SUMIFS関数は、ExcelやGoogleスプレッドシートで、複数の条件に一致する数値の合計を求める関数です。通常、SUMIFS関数は条件を満たすセルの値を合計する際に、AND条件として機能します。しかし、OR条件を指定して数値を合計する方法もあります。

OR条件を指定する場合、SUM関数と配列を組み合わせることで、SUMIFS関数でも複数条件をOR条件で指定することができます。当記事では、*SUMIFS関数で複数条件の計算にOR条件を指定する方法や、SUMPRODUCT関数を使う方法など、様々な活用法について解説します。*

初心者の方でも分かりやすいように、図や具体例を用いながら解説し、複雑な条件でのデータ集計を簡単に実現できる方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

【参考】：[Excel SUMIFS 関数で複雑な集計に対応!  ｜Microsoft for business](https://www.microsoft.com/ja-jp/biz/smb/column-excel-sumifs)
【参考】：[SUMIFS 関数｜Microsoft サポート](https://support.microsoft.com/ja-jp/office/sumifs-%E9%96%A2%E6%95%B0-c9e748f5-7ea7-455d-9406-611cebce642b)

SUMIF関数とは？基本構文から使い方、応用まで詳しく解説

SUMIFS関数は、**複数の検索条件を指定し、それらを満たすすべての引数を合計するための関数です。**例えば、「商品名がりんごで、かつ販売日が2023年1月」のように、複数の条件に基づいて売上の合計などを計算できます。

SUMIF関数が複数条件による合計計算が面倒なのに対し、SUMIFS関数は複数の条件で集計を行うのが比較的容易なため、より柔軟なデータ集計が可能です。

SUMIFSとは？基本的な使い方や具体的な活用例、注意点を解説

OR条件とは、**複数の条件のうち、いずれか1つでも満たせば良いという条件設定のことです。**たとえば、「商品名がりんごまたはバナナの売上を合計する」といった条件(OR)では、どちらかの条件を満たすデータが対象となります。

SUMIF関数で複数条件を指定する！集計関数の概要や使い方を図解

SUMIFS関数と、最初から複数条件の集計に対応するSUMIFS関数は、基本的な書式が異なりますので、ここで確認しておきましょう。

SUMIFS関数は次のように記述します。

=SUMIFS(合計範囲、 条件範囲1、 条件1, [条件範囲2、 条件2], ...)

*■ 引数の意味*
次にSUMIFS関数の引数の意味について確認しておきましょう。

・合計範囲：集計対象としたい数値が入ったセル範囲。
・条件範囲1：条件を適用する範囲。条件に合うデータを探す列の範囲。
・条件1：先の条件範囲1に対して指定する条件。
・[条件範囲2、 条件2]：（任意）追加の条件範囲と条件で、これにより複数条件を指定できます。

*■ SUMIFS関数の例*
SUMIFS関数の実例を紹介します。次のような商品名と商品ごとの金額が示された一覧表データを、「商品名がりんごで、かつその金額が1,000円以上」という複数の条件で検索して、それぞれの合計値を算出する場合は、SUMIFS関数を次のように使用します。

=SUMIFS(B2:B5, A2:A5, "りんご", B2:B5, ">=1000")

この関数では、「A列の商品名がりんご」かつ「B列の金額が1,000円以上」という2つの条件にマッチするデータを集計しています。その結果として、1,200円のりんごと、1,000円のりんごが合算され、「2,200円」という結果が得られます。

~~ 【図】：SUMIFS関数で複合条件で合計値を求める式　~~

このようにSUMIFS関数は、複数の条件を満たす数値を合計する関数であることが分かります。

複数条件の集計でSUMIFS関数は一般的に利用されますが、いずれか1つを満たすOR条件の場合にはどのような計算式にすればいいのでしょうか。

例えば、「商品名が 'りんご' または 'バナナ'」というように、どちらか1つでも満たせば合計したいというようなケースがOR条件です。**このOR条件はSUMIFS関数単独で対応するのは難しいため、何らかの工夫が必要です。**

最も簡単なのは、個別にSUMIFS関数で計算を行い、それぞれの計算結果を合算する方法です。それぞれの条件に対して個別に合計を求め、それらを足し合わせます。実際にExcel上で行ってみましょう。

