」の強調表示が安全で便利です

Excelで重複データを削除するには？確認と削除の仕方を図解

## Excelの文字を縦書きにするには

Excel（エクセル）は、代表的な表計算ソフトです。**Excelでは基本的な文字の体裁は横書きですが、縦書きに変更することもできます。**表の文字列が長い場合などは、横書きよりも縦書きの方が見やすくなります。

この記事では、Excelの文字を縦書きにする方法を例を交えて図解していきます。縦書きに変更した際に遭遇する、問題の解決方法についても触れていきます。

## Excelの文字を縦書きにする方法

ここでは、Excelの文字を縦書きにする方法を学んでいきます。*文字を横書きから縦書きへの変更の仕方が分かれば、表のレイアウトに応じてカスタマイズできます。*以降では、縦書き表示の仕方を実際の例を交えて図解していきます。

最初に、これから用いる表について簡単に説明します。次の表は、家計簿などで用いる集計表です。ここでは、A列の分類「果実」「飲料」を横書きから縦書きに変更します。

~~ 【図】：家計簿の分類を横書きから縦書きに変更する~~

縦書きに変更するには、セルの範囲を指定し（①）、メインタブの「ホーム」から「配置」の文字が傾斜しているアイコンをクリックします（②③）。ここで表示メニューから「縦書き」をクリックします（④）。

~~ 【図】：該当するセルの文字列を横書きから縦書きに変更する~~

メニューから「縦書き」をクリックすると、次のように表示が縦書きに変わります。

~~ 【図】：縦書きに変更された文字~~

このように、*簡単に文字表示を横書きから縦書きに変更できます。*縦書きから横書きに戻すには、再度同じ手順でメニューから「縦書き」をクリックすると、縦書きと横書きを入れ替えることができます。

### 「セルの書式設定」から文字を縦書きに変更する

文字表示を横書きから縦書きに変更する方法として、もう1つの手順を紹介します。それは、「セルの書式設定」を使う方法です。

「セルの書式設定」は、先ほど「縦書き」を指定したメニューを使います。つまり、メインタブの「ホーム」から文字が傾斜しているアイコンをクリックし、メニュー1番下にある「セルの配置の設定」をクリックします。

「セルの書式設定」は、セルを指定し右クリックメニューから「セルの書式設定」をクリックし、表示させることもできます。いずれか操作しやすい方法で表示させます。

「セルの書式設定」が表示されたら、右側目盛りの描かれている図に縦書きで「文字列」と表示されている箇所をクリックします（①）。クリックによって背景が黒色に変わるので（②）、「OK」で確定します（③）。

~~ 【図】：「セルの書式設定」から文字を縦書きに変更する~~

縦書きと横書きを入れ替えるには、再度黒い「文字列」の表示をクリックすると、白い「文字列」に戻り、「OK」で元に戻すことができます。*「セルの書式設定」は、文字間隔の調整やフォントの指定などにも利用できますので、ここで使い方を覚えておくと良いでしょう。*

【参考】：[Microsoft サポート: セルのテキストを配置または回転する](https://support.microsoft.com/ja-jp/office/%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%81%AE%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%92%E9%85%8D%E7%BD%AE%E3%81%BE%E3%81%9F%E3%81%AF%E5%9B%9E%E8%BB%A2%E3%81%99%E3%82%8B-8bf8177a-d2e8-4f5c-a707-d51625fd7758)
【参考】：[Microsoft サポート: セルの書式を変更する](https://support.microsoft.com/ja-jp/office/%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%9B%B8%E5%BC%8F%E3%82%92%E5%A4%89%E6%9B%B4%E3%81%99%E3%82%8B-0a45ff85-ee24-4276-94e8-aed6083e8050)

## 縦書きに変更した際の問題を解消する

これまでに、Excelの文字を横書きから縦書きに変更する方法を学びました。*Excelでは簡単に横書きから縦書きに変更できますが、想定通りに表示されない場合もあります。*ここからは、縦書きに変更した際の問題を解消する方法を学んでいきます。

