学ぶべきITスキルを一目で把握できる。「AI」がITスキルや適正年収をRPGのように数値化

4年前にIT人材が大きく不足するという経済産業省の試算を見たことがきっかけです。2030年までに約80万人にも及ぶIT人材が不足することを知り、人材だけでなくIT関連のスキル不足も課題になるのではないかと感じました。IT技術の進化に伴い、求められるスキルも変化していくので、今後必要なスキルも可視化できるコンテンツを作りたいと考えました。

IT人材が認識している自身のスキルレベルと、企業や社会が求めているスキルレベルが乖離していると思っています。

エンジニアなどのIT人材の需要は年々高まり、売り手市場で年収が上がっている状況です。エンジニアを求める企業の中には「未経験〜3年以上の経験者を即採用」というケースも少なくありません。この背景には人材不足が大きく影響していますが、転職しようとするエンジニアに「自分のスキルや市場価値が評価されている」という誤解を与えやすい状況でもあります。

実際に現職のさまざまなITエンジニアに「自分のスキルは絶対評価でどのあたりだと思いますか」と質問したところ、ほとんどの方が「わからない」という答えでした。わからないけど年収も上がるし、転職しても即採用だから、企業や社会が求めているスキルを持っていると自己評価しやすいのだと思います。

はい、企業側は年収に見合った高いスキルを持つIT人材が欲しいと思っていますが、現実はそうではなく雇用後に人材を育てなければならない場合が多いようです。その結果、企業や社会が求めるスキルとIT人材が提供できるスキルに乖離が生じやすいというわけです。

AIの開発や実装のスキルですね。例えば、企業側がAIの開発や実装ができるエンジニアが欲しいと思っているものの、現実的にはそのような方が少なく採用できない。そのため、海外発のAIを活用して何かを作るエンジニアを採用しなければいけない。結果的に企業側は「もっと技術のあるエンジニアが欲しい」と感じてしまいます。

そうですね、AI開発ができるエンジニアは圧倒的に不足していると思います。 ChatGPTやGeminiをはじめ、海外では企業や個々のエンジニアがAI自体を開発することもありますが、日本ではAI自体を開発するよりも「すでにあるAIを活用して何ができるか」という思考が強いように感じています。海外と日本を比較した場合、ITスキルに関しては「開発」と「応用」というスキルの差が生じているのではないでしょうか。

ITスキルの能力値や市場価値を可視化して自分の現在地を把握し、キャリアアップのために必要なITスキルや、それを学べる最適なスクールがわかるコンテンツです。自分の持つITスキルの市場価値を知ることで自分を見つめ直すことができます。

はい、診断では利用者にいくつか質問して答えてもらうのですが、その回答をもとにAIがスキルの市場価値を数値化します。

最初に入力いただくのは生年月日、性別、職種、実務経験などです。例えば、同じ職種を選んでも実務経験の年数で診断結果が変わるなど、入力した情報によって個々の診断結果が出てきます。

まず、スキルレーダーチャートで自分のスキル能力値を把握できます。７つの視点でスキル能力を数値化し、自分のスキルの強みや伸びしろ、持っているスキルの傾向、どのような企業が向いているのか、自分の称号を把握できます。自身のスキル総合値や今後学ぶと良いオススメのスキルとその講座もわかります。

一般的にスキルを学ぶ場合、スクールで検索して自分に合ったコースを探していく必要がありますが、『ミライマップ』では、探す手間がなく、診断結果をもとにオススメの学びのコースがわかると好評を得ています。

はい、自分の能力に応じた想定年収を把握できます。厚生労働省による年収の調査結果をベースに、入力いただいた業種経験スキルなどから適正な年収をAIで算出しています。

同時に、診断した職種の年齢別や企業規模別の平均年収も把握でき、自分の市場価値を把握する材料になります。

もちろん自分のステータスを簡単にアーカイブできます。『ミライマップ』に登録するとマイスペースが利用でき、過去に入力した情報や、ITスキル診断結果を振り返ることができます。ITスキルの総合値も表示されるので、スキルアップしたいときのロードマップとしても活用できるのではないでしょうか。