*◼︎複数のSUMIFS関数を足し合わせる方法*
この方法は、それぞれの条件に合うSUMIFS関数を使い、その結果を足し合わせることです。例えば、「商品名が 'りんご' または 'バナナ'」という条件の場合、次のように記述します。

```=SUMIFS(B2:B5, A2:A5, "りんご") + SUMIFS(B2:B5, A2:A5, "バナナ")```

この式では、先に「りんご」の売上金額の合計を計算し、その後「バナナ」の売上金額の合計を計算して、りんごの売上とバナナの売上の合計を足しています。

~~ 【図】：複数のSUMIFS関数を足して合計値を求める式　~~

・りんごの合計：1,200 + 1,000 = 2,200
・バナナの合計：1,500
・集計結果：2,200 + 1,500 = 3,700

この方法はシンプルで分かりやすく、3つ以上の複数条件に対しても柔軟に対応できる点がポイントです。

*◼︎SUMPRODUCT関数と配列数式を組み合わせる方法*（高度な方法）
もう1つの方法としては、SUMPRODUCT関数を使って配列数式を使用する方法があります。これは、複数の条件を1度に処理できる強力な方法ですが、やや高度なテクニックです。

SUMPRODUCT関数はExcelの強力な関数で、指定した範囲内の数値を掛け合わせ、その積の合計を計算します。主に複数の配列を扱う際に使用され、簡単な合計から複雑な条件付き合計まで幅広く対応できます。基本的な書式は次の通りです。

=SUMPRODUCT(配列1, [配列2], [配列3], ...)

【参考】：[SUMPRODUCT 関数 ｜ Microsoft サポート](https://support.microsoft.com/ja-jp/office/sumproduct-関数-16753e75-9f68-4874-94ac-4d2145a2fd2e)

では実際にSUMPRODUCT関数を使ってみましょう。

```=SUMPRODUCT((A2:A5={"りんご","バナナ"}) * (B2:B5))```

この式では、商品名が「りんご」または「バナナ」のデータを配列として処理し、該当する売上を合計します。配列数式は、特に複数の条件を1度に処理できるため、大規模なデータに対しても効率よく動作します。

~~ 【図】：SUMPRODUCT関数と配列数式を組み合わせる式　~~

SUMIFS関数による集計を行う際にはルールがありますので、次のような点に注意せねばなりません。

SUMIFS関数で範囲を措定する際は、引数の範囲が同じ列数であるため範囲とは異なるサイズを指定するとエラーになります。

また、複数の条件を設定する際は正確な条件設定が必要です。特に日付や数値の範囲を指定する場合は注意が必要です。検索条件は、関数に直接入力すること・セル参照することのいずれも可能です。


## 実務でよく使われる複数条件の例

ここでは実務でよく使われる複数条件の例を紹介します。これらを理解しておけば、日常業務での集計がより効率的に行えるようになります。

次のようなデータから、「商品名が 'りんご' または 'バナナ' かつ金額が1,000円以上」という条件を設定したい場合、以下のように記述します。

```=SUMIFS(B2:B5, A2:A5,"りんご", B2:B5,">=1000")+SUMIFS(B2:B5,A2:A5,"バナナ", B2:B5,">=1000")```

~~ 【図】：複数の複数の条件を組み合わせたSUMIFS関数を足して合計値を求める式　~~

・りんごの売上1,000円以上の合計：1,500
・バナナの売上1,000円以上の合計：1,000
・集計結果：1,500 + 1,000 = 2,500

同じデータを使って、「売上金額が1,000円以上かつ1,500円未満」の売上を合計する場合には、次の関数式を使います。