### 縦書きにした場合の代表的な問題

Excelで横書きから縦書きに変更した場合に、想定通りに表示できない場合もあります。次の図はその代表的な問題を示しています。

~~ 【図】：縦書きにした場合の代表的な問題の例~~

上記の例を3つの分類で整理します。

*・ケース1*
最初のケースは、数字を含む場合です（①）。単純に横書きを縦書きに変更すると間延びした状態になります。

*・ケース2*
このケースは、全角ハイフンを含む場合です（②）。全角ハイフンはいくつかの文字が定義されており、誤って環境依存文字を指定している場合は、縦書き時にも横棒が表示されます。

*・ケース3*
最後のケースは、英字や半角ハイフンを含む場合です。半角ハイフンは縦書きでも横棒であり、英字としても間延びしてしまいます。

*これらの問題は解決することが可能で、次のように表示を修正することができます。*

~~ 【図】：縦書きの問題を修正した例~~

以降では、問題のケースそれぞれについて、修正方法を図解していきます。

*数字を含む場合は、数字を半角にする場合が多く、縦書きに変更するだけでは表示が間延びしてしまいます。*この場合は、縦書きではなく、数字だけ横書きにし、改行との組み合わせを検討しましょう。

Excelでは、文字の改行をすることで行を改行し2行目以降に行を追加していくことができます。1文字ごとに改行を追加すると横幅1文字の文字列、すなわち縦書きにすることができます。改行は、「Alt」＋「Enter」で入力できます。

この例では、縦書きを一旦横書きに戻します（①②）。ここでは全角文字ごとに改行を追加します。数字は2文字単位で改行し、「6年」などの1文字の数字は1文字で改行します。その結果、セルに表示される文字列は、右側のように数字を含む文字列が縦書きに整列します（③）。

~~ 【図】：数字を含む文字列を縦書きに整列させる~~

### 全角ハイフンを含む場合の対応方法

2つ目のケースは、全角ハイフンを含む場合です。実は、*ハイフンや横棒は全角と半角だけではなく、環境依存文字が数種類定義されています。*誤って全角ハイフンを伸ばし棒などの環境依存文字を指定している場合は、縦書きに対応している全角ハイフンに変更すると良いでしょう。

ここで示す例は、全角ハイフンの代わりに伸ばし棒が表示されています。カッコ内には、定義されている半角と全角のハイフンを含む横棒を記載しています。縦書き表示の際に縦棒が表示されている文字が、正しい全角ハイフンです。

誤ったハイフンを正しい全角ハイフンに置き換えると（①）、セルの縦書き表示は正しく表示されます（②）。

~~ 【図】：全角ハイフンを正しい文字に置き換える~~

### 英字や半角ハイフンを含む場合の対応方法

最後に、英字や半角ハイフンを含む場合について解説していきます。縦書き表示は、日本語表示にはなじみますが、英数字にはフィットしにくいことが背景にあります。そのため、*英字や半角ハイフンを含む場合は、表示が間延びして読みにくくなります。*

また、半角ハイフンは全角ハイフンと異なり、縦書きに変更しても縦棒とはなりません。英字や半角ハイフンを含む場合は、英文表示にしたがって、文字の表示角を変更するのが良いでしょう。文字の表示角を変更するには、「セルの書式設定」を用います。

「セルの書式設定」は、メインタブの「ホーム」から文字が傾斜しているアイコンをクリックし、メニューから「縦書き」をクリックするか、セルの範囲を指定して右クリックメニューから「セルの書式設定」をクリックして表示させます。

「セルの書式設定」が開いたら、右側の目盛りが表示されている部分に注目します。初期状態では文字列の向きが中央に表示され、「0度」と表示されています（①）。

ここでは、赤いアイコン表示を上にスライドすると、角度が変わって真上に位置が変わります（②）。この状態で表示は「90度」を指しています。問題なければ「OK」で設定が更新されます（③）。