オススメのスキルは、ご利用者それぞれの経験値によって異なります。例えばデータサイエンティストの一例では、10年経験のある方へのオススメスキルは、ChatGPTやAIですが、経験が1年未満の方へはデータエンジニアリング、AI・機械学習、プログラミング言語であるSQLがオススメされるといった具合です。

ありがとうございます。RPG感覚で楽しんでいただきたいと思い、UI/UXは「自分のキャリアを描く地図を持って旅に出る」をコンセプトに設計。背景画像も旅をするようなイメージで、明るく前向きな気持ちになれる画像をAIで生成しています。

IT診断結果をもとに「あなたの特別称号」が表示されるのですが、これも楽しんでいただくためのこだわりの一つです。入力結果をもとに生成AIで称号が作成されます。

はい、自動保存機能とアーカイブ機能を備えています。診断の最初に入力していただく質問への回答は自動保存できますので、もし途中で回答をやめなければならない場合でも、後からすぐに回答を再開できます。また、アーカイブでは過去の自分の入力内容や診断結果を確認し、自分の成長をいつでも振り返れるようにしています。

ありがたいことに「診断内容の精度が高い」と評価いただいております。また、称号やレーダーチャート、分析のアニメーション表示など、全体的なコンテンツも面白いとご好評いただいております。

『マナビタイム』では、IT人材のなかでどんな職種の検索が人気なのかというデータを毎月とっています。もちろん毎月少しずつ傾向は変化するのですが、例えば2024年9月時点の人気職種ランキングは、1位「プログラマー」、2位「システムエンジニア」、3位「Webエンジニア」でした。そのほかのベスト10には、データサイエンティスト、コンサルタント的な立ち位置のITエンジニア、Webデザイナー、サーバーエンジニアなどがランクインしています。

大手企業のトップ層が求めているのは、AIやセキュリティ、ネットワーク関係のスキルであり、そのような分野のエキスパートを欲していると感じています。中小企業の場合は、プログラマーですね。何かを作るためのコードを書く人が不足していて、それができるIT人材を求めている印象です。

まず、スキルを選ぶときに「年収」と「自分の好み」は最も重要だと思っています。ITスキルやIT関連の職種はとても幅広いですよね。そのなかで、自分の好みを考慮しながら、年収的に満足のいく職種やそのためのスキルは何かを考え、キャリアアップしていくことが大切です。

例えば、お客様とコミュニケーションをとって課題を解決することが好きな場合は、プログラマーではなく、ITコンサルを選ぶ。一方でエンジニアリングにはあまり興味がないけど、ITを含めた社会動向を見ていくのがとても好きな場合は、データサイエンティストを目指し、そのために必要なスキルを学ぶといった具合です。

現時点ではセキュリティ関係のエンジニアが圧倒的に不足していると言われています。クラウドエンジニアもとても不足しているという体感がありますね。AmazonのサーバーやGoogle、MicrosoftのAzureといったクラウドサーバーを利用して何かを構築していくことが一般化していますが、その構築をプログラマーが対応しているケースもよく聞きます。その領域の専門家、クラウドエンジニアはかなり重宝されていると思います。

今後圧倒的に足りなくなるのはAI学習の分野だと思っています。AIの構築ができる人材が急激に必要になるのではないでしょうか。現状日本では、AIを応用した展開が主流ですが、今後はAI自体を国内で作りたいという需要が増えてくると思っています。その時に必要になるのがAIを開発できるIT人材です。それができる人は引く手あまたになると思います。

『マナビタイム』ではeラーニングのプラットフォーム化を進めたいと考えています。IT領域でスキルアップしたいと思っていらっしゃるみなさんが『ミライマップ』での診断をきっかけにスキルアップの学びを経て、キャリアアップしていただきたいと願っております。ぜひ、自分のキャリアを描く地図、『ミライマップ〜ITスキル診断』を活用して、さらなるキャリアアップへの旅をスタートさせてください。