```=SUMIFS(B2:B5, B2:B5, ">=1000", B2:B5, "<1500")```

~~ 【図】：数値の範囲を指定してSUMIFS関数で合計値を求める式　~~

先ほどと同じデータを用いて「特定期間の売上額」を集計するには、日付の範囲を次のように指定して処理します。

```=SUMIFS(B2:B5, C2:C5, ">=2024/1/1", C2:C5, "<=2024/1/31")```

~~ 【図】：日付の範囲を指定してSUMIFS関数で合計値を求める式　~~

この数式を利用すると特定の期間のデータ集計に役立ちます。この例では2023年1月の販売額が分かります。

## SUMIFS関数でOR条件の集計も可能

ここまでSUMIFS関数の基本書式を説明し、SUMIFS関数が複数条件に合うデータの合計に役立つ関数であると述べました。またOR条件を指定するには、複数のSUMIFS関数の合計計算の結果を集計したり、SUMPRODUCT関数を使ったりする方法があることを紹介しました。

SUMIFS関数は柔軟性のある関数で、**複数の条件指定で同時に様々なデータの集計が行えるため、実務で様々な活用法があります。**ぜひSUMIFS関数を習得して、実務に活かしてみましょう。

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SUMIFS関数は複数の条件に基づく合計計算に利用しますが、OR条件を扱う際は工夫が必要です。この記事では、SUMIFS関数でOR条件を指定する方法やSUMPRODUCT関数を使う方法などを解説します。SUMIFS関数を活用したい方はぜひ参考にしてください。

SUMIFS関数は複数条件に合うデータを集計するのに役立つ関数で、and条件に適している

OR条件を指定するには、複数のSUMIFS関数の結果を足すか、SUMPRODUCT関数を使う

SUMIF関数を応用することで複数の条件や範囲を指定して、様々なデータの集計が可能

Excelで複数条件の合計！SUMIFS関数OR条件をやさしく解説

## システムエンジニアの年収を上げるためには？

現職でシステムエンジニアとして働く方の中には、どうやって年収を上げればいいのかわからず悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

**日々、目の前の仕事をこなすだけでは昇給できない場合もあるため、システムエンジニアの年収を決める要素や、年収UPの方法について理解し、適切なアクションを取りましょう。**

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## システムエンジニアの年収を決める要素

まず、年収UPの方法を知る前にシステムエンジニアの年収を決める要素について把握しておきましょう。ここでは、実務経験年数、担当する工程、予算の違いの3つを紹介します。

### 実務経験年数や年齢別の違い

日本では長年にわたり年功序列や終身雇用の概念があり、実績や能力以上に勤続年数や経験年数の長さが給与に反映される傾向がありました。近年ではその評価基準を改めようとするトレンドがありますが、**依然として実務経験の年数が年収に与える影響は少なくありません。**

例えば、未経験の新入社員と経験5年目では平均年収に大きく差が出るため、なるべく早い段階からエンジニアとして経験年数を積んでいくことはそれだけで年収UPに繋がると言えます。

システムエンジニアのやりがいとは？仕事内容や魅力を知りSEを目指そう

システムエンジニアはその名の通りシステムの企画・設計・開発・構築・運用・保守などを包括的に担当する職種です。しかし、1人ですべての工程を担当するわけではなく、スキルや経験に応じて各工程にアサインされます。

年収は運用や保守などの下流工程では低く、企画・設計などの上流工程では高くなる傾向がありますので、**高年収を目指す場合は上流工程を目指すことになります。**

システムエンジニアの仕事内容とは何か？わかりやすく解説！

システムエンジニアにプログラミングの知識は必要？学ぶべき言語と資格を解説！

### 企業やプロジェクトごとの予算の違い

システムエンジニアの給与は企業がそのシステム・プロジェクトに割ける予算の中で決められています。そのため、予算の多いシステムやプロジェクトでは給与が高くなりやすく、そうでない場合は低くなりやすいと言えます。

また、顧客向けのシステムであればクライアント側の予算が、社内向けのシステムであれば社内の予算が取れている必要があり、予算は費用対効果によって変わります。**システムの価値を高めることが予算の増額にも影響するため、可能な限りシステムをより良いものに改善していく努力が必要です。**

### システムエンジニアの市場価値と平均年収

システムエンジニアは様々な要素が年収に影響しますが、平均年収を知ることは自分の市場価値や目標を見定めるのに重要です。ここでは、経済産業省等の調査データをもとに、システムエンジニアの平均年収のデータと、そこから読み取れることを紹介します。