~~ 【図】：「セルの書式設定」で文字の表示角度を変更する~~

「セルの書式設定」で、文字の表示角度が90度に変更されました。その結果、図の文字表示は当初より表示角度が90度回転していることが分かります（①②）。

~~ 【図】：文字の表示角度を90度回転させて表示する~~

この例では90度表示を回転させましたが、図表によっては45度など任意の角度に設定することができます。「セルの書式設定」で、直接角度を数値での入力も可能です。

【参考】：[Microsoft サポート: セルの書式を変更する](https://support.microsoft.com/ja-jp/office/%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%9B%B8%E5%BC%8F%E3%82%92%E5%A4%89%E6%9B%B4%E3%81%99%E3%82%8B-0a45ff85-ee24-4276-94e8-aed6083e8050)

## Excelの縦書き表示は簡単だが見栄えを確認しながら進めましょう

Excelの縦書き表示は、メニューの「縦書き」から行ったり、「セルの書式設定」から行ったり簡単に行うことができます。縦書きの仕上がりは、入力したデータに依存しますので縦書き表示を行って、調整が必要です。

このように、**Excelの縦書き表示は簡単ですが、変更後の仕上がりや見栄えを確認しながら進めるのがおすすめです。**

[Excelで重複データを削除するには？確認と削除の仕方を図解](https://and-engineer.com/articles/ZyMOxBEAACAATDsg)

Excelで表を作成する場合、横書きよりも縦書きの方が見やすい場合があります。Excelでは簡単に縦書きに変更することができますが、表示が想定通りされない場合もあります。ここでは、Excelで文字を縦書きにする基本操作と表示の調整を図解していきます。

文字を縦書き表示に変更するには、メインタブの「ホーム」から「縦書き」を指定します

縦書き表示は、「セルの書式設定」から行うこともできます

縦書き表示は簡単ですが、変更後の表示を確認しながら調整するのがおすすめです

Excelの文字を縦書きにするには？基本操作と表示の調整を図解

## Excelのチェックボックスを作るには

一般的にタスク管理などはチェックリストが重宝し、備忘録や参加リストの集計などに役立てることができます。*このチェック欄をチェックボックスと言い、Excel（エクセル）にも提供されています。*Excelでチェックボックスを使うには、これまで手順が複雑で扱うのが簡単ではありませんでした。

2024年6月27日のアナウンスでは、Excelの新しいチェックボックスが発表されました。Microsoft 365の利用者向けに、7月末までに新機能がロールアウトされることが表明され、すでに利用できる状態になっているはずです。

ここでは、新しいチェックボックスと従来のチェックボックスをそれぞれ図解していきます。

【参考】：[Microsoft Tech Community: Introducing Checkboxes in Excel](https://techcommunity.microsoft.com/t5/excel-blog/introducing-checkboxes-in-excel/ba-p/4173561)
【参考】：[Microsoft サポート: Excel でのチェックボックスの使用](https://support.microsoft.com/ja-jp/office/using-checkboxes-in-excel-da85546d-c110-49b8-b633-9cebadcaf8d4)

## Excelに追加された新しいチェックボックスの作り方

早速Excelに追加された新しいチェックボックスの作り方を図解していきます。使い方はとても簡単です。

ここでは、メンバー5名の予定をチェックボックスで集計する例を示します。最初にセルの範囲を指定し（①）、メインタブに表示されるメニューの「挿入」から「チェックボックス」を選択します（②③）。これだけの手順で範囲指定したセルにチェックボックスが表示されます（④）。

~~　【図】：Excelに追加された新しいチェックボックスの作り方~~

このセルは、TRUEとFALSEで構成されています。TRUEまたはFALSEを合計するだけで、集計が簡単にできます。

この例では、COUNTIF関数を使用します。B7に「=COUNTIF(B2:B6, TRUE)」のように記述します（①）。COUNTIF関数の第1引数が範囲、第2引数が検索条件です。

~~　【図】：チェックボックスをCOUNTIF関数で集計する~~

ここでは検索条件を「TRUE」としたので、チェックボックスがチェックされている個数を集計します。この例ではB3を除く4件がTRUEのため、B7に4が表示されます（②）。集計方法は、COUNTIF関数の他、IF関数やSUMIF関数なども使うことができます。