システムエンジニアの平均年収は「マイナビエージェント職種図鑑」によると、431万円（※2024年9月執筆時点）と算出されています。また、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」における「エンジニア/プログラマ」の平均年収を参考にすると、592万円でした。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、**システムエンジニアは平均以上の年収を得ることができる職種と言えます。**

なお、企画やマネジメントなど上流工程のポジションを獲得できればさらに高い年収を得ることも可能です。

【参考】：[マイナビエージェント職種図鑑/システムエンジニア](https://mynavi-agent.jp/it/jobindex/04.html?utm_source=and-engineer&utm_medium=content-text&utm_campaign=acv07_2)
※【平均年収 調査対象者】2020年1月～2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方
【参考】：[IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別（P7）](https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11623215/www.meti.go.jp/press/2017/08/20170821001/20170821001-1.pdf)
【参考】：[民間給与実態統計調査-国税庁](https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/002.pdf)

システムエンジニアの給料は安い？年収を上げる具体的な方法を解説！

システムエンジニアは将来性がある？転職してさらに活躍するためには？

## システムエンジニアが収入を上げる方法

システムエンジニアとして収入を上げるには、大きく分けて3つの方法があります。*現在の仕事内容に満足しているか、今後の年収UPの見込みがあるかなどの判断基準によってアクションを検討しましょう。*

現職の仕事内容や待遇に満足している場合は、その会社の中で年収を上げる取り組みをすることになります。**社内の給与査定の仕組みをよく確認し、昇給・昇進に繋がるアクションを積極的に取っていきましょう。**一般的には作業者よりも管理者、無資格よりも有資格の方が評価が高まる傾向です。

また、副業が許可されている場合は業務外の時間を活用して本業以外の収入の柱を築くことも有効です。資料作成や小規模なアプリケーションの開発など、システムエンジニアの本業と関連のある副業を選ぶと相互に技術や知見を取り入れることができ、相乗効果でスキルアップが見込めます。

システムエンジニアに必要な資格は？転職に有利なおすすめの資格6選！

システムエンジニアに英語力は必要？英語ができるメリットとは

現在の仕事内容や待遇に満足していない場合は、思い切って転職を検討してみるのも有効です。IT業界は人材不足と言われており、求人でも前職以上の給与保証を掲げている企業が少なくありません。

**現職で給与交渉をするのはハードルが高いと感じる場合でも、転職時であれば複数の企業に応募し、いくつかの内定を獲得した状態なら給与交渉しやすいというメリットもあります。**

未経験のシステムエンジニアがきつい理由は？転職時の求人選びのコツも解説

未経験からシステムエンジニアに転職できるって本当？その秘策とは

<center>[あなたに合った企業選びをサポート致します。 エンジニア転職のご相談はぜひ *『マイナビIT エージェント』*へ！](https://mynavi-agent.jp/it/?utm_source=and-engineer&utm_medium=content-text&utm_campaign=acv07_2)</center>

年収を上げたい場合、フリーランスエンジニアになったり企業して独立したりするという手段もあります。会社員としての年収は、企業が用意できるポジションと、そのポジションに用意できる給与が上限となります。その代わり、利益に関わらず一定の給与が保証されています。

一方、**フリーランスエンジニアなどの個人事業では報酬がそのまま自身の収入となるため、年収に上限はありません。**その代わり、給与保証はなく、自ら営業して案件を獲得するだけでなくクライアントと信頼関係を構築し、継続して利益を上げる必要があります。

コネクションがなく、営業力にも自信がない場合はフリーランスエンジニア向けの案件を仲介してくれるエージェントサービスを利用できますが、その場合は仲介マージンが発生することに留意しましょう。

<center>[*SE・システムエンジニアの求人一覧を見る　＞*](https://mynavi-agent.jp/jobsearch/job1_01/result.php?utm_source=and-engineer&utm_medium=content-text&utm_campaign=acv18)</center>

## 高い年収を得られるシステムエンジニアになろう

今回は、システムエンジニアの年収を決める要素や、年収UPのために取れるアクションについて紹介しました。エンジニアという職種は一般的には同じ企業に長く所属しているほど年収を上げるのが難しくなっていき、転職時の立ち回りによって年収が大きく上がる傾向があります。

しかし、転職活動は求人企業のリサーチや自己PR、給与交渉などエンジニアの実務経験とは全く違う能力が求められるため、独学で成功するのは難しいと感じるかもしれません。そのような時は、転職エージェントを利用しましょう。

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システムエンジニアとして働く中で、より年収を高めたいと思うエンジニアは少なくありません。しかし、具体的な年収UPの方法がわからない方も多いでしょう。今回は、システムエンジニアの年収を決める要素や、年収UPの具体的な方法について紹介します。

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## 30代未経験からシステムエンジニアになれる？

近年、政府がリスキリングを主導するなどキャリアチェンジがトレンドになっています。そのため、30代からのキャリアチェンジとして、システムエンジニアになりたいと考える方も多いのではないでしょうか。30代の転職は実務経験を評価される傾向があるため、未経験からの転職には高いハードルがあります。

しかし、**高いハードルを乗り越えてキャリアチェンジを実現する方法はあります。**ここでは、30代未経験からシステムエンジニアになるために乗り越えるべきハードルや、転職方法について紹介します。

## 30代未経験からシステムエンジニアになるハードル

30代で未経験からシステムエンジニアになるには高いハードルがあると述べましたが、具体的にはどのようなハードルがあるのでしょうか。ここでは3つのハードルを紹介します。

### 30代は実績とスキルをベースに評価され始める年齢

転職市場では年齢によって評価されるポイントが変わります。20代では実務経験はほとんどない前提で長期的な育成を視野に選考を行うため、学習意欲や資格などポテンシャルが評価の中心ですが、**30代ではある程度の実務経験やスキルを活かして即戦力になることを前提に選考が行われます。**

そのため、全く経験のない職種にキャリアチェンジすることのハードルは20代よりも30代の方が高めです。

### システムエンジニアの未経験者募集の求人は少ない

年齢によって評価のポイントが変わることと関連していますが、**30代の求人は経験者採用の募集が多く、未経験者の求人が少なくなっています。**

特にシステムエンジニアは長期的にシステムの開発・運用に関わっていく職種のため、エンジニアでなくともITに関わる業務を経験していることが求められる傾向です。求人が少ないということはそれだけ同じ求人に応募者が集まり、選考通過の難易度が上がってしまいます。

### キャリアチェンジは年収が下がりやすい

30代での転職はある程度の年収を求める段階でもありますが、キャリアチェンジとなると前職よりも年収が下がることを覚悟する必要があります。しかし、転職時は年収が下がったとしても、経験を積んでいけば年収を上げることができます。

ここでは平均年収のデータをもとに、システムエンジニアの年収を見ていきましょう。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、**システムエンジニアは国内の平均年収と同等か、それより高い年収が設定されていると言えます。**

30代未経験者が転職する場合、スキルや実力を証明する資格を取得しておくことで年収を高めやすくなります。

## 30代からシステムエンジニアになるための転職方法

ここまで、30代で未経験からシステムエンジニアになるハードルについて紹介してきましたが、ここからはそのハードルを超えて転職を成功させるための具体的な方法を紹介していきます。

30代に限った話ではありませんが、未経験からの転職の成功率を上げるためには資格を取得して最低限の基礎的な知識と高い学習意欲を証明することが重要です。

システムエンジニアは1つの領域に特化した専門的な知識や技術よりも、IT全般の基礎知識、PCやビジネスツールの活用方法を身に付けていることが求められます。これらのスキル証明におすすめの資格は、**ITパスポート試験、基本情報技術者試験、MOSなどです。**

【参考】：[ITパスポート試験](https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html)
【参考】：[基本情報技術者試験](https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/fe.html)