*このように新しいセル埋め込み型チェックボックスは、使い方もシンプルで便利です。*チェックボックスの表示はテキストと同じ扱いですので、サイズの変更や色の変更も可能です。色を変えておくと色別集計にも使えるので、高度な集計も可能です。

チェックボックスの値を残したまま削除することもできるなど、機能も十分です。

【参考】：[Microsoft サポート: COUNTIF 関数](https://support.microsoft.com/ja-jp/office/countif-%E9%96%A2%E6%95%B0-e0de10c6-f885-4e71-abb4-1f464816df34)
【参考】：[Microsoft サポート: IF 関数](https://support.microsoft.com/ja-jp/office/if-%E9%96%A2%E6%95%B0-69aed7c9-4e8a-4755-a9bc-aa8bbff73be2)
【参考】：[Microsoft サポート: SUMIF 関数](https://support.microsoft.com/ja-jp/office/sumif-%E9%96%A2%E6%95%B0-169b8c99-c05c-4483-a712-1697a653039b)

SUMIF関数とは？基本構文から使い方、応用まで詳しく解説

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## 従来のチェックボックスの作り方

これまでに、Excelの新しいチェックボックスについて解説してきました。Microsoft 365ではなく、従来のExcelを使う場合は、従来のチェックボックスの作成方法に従います。*作成したシートを相互に使う場合や過去のシートをメンテナンスする場合などでは、これまでのチェックボックスも活用します。*

ここからは、従来のチェックボックスの作り方を学んでいきます。

### Excelのチェックボックスを作るための準備

*従来のチェックボックスは、「開発」メニューからフォームを挿入して使います。*使用中の環境で「環境」メニューが見当たらない場合は、「ファイル」メニューから「オプション」で、「Excelのオプション」を開いて追加します。

具体的には、「Excelのオプション」で「リボンのユーザー設定」を開き（①）、右側「リボンのユーザー設定」「メインタブ」の「開発」をチェック（②）、「OK」をクリックします（③）。

~~　【図】：Excelのメインタブに「開発」メニューを追加する~~

これで操作に必要な「開発」メニューがメインタブに追加されます。以降では、実際の作成手順を図解していきます。

### 従来のチェックボックスの作成手順（オブジェクトの挿入）

従来のチェックボックスは、いくつかの追加手順が必要です。*最初にチェックボックスのオブジェクトを挿入します。*具体的には、メインタブに表示される「開発」メニューから「挿入」をクリックし、「フォームコントロール」のチェックボックスのアイコンをクリックします（①②③）。

~~　【図】：「開発」メニューからチェックボックスのオブジェクトを挿入する~~

ここで「フォームコントロール」ではなく、「ActiveXコントロール」を使用することもできますが、コードの追加が必要でデザインモード時にはチェックボックスをチェックできないなど、「フォームコントロール」と挙動が異なります。指定がなければ、「フォームコントロール」を選択するのが良いでしょう。

「フォームコントロール」のチェックボックスのアイコンをクリックすると、マウスのカーソルが十字カーソルに変わります。そこでセルの範囲をカーソルで囲みます。例えば、A2のチェックボックスにはB2を使うなどします。マウスの範囲指定が完了すると、指定した位置にチェックボックスが表示されます（①）。

~~　【図】：チェックボックスのテキスト表示を編集する~~

初期設定では「チェック 1」や「チェック 2」など連番がテキストに追加されます。テキストを編集する場合は、チェックボックスのオブジェクトにカーソルを重ねて右クリックメニューから「テキストの編集」をクリックし（②）、任意の文字に変更することができます（③）。

この例では「チェック 1」を「チェック」に更新しましたが、テキスト文字を全て削除することもできます。

このチェックボックス作成は、必要なチェックボックスの数だけ繰り返します。ここでは、5件分のチェックボックスのオブジェクトを挿入します。チェックボックスは「図形の書式」から配置を調整できます。セルに埋め込むには「配置」「枠線に合わせる」で調整します。

また、「左右に整列」「上下に整列」で調整することもできます。

### 従来のチェックボックスの作成手順（カスタマイズ）

*オブジェクトの挿入が終了したら、次の手順としてリンクするセルを指定します。*具体的には次のようにオブジェクトにカーソルを重ねて（①）、右クリックメニューから「コントロールの書式設定」をクリックし、設定画面を表示します。