【参考】：[マイクロソフト オフィス スペシャリスト（MOS）](https://mos.odyssey-com.co.jp/about/)

### 研修が充実している企業を選ぶ

**未経験からの転職では、研修が充実した企業を選ぶのが堅実です。**現代は少子高齢化社会の時代と言われており、定年の年齢も引き上げの可能性があることから、30代でも若手として扱う企業が少しずつ増えてきています。研修を前提としたポテンシャル採用も20代よりも求人が少ないとはいえ、全く存在しないわけではありません。諦めず、根気よく探しましょう。

「転職=転職サイトで応募」をイメージしやすいですが、それ以外にも複数の手段があります。**1つの方法しか利用しなかった場合と比べてアクセスできる求人数も増え、意外な出会いに繋がる可能性があるので複数の方法を併用するのがおすすめです。**

**転職サイトは最も一般的な方法で求人数の多さが特徴ですが、反面、履歴書や職務経歴書の作成、面接対策、応募や企業の採用担当者とのやり取りなどを自分で行う必要があります。**未経験からの転職ではIT業界の採用傾向が分からず苦戦する可能性があるため、ある程度選考見送りとなることも見越して経験を積むつもりで応募していきましょう。

### リファラル（紹介）制度を利用する

**家族や知人・友人にエンジニアとして働いている方がいる場合は、リファラル制度が利用できるかもしれません。**リファラル制度は、社員の紹介で採用選考を行う制度のことで、応募者の人柄やスキルなどをよく知っている社員に保証してもらうことでミスマッチを防ぐ仕組みです。リファラル制度を採用しているか確認し、採用要件をよく確認して可能であれば応募してみるのも良いでしょう。

一風変わった方法としては、SNSの活用が挙げられます。ここでいうSNSとは、LinkedInやWantedlyといった転職に特化したビジネスSNSのことです。自分の経歴やスキルなどを登録しておくと、閲覧した企業からスカウトされる可能性があります。

また、自分から企業アカウントに声をかけて応募することもできます。カジュアルな雰囲気でダイレクトにコミュニケーションが取れるので、手軽に取り組める反面、確実にリアクションがあるとは限らないため、根気と忍耐力が必要です。

<center>[*業界未経験歓迎！SE・システムエンジニアの求人一覧を見る　＞*](https://mynavi-agent.jp/jobsearch/job1_01/fl_0237/result.php?utm_source=and-engineer&utm_medium=content-text&utm_campaign=acv18)</center>

## 転職エージェントを活用してシステムエンジニアになろう

30代で未経験からシステムエンジニアになるためには、高いハードルがあり、それを乗り越えるためには資格取得や研修が充実した企業への応募が重要です。そして、転職活動には様々な手段があり、それぞれにメリット・デメリットがあることも解説しました。

特に未経験からの転職では、IT業界特有の採用基準や未経験から転職するのに相応しい企業の基準など分からないことが多いでしょう。そのような時は、転職のプロである転職エージェントに相談するのがおすすめです。

そこで利用を推奨するのが[マイナビIT エージェント](https://mynavi-agent.jp/it/?utm_source=and-engineer&utm_medium=content-text&utm_campaign=acv07_2)です。

マイナビIT エージェントは、IT・Webエンジニア向け、無料の転職⽀援サービスです。

IT・Webエンジニアの転職事情に詳しいキャリアアドバイザーが、あなたのご経験やスキルをお伺いし、転職活動のプランをご提案します。

アドバイザーは企業側と直接連携を取れるので、求人票に載っていない情報も確認することができます。こちらで、働き方などをしっかり確認の上、応募企業を選んでいくのが良いでしょう。

未経験からのキャリアチェンジは心身ともに本当に大変だと思います。少しでもご自身の負担を減らすべく、エージェントサービスを活用して、失敗のない転職活動に臨んでいただければ幸いです。

プログラマーからシステムエンジニアになるには？転職方法も解説

システムエンジニアにキャリアパスが必要な理由とは？役立つ資格も紹介

女性がシステムエンジニアとして働くメリットは？転職方法も解説

30代未経験からシステムエンジニアになることはできるのでしょうか。20代と違ってポテンシャルで採用されるのは難しいですが、前職の経験や資格をアピールすることで採用の可能性を高められます。今回は、30代未経験からシステムエンジニアになる方法について紹介します。

30代未経験でもシステムエンジニアを目指すことは可能

書類選考を通過するためには、前職の経験のアピールと経験を補う資格が有効

未経験からシステムエンジニアを目指すなら転職エージェントを利用しよう

30代の未経験者がシステムエンジニアになるには？転職方法も解説