「コントロールの書式設定」が開いたら、「リンクするセル」の矢印アイコンをクリックし、セルの選択を行います（③）。

~~　【図】：チェックボックスとリンクするセルを指定する~~

この例では、B列にチェックボックスを表示しているので、次の図のように右横C列のセルを選択します（①）。セルの指定が完了するとセルの選択画面に値が反映され（②）、「リンクするセル」に値が挿入されたら「OK」をクリックします（③④）。

~~　【図】：チェックボックスとリンクするセルを指定する（続き）~~

このようにリンクするセルを指定することで、B列チェックボックスのチェックの状況が、C列にFALSEあるいはTRUEとして表示され、動作が連動します（①②）。

~~　【図】：チェックボックスのチェックの状況がリンクするセルに反映される~~

このチェックボックスとセルを連動させる作業を必要な数だけ行います。この例では5件のデータを集計するので、5回繰り返します。ここで使用した「コントロールの書式設定」は、色の塗りつぶしや、線の色や種類、太さ、大きさ（サイズと角度）などもカスタマイズ可能です。

### 従来のチェックボックスの作成手順（集計）

上記手順で、集計できる状態がシートに構築できました。*最後の手順として、集計の仕方を解説します。*

この例では、B列に挿入したチェックボックスの状態はC列にTRUEあるいはFALSEで表示されます。この集計は、新しいチェックボックス同様にCOUNTIF関数などを使って集計できます。この例もチェックボックスがチェックされた状態であるTRUEを集計し、その結果をC7に表示しています（①②）。

~~　【図】：チェックボックスと連携したセルをCOUNTIF関数で集計する~~

## Excelの新しいチェックボックスが便利で使いやすい

Excelのチェックボックスは、TRUEとFALSEのみの2値であり、それ以上の場合はチェックボックスの代わりにドロップダウンなどのリストを用いるなど、多様な機能が提供されています。

Excelの新しいチェックボックスは、これまでのチェックボックスの作成方法の手間を大幅に削減しています。**Microsoft 365を使用中の場合は、すぐに使いやすさを体感できるでしょう。**

[Excelでのグラフの作り方とは？プレゼンテーションで効果的に活用](https://and-engineer.com/articles/ZyMQoBEAACEATD3u)

[Excelのパスワードを解除するには？忘れた場合の対処法を解説](https://and-engineer.com/articles/ZyMQsBEAAB8ATD4H)

[VBA初心者でもわかる！IFステートメントで条件分岐をマスターしよう](https://and-engineer.com/articles/ZyMQwREAAB8ATD47)

[ExcelのCOUNTIF関数の使い方は？基本操作から応用まで](https://and-engineer.com/articles/ZyMQ0xEAAB8ATD5w)

Microsoft 365のExcelでは、従来の「フォームコントロール」を使ったチェックボックスに加えて、直接セルに埋め込む新しいチェックボックスがサポートされています。ここでは、新しいチェックボックスと従来のチェックボックスをそれぞれ図解していきます。

Excelでは、集計などに役立つ機能としてチェックボックスが提供されています

Microsoft 365のExcelでは、新たに直接セルに埋め込む新しいチェックボックスが利用可能です

Excelに追加された新しいチェックボックスは、簡単で使いやすくおすすめです

Excelのチェックボックスを作るには？新機能と従来機能を解説

Excel（エクセル）は、PCで用いる代表的な表計算ソフトです。WindowsやmacOSで動作するほか、iOSやAndroidではモバイルアプリの定番に位置付けられます。*表計算ソフトでは、表を作成して合計を求めたり、グラフ化したりするなどに使用します。*この記事では、表の作成方法を基本から応用まで図解していきます。

**Excelで表を作成するには、セルと呼ばれる入力欄（マス目）を使って項目やデータを入力するなど基本的な操作だけで表を作成できます。**ここでは、基本編として一連の操作を学び、応用編としてテーブル機能を使って見栄えのする表を作成していきます。

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