## 女性は未経験からでもシステムエンジニアになれる？

近年、男女雇用機会均等法や男女共同参画社会基本法などの男女の雇用機会を平等にするための法律が整備され、従来は男性が主流の社会だったIT業界でも女性の採用が増加しています。

このようなトレンドに乗って、未経験からスキルを身に付けてシステムエンジニアを目指す女性の中には、自分にもできるのか不安を感じたり、収入面や転職方法が分からなかったりするなど、なかなか踏み出せずにいる方も少なくないのではないでしょうか。

今回は、**女性がシステムエンジニアになるメリットや、転職方法について紹介していきます。**

## 女性がシステムエンジニアとして働くメリット

2023年度の情報サービス産業（JISA）の基本統計調査によれば、ITエンジニアにおける女性の割合は22.6％と言われており、女性の採用が増えてきているとはいえまだまだ男性比率が高いのが現状です。

しかし、実はシステムエンジニアはITエンジニアの中でも女性が参画しやすい職種であり、メリットやチャンスも多いのです。

【参考】：[2023 年版 情報サービス産業 基本統計調査](https://www.jisa.or.jp/Portals/0/report/basic2023report.pdf?20240410)

### システムエンジニアは業務に男女差が少ない職種

エンジニアは技術職というイメージが強いため、難しそうで自分にできるか不安な人も多いでしょう。しかし、実はシステムエンジニアの担当する業務は、**未経験からのスタートであれば業務用PCのセットアップやサポートデスク対応のようなサポート業務がほとんどです。**

サポート業務は、Excel・Word・PowerPointなどの一般的なオフィスツールを用いた資料の作成やPCの遠隔操作などが中心となるため、ITエンジニアの職種の中でも高度な技術がなくとも対応できる内容と言えます。

### 技術力以上にコミュニケーション能力やマネジメントなどのヒューマンスキルが評価されやすい

システムエンジニアは担当するシステムが社内システムか顧客システムかで分かれますが、いずれも対人コミュニケーションが中心となるため、技術力以上にヒューマンスキルが求められます。

技術力が高くなくても的確なコミュニケーションとプロジェクトやタスクのマネジメントができれば評価されやすいでしょう。

**女性は一般的に共感能力が高いと言われており、この点で適性が高いと言えます。**

### システムエンジニアは収入が高めに設定されおり、男女差が少ない

近年男女間の賃金格差を縮める取り組みが行われていますが、まだ給与水準には男女格差があります。厚生労働省の調査データでは、男性を100%としたときに女性は75%程度の年収になるとされています。

【参考】：[男女共同参画局　男女間賃金格差（我が国の現状）](https://www.gender.go.jp/research/weekly_data/07.html)

しかし、IT/Webサービス系の企業は比較的男女格差が少ないと言われており、特に入社1〜5年目の段階では大きな差はないため、*女性にとっても高い年収を得るチャンスがある環境と言えます。*ここでは平均年収のデータをもとに、システムエンジニアの年収を見ていきましょう。

平均年収データには経験者・ベテランエンジニアの年収も含まれています。実際には転職時点の年収はデータよりも低くなる場合がありますが、実務経験を積むことで年収は上昇していき、マネージャー等の職位に就くことでより高い年収を得られるでしょう。

## 女性が未経験からシステムエンジニアになる方法

ここまでシステムエンジニアになることのメリットについて触れてきましたが、ここからは未経験からシステムエンジニアになるための具体的な方法や考慮すべきことについて紹介していきます。

女性に限った話ではありませんが、未経験からITエンジニアに転職する場合は、*最低限の基礎知識と学習意欲があることを証明するために資格を取得するのがおすすめです。*

システムエンジニアの場合はプログラミングやITインフラなどの専門的な知識や技術の他に、IT全般の抽象的な概念の理解や、PCやオフィスツールの活用方法やトラブルシューティングなどといった知識も必要です。

具体的には「ITパスポート試験」、「基本情報技術者試験」、「マイクロソフトオフィススペシャリスト」などがおすすめです。

### 研修が充実している企業に応募する

未経験からITエンジニアに応募する場合、実務経験がないため企業側は応募者のポテンシャルを評価して採用・不採用を検討します。

一方、*企業によっては未経験者を中心に採用して研修を行い、最低限必要な知識や技術を習得してから段階的に業務に携わっていく体制が用意されている場合があります。*

こうした企業ではスキルや経験がなくてもコミュニケーション能力などが一定水準以上であれば採用される可能性が高く、研修を踏まえてから業務に臨めるため安心です。

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